厚生労働委員会

2018-07-10 参議院 全232発言

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会議録情報#0
平成三十年七月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月六日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     石井みどり君
     武田 良介君     倉林 明子君
 七月九日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     小野田紀美君
     小川 克巳君     青山 繁晴君
     宮島 喜文君     滝沢  求君
     足立 信也君     徳永 エリ君
 七月十日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     石井みどり君
     滝沢  求君     宮島 喜文君
     徳永 エリ君     川合 孝典君
     倉林 明子君     武田 良介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                山本 香苗君
                小林 正夫君
    委 員
                青山 繁晴君
                石井みどり君
                小野田紀美君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                滝沢  求君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                川合 孝典君
                徳永 エリ君
                浜口  誠君
                石橋 通宏君
                難波 奨二君
                武田 良介君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   委員以外の議員
       発議者      松沢 成文君
       発議者      片山 大介君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高木美智代君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        簗  和生君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      伊丹  潔君
       警察庁長官官房
       審議官      小田部耕治君
       財務大臣官房審
       議官       古谷 雅彦君
       文部科学大臣官
       房審議官     信濃 正範君
       厚生労働省医政
       局長       武田 俊彦君
       厚生労働省健康
       局長       福田 祐典君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       林野庁森林整備
       部長       織田  央君
       国土交通省道路
       局次長      和田 信貴君
       気象庁地球環境
       ・海洋部長    田中 省吾君
   参考人
       兵庫県知事    井戸 敏三君
       日本肺がん患者
       連絡会理事長   長谷川一男君
       一般社団法人全
       国生活衛生同業
       組合中央会副理
       事長       田中 秀樹君
       公益財団法人日
       本対がん協会参
       事        望月友美子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
〇健康増進法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
〇健康増進法の一部を改正する法律案(松沢成文
 君外一名発議)
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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島村大#1
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言申し上げます。
 平成三十年七月豪雨により、西日本地域に甚大な被害がもたらされ、尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。
 犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。
 ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立を願います。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
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島村大#2
○委員長(島村大君) 黙祷を終わります。御着席願います。
    ─────────────
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島村大#3
○委員長(島村大君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、藤木眞也君、足立信也君、宮島喜文君及び小川克巳君が委員を辞任され、その補欠として徳永エリ君、小野田紀美君、滝沢求君及び青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
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島村大#4
○委員長(島村大君) 健康増進法の一部を改正する法律案(閣法第四七号)及び健康増進法の一部を改正する法律案(参第一九号)の両案を一括して議題といたします。
 本日は、両案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、兵庫県知事井戸敏三君、日本肺がん患者連絡会理事長長谷川一男君、一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会副理事長田中秀樹君及び公益財団法人日本対がん協会参事望月友美子君でございます。
 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、両案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず井戸参考人にお願いいたします。井戸参考人。
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井戸敏三#5
