内閣委員会

2019-03-27 衆議院 全314発言

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会議録情報#0
平成三十一年三月二十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 牧原 秀樹君
   理事 平  将明君 理事 谷川 弥一君
   理事 長坂 康正君 理事 牧島かれん君
   理事 松本 剛明君 理事 山内 康一君
   理事 大島  敦君 理事 岡本 三成君
      安藤  裕君    池田 佳隆君
      泉田 裕彦君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    加藤 鮎子君
      門  博文君    金子 俊平君
      神谷  昇君    国光あやの君
      小寺 裕雄君    小林 茂樹君
      佐々木 紀君    杉田 水脈君
      高木  啓君    中曽根康隆君
      中山 展宏君    長尾  敬君
      西田 昭二君    古川  康君
      穂坂  泰君    本田 太郎君
      松野 博一君    松本 洋平君
      三谷 英弘君    村井 英樹君
      阿部 知子君    大河原雅子君
      岡本あき子君    近藤 昭一君
      篠原  豪君    初鹿 明博君
      山尾志桜里君    早稲田夕季君
      浅野  哲君    白石 洋一君
      森田 俊和君    太田 昌孝君
      佐藤 茂樹君    塩川 鉄也君
      浦野 靖人君
    …………………………………
   国務大臣
   (少子化対策担当)    宮腰 光寛君
   内閣府副大臣       中根 一幸君
   財務副大臣       うえの賢一郎君
   内閣府大臣政務官     長尾  敬君
   内閣府大臣政務官     安藤  裕君
   厚生労働大臣政務官    新谷 正義君
   政府参考人
   (人事院事務総局給与局長)            森永 耕造君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 渡邉  清君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 林  伴子君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        小野田 壮君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           矢野 和彦君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           丸山 洋司君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         白間竜一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官)     土田 浩史君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   参考人
   (中京大学現代社会学部教授)           松田 茂樹君
   参考人
   (元埼玉県教育委員会委員長)
   (元埼玉県児童福祉審議会委員)          松居  和君
   参考人
   (社会福祉法人桑の実会理事長)          桑原 哲也君
   参考人
   (弁護士)
   (社会福祉士)
   (保育士)        寺町 東子君
   内閣委員会専門員     長谷田晃二君
    —————————————
委員の異動
三月二十六日
 辞任         補欠選任
  今井 雅人君     早稲田夕季君
同日
 辞任         補欠選任
  早稲田夕季君     今井 雅人君
同月二十七日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     佐々木 紀君
  大西 宏幸君     古川  康君
  金子 俊平君     本田 太郎君
  神谷  昇君     門  博文君
  小寺 裕雄君     小林 茂樹君
  今井 雅人君     阿部 知子君
  山岡 達丸君     白石 洋一君
同日
 辞任         補欠選任
  門  博文君     神谷  昇君
  小林 茂樹君     小寺 裕雄君
  佐々木 紀君     池田 佳隆君
  古川  康君     大西 宏幸君
  本田 太郎君     中曽根康隆君
  阿部 知子君     早稲田夕季君
  白石 洋一君     浅野  哲君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     穂坂  泰君
  早稲田夕季君     今井 雅人君
  浅野  哲君     山岡 達丸君
同日
 辞任         補欠選任
  穂坂  泰君     国光あやの君
同日
 辞任         補欠選任
  国光あやの君     金子 俊平君
    —————————————
三月二十六日
 幼児教育・保育の無償化に関する請願(生方幸夫君紹介)(第三二六号)
 同(櫻井周君紹介)(第三二七号)
 同(堀越啓仁君紹介)(第三二八号)
 同(大串博志君紹介)(第三四七号)
 同(近藤昭一君紹介)(第三六三号)
 同(白石洋一君紹介)(第三八一号)
 学童保育(放課後児童健全育成事業)の「従うべき基準」を堅持することが実現できる財政措置に関する請願(河井克行君紹介)(第四四五号)
 同(笹川博義君紹介)(第四四六号)
 同(船橋利実君紹介)(第四四七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
     ————◇—————
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牧原秀樹#1
○牧原委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、中京大学現代社会学部教授松田茂樹君、元埼玉県教育委員会委員長・元埼玉県児童福祉審議会委員松居和君、社会福祉法人桑の実会理事長桑原哲也君、弁護士・社会福祉士・保育士寺町東子君、以上四名の方々から御意見を承ることにいたしております。
 この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。本案について、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、松田参考人、松居参考人、桑原参考人、寺町参考人の順に、お一人十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 なお、参考人各位に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、松田参考人にお願いいたします。
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松田茂樹#2
○松田参考人 ただいま御紹介にあずかりました中京大学の松田です。
 本日は、この委員会におきまして意見を述べさせていただく機会をいただきましたことに感謝いたします。
 私のバックグラウンドは社会学です。少子化を研究しています。本日は、少子化対策の観点から、本法案に関する意見を述べさせていただきます。十分ですので少し駆け足になってしまうかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
