自見はなこの発言 (厚生労働委員会)
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○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
我が国の児童福祉法は昭和二十二年に制定され、七十年以上の月日を経て平成二十八年に大きく改正され、その際、第一条に、「全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのつとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有する。」と、子供の権利が、初めてと言っていいと思いますが、明確化をされました。このことは大変意義の深いことだということも繰り返しこの委員会でも申し述べさせていただきました。
そして、その平成二十八年の改正では、懲戒に関しては、親権者は、監護及び教育に必要な範囲を超えて児童を懲戒してはならないこと、児童相談所に児童福祉司、医師又は保健師、指導又は教育を担当する児童福祉司を置くこととともに、弁護士の配置又はこれに準ずる措置も行うことといたしました。また、子育てを母子保健の側面から支えるための子育て世代包括支援センターの全国的な展開、市区町村における子ども家庭総合支援拠点の整備や里親委託の促進に関しての取組など、大きな方向性も打ち出したというものでございました。
その後、この平成二十八年の改正を受けて、家庭裁判所が虐待を受けている児童などの保護者に対する指導の司法関与、家庭裁判所による一時保護の審査の導入、接近禁止命令を行うことのできる場合の拡大等の措置が平成二十九年に改正をされました。
厚生労働省では、平成二十九年八月に、新しい社会的養育ビジョンにより、家庭的な養育を第一原則として特別養子縁組の促進、里親委託率の向上などが打ち出され、平成三十年十二月には市町村・都道府県における子ども家庭相談支援体制の強化等に向けたワーキンググループが取りまとめられ、保護とそして支援の分化の必要性を始めとした児童相談所の目指すべき方向性について打ち出されたところでもございます。
我が国では、虐待死は平成二十八年度の死亡事例は六十七例、七十七名とされていますが、これらの取組がされているさなか、幾度もSOSサインを出しながらも我々で救うことのできなかった目黒区の結愛ちゃんの虐待死の事件が起こり、平成三十年七月には児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策、市区町村の体制強化と児童福祉司二千二十人の増員などを目標とする児童虐待防止対策体制総合強化プラン(新プラン)と言われておりますが、そして再びこの一月に大変残念ながら起こってしまいました野田市の虐待死の事件、こういうことも起こり、子供の安全を確認する緊急一斉点検もちょうど行われたところでありました。
以上が行政府の流れでございますが、ここ近年の児童虐待に対する政府の取組に関しては、我々側の超党派の議員活動の影響も大変大きかったものと思っております。ここに至るまで、元厚生労働大臣の塩崎恭久先生のお働きが大変大きかったことは誰もが知るところであります。塩崎先生が厚生労働大臣に、平成二十八年改正と新たな社会的養育ビジョンまで打ち出されまして、その後、大臣を終えられた後、一議員として、自民党の中において、私も事務局次長を拝命しております児童の養護と未来を考える議員連盟、これを結成をいたしました。また、この流れが大変大きく、そして加速してまいりましたので、超党派におきましても、児童虐待から子どもを守る議員の会、これを結成をいたしまして、併せてこれらの問題に超党派で熱心に取り組んでこられました。馳浩先生も児童虐待防止法の提出者の一人でもあり、その後も自民党の中で虐待等に関する特命委員会の委員長として活動を精力的に行ってきてくださいました。
一方で、我が国で虐待が全く取り上げられることのなかったであろう二十五年前から、小児科、そして産婦人科を始めとした医療従事者がまずは中心となって、多くの関係者を最終的には巻き込み、成育基本法の制定を打ち出しました。そして、二十五年間という長い月日が掛かりましたが、この二十五年間の活動を経て、医療、教育、福祉が一体的に連携し、子供の最善の利益のために妊娠期からの切れ目のない支援を我が国で実現することを目的としたこの成育基本法という議員立法は、昨年五月の超党派の議連を河村建夫先生を会長として立ち上がり、大変活発な与野党の議論の末に、昨年十二月、皆様のおかげで成立をいたし、一年をめどとして制定される予定で、現在、その準備段階にあるところであります。
以上が立法府とそして行政府の近年の動きを御紹介をいたしましたが、この間のそれぞれの議員や、また、行政の厚生労働省、都道府県、市区町村などの基礎自治体などの行政で精力的に変革に向けて努力をしてきてくださったそれぞれの立場の方々、加えて、医療の現場、母子保健の現場、保育の現場、教育の現場、地域での社会活動の現場など、それぞれの現場現場で大勢の関係者にも御尽力をいただいておりますことにも心から感謝申し上げたいと思います。特に、厚生労働省においては、社会情勢の変化に照らしてではありますが、法改正を含めて昭和二十二年以来の大きな変化に対しての御対応に心から敬意を表します。
この度の令和元年の今回の法改正では、児童の権利擁護、児童が意見を述べるアドボケートについて、児童相談所の体制強化、児童相談所の設置促進、関係機関の連携強化などを柱としての改正となります。
子供の命を守る、安全を守る、また健やかな成長、発達を育むことについて社会全体として取り組むに当たり、その活動に終わりはなく、その前進のさなかに起こる今回の札幌市のような新たな虐待死の事例に再び私たちは心が大きく痛み、そしてまた更なる取組を行うことが必要となりますが、それでも、私たちは心を一つに、子供の最善の利益のために我々ができることをより一層真摯に向き合う時期であるというふうに考えております。
そこで、一問目を厚生労働大臣にお伺いをさせていただきます。
本法案の意義、そして児童虐待の防止に向けた大臣の決意をお伺いしたいと思います。