○参考人(井戸敏三君) それでは、このような機会を与えられた者として、お手元にお配りしております兵庫県における受動喫煙防止対策のパワーポイントに従って御説明をさせていただきますので、御参照いただきたいと思います。
 それでは、早速に説明に入らせていただきます。
 二ページですけれども、条例制定の経緯として取りまとめておりますが、震災後、震災後といいましても阪神・淡路大震災でありますけれども、震災後の平成八年に神戸にWHOの神戸センターができました。そして、平成十一年に、当時のWHO事務局長のブルントラントさんのリーダーシップによりまして、たばこと健康に関するWHO神戸国際会議が開催され、これが神戸宣言という決議に結び付いております。その後、健康増進法が施行されて、十六年に私ども受動喫煙防止対策指針を作ったのでありますが、基本的には全部一〇〇%禁煙という指針でありましたので、全く実効性が確保することができませんでした。したがいまして、条約の発効も受けまして、二十二年に対策委員会をつくりまして、二十四年に条例を制定し、二十五年の四月から施行をいたしているものでございます。
 法案と条例を比較をした表を三ページ以下続けておりますが、規制内容には基本的に大きな差はないのでありますが、小学校、中学校、高等学校は敷地内禁煙にいたしております。屋外喫煙場所設置は許されません。医療機関とか官庁などにつきましては建物内禁煙。大学は公共的空間禁煙、ですから教授室はオーケー。飲食店ですと、公共的空間の禁煙と厳格な分煙、基本的に同じなんでありますが、厨房とかバックヤードはお任せ、あわせまして、百平米以下につきましては選択ということになっておりますが、うちの条例では新規もオーケーにしておりますので、法律案の方が厳しいと。それから、宿泊施設につきましても、公共的空間を禁煙にするとともに、フロント、ロビーが百平米以下である場合には、先ほどの飲食店とのバランスで選択制にいたしております。そのほか、物品販売店、老人福祉施設も公共的空間の禁煙を原則にいたしました。
 それから、四ページを御覧いただきたいと思いますが、表示義務は基本的に課しているのでありますが、後ほど説明しますように、なかなか守られておりません。加熱式たばこの取扱いにつきましては、紙巻きたばこと同じようにいたしておりまして、特別の例外を設けておりません。
 実効性の確保対策といたしまして、幾つかの対策を条例施行と併せまして行いました。分煙設備を整備する施設管理者に対する支援といたしまして、施設改修経費、例えば喫煙室などを設けるような施設改修経費に対しまして補助を行う、上限二百五十万で、県が二分の一。で、二十四年、二十五年はインセンティブ期間とし、二十六年、二十七年は通常期間というふうに位置付けて、できるだけ早く対応をするようにいたしました。それから、受動喫煙防止の普及推進員を設置をいたしました。三年間でありますけれども、十六名の普及推進員を置きまして、本庁に分煙アドバイザーで技術的な相談に乗れるような体制を取りました。それ以降は、受動喫煙対策支援員ということでアドバイザーを一人配置いたしております。説明会を実施する、あるいは補助金残につきましては低利の融資制度を設けているものでございます。
 以下の実態調査の結果なんでありますが、回収率五割をちょっと超えて、回収数としては一万二千でありますので、かなりの詳細な調査ができたんだと思っております。
 まず、条例の認知度ですけれども、条例を知っている施設は八割を超えておりまして、まずまずなんではないか。特に公的機関を中心に認知度は高いのでありますが、飲食店などの新規出店の多い業態がいささか弱いということが言えると思っています。
 八ページを御覧ください。八ページでは、対策についてでありますが、基本的には敷地内禁煙が五割、五五%で、建物内禁煙が二七・七、二八%、それで八割以上が建物内禁煙以上の対策を実施しているということが言えようかと思います。小中高とか教育機関、あるいは宿泊施設でフロント、ロビー百平米以上など、あるいは集客施設などでは条例が守られているのでありますけれども、飲食店とか物品販売業など、元々規制対象でないところも含んでいるところがいささか見劣りがするという状況でございます。
 九ページは、飲食店への売上げや客数への影響でありますけれども、そこにございますように、店内全面禁煙でも七五・四が影響なかった、厳格な分煙でも六七・四%が悪影響がなかったという結果です。売上げの影響でも、店内全面禁煙でも七五が悪影響がなかった、厳格な分煙でも六〇%が悪影響がなかったという結果になっております。
 それから、表示の問題につきましては、もう細かく申し上げませんが、全体的に喫煙環境表示の実施率が低いという状況になっております。特に飲食店等で百平米以下は規制対象外にしていることもありまして、表示でもって自分の店のスタンスを示せということにしているのでありますが、なかなか表示がされていないという実態にございます。
 現在、五年を経過いたしましたので、十一ページにございますけれども、条例の見直しをさせていただいております。法律が施行されることを前提に、法律の規制が上回る部分については条例の規定を整理して、残る部分を条例で規制する方向で検討しているものでございます。
 最後のページになりますが、現在、委員会で検討いたしている中で主な意見を整理させていただきました。飲食店における受動喫煙対策で、法律よりも進んだ対策を取るべきだということと、やはり法律以上の規制は反対だ、小規模店舗だとか客層などに配慮すべきである。加熱式たばこについては、現行条例踏襲せいというのと、専用喫煙室を造ったらいいことにしろという意見。未成年者に対しましては、家庭などの私的空間を対象にするかしないかがポイント。そして、喫煙環境の表示については表示を徹底すべきだということが共通です。もう一つ大きな課題として、従業員とか清掃員などの受動喫煙対策をどうするかということが課題になっておりまして、喫煙できる店舗で働く人とか喫煙専用室を清掃する人の受動喫煙対策を検討する必要があるのではないか、例示として、新大阪駅のホームのもくもくとした喫煙室を清掃する人の健康をどうするんだというようなことの意見が出たりしております。あと、屋外の受動喫煙対策としての歩きたばこ禁止などについても取り組むべきだとか、あるいは玄関口の喫煙エリアということを検討すべきだというような意見が出ているものでございます。
 私どもとしましては、法律を踏まえまして、これから必要な上乗せ、横出しも検討しながら、法律と一体的になりました受動喫煙防止対策を進めていきたいと考えているものでございます。
 以上、私からの意見とさせていただきます。
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島村大#6
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
 次に、長谷川参考人にお願いいたします。長谷川参考人。
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長谷川一男#7
○参考人(長谷川一男君) このような機会をいただき、ありがとうございます。長谷川一男と申します。
 私は、日本に十一ある肺がん患者会の連合体、日本肺がん患者連絡会の代表であり、加えて、全国がん患者団体連合会にも加盟しています。そして、肺がんの患者でもあります。喫煙歴はありません。受動喫煙によって病気になったのではないか、そう思っている人間です。今回は、そんな肺がん患者の立場から申し上げたいと思います。
