二之湯武史の発言 (予算委員会)
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○二之湯武史君 ありがとうございます。
私は、この一連の改革を大変評価していると同時に、まだまだこの我が国全体の問題の一部、また第一歩に、ようやくそれを歩み出したという段階だというふうに思っております。
最近、講演をさせていただく機会も多いんですが、その際に、現在の我が国の状況を、かつての英国病になぞらえて、多少刺激的な言葉ですが、日本病というような形で説明させていただくことがございます。英国病というのは、一九六〇年代、七〇年代、イギリス政府が主要産業をことごとく国有化し、また、社会保障制度を過度に充実し過ぎたため国民負担が非常に大きくなって、そして勤労意欲をなくして、もうストライキが相次いで経済が不振に陥った状況のことを言います。
では、日本病と私が言うのは何なのかと。次のパネルを御覧ください。(資料提示)
かつて、戦後の復興期から高度成長期に非常に機能したあらゆる社会制度や価値観、つまりパネルの右側にありますこの昭和モデルというモデルが、現在の社会の変化、こういうものに十分対応できていないために、我が国が持つ非常に大きなポテンシャルを最大限発揮できていないんじゃないかというような私の仮説でございます。
例えを申し上げますと、昨今いろいろ問題になっておりますスポーツのパワハラの問題等々ございます。こうした、私も今、自民党でスポーツや文化や大学といった分野の改革に取り組んでおりますが、非常にポテンシャルが大きいんですね。しかし、組織が非常に同質的です。そして、そこに関わっている方々の分野が、もうその分野のキャリアしかお持ちでないという方が多いわけですね。悪く言うと、やや村社会化しているような面もあるのではないかというふうに思います。
例えば、国家戦略で今進めておられる農産物の輸出、またインバウンドの観光と、こういった面も非常に大きなポテンシャルがあるんですが、実際の事業を見ますと、物すごく平等性を求められます。ですので、組合でありますとか協会と、そういった公的主体単位で横並びで事業をする余り十分に今結果を出せていない、逆に結果をすぐに出せる有効な民間の事業者をうまく活用できていないと、そういう私は現場をたくさん見てまいりました。
こういったものを、この行き過ぎた昭和モデルといいますか、非常に平等主義的で横並び的な、こういう部分が我が国の他の社会や国民の価値観にまで知らぬ間に浸透しているんじゃないかと、そういう危機感を私は持っております。
要は、昭和モデルというのは、人口が増加する人口ボーナス期において、経済的な繁栄を達成するという国家目標を先進国へのキャッチアップで成し遂げるという時期には物すごく有効に活用したモデルだと思いますが、今のようにある程度経済的な繁栄が達成され、そして価値観やライフスタイルが非常に多様化し、またグローバル化も進む中においては、人々の価値観やまた組織の在り方といったものもやっぱり大きく変化せざるを得ないというふうに思いますが、その変化がまだまだ十分ではないんじゃないかというのが私の問題意識でございます。
今回の働き方改革というのは、実は、このパネルでいいますと、価値の源泉、大量生産、大量消費という時代がかつてありました。今、それでは日本の企業は飯食えません。また、雇用の形、これもよく就職といいますが、実際は就社なんですね、その会社に就職すると、まあメンバーシップ雇用といいますが、そしてその世界で終身雇用で最後まで働くと、そういうような時代がございましたが、そうしたモデルをあるべき姿に変えていこうというような、私は非常に野心的な、また社会全体、社会変容の取組の一環ではないかなと思っているんですが、その点について総理の御意見を伺わせていただきたいと思います。