菊地身智雄の発言 (決算委員会)
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○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
近年、我が国の港湾へのクルーズ需要は急増しておりまして、昨年は、訪日クルーズ旅客数が前年比二七%増の二百五十三万人、クルーズ船の寄港回数は前年比三七%増の二千七百六十五回となり、いずれも過去最高を記録したところでございます。
こうしたクルーズ船寄港による地域への効果につきましては、旅客の買物等による経済効果に加えまして、にぎわいの創出であるとか地域との触れ合いによる文化交流など、非経済的な側面を含めた幅広い波及効果があると考えております。
まず、経済効果につきましては、食事や買物、交通、観光施設の入場料など、旅客による直接消費額を集計いたしました直接効果に加えまして、例えば旅客が訪れたレストランが行う食材の仕入れなど、直接効果によって誘発される間接効果を含めた試算が幾つかで行われております。
一例を御紹介いたしますと、大分県の別府港におきましては、平成二十九年度にクルーズ船が二十一回寄港いたしまして、クルーズ旅客三万四千人が訪問いたしました。これによりまして、地獄巡りであるとか由布院の温泉巡りなどの観光消費、そして地元での昼食やさらにはお土産の購入など、こうしたもので約九・四億円の直接効果が生じたところです。このうち大分県内では約五・六億円の直接効果、そしてこれによって誘発される間接効果として二・六億円、合計八・二億円の経済波及効果が大分県の中で発生をしております。
こうした試算結果に加えまして、平良港のある沖縄県の宮古島市では、クルーズ船の寄港増加を背景に、大手ディベロッパーによる港湾周辺への大型ホテルの開発などの投資が決定した事例もございます。
また、今委員御紹介されました秋田港でのクルーズターミナルに隣接する鉄道駅が整備をされまして、クルーズターミナルと市内を結ぶクルーズ旅客専用の列車の運行が始まっておりまして、これによってクルーズ旅客が快適に市街地へアクセス可能となりまして、非常に滞在時間が拡大するということによっての消費拡大も期待されています。
にぎわいの創出という観点から、地域との触れ合いによる文化交流ということについては、函館港での例を御紹介しますと、クルーズ船の寄港時に地元の女子高校生が通訳ボランティアとして受入れに関わりまして、観光案内、学校を開放しての書道や茶道の体験メニューを提供するといったようなことで、国際交流の推進あるいは日本文化の発信といった観点からも大変大きい効果を示しております。
このように、クルーズ船の寄港は地域に様々な効果をもたらし、地方創生にも大きく寄与するものと考えております。国土交通省といたしましては、政府目標である訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人というこの目標の実現に向けまして、クルーズ船の受入れ環境整備や観光地開発に取り組むとともに、地域への経済波及効果の最大化に努めてまいりたいと考えております。