 まず初めに、私は、今回の政府案、そして参議院提出案、どちらにも共通する基本的な考え方、そこに違和感を感じています。そこには、望まない受動喫煙をなくすとあります。政府案が今までの経緯の中で合意してきたことはよく存じ上げています。しかし、この基本的な考え方に対し、いま一度申し上げたいと思います。国民の健康と命を守る、なぜこの言葉が入っていないのでしょうか。
 日本における受動喫煙による年間死亡者数は、交通事故による死者四千人を大きく上回るおよそ一万五千人と推計されています。年間で一万五千もの命、人生を奪っています。本人だけではありません。周りの家族や友人たち、多くの人が苦しみます。今回、私はこの与えられた機会を、受動喫煙でどのような苦しみを経験するのか、当事者として具体的にそれをお伝えする場とさせていただきます。
 私が罹患したのは八年前です。突然せきが出始めて病院に駆け込んだところ、肺がんと分かりました。進行度を示す数値は最も進んだ四です。臓器内にがんはとどまっておらず、転移した状態でした。五年生存率は五%ほど、月刻みのいわゆる余命というものも言われたのをよく覚えています。青天のへきれきとはこのことを言うのだと思っています。
 そして、もう一つある思いが自然と湧き上がってきました。私には喫煙歴がありません。なぜ肺がんなのかということです。たばこを吸わなくても肺がんになることがあります。幾つか原因があるのですが、なかなかそこに私は当てはまりません。しかし、一つだけぴたりと当てはまるものがありました。受動喫煙です。発症前、受動喫煙を多く経験していました。
 私が受動喫煙を経験したのは、まず親からです。父親は一日二箱吸うヘビースモーカーでした。母親は、台所に換気扇というものがあると思うんですけれども、私の家にはリビングに換気扇が付いていました。母親がそのたばこの煙を嫌ってリビングに付けたということです。畳には焦げた跡もありましたし、本を開くとたばこの灰が舞い上がることもありました。最近母から聞いたのですが、たばこの誤飲も私は経験していたようです。そういう中で育っています。そして、その父は肺がんを患い亡くなっています。なぜたばこの害をきちんと教えてくれなかったのか、そういう言葉を残して亡くなりました。
 大人になり、働くようになると、職場においても受動喫煙を経験しています。私が就職したのは二十五年ほど前です。職場ではほとんどの方が吸っていました。
 がんを患って知ったことがあります。それは、人は苦難を乗り越えようとする強さを持っているということです。自分ががんになったことにどのような意味があるのか。全てのことに意味があるならば、自分自身ががんを患うことにも意味があるはずです。そう考えて一日一日をきちんと生きようと、前を向くようになっていきます。運命を受け入れて自分の命を全うしようとしていきます。しかしながら、この考え方には前提があります。それが運命ならばということです。もし自分のがんが何らかの外的な要因で起こったとするならば、もし避けられることだったとすれば、話は違います。
 想像してみてほしいです。もし他人の行為が原因で自分の命に限りがあると告げられたら、そしてその原因として目に浮かぶのが自分の身近で大切な人たちです。家族であり、友人であり、職場の同僚です。気持ちを持っていく場はどこにもありません。想像してみてほしいです。もし自分の周りの大切な人が肺がんを患い、命を落とすかもしれない状況になったら、その原因にもしかしたら自分が関わっているかもしれないという疑念が出てきます。
 科学的に健康被害が明らかになっています。本当に受動喫煙は体に悪いんですか、そんなふうに言うことはもうできません。私はこれを地獄の状態だというふうに思っています。
 続けて、山梨県の健康増進課が平成二十八年に中高生およそ八千百人に受動喫煙の状況をアンケートした結果をお伝えしたいと思います。
 家族に喫煙者がいる学生で、調査の一か月以内に受動喫煙したと回答していたのは六割ほどでした。そして、その場所は、受動喫煙した場所ですね、学生さんが受動喫煙した場所は家庭内が一番多く、飲食店、路上と挙がってきます。私のような人間が今もなおつくられ続けている、そういう現実があるのかもしれません。
 一万五千もの人が受動喫煙で亡くなっている、その一人一人にある苦しみの声を是非想像していただきたいです。大事なことは、これは救える命であるということです。それを放置し、苦しみを生み出すのはもう終わりにする、そんな法律であることを患者として強く思います。
 終わりです。ありがとうございました。
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島村大#8
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
 次に、田中参考人にお願いいたします。田中参考人。
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田中秀樹#9
○参考人(田中秀樹君) 本日は、参議院厚生労働委員会の参考人として発言の機会を与えていただき、誠にありがとうございます。
 私ども一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会は、生活衛生関係営業十六業種、全国に約七百万人の営業者と従業員が働く業界の中で、同業者がつくっている組合の中央組織として意見の取りまとめや調整などを担当している法人でございます。
 本日は、十六業種の生活衛生同業組合を代表して、麺類の生活衛生同業組合の理事長であり中央会の副理事長である私、田中が意見と要望を述べさせていただきたいと思います。
 私どもは、政府が禁煙や受動喫煙対策強化の世界的な趨勢の中で大変苦労されていることは十分に理解していますし、私ども生衛組合としましても、行政機関や関係の皆様と連携して、オリンピック、パラリンピックなどの開催に向けてこれまで以上に受動喫煙防止対策を促進していく必要があると認識して、真摯に取り組んでいるところでございます。
 お手元の資料一ページを御覧いただきたいと思います。
 私ども生活衛生同業組合は、様々な業態があり、かつほとんどが小規模事業者のサービス業でございます。サービス業にとっては、たばこを吸うお客様も吸わないお客様も、皆さん大切なお客様でございます。そして、我々各事業者にも営業の自由がありますので、各店舗の多様性や自主性も尊重していただきつつ、お客様と事業者それぞれが受動喫煙防止環境を自由に選択できる仕組みとすることが望ましいと考えております。これこそが、日本だからこそできる、そして日本が世界にアピールする分煙先進国の構築であると考えております。
 現在、本委員会で審議されている政府提出の法案の内容は我々小規模事業者に一定の配慮をいただいた内容であると認識しておりますが、法律は大枠を決めて、取扱いの詳細は今後政省令などで示されるものと認識しておりますので、今後も関係団体へのヒアリングを実施するなど丁寧な検討を行っていただくよう、この場をお借りしてお願いを申し上げます。
 さて、私どもは、対策を進めていく上で、資料一ページにお示しをした①から⑥の要件が達成されることが必要であると考えております。また、二ページ以降には具体的な意見、要望をお示しさせていただいております。本法案の成立に伴って達成されるもの、達成が困難とされつつあるものもございますので、私ども業界の窮地をお救いいただくため、これらの意見、要望を是非かなえてくださるよう切にお願いを申し上げます。
 中でも、幾つか具体的にお伝えしたい内容がございます。