 配付資料を用意しております。そちらをあわせてごらんいただければ幸いです。
 まず、我が国の少子化の状況につきましては皆様も御存じのことと思います。我が国の少子化、かなり深刻な状態でございます。しかしながら、出生率は、過去最低であった二〇〇五年の水準を幾分か脱し、一・四台で今のところ安定的に推移しています。
 しかしながら、これから我が国の社会的な持続、社会経済の持続を考えたときは、もう一段の少子化対策をして出生率を引き上げていくことが必要でございます。なお、そのときには、少子化対策のあり方というものは、個々人の結婚や出産の希望をかなえていく、その阻害要因を除いていく、ここにあるかと思います。
 それでは、一の二、少子化の主要因でございます。
 出生率低下の要因を分解しますと、大きくは二つに分かれます。未婚化と夫婦が持つ子供数の減少です。
 未婚化は、この法案の守備範囲外ではありますが、簡単に述べさせていただきますと、我が国の若い世代において、結婚できない、あるいは結婚しない方がふえてきているわけでございますけれども、その大きな要因は二つ。一つは、これは若年雇用が実は若い世代ほど悪くなっているんですね。もう一つは出会いの問題です。これが婚活と言われているものでございます。
 そして、問題となりますのが、結婚後の夫婦の子供数です。
 資料をごらんください。
 平成四年以降、我が国の夫婦の子供数は徐々に減少してきています。そして、夫婦は欲しい数だけ子供を持つことができない時代となっています。理想の子供数が二・三人程度、しかしながら予定の子供数は二・〇一人、そして実際に持てる子供の数はもう少し低い、これが現状でございます。
 では、その最大の理由は何かといいますと、これが子育てや教育に関する経済的な負担の重さです。表一にその資料を掲載しております。
 なお、年齢別に見ますと、母親が三十五歳未満の場合、教育費や子育ての経済的負担が大変だ、これが八割に上ります。ですので、夫婦の子供を欲しいという希望を子育てや教育費の負担の問題が阻害している、これがまず現状認識です。
 それでは、おめくりいただきまして、二ページです。
 少子化対策として、幼児教育に係る経済的負担の軽減が必要であると思います。
 幼児教育に係る経済的負担といいますと何かといいますと、我が国のお子様がゼロ歳で生まれてから巣立つまでの期間を横軸にとりますと、学校教育費に関する負担というのは、幼児教育費でまず負担がふえます。これは保育園も含めています。次に、義務教育費はそれが下がります。しかしながら、高等教育費、私も大学の人間ですけれども、高等教育費がまた高くなるとあります。少子化対策としては、この二つの山をできるだけ下げていく、これが必要でございます。
 そして、そこの私のレジュメに書かせていただきましたが、幼児期について見ますと、四歳、五歳児の子供一人当たりの子育てにかかる費用のうち、幼稚園や保育園にかけている費用が約三割に上る。そして、これは子供一人当たりの食費や医療費よりも高いわけですね。若い世代は、所得が低いこともありまして、これが負担になっているということです。
 親の出生意欲への影響です。次です。
 以上のことから、教育に係る経済的負担を軽減することが、夫婦が欲しい数の子供をもうけることを可能にしていくものであると思います。
 なお、幼児教育の負担を軽減したのみで経済的負担が全部なくなるわけではもちろんないです。しかし、負担が軽減されることは、これは前進だと思います。
 そして、幼児教育をする時期といいますのは、親御様から見て、次のお子様を産むかどうかの意思決定をする時期でもあります。
 私の分析ですけれども、図二にありますが、幼児教育が無償化された場合とそうでない場合、無償化されると出生意欲がどれだけ上がるかということを、これは倍率を分析した結果です。オッズ比が出ていますけれども、つまるところ、幼児教育無償化というものは、親御様の追加の出生意欲にポジティブに影響するということが言えます。
 なお、出生率回復と考えますと、この場合の無償化というものは、ある所得階層のみに限ってしまいますと、その人のみが子育ての経済的負担が減り出生意欲は高まりますが、ほかの階層が広がらないことになる。となりますと、幅広い所得階層に対しての政策が必要ではないかと思います。
 駆け足になりますが、三ページです。
 それでは、諸外国との比較を手短に申し上げます。三点です。
 三の一ですけれども、まず、主要国を見ますと、これも御存じのとおりかと思いますが、幼児教育に係る費用を無償化している国々があります。イギリス、三歳、四歳児に対する幼児教育無償化。低所得世帯に対する二歳児の無償化も進めています。フランスは、三歳—五歳児のほぼ全員が保育園に在籍し、そこは無料であるということです。そして、韓国。韓国につきましては、実はゼロ歳から五歳全て無償化しています。そして、保育所は親の就労にかかわらず利用できるということになっております。韓国も、子供の費用負担が多いことが出生率抑制につながっているという認識がございまして、このような対応をしておりますが、我が国の今提出されています法案とはかなり違うということになります。
 三の二、公的支出です。
 我が国の初等から高等教育に係る教育機関への公財政支出、これは非常に少ないということが指摘されています。また、教育費に占める家計への負担割合は高いということですね。
 私は少子化を研究していますが、少子化対策に係る費用というものは家族関係社会支出としてくくられます。ここを見ますと、日本は一・二九%。しかしながら、出生率回復に取り組んできた国々はこれが三%程度ある。まだまだ足りないわけです。
 そして、社会保障の議論におきましても、人生前半期、つまり、子供が生まれてから、これは親御様の立場から見ても、そして子育て期、ここにおける人生前半期への支援が課題であるということが指摘されています。
 三の三ですが、少子化に関する国際意識調査、これを内閣府様が行っております。そのデータを分析いたしますと、日本と韓国におきましては、子育てや教育にお金がかかり過ぎるから、これが出生を抑制しているという、これは統計分析で結果が出ます。しかしながら、フランスやスウェーデンは、フランスなどは無償化しています、これはそのような効果は見られないということです。
 最後、結語です。二点です。
 幼児教育無償化は、保護者の子育て及び子供の教育に係る経済的負担を和らげます。もちろん、経済的不安も和らげます。そのために、それを通じまして出生率回復の効果を期待できるというのが一点目です。
 最後です。
 出生率回復のために、今、大胆に子育て支援や子供の教育支援に予算をかけることが望まれると思います。
 以上、私からの意見とさせていただきます。ありがとうございます。拍手
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牧原秀樹#3
○牧原委員長 ありがとうございました。
 次に、松居参考人にお願いいたします。
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松居和#4
○松居参考人 よろしくお願いします。
 こういう話を始めてもう三十年になるんですけれども、子育てにかかわること、先進国社会の家庭崩壊にかかわること。
 やはり、アメリカという国を見てしまった。私はアメリカに三十年住みました。
 一九八四年にアメリカ政府が、子供の教育の問題を、国家の存続にかかわる緊急かつ最重要問題、ネーション・イン・クライシスと定義して大騒ぎしました。
