二之湯武史の発言 (予算委員会)
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○二之湯武史君 おっしゃるとおりで、ここ数年といいますか、安倍政権になって麻生先生が大臣になられて、いわゆるコーポレートガバナンス、スチュワードシップ含めて、投資家側から企業を管理する、そして、企業自身も開かれたオープンガバナンスでできる限りそうした、もちろん不正というのはあってはなりませんが、むしろ企業の成長をいかに高めていくかという観点で様々な制度が整備されているということはそのとおりなんですが、仏像作って魂入れずといいますか、その中をいかに運用していくかと。これだけ大きな日産のようなグローバル企業でも、あれだけ二十年間同じ人が権力を持ち続けると難しい部分はあるんだなと、改めてこうしたコーポレートガバナンスの難しさを実感したところでございます。
私は、ゴーンさんというのはやっぱり時代を象徴するような経営者だったと思うんですね。それまで日本の経営者がなかなか踏み込めなかったような人員整理でありますとか基幹工場の閉鎖でありますとか、いわゆるリストラと当時言われましたが、こういうようなものを断行して業績を一気にV字回復させる一方で、その対価として非常に高額な、当時ではなかなか考えられなかったような高額報酬を得ると、そうした企業文化をある種でいうと日本に持ち込んだ、そんな経営者ではなかったかなというふうに思っています。
実は、もう今世界中で同じ傾向が見られます。先日も、新聞を読んでいますと、アメリカの経済政策研究所というシンクタンクが、二〇〇九年から二〇一七年まで、つまりリーマン・ショック後から二〇一七年までのCEO報酬の伸びは従業員給与の伸びを二倍近く上回っていまして、比率はもう三百十二倍に達していると、これはアメリカの上位三百五十社の平均データであります。
本委員会の質疑でも総理とは何度かこういうやり取りをやらせていただいておりますが、この三十年のいわゆるグローバル化の進展の中で株主資本主義ともいうべき経営理念が欧米発に、世界中に広まり、いわゆるアメリカのビジネススクールなんかで学んだ経営者が大量に、そうした経営の発想でそういう企業の経営がスタンダードになって、労働分配率が低下していく一方で、経営者報酬若しくは株主配当というのは増加をしてまいりました。
これまで中間層として存在していた人々の基盤が徐々に弱まって、雇用や家計が不安定化しているという現実があると私は思っています。彼らは、政治家や経営者といった既存のエリートは自分たちの苦しみを分かってくれていないんだというふうに感じているように思うんです。自分たちを苦境に追い込んだのは、安い賃金で働く移民が悪いとか安い外国製品を輸入する政府が悪いといったスケープゴートを設定して、これがポピュリズムの基盤になっていくと。
こういう構造が今世界中で、特にヨーロッパなんかで台頭し始めているというふうに考えるんですが、総理は、こうした保護主義の台頭する基盤、今私が申し上げたような構造、こういうことについてどのようにお考えでしょうか。