 一点目は、店舗、施設の実情に合った受動喫煙防止対策を推進すべきとの観点から、望まない受動喫煙を防止しつつ、たばこを吸う方々の自由や満足、そして営業者の自由にも配慮をしていただく日本型の分煙対策を促進していただくということでございます。このため、喫煙専用室の設置による分煙対策のみならず、中小の営業者にも取組が可能な対策について、一層の支援をお願いするものでございます。
 例えば、昼間は禁煙として会社員や学生などランチタイムの営業、同じ店舗が夜にはお酒を扱い、酒、たばこ、料理で会社員などの心身の疲れを癒やすという営業を行っている店舗がたくさんございます。このような店舗、施設の営業などの実情に応じて禁煙の時間帯を設けて営業することによって、二十歳未満の立入りが可能になるものと考えております。
 しかし、七月五日の本委員会における加藤厚生労働大臣の答弁は時間分煙における禁煙時間においても二十歳未満の立入りを禁止するというもので、私ども業界は、大変驚き、落胆をしたわけでございます。認めない理由として、喫煙を可能にする場合の整理は時間ではなく場所や面積要件であるから時間分煙は認められないとの答弁でございました。
 私どもは、政府の法案は、喫煙可能な店舗から禁煙の店舗への変更や、逆に、禁煙店舗から喫煙可能な店舗へといった場所の変更については営業者の自由と認識しております。一方、時間によって場所の変更や変更の頻度まで規制する法律の条文は見当たりませんので、どうにも納得ができません。
 また、夜間営業の飲食店のたばこの煙が同じ店のランチタイムの時間まで残っているのか、その場合、そもそも受動喫煙が発生するのか、さらには、このような営業を規制しなければ健康に影響があるといった研究調査報告の基準は存在しているのでしょうか。是非、御教示いただきたいと思っております。いわゆる三次喫煙を問題にされている方もいらっしゃいますが、衆議院厚生労働委員会で厚生労働大臣は、三次喫煙の健康影響に関する調査報告はなく、三次喫煙は本法案の対象外と答弁されております。
 禁煙時間における二十歳未満の入店を禁止した場合、昼間の収益減少は避けられません。また、仮に入店されてしまった二十歳未満のお客様に対して、禁煙中にもかかわらず御退店いただくための納得のいく説明は大変困難であります。
 さらに、禁煙時間における二十歳未満の就業を禁止した場合、深刻な人手不足に悩んでいるサービス業、特に我々飲食業や宿泊業における生産性の向上は、逆風としか言いようがございません。最低賃金を大きく上回る賃金を提示しても人手が集まらない生衛業界において、二十歳未満の若者が一人前の調理師になるため飲食店に弟子入りする場合や、調理師免許を取得するために必要な実務経験をして就業する場合に、禁煙時間帯においても就業を禁止することとなれば、従業員確保に影響するだけでなく、修業の場も失われて、世界に誇る日本料理の文化の継承が損なわれていくのではないかと業界は大変に心配しており、この規制には納得できません。過剰な規制とならないよう、是非再検討をお願いいたします。
 次に、二点目として、客席面積の考え方についてです。
 客席面積について、私どものこれまでの主張を踏まえて御検討いただいたものと考えておりますが、料亭などでは客席百平米を超える店舗が大変多く、かつ客席のほとんどが個室となっております。兵庫県条例では客席面積から貸切りの個室を除いておりますように、本法案に基づく基準においても、飲食店の貸切り個室については旅館、ホテルの客室同様に規制の対象から除外するなど、業態に応じた措置を選択できる制度としていただくようお願いをいたします。
 三点目は、喫煙、禁煙の情報をお知らせするステッカー、表示などのピクトグラム化をするなど、訪日外国人にも分かりやすいものとすることに加え、全国で統一することによって、より理解が深められるものと考えております。
 四点目は、この法律改正に伴って、多くの飲食店が屋内禁煙とすることが予想されます。屋内禁煙、屋外喫煙可とする分煙を選択可能とするため、屋外の喫煙環境の整備が不可欠かつ急がれます。引き続き、地方自治体による屋外喫煙所などの整備を促進するようお願いをいたします。
 最後に、加熱式たばこについてはまだ受動喫煙による健康影響が科学的に証明されていないことから、加熱式たばこ専用喫煙室に関する技術的基準についてはあらゆる店舗で容易に実現できるものとするようお願い申し上げます。
 以上、私どもの意見と要望の一端をお話しさせていただきました。私ども生活衛生同業組合の人間にも家族がおります。この度の制度改正によって廃業に追い込まれる事業者がないよう、先生方におかれましては、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は誠にありがとうございます。以上でございます。
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島村大#10
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
 次に、望月参考人にお願いいたします。望月参考人。
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望月友美子#11
○参考人(望月友美子君) 本日は、大変貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 私は、現在、公益財団法人日本対がん協会の参事を務めておりますが、日本対がん協会は、今年で創立六十周年を迎えるがん制圧のための民間団体です。私ども本部と四十六の道府県支部とがグループ一丸となって、がんに負けない社会をつくるため、禁煙推進などのがん予防活動やがん検診による早期発見、がん患者支援、そして正しい知識の普及啓発や政策提言に努めております。
 私自身は、公衆衛生の最大の課題であるたばこ問題に取り組み始めてはや三十年、前に進むと更に新たな課題が立ちはだかってくるのがたばこ問題です。しかし、多くの国々では、研究者も市民団体も政治家の方々も、文字どおり生涯を懸けて闘い続けています。ほかの大きな政治課題同様、複雑な連立方程式を解いて最適解をいかに早く見出せるかに懸かっていますが、一刻の猶予もないのはたばこで多くの命が失われることが分かっているからです。
 条約の締約国会議などのたばこの国際会議に出ますと、デスクロック、死の時計と言って、時々刻々たばこで亡くなる方の数が示される時計が掲示され、会議での真剣討議が促されます。日本では喫煙と受動喫煙合わせて一年間に約十五万人の方が亡くなっているので、割り算をしますと三・五分に一人、どこかでたばこによって命が失われている計算になります。受動喫煙に絞っても、三十五分に一人となります。これが我が国のデスクロックです。
 横長のスライドの二ページ目を御覧ください。
 これは、WHOたばこ規制枠組条約、FCTCと国連による人権との関係を示したもので、FCTCの前文にも高らかにそのことが述べられています。ここに示すように、日本は国連の人権に関する規約や条約への批准はそれぞれの条約発効後と遅かったのですが、FCTCに限っては十九番目に批准し、その後、条約が発効しました。これにより、次に述べる条約第八条の履行義務が二〇一〇年と時限的に定められたのですが、締切りはとっくに過ぎています。今回の健康増進法改正で第八条の履行義務が果たせたとしても、二〇二〇年の施行では実に十年遅れなのです。
 重要なことは、これらの国連条約では到達可能な最高水準の健康を享受する権利が認められていることです。
