太田昌孝の発言 (予算委員会第四分科会)

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○太田(昌)分科員 おはようございます。公明党の太田昌孝でございます。
 私、文部科学大臣に質問をさせていただくのはこれが初めてでございまして、本日は、ずっと実は思い入れのある質問、たった二問でございますけれども、させていただきたいというふうに思います。どうかお酌み取りいただきまして、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 きょう取り上げるまず最初が、私立の高等専修学校についての支援ということでございます。高等専修学校を若干だけ、少しお話しさせていただきたいと思います。
 高等専修学校、今、大阪、愛知など、少子化にもかかわらず、大変にそこの在籍生徒数がふえている地域が多く見られます。高等専修学校各校、それぞれ特徴、特色を生かしながら、二十三年度から実施されている高等学校就学支援金の対象にも組み込んでいただきましたし、二十五年には授業料軽減に関しての地方交付税の拡充も認めていただいた。地方自治体における授業料軽減措置も、現在のところ、過半を超える三十都道府県で実施もされているところでもあります。
 就学支援金、生活保護世帯の割合ということになりますけれども、生活保護の割合は、これは二十九年度になりますが、二四・七%と大変に高い値。また、これは日本全体では高齢世帯を除くと約二・二%でありますから、大変に、高等専修学校に通う御家庭の方は、平均の十倍以上、厳しい家庭環境の生徒が多いということがわかります。
 また、授業料免除、軽減を受けている現状でございますが、年額で四十五万円を超える、そうした免除を受けている地域から、全く実施していない地域まで、地域によって非常に大きな格差があるということも特徴的なところでございまして、大変進んでいるところでいえば、この東京都においては、年収七百六十万円以下の生徒の授業料は無償化になっております。
 ここからいよいよ特性ですが、一人親の家庭、両親のいない家庭の割合も全体で二七・七%と大変高い割合。平成二十八年度の厚労省の調査によりますと、児童のいる世帯に対して一人親と未婚の子のみの世帯の割合が六・九%ですから、高等専修学校の生徒が一人親あるいは両親のいない家庭に属している割合は約四倍というようなことになっております。
 高等専修学校は、課題を抱えた子供を受け入れている、今、大変特徴的な教育が行われています。
 不登校についてですが、中学校時代に不登校であった生徒の割合が、二十九年度ですけれども、二一・六%。文科省の二十七年度の調査結果では、全国の中学校における不登校生徒の割合は二・八%ということですから、高等専修学校は、全体で比較しますと、不登校の生徒が通っている、入学する割合というのは、平均値からすると八倍もいるという非常に高い値となっています。
 また、発達障害及び身体障害のある生徒の割合も全体の九・一%、あるいは支援や特別措置が必要な生徒の割合も六・二%ですから、合わせて一五・三%。発達障害のある生徒あるいは支援、特別措置の必要な生徒の割合に関しましても、二十八年度の調査結果と比べた場合に、在籍生徒の減少にもかかわらず、右上がり傾向になっております。
 ちなみに、発達障害等困難のある生徒の高等学校の進学者全体に対する割合というのは大体二・二%でありますので、これからも、こうしたさまざま、障害があったり、発達障害があったり、困難を抱えている、そうした子供の進学は増加の傾向にあるということ、これは全体的な傾向としても推測がされるところでもございます。
 全国の高等専修学校では、発達障害のある生徒を受け入れている学校の割合が全体の六〇・九%と高い割合になっております。その中でも、発達障害、支援、特別措置の必要な生徒の一校当たりの受入れ数、割合の多い学校だと七〇%を占める、そんな学校も見えております。
 発達障害や支援、特別措置の必要な生徒の教育に関しては、高等専修学校が日本の教育の中で非常に大きな役割を果たしている、こんなことが言えるのかなというふうにも思います。
