厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和元年六月十三日(木曜日)
午前十時三分開会
─────────────
委員の異動
六月十二日
辞任 補欠選任
礒崎 哲史君 古賀 之士君
六月十三日
辞任 補欠選任
馬場 成志君 岩井 茂樹君
足立 信也君 伊藤 孝恵君
古賀 之士君 矢田わか子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 石田 昌宏君
理 事
自見はなこ君
島村 大君
そのだ修光君
川合 孝典君
山本 香苗君
委 員
青木 一彦君
石井みどり君
岩井 茂樹君
小川 克巳君
木村 義雄君
高階恵美子君
鶴保 庸介君
中川 雅治君
馬場 成志君
藤井 基之君
石橋 通宏君
川田 龍平君
福島みずほ君
足立 信也君
伊藤 孝恵君
古賀 之士君
矢田わか子君
河野 義博君
宮崎 勝君
東 徹君
倉林 明子君
薬師寺みちよ君
衆議院議員
修正案提出者 西村智奈美君
修正案提出者 岡本 充功君
国務大臣
厚生労働大臣 根本 匠君
副大臣
厚生労働副大臣 大口 善徳君
大臣政務官
法務大臣政務官 門山 宏哲君
文部科学大臣政
務官 中村 裕之君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局家庭局長 手嶋あさみ君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 小田部耕治君
金融庁総合政策
局参事官 佐藤 則夫君
法務大臣官房審
議官 筒井 健夫君
法務大臣官房審
議官 大橋 哲君
法務省保護局長 今福 章二君
文部科学大臣官
房審議官 丸山 洋司君
文部科学大臣官
房審議官 玉上 晃君
厚生労働省医政
局長 吉田 学君
厚生労働省健康
局長 宇都宮 啓君
厚生労働省子ど
も家庭局長 浜谷 浩樹君
厚生労働省社会
・援護局障害保
健福祉部長 橋本 泰宏君
厚生労働省保険
局長 樽見 英樹君
厚生労働省年金
局長 木下 賢志君
参考人
大阪府中央子ど
も家庭センター
所長 江口 晋君
前三重県児童相
談センター所長 鈴木 聡君
アフターケア相
談所ゆずりは所
長 高橋 亜美君
日本労働組合総
連合会岩手県連
合会事務局長
元岩手県一関児
童相談所次長兼
上席児童福祉司 佐藤 伸一君
一般社団法人日
本子ども虐待防
止学会理事長
前国立研究開発
法人国立成育医
療研究センター
こころの診療部
統括部長 奥山眞紀子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉
法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時三分開会
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委員の異動
六月十二日
辞任 補欠選任
礒崎 哲史君 古賀 之士君
六月十三日
辞任 補欠選任
馬場 成志君 岩井 茂樹君
足立 信也君 伊藤 孝恵君
古賀 之士君 矢田わか子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 石田 昌宏君
理 事
自見はなこ君
島村 大君
そのだ修光君
川合 孝典君
山本 香苗君
委 員
青木 一彦君
石井みどり君
岩井 茂樹君
小川 克巳君
木村 義雄君
高階恵美子君
鶴保 庸介君
中川 雅治君
馬場 成志君
藤井 基之君
石橋 通宏君
川田 龍平君
福島みずほ君
足立 信也君
伊藤 孝恵君
古賀 之士君
矢田わか子君
河野 義博君
宮崎 勝君
東 徹君
倉林 明子君
薬師寺みちよ君
衆議院議員
修正案提出者 西村智奈美君
修正案提出者 岡本 充功君
国務大臣
厚生労働大臣 根本 匠君
副大臣
厚生労働副大臣 大口 善徳君
大臣政務官
法務大臣政務官 門山 宏哲君
文部科学大臣政
務官 中村 裕之君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局家庭局長 手嶋あさみ君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
警察庁長官官房
審議官 小田部耕治君
金融庁総合政策
局参事官 佐藤 則夫君
法務大臣官房審
議官 筒井 健夫君
法務大臣官房審
議官 大橋 哲君