 スライドの三ページ目を御覧ください。
 これは、FCTCの履行を補完する六つの政策パッケージとしてWHOのMPOWERという監視評価プロジェクトができているのですが、そこから抜粋したものです。これは、定期的に各国の政策達成度を測定し公表する言わば政策通信簿で、WHOの全加盟国からデータが集められています。日本は決して優等生とは言えず、特に受動喫煙防止のP、メディアキャンペーンのW、広告禁止のEなどは最低ランク、すなわち不可の状況です。今般、厚生労働省が健康増進法改正により一ランク上がると説明しているのはこの成績ですが、厳密に言うと、喫煙所が全てに認められる規制では不十分と言えます。
 WHOは、これらの六つないし七つの政策を包括的なパッケージとして実施することでたばこ消費を有効に減らせるとしています。このように、日本のたばこ政策が遅れているのは、受動喫煙対策だけでなく全ての対策で最高水準に達していないために喫煙率も下げ止まりとなっているのです。逆に言えば、二〇一二年に閣議決定されたように、喫煙率を下げることが政策目標であるならば、MPOWERのいずれも怠らず包括的に実施する必要があるわけです。
 次に、スライドの四ページ目を御覧ください。
 これは、お手元に二つの縦長資料もございますけれども、条約第八条ガイドラインの抜粋で、全文はお手元にございます。
 特に強調すべきは、基本的な留意事項にあるように、全ての人を対象にしたもので、一部の人々に限るものではないということで、だからこそ真っ先に履行することが求められました。ここでは喫煙者と非喫煙者の区別すらなく、子供や妊婦、患者さんなど有害物質に対する感受性の高い集団の存在を鑑みますと、これまた区別することなく、最も弱い集団を基準にした規制の在り方の前提となるものです。
 次に、スライドの五ページ目を御覧ください。
 ここからは、健康増進法改正案の問題と解決案について、五項目に絞り述べさせていただきます。
 まず、受動喫煙、望まない受動喫煙と表現について。突然後者を目にしたときに大変違和感を覚えました。かつてインボランタリースモーキングという英語表現が使われ、不随意喫煙とか意に反する喫煙などと訳したことがありますが、最近ではセカンドハンドスモークという言い方が主流です。そもそも、たばこ煙に含まれる有害物質から保護することが目的なのですから、望むと望まないとにかかわらず、あらゆる暴露から守ることが本質であったはずです。かつてたばこ産業が好んで使った言葉がインボランタリースモーキングだというので、その日本版だとしたら、一体誰が導入したのでしょうか。
 この状況に対する解決策としては、これを逆手に取って、最大の被害者になり得る喫煙者も含むあらゆる人が受動喫煙を望まない社会通念をつくり上げるしかありません。先ほど登壇された長谷川一男さんがよくおっしゃるように、受動喫煙により身近な者同士が加害者と被害者になってしまうことを避けなければなりません。
 たばこ会社のスポンサーシップもありますので、マスメディアキャンペーンは難しいかもしれませんが、ソーシャルメディアを使ったキャンペーンであらゆる人が受動喫煙を望まない空気をつくっていくことはできると思います。
 喫煙所が不可避なのであれば、反喫煙、すなわち禁煙支援の広告展開も禁煙を望んでいる喫煙者の方々へのアプローチとして有効でしょう。日本は禁煙外来の制度があっても、それ以外の禁煙支援のセーフティーネットがほとんどなく、喫煙者が容易に禁煙できる環境が整っていないからです。
 次に、スライドの六ページ目を御覧ください。
 東京都受動喫煙防止条例では面積ではなく人で分けるとしましたが、百平米にしても三十平米にしても、面積による規制の有無は、スペインで一度実施され、後に失敗と評価された旧スペインモデルの踏襲です。なぜ外国で失敗と分かったことを今、日本で実施するのでしょうか。
 その弊害については、ドイツがんセンターのシュナイダーらの論文で列挙されたとおりですが、特に例外規定による空洞化、不当競争、遵法意識の低下、地域格差、従業員の健康、社会的対立などの問題が生じ得ます。先行した神奈川や兵庫の条例でも罰則規定があり、違反者がいるにもかかわらずまだ一件も摘発されていないので、国の法律でも同じことが起こり得ます。
 もちろん、面積規定の撤廃が望ましいところですが、きっちり政策評価をし、改正に向けた明確なロードマップを示すべきです。失敗が分かっているので、五年も待つ必要はございません。
 次に、スライドの七ページを御覧ください。
 改正案では喫煙専用室などについて細かい規定と要綱が定められていますが、国際社会も日本社会も長い間掛かって喫煙をデノーマライズ、普通でないこととしてきたことに完全に逆行しています。
 たばこ産業は、これまで二十年以上にわたり、喫煙室や屋外喫煙所の研究をしてきました。特に、機能だけでなくデザインにも注力し、魅力的な喫煙所そのものが広告効果や喫煙誘引効果まで発揮するようになりました。喫煙者は喫煙所がある限り吸い続けるので、職場においても社会においても喫煙所は喫煙率低減の妨げとなります。また、子供の目に触れることにより喫煙行為が美化されるおそれがあります。
 解決案としては、たばこのリスクの本質にふさわしい扱い方をするべきで、喫煙所のデザインについては、広告宣伝が許されるので極めて注意する必要がありますが、むしろたばこのプレーンパッケージのように内装、外装とも制限を掛け、さきに述べたように、たばこのリスクを知らしめるメディアボードとしての活用も検討できると思います。喫煙者の自由は保持されたままです。
 次は、スライドの八ページ目を御覧ください。
 喫煙所設置に対する補助金の問題です。既に平成三十年度予算として合計五十五億円、うち喫煙所設置三十三億円が計上されていますが、より望ましい全面禁煙への誘導ではなく、喫煙維持のための喫煙所設置を補助することは分煙の固定化にほかなりません。さらに、将来的な禁煙化の妨げになります。申請や設計は複雑なので、既に活躍しているたばこ産業のコンサルの協力が不可欠となった場合には、明らかな条約違反になります。
 バランスを取るには、新たに全面禁煙に踏み切る当事者にも同等の補助金を交付できるように要綱を改定、追加すべきだと思います。時限措置にすることにより、禁煙化が速やかに進みます。また、補助対象外のコストが大きいことも示すことで、禁煙化への判断が容易になります。さらに、規制以上の取組をしても構わないというので、民間の力、特に投資家の力を借りて全面禁煙への誘導をすることも大きなインセンティブとなると思います。
 最後に、スライドの九ページを御覧ください。
 いわゆる加熱式たばこなど、法律では指定たばこという分類です。当分規制緩和の対象ですが、この経過措置により飲食可の加熱式たばこ専用ラウンジなどが増えていく可能性があります。国際的にはたばこ製品とみなして同様の規制を行う考え方がありますが、日本は新しいたばこの世界最大の実験場になっているにもかかわらず容認してしまっています。たばこ産業は現在三社がそれぞれ独自の製品を投入していますが、今後はバリエーションも増え、研究も対策も実態から置き去りになる可能性があります。
 このため、指定たばこという新しい概念を明確に整理し、たばこ産業の動向を監視しつつ、国としての政策形成の原理原則を定める必要があります。
