安倍晋三の発言 (決算委員会)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、私たちの経済政策の目的は何かということなんですが、目的はしっかりとまず経済を成長させていく。何のために経済を成長させていくかといえば、国民がみんな仕事したいという人が仕事に就けるようにしていくことであります。今年、高校や大学を卒業する皆さんがしっかりと仕事があるという、そういう経済をつくっていくことであろうと思います。同時に、働いている人の賃金が上がっていくことも大切です。ここに大きな経済政策を進めていく、マクロ経済もそうなんですが、そこに大きな目的があります。
そういう意味におきましては、今我々はもう失業率二・五まで下がってきているわけでありますから完全雇用に近くなってきた、そして、その中で最低賃金も我々百円は上げていきますし、今後も三%ずつ上げていきたいと、こう考えています。
言わば、経済政策の目的は達成をしていると思います。その目的を達成していく上においての一つの手法として、デフレから脱却をしていくという意味において、二%の物価安定目標を掲げています。そこで、日本銀行はそのための金融政策を取っているということであろうと。ただ、目的においてはかなり達成されつつある。ただ、ここで立ち止まってはいけないわけでありまして、しっかりとデフレから脱却をし切り、そして経済を成長させていくと。
そこで、確かにプライマリーバランス、そして既にある累積債務の問題があります。このPBの考え方でありますが、PBを我々は重視をしておりますし、しっかりと目標を、黒字化する目標を置くその旗は下ろさない考えであります。しかし同時に、PBの重要性について正しく理解していく必要があるわけでありまして、PBを例えば来年達成をしようと思えば、思い切って歳出をどんと削減させればこれは達成することはできます。しかし同時に、それはもう経済が腰折れする、景気が悪くなる、雇用も悪くなる、そして多くの人たちが仕事に就けない、新卒者は就職氷河期と同じことになってしまう。この負担は大変な負担になりますから、これ、むしろこの負担の方が圧倒的にずっと抱えていく負担となっていく。全く意味がないわけであります。
そこで何を求めていくかといえば、国民生活にダメージを与えないように、そのためにも経済の腰折れを起こさないようにしていくと。ただし、同時に歳出改革を進めていくことによって、社会保障の持続可能性に対する懸念も払拭するとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保していかなければならないと、こう考えております。
そういう観点からバランスをうまく取っていかなければならない。ナローパスを進んでいかなければならないわけでありますが、この点については、責任ある政府・与党としてしっかりと議論を進めていかなければならないと考えております。
要は、一つはですね、一つは、歳出改革においては、二〇二〇年代、団塊の世代の皆さんが言わば後期高齢者となっていくわけでありまして、中長期的に社会保障の持続可能性を確保する等の観点から受益と負担のバランスを取る必要があると考えております。その際には、経済の成長の観点から国民の活力を損なわせないようにすることが極めて重要でありまして、要は必要な施策を講じつつ、国民の負担を適正で負担可能な範囲にとどめることが必要と考えております。
既に、今般、少子高齢化を克服するために消費税率引上げ分の使い道を見直しをして、子育て世代、子供たちに大胆に投資をするとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度への転換を図ることとしたところであります。それはつまり、若い皆さんが、日本の社会は持続可能性があるんだと安心してしっかりと一歩を踏み出すことができる、そういう社会にしていこうと。消費も、その点喚起する、これは力にもなっていくのではないかと、こう期待をしているところでございます。
先ほども申し上げましたが、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針を堅持をし、経済成長と財政健全化の両立を目指してまいります。この基本方針の下に、歳出と歳入それぞれの面からの改革について議論を進め、この夏までにプライマリーバランス黒字化の達成時期と、裏付けとなる具体的かつ実効性のある計画をお示ししてまいりたいと思います。
経済の成長なくして財政の健全化なしという基本方針は変わらないということを重ねて申し上げておきたいと思います。