 文科省におかれましても、十七年に施行された発達障害支援法の中でも、専修学校の高等課程に在籍する者を、教育に関する支援の対象である発達障害者に含めるというような文言も掲載していただいておりまして、大変に支援をしていただいています。
 これまでの話を総括しますと、高等専修学校に通う生徒の特徴は四つありますが、一つは、経済的に大変厳しい家庭の生徒が多い、あるいは二つ目に、一人親の家庭、両親のいない家庭の生徒が大変に多い、また、中学校時代に不登校であった生徒が多い、発達障害や支援、特別措置の必要な生徒が多い。こうした生徒たちに対して、高等専修学校がセーフティーネットとしての受皿として十分に機能して、社会貢献の一端を担っているということがわかります。
 また、高等専修学校は、高卒の資格は得られないんですが、大学進学の受験の資格は得られるというようなことから、次の進路、就職も含めてですが、橋渡しを精力的に行っておりまして、今後も、こうした多様な生徒が、授業料等経済的な障壁を感じることなく、安心して専修学校に通い、自己実現できる夢をかなえることができるような環境づくりに取り組んでいく必要があることを再認識したところでもございます。
 もう少し話をさせてください。
 この高等専修学校、実は私の地元には、豊野高等専修学校、長野県において大変にすぐれた教育をしているところがございます。この話も後ほどしたいと思いますが、東京においても、武蔵野東学園、大変に有名な教育をされておられる専修学校がございます。
 在籍者数、学園は幼稚園から高等専修学校まであるんですが、千六百十二名在籍をしておりまして、うち自閉症の子が四百六十二人いる。初めて開園をしたときに、志願者の中にいた自閉症児を受け入れたことがきっかけとなって、健常児と自閉症児が分け隔てなくともに学ぶ混合教育、また、自閉症の子供に対しての愛と根気による独自の教育という生活療法というのが始まった。
 これが武蔵野東学園の最大の特色ということになり、また、その教育の成果が大変にあるということから、今は、多くの見学者あるいは武蔵野東学園で学ばせたいという御家庭が多くなっているということでございます。
 ちなみに、二〇一七年までにこの高等専修学校を卒業した自閉症児千三十一人、そのうち、企業への一般就労が五百六十二人で五五%、作業所等への福祉就労が三百六十一人で三五%。九〇%が無事に企業に自閉症の子が就職することができている。また、短大、大学、専門学校等への進学者も九十八名いまして、これは九%となっている。九九%の子供たちが、さまざまな課題を抱え、発達障害を抱えている子供たちが進路を選択することができた。私ども、文部科学部会で視察をさせていただいて、大変に感動的なお話を伺うことができました。
 もう一つ、済みません、話ついでに。
 私の地元で、先ほど、豊野高等専修学校というすぐれた教育をしていると。実は、八年前になりますが、私がこの高等専修学校にかかわることになったきっかけの子供がおります。中学校にほとんど行けなかった子が、この豊野高等専修学校に入学したことによって、家族の励まし、周りの励まし等々もあって大学に進学をし、そして、今度は教員となって、この豊野高等専修学校で今も元気に教鞭をとっております。
 その子に許可を得て、その子の手記というのを持ってきたので、これもあわせてちょっと紹介をさせていただきたいというふうに思います。
 私が今この場にいるのは、この学校で自分が変われたから、その恩返しをしたいと願ってきたからです。以前は無理だと思っていた大学にも進み、服飾の技術に磨きをかけ、教員免許を取りました。乗り越えた姿を見てほしい、その一念で大学の四年間を走り抜けてまいりました。
 もともと勉強が苦手だった私は、小学校二、三年生のころは、学校で周りからだめだだめだとばかにされ続けて自信をなくしました。中学に入ってからは、新たな気持ちで通学しましたが、そこでもばい菌扱いされて悲しい思いをし、抑えてきた、私は誰からも認められていないという感情が爆発したかのように、学校に行けなくなりました。中学二年になってすぐのころです。
