長谷川一男の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(長谷川一男君) ありがとうございます。
まず、私どもが肺がん患者に、二百十五人にアンケートしたところ、確かにそのように、今がんを患いながら働いている方の三割が受動喫煙しているという状況が今あるということです。私は、この肺がん患者になってなお今三割もの方が受動喫煙を職場で受け続けているという、そういう状況に対してまず驚きを隠せなかった。それはかなり多い数字だということはまず申し上げたいというふうに思っております。
そして、ではそれが法の施行後なくなるのかという御質問だと思うんですけれども、ある一定の効果はあると思っています。しかしながら、それが本当に全てなくなっていくのかというところでいうと、疑問がやはり残っています。
私、その二百十五人のアンケートの中に、上司が目の前で吸う、しかも肺がん患者と、目の前に、肺がん患者と分かっていながら、いいよねというふうに言って吸うとか、また、取引先の方が吸われると、それに対して言えない、抗議することはできないとか、そういったアンケートの答えがたくさん見受けられました。
そして、ではそれを受けないような職場を選べばいいだろうというふうにも思うんですけれども、またそのアンケートの中で、これは私自身が本当に胸が痛くなる例を一つ御紹介するんですが、地域で、肺がんを罹患した方ですね、治療中です。その方は妻の立場で、パートをするんですが、なかなか地域で、患者ですのでやはり事務作業、肉体労働ではなくそういったものを探すんですけれども、そういったところを探すと喫煙場所だったので辞めたと。辞めたら、次に仕事があるのは肉体労働しか残っていなく、一日昼間、パートですので数時間ですけれども、かなりの肉体労働をしてくたくたになり、帰り、そして治療をし、お給料はもらえるんですけれども、それが全て治療費に消えていく。そして、その治療費のために、捻出するために、パートだけでは足りなくて、子供の塾やお稽古事、そういったこともやめさせたというような、そんな悲痛な例が出ています。
なので、そういった意味で、この法律によって一定の効果は当然あると思うんですけれども、そこに、その隙間に落ちてしまう方は必ずいらっしゃるのではないかなというふうに思っています。
また、あと、飲食店での受動喫煙が減るのかということに関しても、一定の効果はあると思います。しかしながら、一つだけこれは申し上げておきたいのですが、先ほどもおっしゃっていただいたとおり、アンケートでは八六・五%の方が飲食店で受動喫煙するというふうに答えました。これは非常に高い数値だと思います。この高い数値は、やはりちょっと一般とは懸け離れているというふうに私は考えておりまして、それは背景を理解しないといけないというふうに思っています。
どういうことかというと、特に肺がん患者にとって受動喫煙というものは、好き嫌いで考えているわけではないんですね。恐怖なんです。ステージ二、早期の段階ですけれども、この場合で五年生存率は大体半分ぐらいです。そういった再発におびえている中で煙を吸う、他人の煙を浴びるという状況が、本当にそれが怖いというふうに思うのは当然だというふうに思っています。なので、かなり高い数値になっているというような現状だと思います。
これもやはり実際的にその法が施行されて受動喫煙の状況は減ると思いますけれども、その恐怖を感じる者にとって、そうですね、たばこの煙というのは本当に少しでもやっぱり感じると怖いので、その恐怖を感じる状態が皆無になるとは今の状態では思えないというふうに思っております。