桑原哲也の発言 (内閣委員会)

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○桑原参考人 社会福祉法人桑の実会の理事長をしております桑原と申します。
 全国社会福祉法人経営者協議会の委員でもあります。厚生労働大臣にも二月に諮問を出させていただきながら、本日のレジュメにもいろいろちりばめておりますが、御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、一ページを開いていただきますと、この法案について、基本的には私は賛成の立場であります。しかしながら、魂を入れ込まないとこれは大きな問題を起こす可能性があるということだけは、冒頭申し上げておきたいなと思います。
 それは、この法案にもありますように、幼児教育無償化の、幼児教育、保育無償化であります。もともと、社会福祉法人、私たちは保育園を営んでいますので、保育から物事を考えております。福祉から物事を考えております。教育から物事を考えておりません。ということは、ゼロの子供たちから就学していくまでをトータル的に見ております。そういう意味で、幼児教育が先に来ておりますが、僕はこれは言葉は逆転すべきだなと思います。要するに、保育を通して幼児教育を見ていかないといけないということを申し上げておきたいと思います。
 三ページをごらんいただきますと、基本的な考え方をそこに述べさせていただいております。
 一定の水準、我々、これは、全ての子供に対して一定の水準とは何なのかということに対して、やはり教育と、それから親の負担という、今、経済的な効果のある無償化という問題、それからサービスの質、これを国が一定の水準を示すべきだなと思います。これを経済論理だけでやるのではなくて、これを現場任せでやるのではなくて、きちっとした水準を設けていただきたい、こんなふうに思っております。
 この適切なという言葉でありますけれども、これはやはり管理監督基準というものを、認可、認可外、そしてその他という分類が今議論されております。そういう中で、この三段階にわたっての基準というものを、指導監督基準を早目にガイドラインとして設けていくべきだろうと思っています。
 また、良質なサービス、このサービスということについては、いわゆる、保護者にとっても子供たちにとっても、そのサービスの質という問題を、第三者サービスと言われるものを今保育園でもやっております。顧客満足度といいますか、利用者満足度という形でとられております。ただし、それは標準化されておりません。やっているところもあれば、やっていないところもあります。
 四ページをごらんいただきたいと思います。
 先ほど言ったように、具体的に三歳の問題が、今、幼稚園と保育の間では問題だろうなと思っております。それが、この太字で書いてある、保育園、幼稚園、こども園で満三歳問題が挙がっております。これは過当競争になる可能性があります。もう皆さん、この審議の中でも議論されていることだと思います。
 やはり満三歳を満たないと、保育園に入っていても無償化という恩恵が保護者に行かない、よって、幼稚園はどちらかというと、はい、うちの幼稚園にいらっしゃいと。幼稚園は満三歳から無償化ですから。保育園は違うんです。これを修正すべきだなと思っております。
 その次に、五ページですけれども、質の確保については、先ほど言いましたが、五年間という猶予期間は長いと思います。早目に指導監督基準を定めて、先ほど言ったように、認可、認可外、その他と言われるあらゆる保育サービス、それから障害者保育も含めてですけれども、ガイドラインをつくらないといけないことだと思っております。
 その次のページ、六ページであります。
 低所得者に対しての配慮義務は、この委員会でも出ていることを私は評価したいと思います。しかしながら、保育における食育という問題は大事な点がありますということを申し上げたいと思います。それは、教育的評価、これは養育も含めた教育的評価をちゃんとすべし。
 これは、誰が食べようが、どこの人が食べようが、自分の実費負担というのはあります。しかしながら、子供の育ちの中の食育というのはとても大事です。食べるとか食べないとか、負担するとかしないとか、そんな問題じゃありません。その子の将来にわたっての大事な問題であります。そして、今、気になる子供たちがたくさん保育園においでになりまして、やはり食、食育という問題を我々は真剣に考えております。