 それから、地獄を見る思いでした。人に会うのが怖くて電話の音にもおびえる日々。家の外から同級生がのぞいているのではないかと恐ろしくなって部屋に閉じこもりました。照明コードで首をつろうか、ベランダから飛びおりようか。毎日、両親に死にたいと言っておりました。
 そんな苦しい日が一年余り続いたころ、母の乳がんが再発。私がお母さんを悩ませたからだ、私がお母さんの気持ちを明るくさせてあげなければと、それまでできていなかった家事を手伝い、学校にも少しずつ顔を出すようになりました。担任の先生とも相談をし、進学先を豊野女子専門学校、現在の豊野高等専修学校に決めました。
 中学にほとんど二年間行っていなかった私にとって、この学校での友達づくり、勉強、全てが挑戦でした。ですが、被服の授業で作品を縫って完成させていくにつれて、以前はあれもこれもできないと考えていた私が、あれもこれもできると考える自分に変わっていきました。親友と呼べる友達もたくさんできました。
 母へのスーツをつくる授業があり、不登校のときに支えてくれた恩返しのつもりでピンク色のスーツを製作。母に渡したときに、一生の宝物にするねと言ってもらえたことが本当にうれしかった。
 私が教員を目指したのは、学校に行けなかったころ母が薦めてくれた本の影響だと思います。誰よりも苦しんだ君は、誰よりも人の心がわかる君だ、いじめられている君だからこそ、将来、いじめられている子供の味方になってほしい。そんな趣旨の言葉を読んで、この自分の悩みは人の役に立つかもしれないと、はっとしたのです。
 今は、悩んでいる生徒に寄り添える教員を目指して挑戦中です。生徒たちに伝えていきたいことは、みんな一人一人意味があって生まれてきたということ。自分が悩んできたときに父から教えてもらった言葉に桜梅桃李という言葉があります。桜、梅、桃、スモモ、それぞれに美しい花を咲かせるのと同じように、人にはその人にしかできない生き方がある。自信を持って生きようと。
 こんな手記でございます。
 こんなことをずっと考え合わせると、今、実は、子供に寄り添って、今本当に求められている教育を本当に必死になってやっている。
 ただ、一方で、これからいよいよ質問なんですけれども、実はずっとかかわってきたのは、例えば長野県の例なんですけれども、私立高校、高等専修学校には県の教育振興費補助金が交付されて、学校運営の財源になっています。この補助金が、私立高校に対しては生徒一人当たり三十一万円余りが交付されている。高等専修学校、実は四万六千四百四十円なんですね。ちなみに、公立の全日制では一人当たり百六万余りの税金が投入されている。
 本当に、これを考えると、私立高校に通っている子の七分の一、県立高校に通っている子供の実に二十三分の一の支援しか受けていない現状。そんなことに実はずっとかかわって、県からの支援を、実は私、応援をさせていただいてきたところでもあるんです。何とかそのほかの支援策なども含めて、何がしかプラスはさせていただいたんですが。
 そこで、ちょっと伺わせていただきます。
 私立学校振興助成法の対象外でもあります高等専修学校ですから、経常費補助について認められていないわけでございますが、全国各都道府県、一部の自治体で、先ほど東京の例も紹介しましたが、設備費補助、生徒への助成、授業料軽減等を行っていただいているようであります。
 文部科学省として、経常費以外に、その他の助成等について、学校法人である高等専修学校に対して現段階でなし得る助成等があるか、御確認をさせていただきたいと思います。
 それと、もう一つ、済みません。せっかく、今これだけ紹介をさせていただいて、大変に長話をしてしまいましたが、こうした多様な生徒を受け入れている高等専修学校において、どのような取組を文部科学省として行っておられる、あるいは、大臣、どのように評価されておられるものか。まずは御認識から、重ねて、あわせてお伺いをさせていただければと思います。よろしくお願いします。

発言情報

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発言者: 太田昌孝

speaker_id: 14176

日付: 2019-02-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第四分科会