大見正の発言 (予算委員会第四分科会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○大見分科員 おはようございます。自由民主党の大見正でございます。
 本日は、分科会トップバッターとして質問の機会を与えていただきましたことを心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 大きく三点質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、水中文化遺産というものについて質問させていただきたいと思います。
 それは何ぞやということでありますけれども、世界の海には約三百万そうの沈没船があると言われております。
 一九六〇年代以降に、スキューバダイビングの普及とともに、水中考古学が盛んになってまいりました。それに伴いまして、いわゆるトレジャーハンターという方たちが、水中遺物の引揚げ、あるいは大規模なサルベージ船を用いての沈没船からの遺物の引揚げやオークションを利用した売買、転売、科学的調査が行われない水中遺産の破壊や収集に歯どめをかけなければいけないということになって、一九八二年に発効した国連海洋法条約によって、水中文化遺産についても、領海内の無断調査の禁止や当該文化遺産の起源を有する国への配慮が盛り込まれました。
 その後、二〇〇一年、ユネスコ総会で、水中文化遺産保護条約というものが採択をされ、二〇〇九年に発効した条約が、海洋法条約にない管轄権に関し、沿岸国に与える権限が強過ぎるなどの点から、全ての国での批准というのはまだ至っていない。我が国もまだこれは批准をしていないというものであります。
 海洋国家であります我が国には、沿岸部また海岸部には多くの水中遺跡がありまして、そこから得られる情報を活用するということは、我が国の歴史や文化をよりよく理解する上で極めて重要だと考えております。
 例えば、弘安四年、一二八一年に蒙古襲来というのがありまして、その際に、長崎県伊万里湾の鷹島沖に集結していた当時の軍艦の多くが暴風雨によって一夜にして滅んだと言われる鷹島海底遺跡や、今、全国で巡回展を行っておりますけれども、「発掘された日本列島二〇一七」の中で展示をされております、明治維新の函館戦争で沈んだオランダ製の軍艦、開陽丸の遺物が展示をされておりますけれども、これなどは水中遺産の価値と同時に歴史のロマンも感じる人は多いのではないかというふうに思っております。
 しかし、水中遺産保護の取組というのは、ヨーロッパや近隣の韓国、台湾、中国などと比べて大きく見劣りをしているというのが現状だというふうに思っております。
 中でも中国は、日本、アメリカ、イギリスとともにユネスコの水中文化遺産保護条約をまだ批准をしていないものの、水中文化遺産の盗掘の防止、海洋環境の保護の必要性を訴える一方で、交易などを通じて古くから海洋進出の実績を強調して、海洋権益の拡大を狙っているとも考えられ、我が国はこの点もしっかりと留意をした対応がこれから必要だというふうに考えております。
 そういう中、文化庁におかれましては、昨年十月末に水中遺産保護のあり方についての報告書がまとめられまして、方向性を出したということは、水中遺跡保護の第一歩を踏み出したという点で高く評価をしたいというふうに思います。
 一方で、人材や調査方法、機材の開発、保存技術、費用など、陸上とは全く違う環境の中に置かれております遺跡でありますことから、非常に課題も多いというふうに感じております。
 とりわけ人材につきましては、陸上の考古学の知識、知見を有していると同時に水中に潜れるという技術等々も必要だということでありますので、非常にこの人材の確保というのが大事になってくるのではないかなというふうに思いますけれども、まず、文化庁におかれましては、その水中遺跡保護を担うそういう専門人材がいるのか、どのような状況になっているのか伺いたいというふうに思います。

発言情報

speech_id: 119605270X00120180223_007

発言者: 大見正

speaker_id: 21156

日付: 2018-02-23

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第四分科会