太田昌孝の発言 (内閣委員会)

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○太田(昌)委員 ありがとうございます。
 成年後見事務における意思決定支援の指針をこれからしっかりと策定をしていただける、また、それを研修という形で広く周知徹底をしていただけるという御回答でございました。
 今回、この法律、今国会で何とか成立を期しているわけでございまして、速やかな策定と、そして研修の実施、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 成年後見制度利用促進基本計画には次のような記述があります。「全国どの地域に住んでいても成年後見制度の利用が必要な人が制度を利用できるようにする観点から、地域支援事業及び地域生活支援事業として各市町村で行われている成年後見制度利用支援事業の活用について、以下の視点から、各市町村において検討が行われることが望ましい。」として、「成年後見制度利用支援事業を実施していない市町村においては、その実施を検討すること。」「地域支援事業実施要綱において、成年後見制度利用支援事業が市町村長申立てに限らず、本人申立て、親族申立て等を契機とする場合をも対象とすることができること、及び後見類型のみならず保佐・補助類型についても助成対象とされることが明らかにされていることを踏まえた取扱いを検討すること。」などとなっているわけでございます。
 厚労省が昨年行ったアンケート調査の結果を拝見しました。成年後見制度の申立て費用、成年後見人等の報酬の助成制度を設けている自治体が、高齢者関係では全体の八五%、障害者関係では全体の八四・四%となっておりまして、多くの自治体で成年後見の申立て費用や成年後見人等の報酬の助成制度が実施をされている、一見そのように見える数値でもあります。
 しかし、実態は私は違っているんじゃないかなと思うわけです。
 例えば、ある市町村に成年後見人の報酬を助成する制度はあっても、その市町村の報酬助成の要綱上は、本人が法定後見の後見類型の利用者である場合に限るであったり、市町村長申立て案件に限るであったり、本人が生活保護上の被保護者である場合に限るといった、助成を受けることができるケースを著しく限定する報酬助成の要件の定めが置かれていることが少なくありません。そのために、例えば、身寄りもなくて実際に生活に困窮をしており、生活環境を整えるために成年後見制度を利用しようとしても、市町村による申立ての費用の助成、成年後見人の報酬助成の制度が利用できない、また、そのため、成年後見制度を必要とする人が成年後見制度を利用することができないということが少なくないように思われます。
 これは、同じアンケートの調査の詳細版によれば、平成二十九年度における成年後見制度の申立て費用の助成の実施率、市町村長申立てが九六・七%に対して、本人申立ては一・八%、親族申立ては一・〇%とされています。また、同じく二十九年度の実際に報酬を助成した件数の割合も、市区町村長申立てが七一・六%、本人申立て五・七%、親族申立て一一・七%となっておりまして、実際は、多くの自治体では市町村長申立ての事案に限って報酬助成が実施をされていることがわかります。
 これらのデータからわかるとおりに、成年後見制度支援事業、すなわち、成年後見人の報酬の助成の制度を利用したくても実際には利用できない市町村が現時点では非常に多く、アンケート上、八五%の自治体では、報酬助成のための要綱が設置済みという数字ではなくて、実態は成年後見人等の報酬の助成の制度が非常に利用しにくいものになっているのではないかなというふうに考えます。
 私は、全ての自治体において、成年後見制度利用支援事業のいわゆる報酬助成の仕組みが、後見類型に限るとか、市町村長申立て案件に限るとか、あるいは生活保護上の被保護者に限るといった利用条件なしに利用できるようにするために、さまざまな場面から自治体を支援していく必要があると思います。
 また、成年後見制度支援事業は、障害者に関する事業としては市町村の必須事業とされていますが、高齢者に関する事業は、これは例えば任意事業とされている。このことも、多くの市町村において、ほかの必須事業を優先せざるを得なくなって予算も確保することができず、事実上十分に利用できないというような実態になっていることではなかろうかなというふうに思うわけでございます。
 成年後見人等の報酬の助成の制度である成年後見制度利用支援事業、高齢者事業としても自治体の必須事業とし、更に拡大すべきでないかと思うわけでございますが、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 太田昌孝

speaker_id: 14176

日付: 2019-05-17

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会