科学技術・イノベーション推進特別委員会

2019-06-04 衆議院 全134発言

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会議録情報#0
令和元年六月四日(火曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 古本伸一郎君
   理事 小渕 優子君 理事 大岡 敏孝君
   理事 中山 展宏君 理事 八木 哲也君
   理事 山本ともひろ君 理事 阿久津幸彦君
   理事 青山 大人君 理事 岡本 三成君
      井林 辰憲君    今枝宗一郎君
      今村 雅弘君    尾身 朝子君
      大隈 和英君    金子 俊平君
      神谷  昇君    木原  稔君
      小泉 龍司君    杉田 水脈君
      竹本 直一君    谷川 弥一君
      渡海紀三朗君    馳   浩君
      宮路 拓馬君    宮下 一郎君
      簗  和生君    和田 義明君
      櫻井  周君    高井 崇志君
      中谷 一馬君    吉田 統彦君
      浅野  哲君    古屋 範子君
      畑野 君枝君    森  夏枝君
      重徳 和彦君
    …………………………………
   国務大臣
   (情報通信技術(IT)政策担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     平井 卓也君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  米山  茂君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  三角 育生君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  大坪 寛子君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   赤石 浩一君
   政府参考人
   (内閣府宇宙開発戦略推進事務局長)        高田 修三君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           玉上  晃君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           渡辺その子君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           増子  宏君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           佐原 康之君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           迫井 正深君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           渡邊 昇治君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           米田 健三君
   衆議院調査局科学技術・イノベーション推進特別調査室長           吉田 郁子君
    —————————————
委員の異動
五月二十日
 辞任         補欠選任
  吉良 州司君     浅野  哲君
  井上 英孝君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  浅野  哲君     吉良 州司君
  森  夏枝君     井上 英孝君
六月四日
 辞任         補欠選任
  岡下 昌平君     金子 俊平君
  吉良 州司君     浅野  哲君
  井上 英孝君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 俊平君     宮路 拓馬君
  浅野  哲君     吉良 州司君
  森  夏枝君     井上 英孝君
同日
 辞任         補欠選任
  宮路 拓馬君     岡下 昌平君
同日
 理事吉良州司君五月二十日委員辞任につき、その補欠として青山大人君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件
     ————◇—————
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古本伸一郎#1
○古本委員長 これより会議を開きます。
 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古本伸一郎#2
○古本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に青山大人君を指名いたします。
     ————◇—————
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古本伸一郎#3
○古本委員長 科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件について調査を進めます。
