井戸敏三の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(井戸敏三君) それでは、このような機会を与えられた者として、お手元にお配りしております兵庫県における受動喫煙防止対策のパワーポイントに従って御説明をさせていただきますので、御参照いただきたいと思います。
 それでは、早速に説明に入らせていただきます。
 二ページですけれども、条例制定の経緯として取りまとめておりますが、震災後、震災後といいましても阪神・淡路大震災でありますけれども、震災後の平成八年に神戸にWHOの神戸センターができました。そして、平成十一年に、当時のWHO事務局長のブルントラントさんのリーダーシップによりまして、たばこと健康に関するWHO神戸国際会議が開催され、これが神戸宣言という決議に結び付いております。その後、健康増進法が施行されて、十六年に私ども受動喫煙防止対策指針を作ったのでありますが、基本的には全部一〇〇%禁煙という指針でありましたので、全く実効性が確保することができませんでした。したがいまして、条約の発効も受けまして、二十二年に対策委員会をつくりまして、二十四年に条例を制定し、二十五年の四月から施行をいたしているものでございます。
 法案と条例を比較をした表を三ページ以下続けておりますが、規制内容には基本的に大きな差はないのでありますが、小学校、中学校、高等学校は敷地内禁煙にいたしております。屋外喫煙場所設置は許されません。医療機関とか官庁などにつきましては建物内禁煙。大学は公共的空間禁煙、ですから教授室はオーケー。飲食店ですと、公共的空間の禁煙と厳格な分煙、基本的に同じなんでありますが、厨房とかバックヤードはお任せ、あわせまして、百平米以下につきましては選択ということになっておりますが、うちの条例では新規もオーケーにしておりますので、法律案の方が厳しいと。それから、宿泊施設につきましても、公共的空間を禁煙にするとともに、フロント、ロビーが百平米以下である場合には、先ほどの飲食店とのバランスで選択制にいたしております。そのほか、物品販売店、老人福祉施設も公共的空間の禁煙を原則にいたしました。
 それから、四ページを御覧いただきたいと思いますが、表示義務は基本的に課しているのでありますが、後ほど説明しますように、なかなか守られておりません。加熱式たばこの取扱いにつきましては、紙巻きたばこと同じようにいたしておりまして、特別の例外を設けておりません。
 実効性の確保対策といたしまして、幾つかの対策を条例施行と併せまして行いました。分煙設備を整備する施設管理者に対する支援といたしまして、施設改修経費、例えば喫煙室などを設けるような施設改修経費に対しまして補助を行う、上限二百五十万で、県が二分の一。で、二十四年、二十五年はインセンティブ期間とし、二十六年、二十七年は通常期間というふうに位置付けて、できるだけ早く対応をするようにいたしました。それから、受動喫煙防止の普及推進員を設置をいたしました。三年間でありますけれども、十六名の普及推進員を置きまして、本庁に分煙アドバイザーで技術的な相談に乗れるような体制を取りました。それ以降は、受動喫煙対策支援員ということでアドバイザーを一人配置いたしております。説明会を実施する、あるいは補助金残につきましては低利の融資制度を設けているものでございます。
 以下の実態調査の結果なんでありますが、回収率五割をちょっと超えて、回収数としては一万二千でありますので、かなりの詳細な調査ができたんだと思っております。
 まず、条例の認知度ですけれども、条例を知っている施設は八割を超えておりまして、まずまずなんではないか。特に公的機関を中心に認知度は高いのでありますが、飲食店などの新規出店の多い業態がいささか弱いということが言えると思っています。
 八ページを御覧ください。八ページでは、対策についてでありますが、基本的には敷地内禁煙が五割、五五%で、建物内禁煙が二七・七、二八%、それで八割以上が建物内禁煙以上の対策を実施しているということが言えようかと思います。小中高とか教育機関、あるいは宿泊施設でフロント、ロビー百平米以上など、あるいは集客施設などでは条例が守られているのでありますけれども、飲食店とか物品販売業など、元々規制対象でないところも含んでいるところがいささか見劣りがするという状況でございます。
 九ページは、飲食店への売上げや客数への影響でありますけれども、そこにございますように、店内全面禁煙でも七五・四が影響なかった、厳格な分煙でも六七・四%が悪影響がなかったという結果です。売上げの影響でも、店内全面禁煙でも七五が悪影響がなかった、厳格な分煙でも六〇%が悪影響がなかったという結果になっております。
 それから、表示の問題につきましては、もう細かく申し上げませんが、全体的に喫煙環境表示の実施率が低いという状況になっております。特に飲食店等で百平米以下は規制対象外にしていることもありまして、表示でもって自分の店のスタンスを示せということにしているのでありますが、なかなか表示がされていないという実態にございます。
 現在、五年を経過いたしましたので、十一ページにございますけれども、条例の見直しをさせていただいております。法律が施行されることを前提に、法律の規制が上回る部分については条例の規定を整理して、残る部分を条例で規制する方向で検討しているものでございます。
 最後のページになりますが、現在、委員会で検討いたしている中で主な意見を整理させていただきました。飲食店における受動喫煙対策で、法律よりも進んだ対策を取るべきだということと、やはり法律以上の規制は反対だ、小規模店舗だとか客層などに配慮すべきである。加熱式たばこについては、現行条例踏襲せいというのと、専用喫煙室を造ったらいいことにしろという意見。未成年者に対しましては、家庭などの私的空間を対象にするかしないかがポイント。そして、喫煙環境の表示については表示を徹底すべきだということが共通です。もう一つ大きな課題として、従業員とか清掃員などの受動喫煙対策をどうするかということが課題になっておりまして、喫煙できる店舗で働く人とか喫煙専用室を清掃する人の受動喫煙対策を検討する必要があるのではないか、例示として、新大阪駅のホームのもくもくとした喫煙室を清掃する人の健康をどうするんだというようなことの意見が出たりしております。あと、屋外の受動喫煙対策としての歩きたばこ禁止などについても取り組むべきだとか、あるいは玄関口の喫煙エリアということを検討すべきだというような意見が出ているものでございます。
 私どもとしましては、法律を踏まえまして、これから必要な上乗せ、横出しも検討しながら、法律と一体的になりました受動喫煙防止対策を進めていきたいと考えているものでございます。
 以上、私からの意見とさせていただきます。

発言情報

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発言者: 井戸敏三

speaker_id: 31524

日付: 2018-07-10

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会