法務省保護局長 今福 章二君
文部科学大臣官
房審議官 丸山 洋司君
文部科学大臣官
房審議官 玉上 晃君
厚生労働省医政
局長 吉田 学君
厚生労働省健康
局長 宇都宮 啓君
厚生労働省子ど
も家庭局長 浜谷 浩樹君
厚生労働省社会
・援護局障害保
健福祉部長 橋本 泰宏君
厚生労働省保険
局長 樽見 英樹君
厚生労働省年金
局長 木下 賢志君
参考人
大阪府中央子ど
も家庭センター
所長 江口 晋君
前三重県児童相
談センター所長 鈴木 聡君
アフターケア相
談所ゆずりは所
長 高橋 亜美君
日本労働組合総
連合会岩手県連
合会事務局長
元岩手県一関児
童相談所次長兼
上席児童福祉司 佐藤 伸一君
一般社団法人日
本子ども虐待防
止学会理事長
前国立研究開発
法人国立成育医
療研究センター
こころの診療部
統括部長 奥山眞紀子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉
法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
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石
石田昌宏#1
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。
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石
石田昌宏#2
○委員長(石田昌宏君) 児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、五名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、大阪府中央子ども家庭センター所長江口晋君、前三重県児童相談センター所長鈴木聡君、アフターケア相談所ゆずりは所長高橋亜美君、日本労働組合総連合会岩手県連合会事務局長・元岩手県一関児童相談所次長兼上席児童福祉司佐藤伸一君及び一般社団法人日本子ども虐待防止学会理事長・前国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部統括部長奥山眞紀子君でございます。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず江口参考人にお伺いいたします。江口参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、五名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、大阪府中央子ども家庭センター所長江口晋君、前三重県児童相談センター所長鈴木聡君、アフターケア相談所ゆずりは所長高橋亜美君、日本労働組合総連合会岩手県連合会事務局長・元岩手県一関児童相談所次長兼上席児童福祉司佐藤伸一君及び一般社団法人日本子ども虐待防止学会理事長・前国立研究開発法人国立成育医療研究センターこころの診療部統括部長奥山眞紀子君でございます。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず江口参考人にお伺いいたします。江口参考人。
江
江口晋#3
○参考人(江口晋君) 大阪府の中央子ども家庭センターの所長の江口でございます。よろしくお願いいたします。
時間も限られておりますので、早速御説明に入らせていただきます。
二ページをお開きください。大阪府の子ども家庭センターの状況でございます。下段に職員体制がございます。三百六十三名という組織でございまして、児童福祉司が百九十九名。あわせて、平成十四年度からDVセンターを併設しておるところでございます。
三ページをお開きください。児童福祉司の状況でございますけれども、三十一年四月時点で強化プランによりますと百四十三名足りないと、非常に厳しい状況となっておるところでございます。また、児童相談経験年数は平均四・四年ということで、まだまだ若い職員が非常に多うございます。
四ページをお開きください。大阪府のこれまでの児童虐待に対する取組を、やや俯瞰的に一期、二期、三期に分けて整理したものでございます。