 この際、科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する実情調査のため、去る五月二十日、十六名の委員が参加し、京都市内において視察を行いましたので、参加委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
 最初に、京都迎賓館におきまして、スマートフォンアプリケーションによる参観案内の状況等を視察し、その利用状況等について質疑を行いました。
 次に、京都大学高等研究院において、本庶佑副院長から、我が国の創薬分野における産学連携のあり方、科研費等の研究費の配分のあり方など、科学技術イノベーションの進むべき方向性について意見を聴取した後、産学連携における大学の役割、国や民間による研究開発投資のあり方、若手研究者や女性研究者への支援のあり方等について意見交換を行いました。
 なお、本庶先生からは、科研費の配分は、百万円単位の少額のいわゆるばらまき型ではなく、一千万円単位の重箱型にすべきである、政府の企業への支援は、従来型の支援ではなく、ベンチャー企業を始めとした新しい芽を育てる支援にすべきであるなど、御意見を拝聴いたしました。
 最後に、京都大学とアステラス製薬の共同研究施設において、大学内に企業との共同研究施設を設置することのメリットなど、京都大学における産学連携の現状について説明を聴取し、意見交換をした後、創薬における最先端の研究施設を視察いたしました。
 意見交換では、我が国においては、産学連携を行う場合における企業からの間接経費の負担が十分でないとの御意見をいただきました。
 今回の視察に当たりましては、本庶先生を始めとして御協力いただきました方々に深く御礼を申し上げ、同時に、本視察においていただいた御意見、課題を本委員会を始めとした国会の科学技術政策各般の審議に生かしてまいることを申し上げて、報告といたします。
    —————————————
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古本伸一郎#4
○古本委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣参事官米山茂君、内閣官房内閣審議官三角育生君、内閣官房内閣審議官大坪寛子君、内閣府政策統括官赤石浩一君、内閣府宇宙開発戦略推進事務局長高田修三君、文部科学省大臣官房審議官玉上晃君、文部科学省大臣官房審議官渡辺その子君、文部科学省大臣官房審議官増子宏君、厚生労働省大臣官房審議官佐原康之君、厚生労働省大臣官房審議官迫井正深君、経済産業省大臣官房審議官渡邊昇治君、経済産業省大臣官房審議官米田健三君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古本伸一郎#5
○古本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古本伸一郎#6
○古本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。尾身朝子君。
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尾身朝子#7
○尾身委員 自由民主党の尾身朝子です。
 本日は、科学技術・イノベーション特別委員会で質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 去る五月二十日、本特別委員会の視察で京都大学の高等研究院を訪問させていただき、本庶佑副院長・特別教授と日本の生命科学の将来など科学技術イノベーション政策について意見交換をさせていただきました。
 その際に、本庶教授からは、生命科学は未知の事柄が多く、アイデア型研究としていろいろ試してみることが重要であること、研究開発の本当の死の谷は基礎研究の衰退にあること、科研費について、特に生命科学系は、細切れの配分では足りず、分野ごとの異なる配分など科研費の改革が必要であること、日本のアカデミアと製薬企業などとの信頼感のある連携、協働が不可欠であることなどの示唆をいただきました。
 科学技術イノベーションをめぐっては、ことし二月の予算委員会でも質問させていただきましたとおり、米中が政府研究開発投資を大幅に伸ばすなど、熾烈な国際競争にさらされています。今年度、令和元年度は、第五期科学技術基本計画の四年目に当たり、まさに正念場です。本庶先生の示唆にもありますように、研究現場の実態や生の意見も踏まえ、真に実効のある科学技術イノベーション政策を推進していくことが求められていると思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 二〇一五年に、日本医療研究開発機構、AMEDが設立されました。末松理事長のリーダーシップにより、現在まで、健康・医療分野の研究に関する関係ファンドの推進が行われ、また、IoTやゲノム情報を用いた医療を見据えて、データシェアリングの取組やAIなどの利活用、臨床ゲノム情報データベースの構築など、ソサエティー五・〇の実現に向けた意欲的な取組を行っていると伺っております。
 他方で、生命科学系の研究はアイデア型の研究であり、その種である基礎研究を更に強力に推進すべきという意見もあります。
 そこでお伺いいたします。
 現在、政府においては、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIでバイオ戦略の検討、健康・医療戦略本部で健康・医療戦略の改定が行われていると承知しております。
 その中で、生命科学分野の振興について、基礎研究を始めとして全体の科学技術政策の中でどのように位置づけて推進していくのか、科学技術政策と健康・医療分野の両方の分野を担当しておられます平井大臣の御見解をお伺いいたします。