 その年に、義務教育が普及、充実してよりたくさんの子供が高校を卒業するようになると、学力が落ちるという結果が出てしまった。目的としたことと反対の結果が出た。義務教育が普及すると子育てが社会化され、それによって家庭が崩壊する、家庭が崩壊すると義務教育が成り立たなくなる、これがはっきりそこで出たわけです。そこで、トラディショナル・ファミリー・バリュー、伝統的家庭の価値観という言葉が言われたんですけれども、もう遅いですよ。そのとき既に三三%の子供が未婚の母から生まれていました。
 それと、もう一つは、その十年後にタレント・フェアクロス法案という法案が連邦議会に提出された。これは、二十一歳以下の未婚の女性が子供を産んだ場合には一切生活保護費を出さずに、その分をためておいて、政府が孤児院をつくって、そこに子供を収容して育てようという法案でした。画期的な法案です。親がいるにもかかわらず、母子家庭に任せておくと犯罪者がふえるから、政府が孤児院で育てようと。タイムマガジンもニューズウィークも、特集を組んで大騒ぎしました。
 当時この法案に賛成していた下院議長、日本でいえば衆議院議長に当たるニュート・ギングリッチという人が、この法案に賛成してこう言ったんです。孤児院と考えなければいいんだ、二十四時間の保育所と考えればいいんだと言ったんですよ。僕はこの言葉を一生忘れない。福祉というのは既にそこまでいく可能性を持っている。そして、これはまだ起きていない犯罪を裁くことです。こんな人権問題はないと思いますよ。
 その五年後、ワシントン市がプロジェクト二〇〇〇というのを始めました。これは、小学校を使って子供たちに父親像を教えようというプロジェクトでした。
 その年、ワシントンでは、六割の家庭に父親像となり得る男性がいない。父親がいないじゃないですよ、父親像となり得る男性がいない。母親がボーイフレンドや恋人と暮らしていたら、それは父親像となり得る男性がいると計算するんですよ。それでも六割の家庭に、首都で、大人の男性がいない。そのときに、父親像を持たない子供はギャング化するなんていう学者の研究発表がされていました。そこまで来ているんですよ。
 それに比べて、この日本という国は、まだ何十分の一ですよ、未婚の母から生まれる確率。まだ家庭、家族という形があるんですよ、先進国の中では唯一。
 フランスなんか、五割の子供が未婚の母から生まれているんですよ。それで、犯罪率は日本の十倍を超えているんです。スウェーデンなんか、女性がレイプされる確率は日本の五十倍ですよ。こんなのネットで検索すればすぐわかります。果たしてそういう国がやっていることのようなのが目標なのかみたいなところから始まって。
 四年前に千葉県で保育士が警察に逮捕されたんですよ、園児を虐待して。そういう悪い保育士は昔からいた。保母による園児虐待という本さえも二十年前に出ている。でも、そこで警察の取調べに園長が、保育士不足の折、やめられるのが怖くて注意できませんでしたと言ったんですよ。
 悪い保育士がいるのは保育士個人の資質の問題。でも、園長が悪い保育士を注意できなくなっている、これはやはり政府の施策の問題ですよ。
 悪い保育士を注意できなくなったら、ゼロ、一、二を預かっちゃだめですよ。三、四、五はいいですよ、おうちに帰ってお母さんに、保育士に殴られた、蹴られたと言えばいいんだから。でも、ゼロ、一、二は言えない。この人たちを大切にしなかったら義務教育なんか成り立たないですよ。今、小一プロブレム、学級崩壊、これがますます拍車がかかっています。
 八時間勤務の保育士に十一時間保育を標準という名前で押しつけたら、これは保育士たちに親身にならなくていいと言っていることですよ。八時間一生懸命保育をしても、残りの三時間は無資格者でいいということになっちゃったんです。これは、あなたたちがやっている仕事はこの程度なんですよと言っているようなものなんですよ。これで、今、本当に保育を理解している心あるベテラン保育士が、どんどんどんどんやめていっているんですよ。この人たちが次の保育士たちを育てなくなったら、日本の保育界は潰れてしまいますよ。これだけ規制緩和で、預かれ、預かれと。
 中学生に講演することがあります。子育てに対する意識がちゃんと持てていないんですよ。私が説明するんです。私が一人で公園に座っていたら変なおじさん、だけれども、二歳児と座っていたらいいおじさんなんだよ、横に座っているというだけで二歳児は私たちをいい人間にしてくれるんだ、こんな仕組みに感謝しないで生きていたら君たち幸せになれないよと言うんです。そうすると、感想文に、結婚したくなりましたとか、子供が欲しくなりましたと。子育ての本当の意味を教えてあげないと。
 子育ては経済的負担なんかじゃないですよ。我々が生きていくための幸せの動機ですよ。ゼロ、一、二歳が我々を育てるんです。それを、十年前に経済財政諮問会議の八代さんという教授は、私を含めて園長たちに向かって言ったんですよ、ゼロ歳は寝たきりなんだからと。
 寝たきりだから誰がやってもいいということではないんですよ。そのゼロ歳とつき合うことによって、私たちが優しくなり、私たちが忍耐力をつけ、私たちが一緒に幼児を眺めるというきずなをつくるわけですよ。それが人間社会の原点だったんです。それを経済的負担なんて言われたら、たまったものじゃないですよ。
 ゼロ歳は、歩けないんですよ、しゃべれないんですよ、一人でトイレに行けないんですよ、一人で御飯を食べられないんですよ。この人たちと一年間あのすばらしい時間を過ごすから、寝たきりのおじいちゃんにだって存在意義があるんだということがわかるわけですよ。
 二歳児、三歳児、まあ言ってみれば何もできないんですよ。でも、この人たちとつき合うから、すばらしい時間を過ごすから、認知症のおばあちゃんにだって障害を持っている人にだってみんな役割があって、この人たちがいるから我々がきずなをつくれるんだということを学ぶわけですよ。
 無償化というのは、子育てを損得勘定で考えろと言っているようなものですよ。いいことだとは思います。だけれども、これほど保育士がいない時期にこれをやったら、保育界は倒れます。もう既に保育士がいなくて、園長たちが言うんです、三人募集して二人しか来なかったら、明らかによくない保育士を雇わなきゃならなくなっているんだと。子供のことを本当に考える園長たちにとって、よくない保育士を雇うということは本当に苦しいですよ。だから、いい園長たちが精神的に壊れていく、私が師匠と思っている園長たちがうつ病になっていく。そんな状況が日本全国ですよ。
 制度としては、いろいろ問題点、それはもう討議されていると思います。もっといろいろ問題点もあります。だけれども、それ以前に、子育てというものの定義を、この国が持っていた、この人たちがいるから、この人たちを眺めているから我々は幸せなんだというところをもう一回取り戻していかないと。
 私は、四歳児完成説と言っているんです。四歳児が一番完成している人間だ、頼り切って、信じ切って、幸せそう。これは宗教の求める人間の姿ですよ。あの人たちを目標に生きてきたんですよ。特に、この日本という国はそうだったんです。父親がこれほど幼児とべったりの国はないと、百五十年前に欧米人が書いているんですよ。「逝きし世の面影」という本を読むと、それが書いてあります。この人たちは、日本という国はこれほど幼児を大切に扱ってきたから、まだ欧米に比べて、犯罪率はとにかく十分の一だし、幼児たちが安心して外を歩ける国なんですよと。
 今からとめようというのは無理だとかさんざん言われましたけれども、これがどういう結果になるかということは厚過ぎるレジュメにしっかり書いておきましたので、ぜひぜひ御検討ください。
 よろしくお願いします。拍手
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牧原秀樹#5
○牧原委員長 ありがとうございました。
 次に、桑原参考人にお願いいたします。
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桑原哲也#6
○桑原参考人 社会福祉法人桑の実会の理事長をしております桑原と申します。
