望月友美子の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(望月友美子君) ありがとうございます。
 一番重要な御質問だと思うんですけれども、受動喫煙対策は本当は日本が一番進んでいなければならない国だったんですね。一九八一年に、当時、国立がんセンターの疫学部長だった平山雄先生が世界に先駆けて受動喫煙と肺がんの関係を論文にしました。それが端緒になって多くの国々でエビデンスが集積して、一九八六年にアメリカのサージャンゼネラルのレポートが結論を出し、それから二〇〇六年にも更に、もうディベートの余地なしということで、それが条約の中で受動喫煙対策を大きく進める礎となりました。
 ですけれども、そのように世界の受動喫煙対策の牽引車だったのが日本から生まれた研究者だったんですけれども、にもかかわらずなぜ遅れているんだということは、海外の友人たちからもよく指摘されています。
 それは、非常に貴重な研究成果が日本の中で埋もれ去ってしまった。ほぼ発表されたと同時にネガティブキャンペーンが国際的になされて、それは今たばこ産業の内部文書で明らかになって、数々の論文で証明されているような事態なんですけれども、そのことが日本の中でほとんど共有されなくて、一つの研究が握り潰されたという非常に暗い歴史があります。
 そういうこともあって、ようやく厚生労働省のたばこ白書の中で、受動喫煙の問題が今なぜ何十年もたって確認されなければいけなかったのか。だから、研究成果に対する科学者の研究態度というのは、一人の研究論文だけでは結論を出せないんですけれども、多くの科学者の集合知として科学の専門業界の中でのコンセンサスがベースになるんですけれども、なぜか日本の中ではその科学的なディベートの中に別の圧力が入ってきて、それが希釈されていった。
 ですので、何が申し上げたいかというと、その科学的な根拠をいかに大事にして、それを学界として尊重し、それから結論を出すための因果関係の判定の客観的な基準を設けて、ようやく科学のコンセンサスとしてイエス・オア・ノーというのが出る。その科学の文化というか、政策形成における科学をどれだけ大事にするかという文化がまず損なわれている、そこにたばこ産業が大きく加担していて、それが潰れていったという背景があります。
 ですので、今こそ挽回のときで、それこそ何十年分を挽回しなければいけないと思いますので、それこそ一番困られていて、お隣にいらっしゃる田中委員はそういう営業のことをとてもおっしゃるんですけれども、一番そこで健康を害するのはそこでお仕事をされる方々だと思います。
 ですので、もう一つの視点を申し上げれば、科学の視点だけでなしに、誰の健康を守るのか。アイルランドは世界で初めて全国の禁煙法を出した国ですけれども、労働者の健康を守る観点です。多くの、ほとんどの公共の場所は誰かが働いている。そうなると、お客の健康よりもむしろ労働者の健康を先に考えれば、まずそこを守っていくということになると思います。
 まず二つの視点をちょっと申し上げたいと思います。

発言情報

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発言者: 望月友美子

speaker_id: 18679

日付: 2018-07-10

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会