江口晋の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(江口晋君) 大阪府の中央子ども家庭センターの所長の江口でございます。よろしくお願いいたします。
 時間も限られておりますので、早速御説明に入らせていただきます。
 二ページをお開きください。大阪府の子ども家庭センターの状況でございます。下段に職員体制がございます。三百六十三名という組織でございまして、児童福祉司が百九十九名。あわせて、平成十四年度からDVセンターを併設しておるところでございます。
 三ページをお開きください。児童福祉司の状況でございますけれども、三十一年四月時点で強化プランによりますと百四十三名足りないと、非常に厳しい状況となっておるところでございます。また、児童相談経験年数は平均四・四年ということで、まだまだ若い職員が非常に多うございます。
 四ページをお開きください。大阪府のこれまでの児童虐待に対する取組を、やや俯瞰的に一期、二期、三期に分けて整理したものでございます。
 平成十二年、虐待防止法が成立してから十五年まで、この時期に徹底いたしましたのは、相談支援中心から虐待対応をしっかりやろうという組織にどうするのかということでございます。平成十三年に虐待対応課を新設し、その後、危機介入援助チームという形で、弁護士さん、お医者さんに御協力をいただくことを始めました。それから、保健師の配置、DVセンターの併設等取り組んでまいったところでございます。
 平成十六年から第二期に入りますけど、介入、保護と法的対応の蓄積ということで、弁護士さんの御協力もかなり頂戴しながら家庭裁判所への積極的な申立てをいたしました。平均四十件以上を毎年申し立てているところでございます。あわせて、傷ついた子供たちのケアということで、こころケアという診療所を設置いたしました。若い職員が増えてまいりますので、ワーク・ライフ・バランスを考えた組織を検討する時期に来ているというのがこの時期の認識でございます。
 平成二十六年以降が、まさしく切れ目ない支援をどう包括的に地域でつくっていくのかというテーマでございます。そのためにまず取り組みましたのが、二十四時間三百六十五日対応するにはどうしたらいいのかと、これが喫緊の課題でございました。平成二十八年に新組織をつくりましたとともに、夜間当直体制、休日当直体制で常勤の職員が二十四時間出動できる体制を整備したところでございます。あわせて、警察官OBも配置いたしまして、警察官と一緒に家庭訪問ができるという体制を整備したところでございます。
 五ページをお開きください。これが数の推移でございます。数の推移見ていただいたら、一期、二期、三期で虐待対応件数及び一時保護件数が大幅に変わっていっているのが見て取れます。法的対応請求件数が大体五十件前後、毎年申し立てておりますし、立入調査、警察への援助要請も四、五十件、毎年お願いしているところでございます。大変厳しい状況が続いておると認識しております。
 六ページでございます。平成二十八年に設置いたしました新組織の図柄でございます。虐待対応課を設置したところでございますが、平成二十八年に相談対応課という形で、全件、全てをトリアージするための入口をつくりました。集中的にここで振り分けていくということを徹底したところでございます。あわせて、一時保護までの介入機能を集中的に行う組織といたしました。その後、施設でございますとか里親さんのところにお願いしている子供たちをきちっと支援していく必要もございます。それで、二つの組織の大きく変更をさせていただいたところでございます。
 七ページでございます。下の段に一時保護件数の推移を書いております。右肩上がりは見て取れると思います。大阪では、約半分を一時保護所、半分を児童養護施設と里親さんにお願いしております。里親さんについては、集中的に一時保護委託できる子はしようということで、百数十件、もう既に一時保護委託をお願いし、地域での取組を進めているところでございます。
 八ページでございます。そうしますと、一時保護の整備、人員体制の確保が急務でございます。夜間、休日の一時保護が全体の六三%という実態に大阪府はなっております。夜間、休日の体制整備が急務であるとともに、この十連休どうしようかと心配していたんですけど、十九人の子供を緊急で保護しております。それから、専門的ケアが必要な子供たちの率も非常に増えております。ということは、環境面の整備とともに、人員体制の確保、それから児童心理司、看護師、それから栄養士も含めた専門職の配置をまずお願いしたいと考えておるところでございます。
 九ページでございます。よく介入と支援という言葉が使われますが、私たちの児童相談所で一定整理をしたものをここに載せております。児童相談所は、既に発生している子供たちのまず安全確保に集中するという機能、いわゆる介入機能でございますが、あわせて、傷んだ養育からの回復を集中的に行うという機能、これがある意味、支援の機能でございます。これを同時並行的に行う必要がございます。一方、市町村については、養育に困難を抱える保護者と子供たちにニーズに合わせた支援を集中的に行う必要がございます。こういう整理の中で、市町村と役割分担しながら取り組んでいく所存でございます。