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平井卓也#8
○平井国務大臣 私も本庶先生のお話を何度か伺ったことはありますし、ライフサイエンスの分野独特の難しさがあるということもよくわかっております。
 私は両方担当しているわけでございますが、基礎から実用化まで、やはり一気通貫の支援が非常に重要だと思っています。国としても、平成二十六年に策定した健康・医療戦略推進法において、医療分野について、基礎的な研究から実用化のための研究開発までの一貫した研究開発の推進等の施策を講ずることを定めています。
 この実現のために、AMEDに関係省庁の医療分野に係る研究費を集約した上で、PM、プログラムディレクターによる一元的なマネジメントのもとで研究開発を推進してきました。本年度中に改定を行う健康・医療戦略においてこれをしっかりと位置づけていきたいというふうに思います。
 また、今月取りまとめ予定のバイオ戦略においても、同様に、基礎研究から事業化まで一気通貫で支援する国際バイオコミュニティー圏を形成し、バイオ分野の研究、創業に必要な世界最高水準の研究施設等の整備及び事業化支援を集中的にやろうということを検討しています。
 なお、JSPS等とAMEDとの間に、死の谷の話、これもあったと思います。現在、AMEDに研究開発課題のデータを集約するなど、まずは情報共有を図っているところであり、JSPS等のすぐれた成果をAMEDにおける実用化に向けた支援につなげたい、そのように考えているところでございます。
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尾身朝子#9
○尾身委員 ありがとうございました。
 ただいま平井大臣から、大変心強いお言葉をいただきましたし、また一気通貫の大切さということについても言及していただきました。このような状況につきましては、各省庁の連携に加えて、全体像を見据えて、本来推進すべき取組が役割分担の中で見落とされてしまわないことが重要だと思いますので、関係の皆様方がしっかりと連携して取り組んでいただければ幸いでございます。
 続いて、健康・医療分野などの基礎研究から実用化について、まさに今出たテーマですが、についての話題に移らせていただきます。
 本庶教授や山中伸弥教授が行っておられます健康・医療分野の研究は、基礎研究の成果が出た後も、新しい医療や創薬といった形で社会に還元されていく過程の中で苛烈な国際競争が行われています。今回の本庶教授との意見交換でそのことを改めて痛感いたしました。
 例えば、現在、米国が莫大な人、物、金を集中投入して医療分野の研究の実用化を加速して行おうとしています。このような状態が続けば、たとえ日本ですばらしい基礎研究が行われたとしても、実用化の段階で米国を始めとする諸外国に全て持っていかれてしまうという懸念があります。
 ここで、創薬のみならず、見落としがちなのは機器開発の重要性だと思います。特に、健康・医療分野は、機器開発が重要な要素を占めています。医療分野ですので、規制もあります。また、市場に出すまでの過程で厳しい問題があるということも承知しておりますが、このような先端計測機器の開発には、大きな研究開発的な要素も多分に含むことを忘れてはなりません。
 市販の、しかも海外の既成品を購入しているだけでは、その計測機器の性能の範囲でしか成果を出すことができません。しかし、研究者と一緒に計測機器を含めた共同研究を行っていけば、その限界性能を超えることも期待できますし、そうしたブレークスルーがイノベーションの端緒になることも少なくないと思います。実際に、例えばドイツにおいては、機器開発の研究開発性に着目して、国などの公的機関と企業が一体となって共同研究に取り組んでいると聞いております。
 そこで、お伺いいたします。
 先端計測機器の開発は、計測機能の限界を突破して幅広いイノベーションを創出するものであり、こうした研究開発的な要素に着目して、政府としてしっかり共同研究開発に取り組んでいくべきではないでしょうか。文部科学省の現在の取組状況についてお聞かせください。
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渡辺その子#10
○渡辺(そ)政府参考人 お答えいたします。
 先端的な計測技術は、これまで見えなかったものを見えるようにするなど、先生御指摘のとおり、既存の手法の限界を突破し、研究開発のフロンティアを開拓する技術でございます。また、最先端の計測技術の発展は、我が国の基幹産業を支える重要なものと認識しております。
 このような認識のもと、文部科学省では、平成十六年度より、先端計測分析技術・機器開発プログラムを立ち上げ、産学官の共同研究開発体制のもとで新しいサイエンスの潮流を創出する、オンリーワン、ナンバーワンの革新的な計測分析技術・機器システムの開発に取り組んでまいりました。
 さらに、平成三十年度から、科学技術振興機構の未来社会創造事業におきまして、革新的な知や製品を創出する共通基盤システム・装置の実現をテーマに、ハイリスク、ハイインパクトで先端的な計測分析技術・機器の開発、データ解析処理技術のアプリケーション開発やシステム化、研究現場の生産性向上に資する技術の開発などを支援してまいっております。
 文部科学省といたしましては、これらの事業を通じて、イノベーション創出のかなめとなる先端的な計測分析機器システムの開発を支援してまいります。
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尾身朝子#11
