常見陽平の発言 (経済産業委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(常見陽平君) ありがとうございます。
非常に、まさに働き方改革といわゆる稼ぎ方改革、これが連動していないんじゃないか。もっと言うと、働き方改革ということが国を挙げた議論になったことは、これはすばらしいと思うんですけれども、やっぱりそれがどういうもので、その目指すものが何なのかという議論をもっとするべきだなというふうに思います。
非常に感じるのが、伊藤先生に以前お見せしたかもしれませんけれども、昨年の参議院選の公約集を私の方でまとめたことがあるんですね。公約集にどんなことが書かれているか、各党がいわゆるどのような政策を打ち出しているかということを書いていって非常に面白かったのが、特に自民党とその他の党で違いが見受けられるんです。それは何か決定的なのは、自民党の方は、いわゆる公約集の中で経済に関する取組事項のところにいわゆる働き方改革関連の話が入っているんですね。それで、野党はどちらかというと国民の生活なんですね。これは大きなスタンスの違いだなというふうに思います。非常に政策集を見ていて自民党の取組の中には面白いものもたくさんあったんですけれども、非常に労働力が減っていくんじゃないかということに対する危機感を非常に私は感じましたということなんですね。
これは別に決して悪いことではないんですけれども、ただ、そこのいわゆる働き方と稼ぎ方ということの連動がまだまだ弱いんじゃないか。突き詰めていくと、これから日本は、この業界は、そしてうちの会社はどうやって食べていくんだろう、このことについて国民はまさに疑問を持っていると思いますし、このような産業を育てたいからこの働き方なんだという連動になっていないなと。突き詰めると、今は時短ハラスメントという言葉も生まれていまして、とにかく、要は国が言うから、あるいは労基署がやってくるから、実際労基署は今たくさんやってきているんですけれども、だから労働時間を減らせということを言うんですよね。結局、でもそれが丸投げになってしまって、管理職が疲弊して、ついには自殺してしまった管理職がいたりですとか、サービス残業の温床になってしまっていたりするということなんですね。
そもそもここのデザインをどうするかということが非常に難問でございます。やっぱりこれは絵物語かもしれませんし、どちらが先かということかもしれませんけれども、これからこれでもうけるんだと、もっと言うと、利益率を何ポイント上げるんだという目標を掲げた上でこの働き方だと。うがった見方をすると、非常に今の政策は、これは悪い方向に進むと、いわゆる誰がどれだけ働いているか見えなくなると。フリーランスになった瞬間そうだし、副業の推進というのもその色が感じられるわけですよ、例えば。ということですとか、あとは、悪いシナリオに行くと結局労働者が疲れるだけなんじゃないかということが感じられるということです。そこをどう役割分担するか。
とても期待しているのは、生産性に関する改革のところで、もうずばりこれは、まずITの投資はするべきなんですよ。設備投資はするべきなんですよ。やっぱり五年後、十年後に、どうしてあの仕事を人間がやっていたんだというような議論が起こるようなことをするべきだと思うんです。今、例えば駅の改札で、何でこの改札は駅員さんが丁寧に切符切ってくれないんだとどなる老人っていませんよね。いないですよね。もうSuicaが当たり前でしょう。でも、それは当たり前なんだけど、人間はどんどんいろんなことを機械に置き換えていったんです。もちろん、そこでAIが雇用を奪うみたいな議論があるんですけれども、そこも非常に僕は慎重な議論が大事だと思っていて、人口も減っていくわけですよ。人間は、産業革命のときからいわゆる機械と競争し、協働をしてきたわけなんです。そこの新しい環境をつくっていくべきだなというふうに思いました。
今は、正直、働き方改革法案というものが規制緩和と規制強化をセットにしたもので、議論も見えにくくなっています。そして、この法案が通らないと、高度プロフェッショナル制度は非常に問題があると思うんですけど、この法案が通らないと、来年も再来年も非常に労働時間は規制が掛からないということですとか、非正規の方は同一労働同一賃金という世界観にならない。同一労働同一賃金は非正規の世界観だけじゃないんですけれども。
ということで、僕は、ちょっと法案が一本化したことで見えなくなったことがあるなということと、結局労働者にとってどんなメリットがあるのかということで、労働者が安心できる社会、この働き方だったら死なないよねということと、一方で稼ぎ方においてはこの戦略を打っていけば、いわゆる企業としても日本としても安泰だねというものが見えないから不安なんじゃないかなというふうに思います。
そして、もうそろそろ終わりますね、やっぱり、僕、労働者の人権後進国だと思うんですよ。やっぱり死んでしまうということだとか、いろんな各種嫌がらせを受けるですとか、そういうことに対しての後進国なんで、やっぱり安倍首相は、世界で一番ビジネスがしやすい会社と言ったんだけれども、その前に、世界一働きやすい会社となぜ言わないのかということを私は問いたいと思います。
済みません、長くなりました。ちょっと答えになっていないと思いますが。