 全国社会福祉法人経営者協議会の委員でもあります。厚生労働大臣にも二月に諮問を出させていただきながら、本日のレジュメにもいろいろちりばめておりますが、御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、一ページを開いていただきますと、この法案について、基本的には私は賛成の立場であります。しかしながら、魂を入れ込まないとこれは大きな問題を起こす可能性があるということだけは、冒頭申し上げておきたいなと思います。
 それは、この法案にもありますように、幼児教育無償化の、幼児教育、保育無償化であります。もともと、社会福祉法人、私たちは保育園を営んでいますので、保育から物事を考えております。福祉から物事を考えております。教育から物事を考えておりません。ということは、ゼロの子供たちから就学していくまでをトータル的に見ております。そういう意味で、幼児教育が先に来ておりますが、僕はこれは言葉は逆転すべきだなと思います。要するに、保育を通して幼児教育を見ていかないといけないということを申し上げておきたいと思います。
 三ページをごらんいただきますと、基本的な考え方をそこに述べさせていただいております。
 一定の水準、我々、これは、全ての子供に対して一定の水準とは何なのかということに対して、やはり教育と、それから親の負担という、今、経済的な効果のある無償化という問題、それからサービスの質、これを国が一定の水準を示すべきだなと思います。これを経済論理だけでやるのではなくて、これを現場任せでやるのではなくて、きちっとした水準を設けていただきたい、こんなふうに思っております。
 この適切なという言葉でありますけれども、これはやはり管理監督基準というものを、認可、認可外、そしてその他という分類が今議論されております。そういう中で、この三段階にわたっての基準というものを、指導監督基準を早目にガイドラインとして設けていくべきだろうと思っています。
 また、良質なサービス、このサービスということについては、いわゆる、保護者にとっても子供たちにとっても、そのサービスの質という問題を、第三者サービスと言われるものを今保育園でもやっております。顧客満足度といいますか、利用者満足度という形でとられております。ただし、それは標準化されておりません。やっているところもあれば、やっていないところもあります。
 四ページをごらんいただきたいと思います。
 先ほど言ったように、具体的に三歳の問題が、今、幼稚園と保育の間では問題だろうなと思っております。それが、この太字で書いてある、保育園、幼稚園、こども園で満三歳問題が挙がっております。これは過当競争になる可能性があります。もう皆さん、この審議の中でも議論されていることだと思います。
 やはり満三歳を満たないと、保育園に入っていても無償化という恩恵が保護者に行かない、よって、幼稚園はどちらかというと、はい、うちの幼稚園にいらっしゃいと。幼稚園は満三歳から無償化ですから。保育園は違うんです。これを修正すべきだなと思っております。
 その次に、五ページですけれども、質の確保については、先ほど言いましたが、五年間という猶予期間は長いと思います。早目に指導監督基準を定めて、先ほど言ったように、認可、認可外、その他と言われるあらゆる保育サービス、それから障害者保育も含めてですけれども、ガイドラインをつくらないといけないことだと思っております。
 その次のページ、六ページであります。
 低所得者に対しての配慮義務は、この委員会でも出ていることを私は評価したいと思います。しかしながら、保育における食育という問題は大事な点がありますということを申し上げたいと思います。それは、教育的評価、これは養育も含めた教育的評価をちゃんとすべし。
 これは、誰が食べようが、どこの人が食べようが、自分の実費負担というのはあります。しかしながら、子供の育ちの中の食育というのはとても大事です。食べるとか食べないとか、負担するとかしないとか、そんな問題じゃありません。その子の将来にわたっての大事な問題であります。そして、今、気になる子供たちがたくさん保育園においでになりまして、やはり食、食育という問題を我々は真剣に考えております。
 栄養ケアマネジメントというのをぜひこの仕組みの中に入れていただきながら、無償化という問題だけを議論するんじゃなくて、食育、それから養育、教育の中の、いずれ給食を無償化していくような議論に発展していけばいいだろうなと思っております。
 七ページ目は公定価格であります。
 公定価格は、もうこれは無償化云々の問題じゃありませんが、今、積み上げ方式という問題をしっかりやらせていただいています。我々経営者協議会も声を大にして言っているのは、介護保険のように、介護事故における保険制度の包括的限度額支給とか、そういうものには保育はなじみません。一つ一つの積み上げが、保育において、年齢別発達において必要なサービスを積み上げていかなければ、包括などというやり方はやってはいけない、このように思っております。
 それから、次のページは使途範囲であります。
 経営ですから、マネジメントしていきます。その意味で、社会福祉法人という、私は代表しているわけじゃありませんが、いろいろな方々に社会福祉法人をもっともっと知っていただきながら、いわゆる規制がある中で私たちは一生懸命経営をし、保育をし、介護、障害をやっておりますが、ぜひ、この使途制限という問題は、財務省がよく言われるんですけれども、断固反対していきたい、このように思っております。
 それから、九ページであります。
 法人の裁量については、下の方に書いてありますが、これは、お金をばらまくようなやり方ではなく、経営品質という一つのマネジメントがあるんです。これを我々経営者もやっていかなきゃいけないという認識に今立っております。
 要するに、利用者満足、アンケート調査をする。そして、従業員満足、本当に組織風土を変えていかなければ、やめていっちゃう職員が多いです。それから、ちゃんとした適正な評価をして、いい職員には残ってもらいます。これが経営です。そういう意味で、全て、経営を満足させるこの三つのサイクルをきちっと回していかなきゃいけない、このように思っております。
 十ページは公定価格での対応で、これは、先ほど言ったように、基本単価に一部入れ込んでいった方がいいと思います。
 時間がないので、飛ばしていきます。
 次のページを見ていただきますと、施行後五年という問題があります。これは、学びの場として、ぜひ保育士不足を、あらゆる手段を通して、いい職員を育てるためには、あらゆる人たちにチャンスがなきゃいけません。そういう意味で、リカレントとか通信教育を受けながら、現場実習ができない人たちもおいでになりますので、こういうことをしっかり対応していくということをしていきたいと思います。
 十二ページ、十三ページ、そして最後のところは、もう時間が来つつありますので、この三ページまとめてお話しさせていただきます。
 今、市町村においては、子ども・子育て支援会議というのをやっております。しかしながら、これが形骸化しております。単なる待機児童対策で物事を考えていると、市町村は物を考えなくなります。うちにはもう待機児童はいない、こういう表現になります。
 そうではなくて、子供たちの、それから少子化という問題を、市町村としても、人口減少ですから、これをしっかりできるようにしてほしいということと、ハローワークをもっと活用してほしいと思います。
 今、人材派遣業にお金がいっぱい行っています。この派遣すらも今難しくなっていますけれども、ハローワークと社会福祉法人、地元の保育園とかジョブカフェみたいな福祉に限定したものをつくってもらいたいと思っています。