○尾身委員 ありがとうございました。日本にとって、計測機器、分析機器の分野も大変重要だと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
 基礎研究から実用化までの取組ということで、もう一問お伺いいたします。
 本庶教授や山中教授など、将来それに匹敵するような世界第一線の研究者は、日本ないしは世界の宝であり、十分な研究の時間を確保していただく必要があると思います。
 そのために、お伺いいたします。
 世界第一級の研究者の方が研究に専念できるという環境を醸成し、また、それに付随する知財の確保や研究成果の実用化の過程といったマネジメントを別のチームが専門的に行って、責任を持って早期に実用化につなげるという体制を構築する必要があるというふうに考えております。この点につきまして、文部科学省の見解をお伺いいたします。
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渡辺その子#12
○渡辺(そ)政府参考人 お答えいたします。
 大学におきまして研究者が研究に専念できるように、産学連携、知財管理体制の充実を図ることは、すぐれた研究成果の創出を促し、その社会還元を的確に進めることにつながります。その結果、我が国の科学技術イノベーションの発展を図るという上で極めて重要であると認識しております。
 このため、文部科学省では、産学官連携による共同研究強化のためのガイドラインを経済産業省と合同で策定し、大学に対しまして、知財管理体制の整備や知財活用の充実を促しているところでございます。
 とりわけ、昨今のオープンイノベーションの高まりに対応しまして、昨年度より、オープンイノベーション機構の整備事業におきまして、研究者が研究に専念できるよう、共同研究や知財の管理など、大学のマネジメント機能の高度化の支援を行っているところでございます。
 今後とも、我が国の大学において、研究成果が産学連携に円滑に結びつくよう、研究環境の改善充実に努めてまいります。
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尾身朝子#13
○尾身委員 ありがとうございました。知財というのは非常に重要なテーマでもありますし、また、それが一気通貫で実用化に向けて正しく行われていくということが大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、分野融合の研究と目ききについて、話題を移させていただきます。
 先ほど申し上げましたとおり、先日の視察の際にも、本庶教授から、生命科学におけるアイデア型研究の重要性についての指摘をいただきました。あわせて、生命科学の分野であっても、他の分野との融合を図っていくことも必要だということも伺ってまいりました。
 新興、融合という視点は大変重要であり、また、統計的にも、科学技術・学術政策研究所が発表しているサイエンスマップにおいて、新たな分野への参画数とインパクトの高い論文数とは大きな相関があるという結果が出ています。
 また、同じ京都大学の山中教授のiPS細胞研究も、JSTの戦略創造研究推進事業における当時の岸本忠三先生の卓越な目ききにより、その研究が大きく花開くこととなりました。本庶先生におかれましても、若かりしころの研究をさまざまな指導教官の目ききによって支えていただいたことによって、大きく進展したものと考えています。
 そこで、お伺いいたします。
 政府として、新興・融合分野の研究開発にどのように取り組んでいくのか、また、新興・融合分野の掘り起こしを戦略的に行うための目ききをどのように行っていくのか、内閣府、文部科学省にそれぞれお伺いいたします。
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赤石浩一#14
○赤石政府参考人 お答えいたします。
 今先生の御指摘のございました新興・融合分野というのは極めて重要でございまして、私ども、今現在、AI戦略、それからバイオ戦略、加えて量子戦略というものを策定しているところでございますが、いずれにおいても、AIだけ、バイオだけではなくて、AI掛ける生命、量子掛ける材料といった形で融合させていくことが極めて重要という観点で、今、戦略を構築しているところでございます。
 関連して、こういった戦略にのっとって、きちんとした拠点を形成していくということを考えておりまして、そういった拠点分野においては、さまざまな研究者、日本だけではなくて世界からも研究者を呼んできて、そういった方々にしっかりとした目ききとしての役割を果たしていただく、こういったことが重要である、そのように考えてございます。
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渡辺その子#15
○渡辺(そ)政府参考人 お答えいたします。
 我が国が将来にわたり競争力を維持強化していくためには、先生御指摘の、新興・融合領域の研究開発を戦略的に進めていくことが重要でございます。このため、文部科学省といたしましては、本年四月に取りまとめました研究力向上改革二〇一九において、新興・融合領域の開拓を強化することを一つの柱としております。
 また、新興・融合領域にいち早く取り組んでいくためには、最新の科学技術動向を分析し、先見性を持って新興・融合領域を先取りしていくことや、ファンディングの審査等においても挑戦的な課題を採択できるよう、目ききを強化していくことも重要でございます。
