矢野和彦の発言 (文部科学委員会)
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○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
まず、御質問の、国公私立の高等学校における中途退学者数についてでございますが、平成二十四年度調査から平成二十九年度調査までの中途退学者数の平均は約五万一千人となっているところでございます。
中退の理由でございますけれども、今申し上げました平成二十九年度の国公立の高等学校における四万七千人のうち、「中途退学の理由」の上位三つについてでございますが、第一位は「学校生活・学業不適応」の約一万六千三百人で全体の三四・九%、第二位は「進路変更」の約一万六千二百人で全体の三四・七%、第三位が「学業不振」の三千六百人で全体の七・六%となっているところでございます。
高校を中退した後何を行っているかということでございます。ちょっと旧聞に属するので恐縮なんですが、平成二十二年度に内閣府が実施しました高等学校中途退学者の意識に関する調査というのがございまして、高校中退後おおむね二年の者を対象に現在の状況や中退時の状況などについて調査が行われているところでございます。
これは文科省も企画、分析にオブザーバーとして参加したところでございますが、その調査結果によりますと、平成二十二年当時の状況として、「現在していること」という質問項目に対しての回答について、「働いている」は約五六%、「在学中」は約三一%、別の学校へ入っているということですね、「仕事を探している」が約一四%となっているところでございます。
また、中途退学者に対してきめ細かく対策を行う必要があるんじゃないかという御指摘でございますが、中途退学を予防し、また、中途退学者に対する極めてきめ細かい支援を行うことは、生徒等の社会的自立にとって重要なものと考えております。
文部科学省といたしましては、中途退学の予防の観点から、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置拡充など教育相談体制の充実、高校生等への就学支援の充実、実施などに取り組むとともに、生徒の学習意欲を喚起し、能力を最大限伸ばすための普通科改革の学科のあり方などについて、現在、中教審におきまして御議論を頂戴しているところでございます。
また、中途退学者に対する支援といたしましては、学びを通じたステップアップ支援促進事業の実施により、地方公共団体における学習相談及び学習支援のモデル構築、再び高等学校等へ学び直す場合の就学支援などを行っているところでございます。
一人一人の挑戦とチャンスを最大化すべく、今後とも、高校中退予防、高校中退者に対する支援を推進してまいりたいと思います。
最後に、不登校、中退者等の受皿となっている通信制、定時制の制度の改正の時期だとの自民党の提言、それに対しての文科省の見解ということでございますが、高等学校の定時制、通信制課程は、勤労青年に高等学校教育の機会を幅広く提供するために発足した制度でございますが、御指摘のとおり、近年では、不登校や中途退学の経験者、特別な支援を要する生徒、帰国・外国人生徒、社会人等の学びの場としての機会を提供するなど、多様な学びのニーズの受皿としての役割を担っており、自民党教育再生実行本部の御提言は、こうした現状を踏まえてのものと認識しているところでございます。
高等学校の定時制、通信制課程については、これまでも、生徒の多様化や時代の変化を踏まえ、昼間の授業の開設や学校間の連携の拡充など、履修形態の弾力化、単位制の導入、修業年限の四年以上から三年以上への見直しなど、さまざまな制度改正を行うとともに、多様な学習プログラムの構築に取り組んできたところでございます。政府の教育再生実行会議におきましても、時代の変化、役割の変化に応じた定時制、通信制課程のあり方について提言されたところでございまして、中央教育審議会に現在、専門的、実務的な検討をお願いしているところでございます。
時代の変化等に応じた制度の見直しは不断に取り組むべきものと考えておりまして、今後も、教育再生実行本部の御提案や中央教育審議会の議論も踏まえ、定時制、通信制課程のあり方について検討し、必要に応じて制度の見直しにも取り組んでまいりたいと考えている所存でございます。