 十ページでございます。重症度別の対応の流れを書いております。非常に重症度の高い案件につきましては、これは即介入して保護というのが優先するわけでございますが、一方、重症度の低いケースについては、速やかに支援につないでいくということがまさしく求められているところでございます。この間の、リミットアセスメントと申しますけど、ここが非常に専門性の高さが求められるところでございまして、例えば体重増加不良がちょっと気になる、原因不明のけががあるといった場合に、大阪府では、必要に応じて一時保護した上で、保護者とともに改善に向けての取組をきちっとしていくという、このリミットアセスメントをきちっとしていかなければならないというふうに認識しているところでございます。
 十一ページでございます。現在、市町村と児童相談所と、この二つの機関がそれぞれ役割分担しながら地域で取り組んでいるところでございますが、市町村コーディネーターというものを全児童相談所に一名配置し、この職員が市町村を回りながらシステムをつくっていっております。昨年度の実績、速報値でございますけど、市町村へ約九百件余り事案送致が既に行われておるところでございます。
 十二ページでございます。弁護士との連携、医療との連携について述べさせていただきます。弁護士配置に当たっては、できるだけその自治体の実情に合わせた有効な方式で、大阪方式というふうにあちこちで申し上げておりますけれども、それも取れるような体制をお願いしたいと思っております。
 十三ページでございます。医師との連携でございます。もちろん、常勤の医師、中央児童相談所に二名配置しておるところでございますけれども、危機介入援助チームにお医者さんを約十五名就任していただきまして、法医学、精神科、形成外科、歯科医の先生も入っていただきまして、この先生方の御協力で取り組んでおります。年間八十件以上御相談をしておりまして、特に最近は鑑定書を書いていただくということが増えておりまして、約三十件鑑定書を書いていただいております。AHT、いわゆる頭部外傷も含めた、鑑定が必要な子供たち増えております。是非、法医学教室との連携を進めていくためにも、国レベルでの協力をお願いしたいというふうに思っておるところでございます。
 十四ページでございます。児童福祉司の人材確保が急務であることはもう論をまちません。人材確保が大変厳しい状況でございます。百四十三名を前倒しでというのは非常に難しく、困難でございます。人材育成と両輪になりながらどういうふうに取り組んでいくのかを今真剣に本庁各課と調整しているところでございます。あわせて、経験を積んだ職員が離職しないように、この体制についても今検討に入っているところでございます。その意味で、処遇改善に取り組んでいただきたいと思っております。
 十五ページが、大阪府で採用セミナー、大学訪問等をやっている実績を全て表にまとめております。かなりの数、回っております、近隣の大学を。これだけをして、応募していただく学生を、優秀な学生を、質も含めて集めていきたいと思っているところでございます。
 十六ページでございます。点検、検証の仕組みを審議会の下に平成二十年から大阪府は持っております。ここでいろんな指摘を外部の方にしていただきながら、日々の業務の改善に努めておるところでございます。
 十七ページが転居に当たっての支援の継続性、これが必要なことはもう論をまちません。しかしながら、転居先を示さず、あるいは住民票も動かさないという家庭がそこそこございます。この場合については、いろんな関係機関の協力の下、取り組んでおるところでございますけど、転居先が判明する時期が非常に様々でございます。この辺の事情が実態であるということでお伝えしておきたいというふうに存じます。
 十八、十九ページが保護者支援でございます。保護者指導の目的は、家庭機能の修復でございます。この図が全体的な保護者支援プログラムの全体像を示しているものでございます。いわゆる児童福祉司とかそれから心理司が集中的に行うものとともに、次の十九ページにございますように、専門的なNPO法人の協力も得て取り組んでおります。
 今後は、民間団体の育成支援が急務であるとともに、児童相談所の保護者支援を進めるための人員体制についても御検討いただけたらと思っているところでございます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 江口晋

speaker_id: 7650

日付: 2019-06-13

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会