 文部科学省では、昨年七月に科学技術・学術政策局に新興・融合領域研究開発調査戦略室を新たに設置し、科学技術・学術政策研究所やJSTの研究開発戦略センター等のシンクタンクが持つ研究者ネットワークや、最新研究開発動向の収集、分析機能の活用を通じまして、新興・融合領域に関する情報収集、分析活動を強化したところでございます。
 また、新しい研究を見出し、挑戦的な研究を採択できる、すぐれた目きき能力を有する人材を確保することにつきましては、例えば、JSTの戦略創造研究推進事業におきましては、課題の審査の責任者である研究総括、POと申しておりますが、の選定に当たりまして、候補者に対するインタビュー調査等を通じまして、卓越した先見性や洞察力を備えた人材を見出し、選定できるよう工夫を重ねております。
 文部科学省としましては、このような取組を通じまして、新興・融合領域における研究活動を活性化させ、我が国の研究力の強化を図ってまいります。
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尾身朝子#16
○尾身委員 ありがとうございました。
 新興・融合領域というのは、まさに今お話がありましたとおり、AとBがぶつかったことによっていわゆる化学反応が起きて、また新たなことが創出されるという、未知の世界の分野だというふうに思います。それを見きわめて、目ききとして、それを育てていくかどうかという判断をするということが極めて重要だというふうに考えておりますので、ぜひともしっかりと、萌芽を摘んでしまうことのないように、将来確実に花が咲くものだけではなくて、どのような道を進むかわからないものについても、そのようなものに期待をするというような、包括的な目ききをぜひ行っていただければというふうに要望させていただきたいというふうに思います。
 今回は、生命科学系の科学技術イノベーション政策を中心に質問させていただきました。
 再度申し上げますけれども、現在、科学技術イノベーションをめぐる国内外の状況はますます熾烈な競争にさらされています。
 そうした中で、再来年度から第六期科学技術基本計画が始まることになり、まさに今が非常に重要な局面だというふうに思っています。関係部局や関係省が連携して、研究力の強化やさらなるイノベーションの推進に向けて一体的に取り組んでいかなければいけません。
 第五期の策定のときの経験から申し上げますと、例えば、第五期の策定の時点ではAIという文言がその柱に入っていなかった。そのことが象徴的でありますけれども、科学技術イノベーションの進展というのは、私たちが想像する以上に急速に動いている、速い速度で進んでいるということが現状です。
 第六期の検討に当たりましては、より柔軟かつ機動的な目標設定が必要になる一方で、基礎研究や産学官連携というような共通基盤的な政策については、引き続き大きく掲げていくことが必要ではないかというふうに考えております。
 ことしも統合イノベーション戦略二〇一九というものが策定されますけれども、このような中で、ソサエティー五・〇の社会実装をしっかりと実現していくこと、研究力基盤の強化を行っていくこと、また、国際連携の抜本的強化、それから、最先端分野の重点的戦略の構築など、さまざまな課題があると思っておりますけれども。
 そのような中で、例えば大学が果たす役割というものも極めて大きくなってくるというふうに思います。欧米の大学には日本の企業等が投資をするけれども、日本の大学がなかなか投資先として選ばれないというようなこと。それは、とりもなおさず大学自身の値づけというか、自分たちの価値をどれだけアピールするかということにもかかってくるというふうに考えております。
 また、話を第六期科学技術基本計画に戻しますけれども、現場目線から大きく逸脱して絵に描いた餅にならないように、実際の研究現場に即した検討というものも非常に重要だというふうに思います。
 これらのことを第六期の検討に当たって関係者が一体となって認識し、今から助走をつけていかなければならないと思いますし、また、今申し上げましたような科学技術イノベーション政策の司令塔がしっかりと機能して、全体像を俯瞰した上で政策を立案することが必須です。このことを平井大臣始め関係者の皆様方にぜひ申し上げたいというふうに思います。
 また、その大前提として、日本政府が科学技術予算を一層の拡充を図っていくことも極めて重要です。第五期科学技術基本計画に定められた政府研究開発投資の対GDP比一%、すなわち二十六兆円の確実な確保に当たっての平井大臣の御決意をお伺いいたします。
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平井卓也#17
○平井国務大臣 まさに、第五期科学技術基本計画において設定した対GDP比一%ということは極めて重要だと思います。
 本年度予算における科学技術関係予算は、科研費を対前年から八十六億円増額するなど、従来の研究開発事業の拡充等に努めてきた結果、昨年度と比べて一〇%以上増加し、平成七年の科学技術基本法制定以降で過去最大規模となる四兆二千億円余りを計上しているところです。
 引き続き、関係省庁と緊密な連携のもと、所要の規模の予算確保に向けて最大限の努力をしていくことが必要だと考えています。
 次期基本計画について、今後、本格的な検討を開始することとしておりますが、第五期基本計画からの連続性を意識しつつも、少子高齢化の進展やSDGsなど、国内外の社会課題を科学技術イノベーションの力によっていかに乗り越え、世界に貢献していけるのか、その具体的な戦略をできるだけ多くの方々に御協力もいただき、従来の基本計画の枠にとらわれず、大胆な発想で検討していきたいというふうに考えております。
 予算は非常に重要だと思いますので、また先生の御協力もよろしくお願い申し上げます。