平成十二年、虐待防止法が成立してから十五年まで、この時期に徹底いたしましたのは、相談支援中心から虐待対応をしっかりやろうという組織にどうするのかということでございます。平成十三年に虐待対応課を新設し、その後、危機介入援助チームという形で、弁護士さん、お医者さんに御協力をいただくことを始めました。それから、保健師の配置、DVセンターの併設等取り組んでまいったところでございます。
平成十六年から第二期に入りますけど、介入、保護と法的対応の蓄積ということで、弁護士さんの御協力もかなり頂戴しながら家庭裁判所への積極的な申立てをいたしました。平均四十件以上を毎年申し立てているところでございます。あわせて、傷ついた子供たちのケアということで、こころケアという診療所を設置いたしました。若い職員が増えてまいりますので、ワーク・ライフ・バランスを考えた組織を検討する時期に来ているというのがこの時期の認識でございます。
平成二十六年以降が、まさしく切れ目ない支援をどう包括的に地域でつくっていくのかというテーマでございます。そのためにまず取り組みましたのが、二十四時間三百六十五日対応するにはどうしたらいいのかと、これが喫緊の課題でございました。平成二十八年に新組織をつくりましたとともに、夜間当直体制、休日当直体制で常勤の職員が二十四時間出動できる体制を整備したところでございます。あわせて、警察官OBも配置いたしまして、警察官と一緒に家庭訪問ができるという体制を整備したところでございます。
五ページをお開きください。これが数の推移でございます。数の推移見ていただいたら、一期、二期、三期で虐待対応件数及び一時保護件数が大幅に変わっていっているのが見て取れます。法的対応請求件数が大体五十件前後、毎年申し立てておりますし、立入調査、警察への援助要請も四、五十件、毎年お願いしているところでございます。大変厳しい状況が続いておると認識しております。
六ページでございます。平成二十八年に設置いたしました新組織の図柄でございます。虐待対応課を設置したところでございますが、平成二十八年に相談対応課という形で、全件、全てをトリアージするための入口をつくりました。集中的にここで振り分けていくということを徹底したところでございます。あわせて、一時保護までの介入機能を集中的に行う組織といたしました。その後、施設でございますとか里親さんのところにお願いしている子供たちをきちっと支援していく必要もございます。それで、二つの組織の大きく変更をさせていただいたところでございます。
七ページでございます。下の段に一時保護件数の推移を書いております。右肩上がりは見て取れると思います。大阪では、約半分を一時保護所、半分を児童養護施設と里親さんにお願いしております。里親さんについては、集中的に一時保護委託できる子はしようということで、百数十件、もう既に一時保護委託をお願いし、地域での取組を進めているところでございます。
八ページでございます。そうしますと、一時保護の整備、人員体制の確保が急務でございます。夜間、休日の一時保護が全体の六三%という実態に大阪府はなっております。夜間、休日の体制整備が急務であるとともに、この十連休どうしようかと心配していたんですけど、十九人の子供を緊急で保護しております。それから、専門的ケアが必要な子供たちの率も非常に増えております。ということは、環境面の整備とともに、人員体制の確保、それから児童心理司、看護師、それから栄養士も含めた専門職の配置をまずお願いしたいと考えておるところでございます。
九ページでございます。よく介入と支援という言葉が使われますが、私たちの児童相談所で一定整理をしたものをここに載せております。児童相談所は、既に発生している子供たちのまず安全確保に集中するという機能、いわゆる介入機能でございますが、あわせて、傷んだ養育からの回復を集中的に行うという機能、これがある意味、支援の機能でございます。これを同時並行的に行う必要がございます。一方、市町村については、養育に困難を抱える保護者と子供たちにニーズに合わせた支援を集中的に行う必要がございます。こういう整理の中で、市町村と役割分担しながら取り組んでいく所存でございます。
十ページでございます。重症度別の対応の流れを書いております。非常に重症度の高い案件につきましては、これは即介入して保護というのが優先するわけでございますが、一方、重症度の低いケースについては、速やかに支援につないでいくということがまさしく求められているところでございます。この間の、リミットアセスメントと申しますけど、ここが非常に専門性の高さが求められるところでございまして、例えば体重増加不良がちょっと気になる、原因不明のけががあるといった場合に、大阪府では、必要に応じて一時保護した上で、保護者とともに改善に向けての取組をきちっとしていくという、このリミットアセスメントをきちっとしていかなければならないというふうに認識しているところでございます。
