石井みどりの発言 (決算委員会)
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○委員長(石井みどり君) ありがとうございます。
最後に、電子カルテ導入の促進に係る取組についてお伺いをいたします。
電子カルテは、日本再興戦略にも掲げられている医療・介護分野におけるIT化、DT化に欠かせないものです。電子カルテの導入には、患者の待ち時間の短縮、情報共有による最適な治療、医療費の適正化や疾病研究の充実など様々な効果が期待されますが、しっかりとデータベース化されなければ真価を発揮できません。
我が国における電子カルテの普及はようやく進んできましたが、病院全体で電子化しているのは、四百床以上の一般病院で八〇%、全規模を合わせると四一・一%と、国全体での浸透はまだまだ時間が掛かりそうです。
更に問題なのが、各医療機器のベンダーがばらばらに作っているので仕様が統一されていないため、相互の情報連携が不十分になっていることです。例えば、画像診断はAIの最も得意とするところですが、十分なビッグデータがなければ機能しません。これが実現すれば、手術支援ロボット、ダビンチのようなAI医療機器が更に発展し活躍することも夢ではありません。
また、がんの疾病登録については、がん対策基本法がありますが、なかなか進まず、平成二十五年にがん登録等の推進に関する法律という個別法を制定してデータベース化を進めなければなりませんでした。今後は、脳卒中や循環器疾患、糖尿病等の病気についても同様に進めなければなりません。
電子カルテの導入は、個々の民間医療機関にとっては導入コストや維持費が掛かり、メリットが少ないのです。電子カルテの導入によって医療費が適正化されれば、それは個人や保険者にとっては負担減のメリットですが、投資負担者である医療機関にとってはデメリットとなります。この投資負担者と受益者の乖離が電子カルテの導入が促進されない原因の一つではないでしょうか。
更に重要なのは、医療現場にメリットがなければ、電子カルテの導入、普及は困難です。ワークシステムなどと組み合わせて、医療従事者の負担減の視点が重要です。コメディカルからの意見集約を図り、多職種協働を活性化し、そのことにより医師や看護師等の医療従事者の負担減につながるのです。音声入力によるカルテ記載支援などは、すぐに実行できることです。
また、世界に目を向けると、電子カルテ等の医療データのIT化が日本より進んでいる国は多くあり、韓国などアジアの国々も積極的に取り組んでいます。このままでは、日本はやがて医療先進国から、五年で中進国、十年で後進国へ転落するのではないかと危惧しています。それを食い止めるためには、医療技術における世界標準を日本が獲得することが重要であり、電子カルテはその鍵となります。電子カルテの標準仕様や政策的な誘導が必要となります。
このような認識に立って、総理には、医療のIT化、DT化に政府を挙げて取り組んでいただきたいと思います。総理の御所見をお伺いいたします。