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尾身朝子#18
○尾身委員 ありがとうございました。
 安倍内閣総理大臣に私が予算委員会で質問させていただきましたときに、総理からは、資源が乏しい我が国にとって、日本人の人材の力と科学技術の進歩、イノベーションを生み出す力こそがこれまでも国力の源でありましたという御発言がありました。
 科学技術は国力に直結いたします。これからも引き続き、平井大臣のリーダーシップのもと、科学技術イノベーションの推進に更に取り組んでいただきますように御期待申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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古本伸一郎#19
○古本委員長 次に、古屋範子君。
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古屋範子#20
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。
 五月二十日、本委員会におきまして、京都大学高等研究院を視察をさせていただきました。ノーベル生理学・医学賞を受賞された本庶佑特別教授から日本の生命科学の将来について私たちもお話を伺うという貴重な機会をいただきました。感謝を申し上げたいと思います。
 特に、生命科学分野の若手研究者には三重苦があると。私もこの点、意見交換の場でも質問をさせていただきました。三十代で独立して好きな研究ができない。また、科学研究費助成事業の採択率を維持するため、金額が少額に細切れになっている。また、ポストが減少している。
 中でも、特に科研費の分配が大きい問題だと指摘をされました。現在一律で決められている配分方法を分野によって異なる方針で決めるべきだ、金額も、細切れではなくて、一つのプロジェクトで遂行できる規模が必要であるという御意見をいただきました。この点につきまして、非常に重要な指摘だと思っております。どのような対応がとれるのか。
 また、四月の二十三日、柴山文部科学大臣が、日本の研究力向上に向けた改革プラン、研究力向上改革二〇一九を発表していらっしゃいます。これに、若手の研究者が一定期間安定した身分で研究に取り組める環境を整えることということが含まれております。この内容と実効性についてお伺いいたします。
 内閣府、文科省、両省に簡潔な答弁を求めたいと思います。
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増子宏#21
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 科研費についての御指摘がございましたので、まず文科省からお答え申し上げます。
 科研費につきましては、人文学、社会科学から自然科学までの全ての分野にわたりまして、研究者の自由な発想に基づいて行われる基礎から応用までのあらゆる学術研究を支援する競争的資金でございまして、一課題当たり五百万円以下の小規模の研究種目から一課題当たり五億円以下の大規模の種目まで、さまざまな研究種目を設定し、研究者が行う研究内容あるいは規模に応じて応募することが可能となっているものでございます。
 研究者から研究種目の上限額の範囲内で応募がなされ、審査を行っているところでございますが、学術研究の多様性を支え、また、裾野を広げるため、小規模の研究種目についてはより多くの研究課題を採択する一方、大規模の研究種目や挑戦的な研究種目についてはより厳選して採択しているというような現状でございます。
 文科省といたしましては、先生御指摘いただきました若手研究者、この対応ということで、若手研究者への支援を重点的に強化するため、二〇一八年度の第二次補正予算におきまして五十億円、また、二〇一九年度の予算におきましても対前年度当初から八十六億円増という二千三百七十二億円を計上いたしまして、一課題当たり五百万円以下の若手研究に係る大幅な増額を行ったということでございます。
 このような中、より多くの研究資金を必要とする若手研究者への支援をより充実させるためには、より大型の研究種目への応募を促進することが重要でございまして、現在、そのための方策を検討しているということでございます。
 文科省といたしましては、今後とも、多様な研究を支援すべく、科研費制度全体の充実を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺その子#22
○渡辺(そ)政府参考人 お答えいたします。
 先生御指摘の、若手研究者の安定した研究継続の環境整備でございますが、すぐれた若手研究者が安定かつ自立的な研究環境を得て活躍していくことは、我が国の研究力向上の観点からも大変重要であると考えております。
 このため、文部科学省といたしましては、これまでの卓越研究員事業や国立大学におけます人事給与マネジメント改革の推進等の取組に加えまして、先般策定いたしました研究力向上改革二〇一九におきまして、プロジェクト雇用における若手研究者の任期の長期化、これは五年程度以上を想定しておりますが、これに取り組む方向性を示したところでございます。
 具体的には、文科省の公募型研究資金における公募要領におきまして、若手研究者の一定期間以上の任期の確保を要請する記載を盛り込むことを検討しております。さらに、国立大学の人事給与マネジメント改革のガイドラインにおきましても、若手研究者の育成と雇用安定の観点で同趣旨の取組を促しております。
