石井みどりの発言 (決算委員会)

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○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題とし、本日は締めくくり総括質疑を行います。
 まず、私が決算委員長として総括的な質問を内閣総理大臣にいたします。
 今国会では、厚生労働省の毎月勤労統計や賃金構造基本統計における長年にわたる不適切な調査が大きな問題となり、本委員会でも度々取り上げられてきました。この問題は、厚生労働省にとどまらず全省庁的な問題として認識する必要があります。根底には情報共有の遅さと当事者意識の低さが指摘され、経済統計作成に対する責任感の欠如があるのではないでしょうか。
 政府が進めている証拠に基づく政策立案、EBPMは、証拠に基づく医療という考え方、EBMを公共政策に拡張した概念であると言えますが、統計がそのための基礎資料であり、必要で不可欠であることは言うまでもありません。
 統計は、近代民主国家における礎であります。統計学を学んだ理系の人間ならば統計の重要性を承知しているものですが、今回の厚生労働省の統計調査では、適正な手続を行わずに抽出調査にしていたのに必要な処理、復元をしないなど、基本的な誤りを犯しています。
 一方で、悉皆調査と抽出調査という方法の違いによって結果が変わらないこと、書面調査と比べて戸別訪問調査が現実的に困難なことも当然理解できます。なぜもっと早くこの問題の改善について省内で話し合わなかったのでしょうか。
 統計部門が各省庁において閑職扱いになっているようなことも聞きますが、予算、人員共に削減され続けた問題も指摘されています。
 二〇〇一年の中央省庁再編では、十年間で国家公務員一割削減、その後も五年ごとに定員一割減が進められており、外部からは単なるルーチン作業に見える統計が真っ先にその対象部門になったと指摘されています。
 国の統計職員数は、二〇〇〇年四月の八千八百四人から二〇一八年四月には千九百四十人に激減しています。この間、経産省の調査統計部は調査統計グループに、厚労省の統計情報部は政策統括官付けに、言わば格下げと言われても仕方のない改組をされました。
 政府の統計は、各省庁が様々な統計を作成しており、基幹統計と一般統計だけでも二百八十八あり、総務省に全ての統計を細かくチェックさせることは不可能です。また、統計庁の創設は現実的ではありません。各省庁において、大学等との人事交流によって、最新の知識を持った博士号クラスの資格のある数理の専門家を統計専門官として配置することも一案と考えられます。
 厚生労働省が毎月勤労統計の不正調査のために第三者委員会として設置した特別監察委員会の報告の仕方も、再報告が必要になるなど適切ではありませんでしたが、問題はそれとして、統計自体をないがしろにしてはなりません。統計は行政の合理的な意思決定の基盤となるものです。
 これを機会に、総理には統計行政の抜本的な見直しに取り組んでいただきたいと考えますが、総理の御見解を伺います。

発言情報

speech_id: 119814103X01020190610_002

発言者: 石井みどり

speaker_id: 24753

日付: 2019-06-10

院: 参議院

会議名: 決算委員会