十一ページでございます。現在、市町村と児童相談所と、この二つの機関がそれぞれ役割分担しながら地域で取り組んでいるところでございますが、市町村コーディネーターというものを全児童相談所に一名配置し、この職員が市町村を回りながらシステムをつくっていっております。昨年度の実績、速報値でございますけど、市町村へ約九百件余り事案送致が既に行われておるところでございます。
十二ページでございます。弁護士との連携、医療との連携について述べさせていただきます。弁護士配置に当たっては、できるだけその自治体の実情に合わせた有効な方式で、大阪方式というふうにあちこちで申し上げておりますけれども、それも取れるような体制をお願いしたいと思っております。
十三ページでございます。医師との連携でございます。もちろん、常勤の医師、中央児童相談所に二名配置しておるところでございますけれども、危機介入援助チームにお医者さんを約十五名就任していただきまして、法医学、精神科、形成外科、歯科医の先生も入っていただきまして、この先生方の御協力で取り組んでおります。年間八十件以上御相談をしておりまして、特に最近は鑑定書を書いていただくということが増えておりまして、約三十件鑑定書を書いていただいております。AHT、いわゆる頭部外傷も含めた、鑑定が必要な子供たち増えております。是非、法医学教室との連携を進めていくためにも、国レベルでの協力をお願いしたいというふうに思っておるところでございます。
十四ページでございます。児童福祉司の人材確保が急務であることはもう論をまちません。人材確保が大変厳しい状況でございます。百四十三名を前倒しでというのは非常に難しく、困難でございます。人材育成と両輪になりながらどういうふうに取り組んでいくのかを今真剣に本庁各課と調整しているところでございます。あわせて、経験を積んだ職員が離職しないように、この体制についても今検討に入っているところでございます。その意味で、処遇改善に取り組んでいただきたいと思っております。
十五ページが、大阪府で採用セミナー、大学訪問等をやっている実績を全て表にまとめております。かなりの数、回っております、近隣の大学を。これだけをして、応募していただく学生を、優秀な学生を、質も含めて集めていきたいと思っているところでございます。
十六ページでございます。点検、検証の仕組みを審議会の下に平成二十年から大阪府は持っております。ここでいろんな指摘を外部の方にしていただきながら、日々の業務の改善に努めておるところでございます。
十七ページが転居に当たっての支援の継続性、これが必要なことはもう論をまちません。しかしながら、転居先を示さず、あるいは住民票も動かさないという家庭がそこそこございます。この場合については、いろんな関係機関の協力の下、取り組んでおるところでございますけど、転居先が判明する時期が非常に様々でございます。この辺の事情が実態であるということでお伝えしておきたいというふうに存じます。
十八、十九ページが保護者支援でございます。保護者指導の目的は、家庭機能の修復でございます。この図が全体的な保護者支援プログラムの全体像を示しているものでございます。いわゆる児童福祉司とかそれから心理司が集中的に行うものとともに、次の十九ページにございますように、専門的なNPO法人の協力も得て取り組んでおります。
今後は、民間団体の育成支援が急務であるとともに、児童相談所の保護者支援を進めるための人員体制についても御検討いただけたらと思っているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →時間も限られておりますので、早速御説明に入らせていただきます。
二ページをお開きください。大阪府の子ども家庭センターの状況でございます。下段に職員体制がございます。三百六十三名という組織でございまして、児童福祉司が百九十九名。あわせて、平成十四年度からDVセンターを併設しておるところでございます。
三ページをお開きください。児童福祉司の状況でございますけれども、三十一年四月時点で強化プランによりますと百四十三名足りないと、非常に厳しい状況となっておるところでございます。また、児童相談経験年数は平均四・四年ということで、まだまだ若い職員が非常に多うございます。