 今後は、若手研究者の雇用状況に関する調査等によりまして進捗を把握しつつ、若手研究者の安定と自立の確保に向けた実効性のある取組の充実に努めてまいります。
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赤石浩一#23
○赤石政府参考人 お答えいたします。
 今まで、若手研究者、それから研究力の向上に向けてはさまざまな努力をしてきたのですが、本庶先生の御指摘されましたとおり、研究力の低下に大きな懸念があるところは否めません。
 したがいまして、先月のCSTI本会議においては、安倍総理の指示により、我が国の研究力を抜本的に強化するために、政府を挙げて、研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ、これを今年内を目途に策定することといたしましたので、政府全体としてこの問題にしっかり取り組んでまいりたい、そのように思っております。
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古屋範子#24
○古屋(範)委員 本庶先生からも、私は必ずしもパーマネントポジションでなくてもいいと思っている、そのかわり、例えば五年から七年の契約で好きな研究をやってみる、こういうことが重要だというお答えをいただきました。
 文科省の、若手研究者は原則五年以上という任期に延ばしていくという、これは大きな意義があると思っております。ぜひ着実な実施をお願いしたいと思います。
 本庶先生は、皆様御存じのように、画期的ながんの免疫治療薬、免疫チェックポイント阻害薬の開発に大きく貢献をされたわけであります。こうしたがん治療の進歩は目覚ましいものがございます。
 先週、五月二十九日に開かれました中医協で、がん患者の遺伝情報から最適な治療薬を選ぶがんゲノム医療への保険適用を初めて決定をいたしました。
 しかし、不十分な診療体制また差別への懸念など、課題も多いと思っております。遺伝性疾患の患者や遺伝的リスクのある未発症者が雇用、保険などの分野で不利益をこうむらないような法規制が必要かと思います。こうした全国どこでもゲノム医療を受けられる体制整備とあわせまして、分析した遺伝情報によって差別が生じないような取組が必要だと思っております。この点について御見解を伺いたいと思います。
 また、あわせて、パネル検査ではなくて、全ゲノム解析をすることでがんと関連する新たな変異が見つかる可能性もあり、将来的な治療や創薬につなげることができる全ゲノム解析を用いた研究開発をぜひとも世界におくれることなく早急に進めていただきたいと思っております。この全ゲノム解析の研究に必要な財政支援また体制整備についてお伺いをいたします。
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佐原康之#25
○佐原政府参考人 お答えいたします。
 まず、体制整備につきましては、厚生労働省では、がんゲノム医療の充実のための医療提供体制の構築は非常に重要だと考えております。
 具体的には、第三期がん対策推進基本計画に基づきまして、遺伝子パネル検査を実施することができる医療機関として、これまでに全国で十一カ所のゲノム医療中核拠点病院、また百五十六カ所のゲノム医療連携病院を公表したところでございます。さらに、本年九月を目途にがんゲノム医療連携病院を約三十カ所程度指定し、全国の体制を充実していくこととしていきたいというふうに考えております。
 また、差別や不利益をこうむらないようにということで御質問いただきました。この点も非常に重要なことだというふうに考えております。
 このため、遺伝学的特徴に基づき差別を受けたことがあるか等に関しましてアンケート調査を実施をいたしましたところ、生命保険や民間医療保険の加入を拒否された、あるいは勤務先で異動や降格を命じられた等の差別的な取扱いを受けたという回答がございまして、ゲノム情報に基づく差別や不利益が一定程度認められたというところでございます。
 この調査結果を受けまして、文部科学省、法務省、金融庁等関係省庁と必要な対応を依頼したところでございます。また、厚労省としても、引き続きこのようなことがないように必要な施策に取り組んでまいりたいと思います。
 また、全ゲノムの解析につきまして御指摘をいただきました。
 御指摘のとおり、こちらについても非常にこれから重要な分野であると考えております。我が国においても、世界におくれをとることなく、全ゲノム解析を用いた研究の推進などに取り組んでいかなければならないと承知しております。
 しかしながら、全ゲノム解析の推進に当たっては、解析費用でありますとか、あるいはコンピューターの整備、人材の育成といった課題がございます。こうした課題を解決するため、厚生労働省としては、関係省庁とも連携し、必要な施策の充実や財源確保について引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
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古屋範子#26
○古屋(範)委員 ゲノムということにつきまして、今、生殖関連の技術の進歩も目覚ましいものがございます。一九八七年に世界初の試験管ベビーが誕生いたしまして、体外受精は当初は倫理的な課題が指摘をされたわけです。今はもう十八人に一人が体外受精で生まれているということです。
 四月二十二日、内閣府の生命倫理調査会におきまして、赤ちゃんを得るために遺伝子改変をした受精卵を母胎に戻すことは法律で禁止する一方、受精卵を使って遺伝子改変を伴う疾患などの研究そのものは容認という方向が示されました。全世界が注目している重要な未来を決める事柄だということを認識しております。
