太田昌孝の発言 (内閣委員会)
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○太田(昌)委員 ありがとうございます。
まさにそのとおりでございまして、成年被後見人あるいは被保佐人であることを絶対的な欠格事由とする、こうした現行の規定を全て廃止をしまして、各資格、職務、業務等の遂行に適した能力の有無を個別的かつ実質的に審査する仕組みを設けることを内容とするこの法律が成立をするならば、障害ある人への不当な取扱いが是正をされ、障害者雇用促進政策を推し進め、障害のある人の社会参加の機会を確保することができる。また、障害者に対する実質的な差別を解消する方向に向かうとともに、成年後見制度の利用が必要な方が安心して制度を利用して成年後見人や保佐人の支援を受けられるようになると考えます。
成年後見制度を、今おっしゃっていただきましたノーマライゼーションやソーシャルインクルージョンといった基本理念に立脚する権利の擁護の仕組みであるにもかかわらず、これまでこうした欠格条項があったために、結果として、成年後見制度を利用すると、判断能力が不十分な人の権利が制限され、資格等から排除されてしまっておりました。
しかし、今法律案によりまして、この成年後見制度の利用をちゅうちょさせる要因が取り除かれ、成年後見制度が地域共生社会において必要かつ有用な制度として広く認知され、利用される環境が整備される方向に一歩進むことが期待される、大いに評価をしたい、そのように思っております。
その上で、懸念がございます。
個別審査規定の解釈、適用、運用に適正を期すこと、そして、個別審査規定によって実際に各資格、職務、業務等の遂行に適した能力があるかどうかを個別的かつ実質的に審査する際に、合理的配慮や意思決定支援の視点を確保することができないと、障害のある人の資格等からの排除が今よりも実質的に拡大してしまうおそれがあるのではないかということであります。
確かに、この法律によりまして絶対的欠格事由の規定が廃止されるならば、成年被後見人、被保佐人であるという理由だけで資格、職務、業務等から排除されることはなくなりますが、具体的に考えますと、これまでは成年被後見人、被保佐人でなければ資格、職務、業務等から排除されなかったところが、個別審査規定が拡大して解釈され、非常に広く適用されて、個別審査規定のスクリーニング機能がきき過ぎてしまうと、これまでこうした対象となっていなかった被補助人や任意後見契約の委任者といった人たちも資格、職務、業務から排除されてしまう可能性もあります。
そこで、お尋ねをいたします。
これまで、成年後見制度の利用によって、こうした絶対的欠格事由の定めによって失職した例として、地方公務員や警備会社の警備員の例がありますが、公務員や警備員の業務の範囲は非常に幅が広いものでありまして、その幅広い職務、業務の全部を想定をいたしますと、実際に行う業務の一部業務を想定するのでは、心身の故障のため職務の遂行に支障があり、又はこれにたえない場合、心身の故障により職務を適正に行うことができない者の実際の解釈や運用が異なる可能性もあります。
このような個別審査規定の解釈や適用、運用について、障害のある人の権利をできるだけ制限しないよう、省令等で何らかの基準を示し、あるいは、障害のある人の権利をできるだけ制限しない方向でのガイドラインのようなものを示す必要があると考えますが、どのようにお考えでしょうか、お尋ねをいたします。