四ページをお開きください。大阪府のこれまでの児童虐待に対する取組を、やや俯瞰的に一期、二期、三期に分けて整理したものでございます。
平成十二年、虐待防止法が成立してから十五年まで、この時期に徹底いたしましたのは、相談支援中心から虐待対応をしっかりやろうという組織にどうするのかということでございます。平成十三年に虐待対応課を新設し、その後、危機介入援助チームという形で、弁護士さん、お医者さんに御協力をいただくことを始めました。それから、保健師の配置、DVセンターの併設等取り組んでまいったところでございます。
平成十六年から第二期に入りますけど、介入、保護と法的対応の蓄積ということで、弁護士さんの御協力もかなり頂戴しながら家庭裁判所への積極的な申立てをいたしました。平均四十件以上を毎年申し立てているところでございます。あわせて、傷ついた子供たちのケアということで、こころケアという診療所を設置いたしました。若い職員が増えてまいりますので、ワーク・ライフ・バランスを考えた組織を検討する時期に来ているというのがこの時期の認識でございます。
平成二十六年以降が、まさしく切れ目ない支援をどう包括的に地域でつくっていくのかというテーマでございます。そのためにまず取り組みましたのが、二十四時間三百六十五日対応するにはどうしたらいいのかと、これが喫緊の課題でございました。平成二十八年に新組織をつくりましたとともに、夜間当直体制、休日当直体制で常勤の職員が二十四時間出動できる体制を整備したところでございます。あわせて、警察官OBも配置いたしまして、警察官と一緒に家庭訪問ができるという体制を整備したところでございます。
五ページをお開きください。これが数の推移でございます。数の推移見ていただいたら、一期、二期、三期で虐待対応件数及び一時保護件数が大幅に変わっていっているのが見て取れます。法的対応請求件数が大体五十件前後、毎年申し立てておりますし、立入調査、警察への援助要請も四、五十件、毎年お願いしているところでございます。大変厳しい状況が続いておると認識しております。
六ページでございます。平成二十八年に設置いたしました新組織の図柄でございます。虐待対応課を設置したところでございますが、平成二十八年に相談対応課という形で、全件、全てをトリアージするための入口をつくりました。集中的にここで振り分けていくということを徹底したところでございます。あわせて、一時保護までの介入機能を集中的に行う組織といたしました。その後、施設でございますとか里親さんのところにお願いしている子供たちをきちっと支援していく必要もございます。それで、二つの組織の大きく変更をさせていただいたところでございます。
七ページでございます。下の段に一時保護件数の推移を書いております。右肩上がりは見て取れると思います。大阪では、約半分を一時保護所、半分を児童養護施設と里親さんにお願いしております。里親さんについては、集中的に一時保護委託できる子はしようということで、百数十件、もう既に一時保護委託をお願いし、地域での取組を進めているところでございます。
八ページでございます。そうしますと、一時保護の整備、人員体制の確保が急務でございます。夜間、休日の一時保護が全体の六三%という実態に大阪府はなっております。夜間、休日の体制整備が急務であるとともに、この十連休どうしようかと心配していたんですけど、十九人の子供を緊急で保護しております。それから、専門的ケアが必要な子供たちの率も非常に増えております。ということは、環境面の整備とともに、人員体制の確保、それから児童心理司、看護師、それから栄養士も含めた専門職の配置をまずお願いしたいと考えておるところでございます。
九ページでございます。よく介入と支援という言葉が使われますが、私たちの児童相談所で一定整理をしたものをここに載せております。児童相談所は、既に発生している子供たちのまず安全確保に集中するという機能、いわゆる介入機能でございますが、あわせて、傷んだ養育からの回復を集中的に行うという機能、これがある意味、支援の機能でございます。これを同時並行的に行う必要がございます。一方、市町村については、養育に困難を抱える保護者と子供たちにニーズに合わせた支援を集中的に行う必要がございます。こういう整理の中で、市町村と役割分担しながら取り組んでいく所存でございます。