 ゲノム編集につきましては、従来、遺伝子治療が正常な遺伝子を導入することにとどまっていたところを、遺伝子のDNAを編集をして根本的に書きかえることができるようになったものであります。希少疾病や難病を根底から治療したりすることが可能になったと期待をされているわけです。
 一方、御存じのように、中国で研究者がゲノム編集でエイズウイルスに感染しにくい双子を誕生させたということを公表いたしました。国内外に議論を巻き起こしております。本日付の読売によりますと、これに対して米国などの研究チームは、エイズにかかりにくい一方で、他の感染症にはかかりやすくなるということをまた発表しておりまして、こうしたゲノム編集ということについて、まだまだどういうことが起きるかわからないという今現状にあると思います。
 日本においては、技術の進展の変化に即応できない過度な規制は研究開発をおくらせるのではないかとの判断で、特別に法律は設けないで指針で対応するという方針でした。指針では、受精卵へのゲノム編集は基礎的な研究に限り認め、受精卵を母胎に戻すことは禁止をしています。本年四月から運用が始まる、罰則はないということでございます。
 ゲノム編集は既に簡単なキットでできる段階まで来ていて、今後、民間の医療施設が独自に患者を集めてゲノム編集を実施するような時代が来るかもしれない。急速に変化する技術の進展を見据えて、法律による整備をどう考えていらっしゃるのか。ぜひ罰則のある規制を考えていただきたいと思います。この点に対しての見解を求めたいと思います。
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赤石浩一#27
○赤石政府参考人 お答えいたします。
 CSTIにおきましては、ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方について、従来より生命倫理調査会において検討してきております。平成三十年三月には、ヒト受精胚のゲノム編集技術の利用については、基礎研究は段階的に対応、検討を進める、その一方で臨床利用は容認できないという報告書を昨年まとめたところでございます。
 しかるに、その後、中国の研究者が、まさに御指摘のありましたとおり、ゲノム編集技術を用いて双子の赤ちゃんを誕生させたということでして、更に検討を深めまして、本年四月には、臨床利用は容認できないとする見解を強く再確認するとともに、臨床利用に対して、法的規制のあり方を含めた制度的枠組みの検討が具体的に必要になったと考えられ、その検討を各省庁に求める、そういう報告書をまとめてございます。
 具体的な枠組みにつきましては、医療に関しては厚生労働省、基礎研究につきましては文部科学省が所管しているところでございまして、こういった関係省庁で検討を深めて、秋にはそういった検討状況の報告をCSTIとしても受けまして必要な審議をしていく、そのように考えております。
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古屋範子#28
○古屋(範)委員 重大な問題でありますので、将来のためにこうした研究のメリット、デメリットを整理をして、早急に工程表、行動計画をつくって、一歩進めた議論が必要であると考えております。
 急いで検討しなくてはならないことがたくさんあるとの思いから、生殖補助医療との関連も含めてお伺いをしたいと思います。
 まず、体細胞に対するゲノム編集によるDNAの変化はゲノム編集を受けた人だけの問題になるんですが、生殖細胞に対するゲノム編集によるDNAの変化というのは子孫に受け継がれていくこととなります。生殖細胞や受精卵の段階で遺伝子を改変すれば、生まれる子供の全身に効果も影響も出てくることとなる。人類が誕生してからずっと維持されてきた性染色体に触れてもいいのかという問題意識や、将来の世代に予想を超えた影響が出るのではないかと思っております。
 私が最も懸念いたしますのは、当初は遺伝子疾患の予防としても、不妊治療に拡大をされてしまうのではないかということであります。
 そもそも、我が国においては、生殖医療に対して、出自を知る権利というもの、あるいは精子の提供、また卵子の提供というものに関して法整備ができておりません。
 私たち公明党は、生殖補助医療に関する法整備等検討プロジェクトチームをつくり、座長である秋野公造参議員が中心となって、議員立法、生殖補助医療の適切な提供に関する法律案をまとめました。これは、自民党案とあわせて自公案を取りまとめたところでございます。
 生殖補助医療では、治療以外の目的、例えば健康な身体や精神の機能を向上させるために行われることがあってはならないというふうに考えます。これについての見解を求めたいと思います。
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赤石浩一#29
○赤石政府参考人 お答えいたします。
 今先生の御指摘のありましたエンハンスメント、ここにつきましては、さまざまな場面で利用される可能性がございまして、不公平感の深刻化、あるいは強制利用などの倫理的な問題もあるもの、そのように理解してございます。
 したがいまして、本年四月の生命倫理調査会の報告書におきましては、御指摘のいわゆるエンハンスメントも含めて、目的いかんによらず、ゲノム編集技術を利用したヒト受精胚の臨床利用は容認できない、そういった見解を強く確認しております。これにつきましては、当然エンハンスメントも含まれてございます。
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