 最後に、本国会での健康増進法の改正に対しては、国際水準に照らし合わせても、これまで述べてきたような様々な問題点を勘案しても、現行案はいずれも不十分であると言わざるを得ません。しかし、これを一歩とみなすためには、それにとどまらず更なるゴールを明確に定めて、次の一歩、二歩、三歩と間断なく進める必要があります。命の政策形成には、当事者としての市民社会への参画こそ不可欠です。今後は、監視力や実践力の提供も含めて、一日も早く世界に誇れるたばこ政策を実現して、デスクロックを止めたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。
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島村大#12
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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伊藤孝江#13
○伊藤孝江君 ありがとうございます。公明党の伊藤孝江です。
 今日は、四名の参考人の皆様、本当に率直な思いを聞かせていただいて、また示唆に富む御意見を頂戴して、ありがとうございます。
 では、短い時間ですので早速質問をさせていただきます。
 まず、井戸知事にお伺いをいたします。兵庫県から来ていただいて、ありがとうございます。地元の私自身も本当にうれしく思います。
 兵庫県では平成十六年に禁煙一〇〇%を目指した指針を作られて、またその後、平成二十五年には受動喫煙の防止条例を制定をされてきたと。本当に、国が規制をする前から先駆けた取組をされていて、いろんな立場からの主張、要望などの調整も難しく、また県民の理解、問題意識の広がりも今ほどではなかったかと思います。その中で様々な調整、努力をされて、御苦労されてきた中で、本当に強い思いでこれまで取組を進めてこられたんだと思うんですけれども、改めて、この受動喫煙防止条例を制定して、国に先駆けて対策に取り組んできた思いを聞かせていただきたいというのがまず一点です。
 そして、もう一つが、現在見直しを検討しているというお話でしたけれども、元々は一〇〇%の禁煙を目指していた中で、これから更に取組を進めていくという方向の中で、これまでされてきた取組を踏まえて、今後自治体の取組のこういうところを支援を国にはしてほしい、またあるいはここは国にしっかりとリードをして対策を取ってもらいたいというのがありましたら、是非お聞かせいただきたいと思います。
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井戸敏三#14
○参考人(井戸敏三君) 受動喫煙防止に対する歩みというのは、ある意味でたばこを吸われる人に対する挑戦でもあったわけでありますが、健康とたばことの関係というのが科学的に、原因がたばこであるということがかなり世界的な常識になり、そして、先ほど申しましたように、平成十一年には神戸でWHO神戸センターを中心として世界会議が開かれて、神戸宣言も出しました。そういうような世界的な動きや県内のがんに対する徹底的な対応、しっかりしていこうというような動きと統合する形で条例化を進めてきた。
 ただ、それには苦い経験がありまして、指針を作って完全を求めたのでありますが、完全はなかなか難しかった、現実に具体化しなかったという経験もありましたので、条例の内容といたしましてはかなり現実妥協的なところもしました。それが百平米以下の飲食店等に対する例外措置でございました。随分これは、何平米にするか、我々最初七十五平米という提案をしたんですが、飲食店を中心とする生活同業組合の皆さんとも折衝を大分、強烈な折衝をやりまして、一応百平米でということで落ち着かせていただきました。そのような意味で、先ほどの実態調査の結果も申しましたが、それなりに理解をされて定着してきているのではないか、このように考えております。
 見直しに当たりましては、この百平米をどうするかというのは一つの焦点でありまして、国の方も百平米を取られているのでありますが、私は実を言いますともっと低い水準で決めていただけるのかなと思っておりましたけれども、今回の検討委員会でもこれをどうするかということが一つの焦点になるというふうに考えております。
 国に対する期待でありますけれども、やはり我々の経験でも、もし分煙施設を整備することを条件として室内禁煙、建物内禁煙などを実施するという基本的な枠組みだとすれば、分煙施設を整備するための手厚い支援が必要になるのではないかというふうに考えますし、もう一つは、病院などは敷地内禁煙になっているんです。そうすると、どういうことをするかというと、道路に出て吸うんですね。ですから、道路に患者さんが出て吸うような、こういうような行為はどうもいささかどうかということを考えますと、敷地内禁煙でも配慮をすべきところが必要になるのではないか、そういう意味でのガイドラインの根拠になるような規定を置いていただいて、指導根拠を明確にしていただくということが必要なのではないか、こんなふうに考えております。助成とそれから規制の基準、二つ検討いただいたらと思っております。
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伊藤孝江#15
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 では、続きまして、望月参考人にお伺いをいたします。
 先ほどのお話の中で、FCTC履行のための命の政策通信簿ということで、国際社会との比較という中において日本がまだまだ取組が足りないところがあるというようなお話をお伺いをいたしました。これは、できないところ、できていないところがあるというのは、これからもというか、今現在もこの法改正と併せてできることがあるんじゃないかということかと思いますけれども、メディアキャンペーンなどのお話も先ほどいただきましたが、今現在の状況の中でまずこういう取組を、喫煙率を下げるために、また受動喫煙を防止するためにできるのではないかというところ、御意見ありましたらお伺いできればと思います。
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望月友美子#16
○参考人(望月友美子君) ありがとうございます。
 この六つないし七つと申し上げましたのは、MPOWERのそれぞれの頭文字が六つあるんですけれども、Wが、ここで御覧になって分かるように警告表示ともう一つのメディアキャンペーン、二つあります。これは、まさにたばこの害をどうやって喫煙者あるいは社会に伝えるかという、そういうことでウオーンになっているんですけれども、警告表示は日本の場合ですとたばこ事業法の中で定められていますので、事業法の目的がたばこ産業の健全なる発展と財政確保という、その法律の目的の中で警告を発すると、発し過ぎると消費が減ってしまうという自己矛盾に陥るので、日本ではこの警告表示は非常に曖昧な形になっています。
 それで、喫煙率を下げるためにはまずたばこの害を正しく知る必要があるんですけれども、日本の場合はこの十三条、十二条、実はセットになっておりまして、もう一つのたばこ事業法の中で規定されている広告禁止については、日本では自主規制なんですね。
 一方で、これまでたばこ産業が様々な形で、メディアや、それこそ今ではソーシャルメディアとかポップなどを使って、たばこのいい面を非常にずっと何十年も日本の社会に投入してきたということもあるので、私どもがたばこの害を非常に小さな力で患者さんや住民の方たちに発するとしても、その巨大な情報の中に埋もれてしまうというようなこともありますので、それを打ち消す形で、多くの国々では、公共の電波とかあるいは様々な媒体を使ってキャンペーンの形でリスクを知らしめています。
