武見敬三の発言 (外交防衛委員会)
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○武見敬三君 この平和というのも、ただ単に紛争が起きていなきゃいいというわけではなくて、そこにはやはりきちんと民主主義という価値がきちんと生きており、かつまた法の秩序というものがちゃんと確保されており、基本的人権というものがまた守られていなければいけません。この観点と組み合わせた平和主義というものを一つの基軸として考えることは当然のことであろうかと思います。
その点で、実は新たに、たしかあしたはロシアの外務大臣と会談をなさる予定があるというふうに伺っておりますけれども、我が国がロシアとの間で領土問題を含む平和条約の締結のための交渉を進めるというのは、私はこのアジア全体の戦略的な枠組みを考えたときに極めて重要だというふうに思います。
中国という国が単独で強大に大きくなってくることについては、実はロシアも戦略的懸念を持っていることは明白であって、その点については日米同盟を基軸とする我が国の立場においても十分にそうした戦略的な利害を共有できる余地があると私は思うからです。その上で、その観点で領土問題を含めた平和条約締結交渉をすることは非常に戦略的にも意義のあることだということになります。
他方で、昨今英国で起きているロシアからの亡命者の殺害事件、これに関わるロシアの情報機関の関わりというのが、特に化学兵器を使った形でこうした暗殺事件が行われているということに関連して、お互いに外交官を追放し合うという極めて深刻な状況下に入りました。外務大臣の訪問も中止してしまう。それから、ロシアにおける様々なイベントに要人の派遣も中止してしまう。また、これに対してアメリカやドイツ、フランスもイギリスの立場を支持するような明確なポジションを取る。
ただ、我が国の場合にはまだ明確な立場での説明というのはどこまで行われるのか、実は私自身十分に理解をしておりません。また、外務省の立場、それから総理のお立場それぞれを通じて、やはりきちんとこうした主権侵害、あるいはこうした化学兵器などを通じたこうした暗殺事件といったようなもの、こうしたことがやはり起こってはならない、そしてまたそのための原因を究明すべきだという点は、我が国としてこの時点で明確に指摘することができることだと思います。
是非、ロシアの外務大臣とお会いになったときに、こうした民主主義や法秩序、基本的人権に関わる、そういう基本的な価値に関わる立場からもこうした視点についてはしっかりと御指摘をしていただいて、その上で戦略的な連携を取り得るための諸般の交渉をしていただけることを切に期待するものでありますが、外務大臣の御所見を伺っておきたいと思います。