十ページでございます。重症度別の対応の流れを書いております。非常に重症度の高い案件につきましては、これは即介入して保護というのが優先するわけでございますが、一方、重症度の低いケースについては、速やかに支援につないでいくということがまさしく求められているところでございます。この間の、リミットアセスメントと申しますけど、ここが非常に専門性の高さが求められるところでございまして、例えば体重増加不良がちょっと気になる、原因不明のけががあるといった場合に、大阪府では、必要に応じて一時保護した上で、保護者とともに改善に向けての取組をきちっとしていくという、このリミットアセスメントをきちっとしていかなければならないというふうに認識しているところでございます。
十一ページでございます。現在、市町村と児童相談所と、この二つの機関がそれぞれ役割分担しながら地域で取り組んでいるところでございますが、市町村コーディネーターというものを全児童相談所に一名配置し、この職員が市町村を回りながらシステムをつくっていっております。昨年度の実績、速報値でございますけど、市町村へ約九百件余り事案送致が既に行われておるところでございます。
十二ページでございます。弁護士との連携、医療との連携について述べさせていただきます。弁護士配置に当たっては、できるだけその自治体の実情に合わせた有効な方式で、大阪方式というふうにあちこちで申し上げておりますけれども、それも取れるような体制をお願いしたいと思っております。
十三ページでございます。医師との連携でございます。もちろん、常勤の医師、中央児童相談所に二名配置しておるところでございますけれども、危機介入援助チームにお医者さんを約十五名就任していただきまして、法医学、精神科、形成外科、歯科医の先生も入っていただきまして、この先生方の御協力で取り組んでおります。年間八十件以上御相談をしておりまして、特に最近は鑑定書を書いていただくということが増えておりまして、約三十件鑑定書を書いていただいております。AHT、いわゆる頭部外傷も含めた、鑑定が必要な子供たち増えております。是非、法医学教室との連携を進めていくためにも、国レベルでの協力をお願いしたいというふうに思っておるところでございます。
十四ページでございます。児童福祉司の人材確保が急務であることはもう論をまちません。人材確保が大変厳しい状況でございます。百四十三名を前倒しでというのは非常に難しく、困難でございます。人材育成と両輪になりながらどういうふうに取り組んでいくのかを今真剣に本庁各課と調整しているところでございます。あわせて、経験を積んだ職員が離職しないように、この体制についても今検討に入っているところでございます。その意味で、処遇改善に取り組んでいただきたいと思っております。
十五ページが、大阪府で採用セミナー、大学訪問等をやっている実績を全て表にまとめております。かなりの数、回っております、近隣の大学を。これだけをして、応募していただく学生を、優秀な学生を、質も含めて集めていきたいと思っているところでございます。
十六ページでございます。点検、検証の仕組みを審議会の下に平成二十年から大阪府は持っております。ここでいろんな指摘を外部の方にしていただきながら、日々の業務の改善に努めておるところでございます。
十七ページが転居に当たっての支援の継続性、これが必要なことはもう論をまちません。しかしながら、転居先を示さず、あるいは住民票も動かさないという家庭がそこそこございます。この場合については、いろんな関係機関の協力の下、取り組んでおるところでございますけど、転居先が判明する時期が非常に様々でございます。この辺の事情が実態であるということでお伝えしておきたいというふうに存じます。
十八、十九ページが保護者支援でございます。保護者指導の目的は、家庭機能の修復でございます。この図が全体的な保護者支援プログラムの全体像を示しているものでございます。いわゆる児童福祉司とかそれから心理司が集中的に行うものとともに、次の十九ページにございますように、専門的なNPO法人の協力も得て取り組んでおります。
今後は、民間団体の育成支援が急務であるとともに、児童相談所の保護者支援を進めるための人員体制についても御検討いただけたらと思っているところでございます。
以上でございます。
石
鈴
鈴木聡#5
○参考人(鈴木聡君) この三月まで三重県児童相談センターの所長をしておりました鈴木でございます。