 それは、喫煙者だけに届くのではなしに、仮に喫煙者をターゲットにした、例えば海外でオーストラリアなどが早くやっていたんですけれども、禁煙の電話相談事業、クイットラインというのがございますが、その宣伝のために、前もってたばこで肺がんになるとか様々な病気のことも訴えて、そして、脅すわけでなしに、それでやめたくなったらこの電話番号にというのがセットになっているんですね。そうすると、メーンのターゲットはやめたい喫煙者なんですけれども、一緒にそのメディアキャンペーンに触れるほかの方たち、それから子供たちがそれを知るので、社会全体がたばこの害について一定の知識を保有する、そこからスタートしているわけなんです。
 ですので、日本が本当にもう何年も掛けて受動喫煙の健康影響について決着が出せなかったのは、一つは、まあ政府だけではないんですけれども、社会全体がたばこの害を正しく知らないというところにあると思います。
 次に、じゃ、やめたい方たちがやめるための、日本ではこのOになる、条約の十四条にありますところが、禁煙外来があるにもかかわらず余り成績が良くないのは、先ほども申し上げたような、海外では無料の電話相談事業など、社会インフラとして非常にアクセスし得るところに禁煙のスポットがたくさんある。それから、保健医療職種についても、医師だけでなしに、他職種の方たちがやっぱり患者さんに触れれば必ず禁煙を支援するというようなこともありますので、そこでやめていく。
 もう一つ更に重要なのは、実はこの受動喫煙防止なんですけれども、たばこを吸う方は、先ほど私の中でも申し上げたように、吸う場所がある限り吸い続けるんですね。ですので、吸う場所がなくなることがたばこを吸う方にとっても最も大きなインセンティブになるということもありまして、この辺りが全部セットになって海外では喫煙率が下がっている。
 だから、社会全体が害を知り、それから禁煙支援のインフラが十分されて、そして吸う場所がなくなるということは、実は喫煙者にとって最も優しい政策になるということで、海外では進められていると思います。
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伊藤孝江#17
○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。
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小林正夫#18
○小林正夫君 おはようございます。国民民主党の小林正夫です。
 田中参考人にまずお聞きをいたします。
 先ほどの御意見の中で、原則屋内禁煙とされている施設において、営業の実態に応じて時間によって喫煙を可能とする時間分煙の考え方が述べられましたけれども、そうしたルールを決めたときに雇用にどう影響が出てくると、このように思っているか、お聞きをしたいと思います。
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田中秀樹#19
○参考人(田中秀樹君) 時間分煙ですよね。時間分煙というのは基本的には、たまたま私はそば屋なもので、昼は禁煙にしておこうと、夜は一杯飲むお客様のために喫煙場所というか分煙、エリアの分煙をしようという方向でやっているんですけれども、それをやった場合に、雇用の問題ですが、我々零細の飲食店にとりまして従業員というのは家族同然であり、もう本当に大切な戦力になってくるわけなんです。したがって、その従業員が、たばこ、私は駄目です、嫌いです、受動喫煙嫌ですという方がいらっしゃる場合には、決して我々の業界ではそういう方を無理にその喫煙スペースの方に送り込むようなことはいたしません。
 また、それをやったことによって本当に大切な従業員さんが辞めていってしまう、離職してしまうリスクがありますので、我々、それをされてしまうと商売になりませんので、そういうような形で、きちんと従業員さんにはその旨を伝えてから、禁煙エリア、何というかな、禁煙と喫煙エリア、これをしっかり分けるようにしております。
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小林正夫#20
○小林正夫君 もう一点、田中参考人にお聞きいたします。
 今回の法律によると、要は設備改修でお金が掛かる、それに対する支援なんですが、政府の方は中小企業に対して費用の二分の一、飲食店では三分の一、最大百万円までと、このように政府は考えているということなんですが、この費用面での支援はどうあるべきとお考えでしょうか。
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田中秀樹#21
○参考人(田中秀樹君) 今、設備面で、我々飲食店では三分の一、百万円上限ということで、三百万円の工事をすると百万円は助成していただけるよということでございますが、我々一番やっぱり心配、考えているのは、設備の費用に関してはこれでは到底足りないと思います。大体一つ、どうでしょうね、百平米ぐらいのところで二、三人が喫煙できる喫煙スペースを造るとなると大体三百万から四百万ぐらい、どんなに、何というか、値切ってと言ったら変ですけど、節約してもそのぐらい掛かると思うんですよ。
 したがって、これはもうちょっと手厚くしてほしいなという気持ちと、何よりも大事なのは店舗面積が拘束されてしまうということです。お店の中で一テーブル増やすために幾らそこの場所代が掛かるのかということを考えますと、到底、二テーブルぐらい削らないと喫煙スペースが取れませんので、それをやられると我々の商売には本当に大きな打撃になると思います。
 以上です。
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小林正夫#22
○小林正夫君 次に、長谷川参考人にお聞きをいたします。病気療養中のところ、今日はお越しいただきまして、貴重な御意見ありがとうございました。
 現在、働いている患者の三割が受動喫煙を受ける環境であると、このように長谷川さんが述べられていることがマスコミで報道されておりました。今法律案が成立した場合にこのことが改善できるとお考えなのかということが一点と、長谷川さんの資料を見ますと、聞き取り調査で、肺がんになってから受動喫煙をした場所は飲食店が二百十五人中百八十六人で、八六・五%と最も多いと示されると、このように記述がありました。今回の飲食店の受動喫煙対策でこの数字、八六・五%は減ると考えているかどうか、お聞きをいたします。
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長谷川一男#23
○参考人(長谷川一男君) ありがとうございます。
 まず、私どもが肺がん患者に、二百十五人にアンケートしたところ、確かにそのように、今がんを患いながら働いている方の三割が受動喫煙しているという状況が今あるということです。私は、この肺がん患者になってなお今三割もの方が受動喫煙を職場で受け続けているという、そういう状況に対してまず驚きを隠せなかった。それはかなり多い数字だということはまず申し上げたいというふうに思っております。
 そして、ではそれが法の施行後なくなるのかという御質問だと思うんですけれども、ある一定の効果はあると思っています。しかしながら、それが本当に全てなくなっていくのかというところでいうと、疑問がやはり残っています。