 そして、最後に、市町村で今ばらつきがあるのは承知しておりますが、少子化ポイントをつくっていただいて、インセンティブを、地方交付税の中でちゃんと配分して、ちゃんと評価して、見える化をしていただければ、やる気のある市町村は目の色を変えてやると思います。今は、何となく少子化問題は過ぎ去っていくようなところがあるものですから、そこにちょっと危機感を覚えております。
 最後の新聞はごらんいただければと思います。
 少子化問題は、魂を入れ込んでいただきたいと思います。仏つくって魂なしではいけないと思います。その意味で、総論は賛成でありますが、各論はいろいろ問題がありますので、どうか少しでもいい方向に持っていっていただきたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。拍手
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牧原秀樹#7
○牧原委員長 ありがとうございました。
 次に、寺町参考人にお願いいたします。
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寺町東子#8
○寺町参考人 おはようございます。
 本日、参考人としてお招きいただきました弁護士の寺町東子と申します。
 私は、長年、保育施設での死亡事故や保育施設での重大事故の予防活動、あるいは虐待されている子供の親権停止など、子供の権利の実現に取り組んできた立場から意見を述べさせていただきます。
 こちらの資料を使いながら御説明させていただきます。
 私が最も申し上げたいことは、認可外保育施設のうち指導監督基準を満たさない施設、これについては無償化の対象から外すべきであるということです。
 今回の法案では、三歳から五歳及び住民税非課税世帯のゼロ歳から二歳児について、認可外保育施設の利用も無償化の対象として、かつ、附則の第四条において、認可外保育施設の指導監督基準を満たさない施設も含めて五年間無償化の対象としています。
 しかし、ゼロ歳から二歳の低所得層、この方たち、認可施設に既に入れている世帯というのは、応能負担ですので、既に無償化されています。実際には、ゼロ歳から二歳の低所得者のうち認可施設にまだ入れていない世帯こそが、非正規雇用であったりあるいは求職中であったりということで、認可施設への入所指数が低くなりがちということで、認可外保育施設に預けざるを得ないんですね。
 この認可外保育施設のうち指導監督基準を満たさない施設というのが、非常に質の低い施設が含まれておりまして、ここで死亡事故が起こりがちであるということが言えます。この基準を満たさない認可外について、無償化の対象から外してほしいということです。
 二枚目のスライドをごらんください。
 保育の質についての指標はさまざまございますが、最もシンプルに集約するとこの図になります。三角形の頂点がプロセスの質。保育の質の中心となる保育者と子供が直接かかわる部分、保育そのものですね、ここのプロセスの質。ここは、保育者と子供との対話的、応答的なかかわりや保育者の子供への受容的な態度というのが含まれています。これを支えているのが、配置基準などの構造の質と、それから保育者の賃金などの労働環境の質ということになります。この保育士の配置基準というのは、保育の質を支える指標として非常に重要になってまいります。
 三枚目のスライドをごらんください。
 現在日本に存在しているさまざまな保育施設と保育事業、配置基準の関係を示した図であります。
 左上のオレンジの枠、認可保育所、幼保連携型認定こども園、学校教育法上の幼稚園がここに含まれます。最も通う子供の数も多く、日本の幼児教育の中核になります。職員は全員が保育士や幼稚園教諭などの有資格者です。保育所、認定こども園は、ゼロ歳児三対一、一、二歳児六対一、三歳児二十対一、四、五歳児三十対一。私立幼稚園は、満三歳から五歳児まで三十五対一です。この基準を御記憶いただきたいんです。
 この保育者の配置基準について、四つの赤い実線ラインを引きました。上から、一が認可基準です。二は、事故が発生したときに施設側の過失の有無にかかわらず保護者に対する給付金が出るスポーツ振興センターの災害共済給付金の枠組み、これを公的な無過失保険と呼んでおりますが、これに認可外保育施設が加入するための基準です。一の認可基準の六〇%が有資格者であればよいとされています。三は企業主導型の基準。一の認可基準の五〇%が有資格者で足りるとされています。四が認可外保育施設指導監督基準です。これは、一の認可基準の三分の一が有資格者で足りるというふうにされています。
 これらのたくさん、四つある基準のうち、一から三というのは、これをクリアすれば補助金が出ますよ、あるいは給付が出ますよというプラスの基準であります。それに対して四、認可外保育施設指導監督基準は、これよりも下の施設については、行政による改善勧告や公表、事業停止命令、閉鎖命令など、排除していくための、行政処分をかける、そういう基準です。意味づけが全く異なります。
 一番右のブルーの枠が認可外保育施設ですが、中には指導監督基準すら満たしていない質の低い施設が存在しています。死亡事故の実態からすれば、これらの指導監督基準を満たしていない施設は、排除しなければならない、この黄色い排除ゾーンと書いた部分になります。
 従来であれば、子供の命を守れないということで、事業停止命令や閉鎖命令の対象としてきたラインより下の排除ゾーンのところに、今回五として破線を付しましたけれども、今回の改正案の附則第四条二項で、市町村の条例で定める新たな基準をつくって、これを満たす施設は無償化するということになっております。
 指導監督基準を満たさない、排除しなければならないゾーンにある施設まで無償化の対象とすることはどういうことなんでしょうか。これでは子供の命を守れないのではないかというふうに思います。
 四枚目のスライドをごらんください。
 保育施設での死亡事故を、認可施設と認可外保育施設で比較したものです。認可外では、認可の二十六倍もの確率で死亡事故が起こっています。そして、内訳を見ますと、亡くなっているのはゼロ歳から二歳児が八七%を占めています。まさに、今回、低所得ということで無償化の対象とされている層ということになってきます。加えて、死亡事故が起こっている認可外施設は、立入調査でも、保育士不足などの基準違反が繰り返し指摘されている施設ということになります。
 五枚目のスライドをごらんください。
 今回の法案の附則の四条が認可外保育施設を無償化の対象とした理由は、利用者の公平性の確保及び質の向上を促進する観点というふうにされています。しかし、待機児になってしまった方と保育園に入れた方との公平性は、基準を満たす施設、事業をふやすことで、希望する人が全員入れるようにすることで図るべきだと思います。
 生後三カ月半の赤ちゃんを、何度も基準違反が指摘されていた施設で亡くしたお父さんがおっしゃった言葉を紹介します。基準を満たさない保育施設が営業できていると思っていなかった、大人が利用する飲食店ですら、保健所の検査で基準違反があれば事業停止命令が出るのに、か弱い赤ちゃんを預かる保育園が基準違反でも営業できるというのはどういうことなんでしょうか。
 保育園に入りたいというニーズは非常に切実なものではありますが、保護者は子供の命を危険にさらすような施設にまで入りたいというふうに思っているわけではありません。安全で安心できる、子供の発達にもプラスになる質の高い保育を求めています。
 質の向上を促すという観点でも、この附則第四条は足かせになります。基準を満たさない認可外を五年間の経過措置で給付対象にしたら、基準を満たさなくても無償化になるわけですね。そうすると、質を高めていこうというインセンティブがなくなります。行政は、事実上、五年間は事業停止命令や閉鎖命令をかけられなくなります。その間、子供の命が危険にさらされ続けます。あくまでも、基準を満たす施設、事業をふやすことにお金を使っていただきたいということです。
 六枚目のスライドをごらんください。
