小林雅之の発言 (文部科学委員会)
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○小林参考人 質問ありがとうございます。
私は、中央教育審議会の大学分科会の委員も務めておりまして、ここでもこういったことについてはいろいろ議論されております。
基本的には、大学人としての立場で申し上げますと、大学は社会に対して説明責任を果たさなければいけない。これは先ほども出てまいりましたけれども、現在、大学の社会からの信頼というのがかなり落ちているというふうに考えております。これは大学の側にもかなり責任があるというふうに考えておりまして、その中の一つに、やはり産業界のニーズに応えていないということもあるかと思います。
ただ、これは全ての大学が、あるいは高等教育機関がそれに応えるということとはまた別の問題だというふうに考えています。例えば、東京工業大学のように、非常に産業界と密接に関連して教育を行っている大学もあれば、そことは全く関係のないような、学問の追求をしているような大学もあるわけでありまして、そういった多様性こそが、大学の、中世から数百年間続いてきた理由の一つであるわけでありまして、そういうふうなことは大事にしなければいけないと思います。
私は、特に、最近の官邸あるいは内閣府等で出されているさまざまな会議の報告書等を読んでおりますけれども、そこで社会のニーズ、産業のニーズという言い方はかなりされます。ただ、それが具体的に何を指しているかということになりますと、かなり曖昧で、よくわからないんですね。
例えば中教審の方でも、企業の方に来ていただいて、あるいは企業の委員の方からそういうことを言われるんですけれども、そうしますと、ではどういう学生が望ましいんですかというと、協調性があるとかバイタリティーがあるとか、そういう話しか出てこなくて、実際にどういう学生が社会のニーズに合っているか、産業界のニーズに合っているかということについては、実はよくわかっていないわけです。
ですから、そういう段階で、今回のことに関して申し上げますと、確認要件という形でこういうものがついた、それが社会のニーズ、産業のニーズに合っているというふうなものだというふうに言われると、それはちょっと議論の余地があるのではないかというふうに考えております。