望月友美子の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(望月友美子君) ありがとうございます。
この六つないし七つと申し上げましたのは、MPOWERのそれぞれの頭文字が六つあるんですけれども、Wが、ここで御覧になって分かるように警告表示ともう一つのメディアキャンペーン、二つあります。これは、まさにたばこの害をどうやって喫煙者あるいは社会に伝えるかという、そういうことでウオーンになっているんですけれども、警告表示は日本の場合ですとたばこ事業法の中で定められていますので、事業法の目的がたばこ産業の健全なる発展と財政確保という、その法律の目的の中で警告を発すると、発し過ぎると消費が減ってしまうという自己矛盾に陥るので、日本ではこの警告表示は非常に曖昧な形になっています。
それで、喫煙率を下げるためにはまずたばこの害を正しく知る必要があるんですけれども、日本の場合はこの十三条、十二条、実はセットになっておりまして、もう一つのたばこ事業法の中で規定されている広告禁止については、日本では自主規制なんですね。
一方で、これまでたばこ産業が様々な形で、メディアや、それこそ今ではソーシャルメディアとかポップなどを使って、たばこのいい面を非常にずっと何十年も日本の社会に投入してきたということもあるので、私どもがたばこの害を非常に小さな力で患者さんや住民の方たちに発するとしても、その巨大な情報の中に埋もれてしまうというようなこともありますので、それを打ち消す形で、多くの国々では、公共の電波とかあるいは様々な媒体を使ってキャンペーンの形でリスクを知らしめています。
それは、喫煙者だけに届くのではなしに、仮に喫煙者をターゲットにした、例えば海外でオーストラリアなどが早くやっていたんですけれども、禁煙の電話相談事業、クイットラインというのがございますが、その宣伝のために、前もってたばこで肺がんになるとか様々な病気のことも訴えて、そして、脅すわけでなしに、それでやめたくなったらこの電話番号にというのがセットになっているんですね。そうすると、メーンのターゲットはやめたい喫煙者なんですけれども、一緒にそのメディアキャンペーンに触れるほかの方たち、それから子供たちがそれを知るので、社会全体がたばこの害について一定の知識を保有する、そこからスタートしているわけなんです。
ですので、日本が本当にもう何年も掛けて受動喫煙の健康影響について決着が出せなかったのは、一つは、まあ政府だけではないんですけれども、社会全体がたばこの害を正しく知らないというところにあると思います。
次に、じゃ、やめたい方たちがやめるための、日本ではこのOになる、条約の十四条にありますところが、禁煙外来があるにもかかわらず余り成績が良くないのは、先ほども申し上げたような、海外では無料の電話相談事業など、社会インフラとして非常にアクセスし得るところに禁煙のスポットがたくさんある。それから、保健医療職種についても、医師だけでなしに、他職種の方たちがやっぱり患者さんに触れれば必ず禁煙を支援するというようなこともありますので、そこでやめていく。
もう一つ更に重要なのは、実はこの受動喫煙防止なんですけれども、たばこを吸う方は、先ほど私の中でも申し上げたように、吸う場所がある限り吸い続けるんですね。ですので、吸う場所がなくなることがたばこを吸う方にとっても最も大きなインセンティブになるということもありまして、この辺りが全部セットになって海外では喫煙率が下がっている。
だから、社会全体が害を知り、それから禁煙支援のインフラが十分されて、そして吸う場所がなくなるということは、実は喫煙者にとって最も優しい政策になるということで、海外では進められていると思います。