 現在、保育士不足により入所定員がふやせない状況になっています。
 保育士不足というふうに言われるんですが、保育士の資格を持つ人が足りないのではありません。資格を持っているけれども保育士として働いていない、そういう方が政府の推計でも六十五万人以上いらっしゃいます。保育士のやりがいはあっても、その仕事の負荷と責任に対して、見合わない待遇で働いてくれる人がいないということです。保育士解消の手段としては、負荷を軽減する方向と給与をふやす方向、この両方でアンバランスを解消する必要があります。
 スライドの七枚目をごらんください。
 保育士の負荷を軽減するために、無償化の前にやっていただきたいこととしては、保育士の配置基準を改善すること、これが切り札だと考えております。
 スライドの八枚目。
 まず、一歳の配置基準に関してですが、一、二歳児では、突然の予期せぬ死亡の発生率が、日本全体の全国平均よりも、保育施設での発生率の方が高いという報告があります。しかも、一歳児が死亡した施設の八三・八%で六対一という国の基準を満たしていたというんです。ということは、配置基準を守っていても死亡事故が起こっているということで、国の配置基準が子供の命を守る最低基準に達していないんじゃないかということが推測されます。
 次のスライドに行きます。
 三歳から五歳の配置基準に関してですが、内閣府が公表している教育・保育施設における事故情報データベースによると、一カ月以上の治療を要したけがの七五%が骨折です。そして、二十人以上の子供たちを一人で保育しているときに発生している傾向が報告されています。三歳から五歳のこの二十対一、三十対一、三十五対一という基準は、OECDでも断トツの最低基準、最低ラインです。安全の面からも不十分であるということが推測されます。
 十枚目のスライドに移ります。
 内閣府から重大事故防止のためのガイドラインが出されています。例えば、プールで死亡事故が相次いでいることから、プール活動を行う場合には監視係を置くこと、監視が置けないときはプール活動の中止も選択肢であるとされています。しかし、現実に、四、五歳児、三十対一、三十五対一の基準でどうやって監視に専念する係を配置できるというんでしょうか。
 子供の安全を守り、子供に寄り添い、応答的かかわりを意識的に取り組んでいるよい保育園や幼稚園では、委託費の積算根拠となっている国の最低基準を超えて職員を配置しています。例えば四、五歳児でも、三十人に先生一人という園はほとんどなく、十五対一ぐらいの配置で行っているのが実情です。この分にかかる費用が園の持ち出しになっているため、国から来る委託費を基準よりも多い保育士で分配することになり、一人当たりの保育士の給料が低くなっているということです。この配置基準を引き上げることで、仕事の負荷を減らし、給与を積算根拠に近づける必要があります。
 認可外保育施設指導監督基準を満たさない施設を無償化の対象とすることをやめていただきたいということ、待機児童になった方との公平性は、配置基準を上げて、潜在保育士の方に保育現場に戻ってきてもらって、そして供給量をふやすことで公平性を図っていただきたいというふうに考えます。
 以上です。ありがとうございました。拍手
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牧原秀樹#9
○牧原委員長 ありがとうございました。
 以上で各参考人からの御意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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牧原秀樹#10
○牧原委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。牧島かれん君。
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牧島かれん#11
○牧島委員 自民党の牧島かれんです。
 参考人の皆様には、お忙しい中、当委員会にお越しいただきましたこと、感謝申し上げます。
 限られた時間の中でございますので、全ての参考人の方に御質問できないかもしれませんけれども、よろしくお願い申し上げます。
 まず、松田参考人にお伺いいたします。
 少子化が御専門であるということで、お話を今伺わせていただきました。少子化の要因を全国各地、それぞれの地域で分析をされてこられているというふうに理解をしています。
 地域によって、少子化要因、またその課題に対しての対応策というものが異なってくるのではないかというふうにも思うのですけれども、その点の御指摘をいただければと思います。
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松田茂樹#12
○松田参考人 御質問ありがとうございます。
 地域によって少子化の実態、またその背景要因が異なるというのは、まさに今御質問のとおりでございます。
 特に、首都圏等でございますと、かなり皆様集中して住んでおりますので、これはやはり、住宅の問題もありますし、そして、長時間労働という問題があり、ワーク・ライフ・バランスが課題となっています。そして、この本法案にもかかわるかもしれませんが、特に東京の中心部では待機児童が多うございますので、ここへの対策が課題です。
 一方、地方に行きますと、これは待機児が非常に少ない、いない地域もかなりあります。そこでありながら出生率が低い背景として、特に東北などで顕著なのですけれども、雇用の場が少ない、限られているというのがあります。ですから、これは地方創生等の取組等が必要とされるところでございます。
 という形で、各地域によって異なるということでございます。
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牧島かれん#13
○牧島委員 ありがとうございます。
 松田参考人は、子育て支援について、地域社会、社会関係資本といったものや、また、今お話ございました雇用とか又は就労関係、経済活動といったものも子育て基盤の中に含まれるという御指摘をこれまでもされてきていると思います。
 長時間労働について今御指摘ございました。男性の育児休業の取得率や、また、家事分担率の低さといったことも日本では課題になっています。特に、松田参考人、大学で学生さんに向けて授業やゼミをなさっているときに、家族といったものもテーマにされているというふうに拝見をしております。学生さんがこうした今の日本で課題となっている点をどのように受けとめられていられるのか、少しお話をいただければと思います。
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松田茂樹#14
○松田参考人 御質問ありがとうございます。
 まず、私の大学が愛知にあるということ、そこが特徴かもしれません。愛知というのは比較的男性の雇用が安定しており、そして専業主婦率が高い地域でございます。となりますと、今の私の若い世代は、そのような御家庭をイメージして就活をしていたりするというところがあります。
 ただ、ここが女子学生の共通点ですけれども、男性には、夫となる人には育児をしてほしいというのはあります。ですから、日本における父親の育児参加をやはり促していく、またその環境を整備していくということが大事であると日々思っております。
 以上です。
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牧島かれん#15
○牧島委員 ありがとうございます。
 引き続き、大学に関係して、今回、この法案では、幼児教育というのは、子供の、また人間の人格形成の基礎を培っているものだという考え方がこの法案の基礎の中には流れているというふうに思っているんですが、大学で指導なさっている教授としてのお立場として、大学での教育と幼児教育での違い、幼児教育の重要性というものを大学で御指導なさっているお立場としてどのように受けとめていらっしゃるか、教えてください。