 私、その二百十五人のアンケートの中に、上司が目の前で吸う、しかも肺がん患者と、目の前に、肺がん患者と分かっていながら、いいよねというふうに言って吸うとか、また、取引先の方が吸われると、それに対して言えない、抗議することはできないとか、そういったアンケートの答えがたくさん見受けられました。
 そして、ではそれを受けないような職場を選べばいいだろうというふうにも思うんですけれども、またそのアンケートの中で、これは私自身が本当に胸が痛くなる例を一つ御紹介するんですが、地域で、肺がんを罹患した方ですね、治療中です。その方は妻の立場で、パートをするんですが、なかなか地域で、患者ですのでやはり事務作業、肉体労働ではなくそういったものを探すんですけれども、そういったところを探すと喫煙場所だったので辞めたと。辞めたら、次に仕事があるのは肉体労働しか残っていなく、一日昼間、パートですので数時間ですけれども、かなりの肉体労働をしてくたくたになり、帰り、そして治療をし、お給料はもらえるんですけれども、それが全て治療費に消えていく。そして、その治療費のために、捻出するために、パートだけでは足りなくて、子供の塾やお稽古事、そういったこともやめさせたというような、そんな悲痛な例が出ています。
 なので、そういった意味で、この法律によって一定の効果は当然あると思うんですけれども、そこに、その隙間に落ちてしまう方は必ずいらっしゃるのではないかなというふうに思っています。
 また、あと、飲食店での受動喫煙が減るのかということに関しても、一定の効果はあると思います。しかしながら、一つだけこれは申し上げておきたいのですが、先ほどもおっしゃっていただいたとおり、アンケートでは八六・五%の方が飲食店で受動喫煙するというふうに答えました。これは非常に高い数値だと思います。この高い数値は、やはりちょっと一般とは懸け離れているというふうに私は考えておりまして、それは背景を理解しないといけないというふうに思っています。
 どういうことかというと、特に肺がん患者にとって受動喫煙というものは、好き嫌いで考えているわけではないんですね。恐怖なんです。ステージ二、早期の段階ですけれども、この場合で五年生存率は大体半分ぐらいです。そういった再発におびえている中で煙を吸う、他人の煙を浴びるという状況が、本当にそれが怖いというふうに思うのは当然だというふうに思っています。なので、かなり高い数値になっているというような現状だと思います。
 これもやはり実際的にその法が施行されて受動喫煙の状況は減ると思いますけれども、その恐怖を感じる者にとって、そうですね、たばこの煙というのは本当に少しでもやっぱり感じると怖いので、その恐怖を感じる状態が皆無になるとは今の状態では思えないというふうに思っております。
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小林正夫#24
○小林正夫君 ありがとうございました。これで質問を終わります。
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難波奨二#25
○難波奨二君 立憲民主党の難波奨二でございます。
 今日は、四名の参考人の皆さん、貴重な御意見賜りまして、感謝申し上げたいと思います。
 まず、井戸知事にお伺いしたいと思います。公務多忙の中、大変ありがとうございました。
 兵庫県とそれから神奈川県が先行して条例を定められておられるわけなんですけど、私、さきの委員会でも申し上げたんですが、過料を科して様々な罰則を設けて規制をしていこうということなんですけど、両県とも、兵庫の場合も神奈川もそうですが、罰金、過料と兵庫の場合分けておられるわけなんですけど、実績といいますか、取り締まるのが目的じゃないわけですけれども、実際にそういう該当の案件がないという現状なわけなんですけど、本当に過料を科したり罰金を科すことが実効性があるのかどうなのかという問題意識での私の質問なんですけど、実際やられてみて、そうした具体的な事象なり、そしてその事案、結果というものが生まれていないことは現状どういう状況なのかということを教えていただきたいと思います。
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井戸敏三#26
○参考人(井戸敏三君) 私ども、まずは条例の内容を理解して守る、条例の内容を実施していただくということを条例の施行時、中心に考えましたので、分煙施設を造る場合には五百万ぐらいを前提にしまして二分の一の助成をするとか、あるいは普及推進員を置きまして指導をしていったと、こういう指導期間がこの五年間だったというふうに考えております。摘発をして条例内容を守るということよりは、まずは理解をしていただいて環境を整備していく、これが我々のこの五年間だったと思うんです。
 ですから、今、見直し委員会でも議論になっておりますのは、これからをどうするか、これからをどのようにするか。そうすると、フォロー体制をどうつくっていくかということに関わりますので、最初の三年間普及員を置いたんでありますが、今度は摘発員を置くかというようなことが課題になる。
 ですから、国の法律の場合も、最初から罰則で守らせるというよりは、最初は指導をする期間というふうに位置付けられた後、一定の期間経過後に徹底した、罰則も前提に置いた指導なり摘発をしていくというスタンスになるのではないか、我々はこれからの課題かなと、こう思っています。
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難波奨二#27
○難波奨二君 もう一つお教えいただきたいんですけど、資料の五ページ目にございます支援の関係の補助の実績の表が、知事、あるわけなんですけど、兵庫ぐらいの規模の都市になりますともう少し補助の実績が高くてもいいんじゃないかというふうに私この表を見て直感で思ったんですけれども、この実態について、分かる範囲で御説明いただければと思いますが。
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井戸敏三#28
○参考人(井戸敏三君) 私ももう少し多いかと思っておりましたが、この程度の実績です。ということは、逆に評価しますと、やれるところは自分で、自前でやれていったということなのではないか。といいますのは、百平米を超える飲食店とかホテル、旅館などについて言いますと、それなりの力がある、小企業であるといっても、それなりの力のある企業が多いということを表しているのではないかというふうに思っております。実態、小さくてなかなかこういう対応力のないところは百平米以下というところで、言わばセービングクローズとなったのではないかと思います。
 したがいまして、私も三宮によく出ますが、余り文句を言われたことは経験上はございません。
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難波奨二#29
○難波奨二君 続きまして、望月参考人にお伺いしたいと思いますけど、受動喫煙の防止に関するPRのやっぱり活動が極めて重要だと思うんですよね。どういったPRの方法があるのか、御見識をお伺いしたいのと、加えまして、たばこの問題というのは私も十分よく分かりましたが、その他の健康被害に、影響が起きるようなものですよね、例えばお酒とか何でもいいんですけど、これは国際的には今どういった品種のものが問題になっているのかというものをお教えいただきたいと思います。
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