 栄養ケアマネジメントというのをぜひこの仕組みの中に入れていただきながら、無償化という問題だけを議論するんじゃなくて、食育、それから養育、教育の中の、いずれ給食を無償化していくような議論に発展していけばいいだろうなと思っております。
 七ページ目は公定価格であります。
 公定価格は、もうこれは無償化云々の問題じゃありませんが、今、積み上げ方式という問題をしっかりやらせていただいています。我々経営者協議会も声を大にして言っているのは、介護保険のように、介護事故における保険制度の包括的限度額支給とか、そういうものには保育はなじみません。一つ一つの積み上げが、保育において、年齢別発達において必要なサービスを積み上げていかなければ、包括などというやり方はやってはいけない、このように思っております。
 それから、次のページは使途範囲であります。
 経営ですから、マネジメントしていきます。その意味で、社会福祉法人という、私は代表しているわけじゃありませんが、いろいろな方々に社会福祉法人をもっともっと知っていただきながら、いわゆる規制がある中で私たちは一生懸命経営をし、保育をし、介護、障害をやっておりますが、ぜひ、この使途制限という問題は、財務省がよく言われるんですけれども、断固反対していきたい、このように思っております。
 それから、九ページであります。
 法人の裁量については、下の方に書いてありますが、これは、お金をばらまくようなやり方ではなく、経営品質という一つのマネジメントがあるんです。これを我々経営者もやっていかなきゃいけないという認識に今立っております。
 要するに、利用者満足、アンケート調査をする。そして、従業員満足、本当に組織風土を変えていかなければ、やめていっちゃう職員が多いです。それから、ちゃんとした適正な評価をして、いい職員には残ってもらいます。これが経営です。そういう意味で、全て、経営を満足させるこの三つのサイクルをきちっと回していかなきゃいけない、このように思っております。
 十ページは公定価格での対応で、これは、先ほど言ったように、基本単価に一部入れ込んでいった方がいいと思います。
 時間がないので、飛ばしていきます。
 次のページを見ていただきますと、施行後五年という問題があります。これは、学びの場として、ぜひ保育士不足を、あらゆる手段を通して、いい職員を育てるためには、あらゆる人たちにチャンスがなきゃいけません。そういう意味で、リカレントとか通信教育を受けながら、現場実習ができない人たちもおいでになりますので、こういうことをしっかり対応していくということをしていきたいと思います。
 十二ページ、十三ページ、そして最後のところは、もう時間が来つつありますので、この三ページまとめてお話しさせていただきます。
 今、市町村においては、子ども・子育て支援会議というのをやっております。しかしながら、これが形骸化しております。単なる待機児童対策で物事を考えていると、市町村は物を考えなくなります。うちにはもう待機児童はいない、こういう表現になります。
 そうではなくて、子供たちの、それから少子化という問題を、市町村としても、人口減少ですから、これをしっかりできるようにしてほしいということと、ハローワークをもっと活用してほしいと思います。
 今、人材派遣業にお金がいっぱい行っています。この派遣すらも今難しくなっていますけれども、ハローワークと社会福祉法人、地元の保育園とかジョブカフェみたいな福祉に限定したものをつくってもらいたいと思っています。
 そして、最後に、市町村で今ばらつきがあるのは承知しておりますが、少子化ポイントをつくっていただいて、インセンティブを、地方交付税の中でちゃんと配分して、ちゃんと評価して、見える化をしていただければ、やる気のある市町村は目の色を変えてやると思います。今は、何となく少子化問題は過ぎ去っていくようなところがあるものですから、そこにちょっと危機感を覚えております。
 最後の新聞はごらんいただければと思います。
 少子化問題は、魂を入れ込んでいただきたいと思います。仏つくって魂なしではいけないと思います。その意味で、総論は賛成でありますが、各論はいろいろ問題がありますので、どうか少しでもいい方向に持っていっていただきたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 桑原哲也

speaker_id: 30502

日付: 2019-03-27

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会