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松田茂樹#16
○松田参考人 まず、大学というところは、これは社会に出る前のやはり基礎的な教養力を身につける、そして社会に出て自分がつきたいという分野の職業等における資格取得や、専門的能力、知識を身につける場所であると思います。
 我が大学も今、これは全ての大学、そうですけれども、それに取り組んでおりまして、その質保証ですね、それを進めているところでございます。これは、別の言葉でいきますと、認知的能力となります。
 しかしながら、幼児教育と対比させますと、幼児教育期というのは非認知的な能力を育成することが大事な時期と言えます。それは何かというと、読み書きということよりも、まずはベースとなるのは、チャレンジする気持ち、対人関係能力、あるいはさまざまな場面への自分での積極的なかかわり等ですね、こうした姿勢というものが非認知的能力とされています。ここをやはり幼児教育期に身につけていただくことが、その後の学校教育のステージにおける学習効果を伸ばすと言われています。
 大学の立場から最後一言言わせていただきますと、大学に入る前にぜひ、うちの学生も、非認知的能力をしっかり身につけていただきたいと思っております。
 以上です。
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牧島かれん#17
○牧島委員 非認知的能力の重要性ということを改めて松田参考人からお伺いすることができたと思っています。
 松田参考人、最後の質問になります。
 諸外国との国際比較について、きょう御指摘をいただきました。日本モデルの課題、そして日本のモデルの幼稚園や保育園のあり方のよさというところもあるのかと思いますが、諸外国と比べて日本がどのような状況に幼児教育においてあるというふうにお考えか、教えていただければと思います。
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松田茂樹#18
○松田参考人 私は少子化を専門としておりますので、今の御質問に十分お答えすることができないかもしれません。
 あくまでも少子化の観点から申し上げると、少子化対策というのは各国の置かれた状況によってある程度異なるモデルが存在するのだと思います。この分野ですと、特にスウェーデン等北欧が参照されることが多いですが、既存研究におきましても、北欧型がある一方で自由主義型がありますし、そして日本はまた別の型であると言われています。
 日本の場合、特に幼児教育期というものの質がやはり高いということは、いろいろな研究者も指摘されているところであります。もちろん、課題は十分あります。
 そして、私は、幅広さであると思います。共働き世帯に対する支援もされていながら、そして一方で専業主婦世帯に対する目くばせもされている、これは幼児教育期ですね。そうした選択肢がある、この度量の広さが日本ではないかと思っております。
 以上です。
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牧島かれん#19
○牧島委員 幅広さ、選択肢の広さという御指摘、参考にしていきたいと思います。ありがとうございました。
 ちょっと保育の現場のことをお伺いしたいので、桑原参考人に質問させてください。
 保育士さんの確保、そして処遇改善というのは大変大きなテーマと今なっています。桑原参考人の活動の中で、保育士さんの離職を防いでいく、又は定着率を上げていく、そして、保育士さんがお仕事に対して向かう気持ちを向上していくという取組を進めていらっしゃるのではないかというふうに思うんですけれども、人材の確保や人材の育成について、桑原参考人が日ごろから気をつけていらっしゃることを教えてください。
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桑原哲也#20
○桑原参考人 御質問ありがとうございます。
 まさしく、人材の確保と育成は現場の喫緊の課題であります。
 特に、現場で保育園の先生が足らないというのはまことしやかに言われておりますが、そういう中で現場ではどのような工夫をしているかというと、離職を予防するために、私のところでは、先ほど言ったように、経営のマネジメントの中のいわゆる従業員満足をまず上げていかないといけない。それから、処遇改善交付金も当然国から来るわけですけれども、人事評価という問題をあわせてやっていかないといけない。
 要するに、アンケート調査というのをやっております。従業員が我が桑の実会に勤めて、どういう気持ちで日々保育をして、悩んでいることが何があるのか、これをちゃんと、五、六百人ぐらい先生方がいますけれども、そういうのを、私、経営者として知る、知った上で改善をしていくという仕組みですよね、これを経営品質という形で進めております。それがあって、今いる方々が長く勤めていただくようにという願いを持ってやっております。
 しかしながら、離職していく理由をいつも私も聞きます。そうすると、お給料が安いという表現でやめていく人はそんなにいないです、はっきり言って。昔よりは今上がってきています。もともとやりがいを持って保育という問題をやっていこうと思っている人たちですから、そのやりがいを大事にすることが僕は大事だろうなと。
 要するに、お勤めいただきながら、悩んでいることを聞き取り調査する、これが園長と現場の、園長先生だったり主任、今、そういう、主任加算じゃありませんけれども、何とかリーダー加算という形で出ているのも、そういう意味合いがあると思います。ですから、一つは、そういう仕組みを各保育園が今暗中模索していると思いますが、あると思います。
 それからもう一つは、どのように新しい人に来ていただくかというのは、申しわけないんですけれども、今、各種専門学校を含め、保育園に来る人は少なくなりました。それは、ここはぜひ考え直してほしいのは、人材派遣とか紹介会社が全部持っていっちゃうんですね。そういう形で、新卒でありながら実習を受けたところに勤めないで、そこにインセンティブがどうも、支度金だとかお金でつると言ったら失礼な言い方かもしれませんが、あるのかなというのはすごく危機感を持っております。
 特に、私どもは埼玉ですから、東京はやり過ぎるぐらい、今、家賃補助からもう、あれもよくないと思います、はっきり申し上げますけれども。というのは、身の丈サイズに合った生活をしていかない保育園の先生がふえて、ある日突然あれがなくなったらどうするんですかねという話が正直あります。
 ですから、そこは行政として、また国として、お金があるとかないとかで地方行政が右往左往するんじゃないやり方をぜひしていただきたいと思います。
 先ほど言ったように、リカレントという話がありましたけれども、私は、ぜひ、今、桑の実会でも、通信教育を受けながら、現場の一としてはカウントできませんが、そういう人たちが、将来は保育園で保育士として頑張りたいと転職してくる人たちがちらりほらり出てまいりました。そういう方々に支援をしていきたい。
 ただ、問題があるのは、実習ができないんです。実習をできるような通信教育制度に変えると、気持ちのある、ベテランの、子育ての終わった方々が来るんじゃないかな、こんなように思っております。
 以上でございます。
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牧島かれん#21
○牧島委員 ありがとうございます。
 悩んでいることを聞き取ってくださる経営者の方がいられるというのは、大変、保育士さんにとって心強いだろうなというふうに思っております。
