尾身朝子の発言 (科学技術・イノベーション推進特別委員会)
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○尾身委員 ありがとうございました。
ただいま平井大臣から、大変心強いお言葉をいただきましたし、また一気通貫の大切さということについても言及していただきました。このような状況につきましては、各省庁の連携に加えて、全体像を見据えて、本来推進すべき取組が役割分担の中で見落とされてしまわないことが重要だと思いますので、関係の皆様方がしっかりと連携して取り組んでいただければ幸いでございます。
続いて、健康・医療分野などの基礎研究から実用化について、まさに今出たテーマですが、についての話題に移らせていただきます。
本庶教授や山中伸弥教授が行っておられます健康・医療分野の研究は、基礎研究の成果が出た後も、新しい医療や創薬といった形で社会に還元されていく過程の中で苛烈な国際競争が行われています。今回の本庶教授との意見交換でそのことを改めて痛感いたしました。
例えば、現在、米国が莫大な人、物、金を集中投入して医療分野の研究の実用化を加速して行おうとしています。このような状態が続けば、たとえ日本ですばらしい基礎研究が行われたとしても、実用化の段階で米国を始めとする諸外国に全て持っていかれてしまうという懸念があります。
ここで、創薬のみならず、見落としがちなのは機器開発の重要性だと思います。特に、健康・医療分野は、機器開発が重要な要素を占めています。医療分野ですので、規制もあります。また、市場に出すまでの過程で厳しい問題があるということも承知しておりますが、このような先端計測機器の開発には、大きな研究開発的な要素も多分に含むことを忘れてはなりません。
市販の、しかも海外の既成品を購入しているだけでは、その計測機器の性能の範囲でしか成果を出すことができません。しかし、研究者と一緒に計測機器を含めた共同研究を行っていけば、その限界性能を超えることも期待できますし、そうしたブレークスルーがイノベーションの端緒になることも少なくないと思います。実際に、例えばドイツにおいては、機器開発の研究開発性に着目して、国などの公的機関と企業が一体となって共同研究に取り組んでいると聞いております。
そこで、お伺いいたします。
先端計測機器の開発は、計測機能の限界を突破して幅広いイノベーションを創出するものであり、こうした研究開発的な要素に着目して、政府としてしっかり共同研究開発に取り組んでいくべきではないでしょうか。文部科学省の現在の取組状況についてお聞かせください。