輪島忍の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(輪島忍君) ありがとうございます。
 措置義務ということでございますけれども、私どもといたしましては、法実現の上では大変重要なものだというふうに認識をしているところでございます。
 第一に、措置義務でございますけれども、ある目的を達成するための手段、それを講ずることが措置の内容というふうなことでございますので、手段として措置を講じていないこと、先ほど浅倉先生からも御指摘がございましたけれども、措置を講じていないこと自体、義務違反が成立をするということになります。
 セクハラ指針では、先ほど来話がありますように、①で事業主の方針の明確化並びにその周知啓発、②体制の整備、③事後の迅速かつ適切な対応と、それが措置義務の内容というふうになっておりますので、例えば、企業が②のセクハラについての相談窓口を設置していないと、そのこと自体で均等法上の措置義務違反というふうになって、行政指導の対象になるということでございます。つまり、現実にセクハラ自体が企業の職場で起こっていなくても、企業に対しては、相談窓口がないということだけで均等法違反というふうな法令違反が成立をするということでございます。
 それから、第二に、法違反の是正指導の対象者ということでございますが、裁判所の救済の場合には、義務違反の是正の対象、それは判決でございますので、法律上は原告のみというふうになりますけれども、措置義務については、事業主が義務違反を是正することにより利益を受けるのは違反を主張した労働者には限られないということになって、従業員、労働者全員が対象になるということなので、全員が救済の対象になるというふうなメリットがあるのではないかというふうに思っております。
 それから、三番目でございますけれども、先ほどのセクハラ指針の①にあります事業主の方針の明確化による措置義務によって、企業は多くの場合、就業規則にセクハラについては禁止ということで禁止規定を設けるということになります。そうしますと、雇用されている全ての人が就業規則上は禁止になるということでございますので、上司や同僚のハラスメント行為があった場合でも、企業内ではそれは就業規則違反ということによって禁止規定に該当するということで、企業としては懲戒の処分の対象になるということでございますので、措置義務ということについては、企業にとっては大変重い内容だというふうに私どもとしては理解をしているというところでございます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 輪島忍

speaker_id: 9519

日付: 2019-05-23

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会