 また、お話の中にありましたとおり、やる気のある市町村を応援していきたいんですけれども、市町村格差とか地域間格差といったことも課題になっていることは、私も神奈川県なので、感じるものがございます。
 もう一点だけお伺いさせていただきたいんですが、保育士さん御自身の妊娠、出産されるケースというのがあるかと思います。そうした場合、桑原参考人のところでは、どのようにシフトを組んだりなど工夫をされているのでしょうか。
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桑原哲也#22
○桑原参考人 女性の職場ですので、圧倒的にそういう方が多いです。育児休暇も取得されていきます。
 ですから、法定の定められた期間、それから健康上早目に、離職じゃないんですけれども、育児休暇をとった方がいい職員もおいでになります。その場合は、やはり現場で知恵を出していきますし、昔は代替職員なんというのが制度としてありましたけれども、今はそういうことを言っていられないので、やめてもまた戻っていらっしゃいと言いながら、やはり幾つかある保育園の先生たちと協力しながら、一旦お仕事から離れていく、でも大丈夫だよと言いながら、サポート体制ですね、そこは派遣を使っていくということは往々にしてありますけれども、そういう意味の派遣というのは、過去から今までもあったと思います。
 以上です。
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牧島かれん#23
○牧島委員 ありがとうございます。
 それでは、寺町参考人にお伺いさせてください。
 今お話がございましたとおり、施設の種類、また違い、制度といったところがさまざまにあって、特に保護者の方はわかりにくいというお声もあるというふうに聞いています。
 寺町参考人のこれまでの活動の中で、保護者の方に、園を選ぶときにこういうところを見た方がいいですよといったようなことも御指摘をされてきたというふうに理解しているのですけれども、そのことについてお話をお伺いしたいと思います。
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寺町東子#24
○寺町参考人 ありがとうございます。
 園を選ぶときにやはり一番重要なことは、子供の表情、子供が楽しそうに伸び伸びしているかどうか、そして、職員の先生、保育士さんであるとか幼稚園教諭の方とかが生き生きとしているか。その表情が、上司の顔を見て、指示を待たないと行動できないのか、それとも保育士さんも主体的に子供と向き合って対話的なことをできるのか。
 今回の無償化のことも含め、あるいは保育指針、幼稚園教育要領、昨年春に改訂になりましたけれども、その中で、主体的で対話的な深い学びを追求していくんだということが言われております。
 これは、やはり子供と先生がどういうふうに対話的にかかわっていくか、応答的にかかわっていくか、そのことが保育の質になってきている。そこに十分な人がいたり、伸び伸びと働ける職場があって初めてそういう関係ができますので、そこら辺、表情を見るということを伝えています。
 ありがとうございます。
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牧島かれん#25
○牧島委員 ありがとうございます。
 子供の表情を親御さんが見ることで保育士さんのお仕事に向き合う姿なども感じることができるのではないかなというふうに思いました。ありがとうございます。
 それに関連しまして、松居参考人も、保護者の方と保育士さんとの信頼関係というものが大事だという御指摘を資料の中で拝見をさせていただきました。その点、保育の質を担保するためにも大事な点なのかと思いますけれども、御指摘をいただければと思います。
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松居和#26
○松居参考人 今、結構全国的に広がってきているんですけれども、私が一日保育士体験というのを勧めていて、全県で取り組んでいるところが四県になってきているんですけれども、年に一日、八時間、親に一人ずつ、保育園で過ごしてもらう。やったところでは、福井県なんかは、やった親の九七%が、よかった、とてもよかったとアンケート調査に答えるんですね。そこで保育士さんに対する感謝の気持ちが生まれるというんですね。
 この親の感謝の気持ちがなければ、いい保育士は育たないし、学校教育も成り立たないんですよね。やはり保育士さんたちも人間だから、子供の幸せを願っている。子供の幸せが親子関係にあるというのは、保育士さんたちはやはり知っているんですよね。これは、ならし保育の段階から知っているわけですよ。だから、そういった意味で、この一日保育士体験が全国的な動きになってくれればと思うんです。
 これを最初に始めたきっかけというのが、九州と埼玉と神戸で保育専門学校の学生たちに、実習先の園で保育士による虐待を見たかと質問すると、大体どこへ行っても半数が見たと言うんですね。これは、相当たくさんの園児たちが、強者が弱者をいじめる姿を見ているということなんですよ。何とかそれを事を荒立てないでおさめていくにはということで、この一日保育士体験というのが広まってくれるといいなというふうに思っています。
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牧島かれん#27
○牧島委員 それぞれの参考人の皆様から大変貴重な専門的なお話を伺うことができたというふうに思っております。心から感謝を申し上げます。
 以上で終わります。ありがとうございました。
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牧原秀樹#28
○牧原委員長 次に、山尾志桜里君。
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山尾志桜里#29
○山尾委員 立憲民主党の山尾志桜里です。
 本日はありがとうございます。よろしくお願いします。
 まず、松田参考人にお伺いをしたいと思います。
 私自身も、あるいは立憲民主も、幼児教育の無償化そのものに反対をしているわけではないということは多分御承知だと思います。
 実際、先生がおっしゃっているように、やはり教育に係る経済的負担の軽減というのはこの国にとってとても大事で、少なくとも、それをやれば、結果として、うまくやれば少子化対策にもつながるんだろうというところは共有しているので、それは前提に先生にお伺いしたいのは、ただ、やはりこれは順番を間違えると、むしろ待機児童数を増加させたり、あるいは保育の質の低下につながったり。
 私なんかがずっとお母さんたちや当事者の方と話していると、やはり今回、無償化を先行させると、ただなら入れようかなというインセンティブが、いい悪いではなくて当然働くと。そうすると、申込みがふえて、待機児童数が増加するだけではなくて、切実な人が入りにくくなるというような影響もあるんだと思うんですね。
 もう一つ、それより更に大事だと私自身が思っているのは、やはり財源が限られている中で、その財源を七千億以上かけて無償化に充てることを先行するならば、その七千億の中の全部とは言わないまでも、保育士さんの処遇改善等々、何といっても人材確保、そして質の向上につなげるための財源は当然、国レベルでも自治体レベルでも後回しになっていくので、質の低下ということも、また当然懸念される。
 今回、この段階での無償化先行が、待機児童問題、そして保育の質の低下、保育の質といいましょうか、に与える影響について、松田参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
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