今回は、このような機会をいただき、誠にありがとうございます。
本日は、三重県で進めてまいりました新しい試みを、県作成の資料に基づきましてまずは御説明をさせていただきます。
それに先立ちまして、今般の札幌市の事件につきましては、子供を守る立場の大人として、また児童福祉関係者として大変残念に思います。お子様の御冥福をお祈りしたいと思っております。
さて、資料一を御覧ください。当県は、都市化の進んだ北部から山間地、海岸部までその地形は多様で、地域のニーズもそれぞれ異なっており、人の動線も考えた児童相談所の配置が求められます。そのため、従来から五か所の児童相談所を設置してまいりましたが、都市化の進んだ地域では児童虐待の問題が深刻化し、平成二十四年には二件、児童相談所が関与しているにもかかわらず子供さんの命が失われるという、あってはならない事件がございました。その後の検証委員会からの大変厳しい御指摘や現鈴木知事のリーダーシップもありまして、若手の研究者にも入っていただいたワーキングを立ち上げ、新しい視点からの積極的な改革を行うとともに、今春には新たな児童相談所も立ち上げたところでございます。
今日は、それらの中で見えてまいりました新たな視点につきまして、少しでも法案審議の御参考になればと思い、お話をさせていただきます。
一連の改革の中で気付かされた一点目は、児童相談所が持つポリシーについてでございます。先ほどのワーキングの中で、まず研究者の方から提案されたのが、三重県が日々の対応に当たり基本とする虐待対応ポリシーの策定でございました。
資料二がそのポリシーでございます。一番上に、保護者との関係性よりも子供の安全を重視するという、最も基本となる考え方を示しております。何か課題が出てきた場合、常に基本に戻って考えるという意味で、このポリシーの大切さは様々なところで痛感しているところでございます。現在、新しい資格制度も議論に上っておりますけれども、私といたしましては、知識や技術も大切にしつつ、このようなポリシーをまず共有することが最重要ではないかというふうに思っております。
二番目は、緊急一時保護のための意思決定に関するリスクアセスメントについてでございます。
三重県では、ポリシーの策定後にリスクアセスメント作成に着手いたしましたが、その基本になったのは、背景にエビデンスのある項目を選定することでございました。従来、日本でエビデンスという考え方は、特に児童虐待対応の現場では重視されていなかったようにも思います。この背景には、欧米に比べて虐待対応や研究の歴史が浅かったこと、それから、虐待というナイーブな問題を扱う児童相談所が、個人情報への配慮もあって、研究者と共同するということに積極的でなかったこともあるかもしれません。我々は、北米地域で使用が広がっておりましたエビデンスに基づいたツールの考え方も参考にし、海外の文献などにも明るい研究者の方とともにリスクアセスメントの項目を選定してまいりました。
資料三ができ上がったシートでございます。一部を抜粋して表示しております。上段が緊急出動を判断する六項目、下段が一時保護を判断する十五項目になっております。従来日本で使われてきましたものから一歩踏み込み、保護を検討する内容や状態を具体的に明記しております。これらの項目に一つでもチェックが付けば、基本的に一時保護を検討するというふうな形に仕上げました。ただ、事例により様々な状況もございますので、もし一時保護しないのであれば、その理由を最下段に記入するというふうな形式にしております。
見るとお分かりいただけますように、これは記述が非常に具体的なだけに、従来のものとは異なり、現場の判断を以前より縛る方向で作用いたします。また、保護が多くなった場合、親御さんや県民の皆様からの様々な反応も予想され、現場からは懸念の声が上がったのも事実でございます。しかし、二度と事件を繰り返してはならないとの決意の下、県民の皆様に向けては知事がメディアでアナウンスするなど、積極的に対応してまいりました。
資料四を御覧ください。これが三重県のリスクアセスメントを運用した結果でございます。死亡事件が起こった二十四年度と比べ、虐待を主訴にした緊急一時保護はその後倍増しております。
これだけ保護が増えてまいりますと、相談部門や心理部門だけではなく、さらに一時保護部門にとっても大変な状況と相なりました。一時保護所だけではとても対応できず、施設や里親さんにも一時保護委託をお願いするということになり、さらには施設に一時保護専用施設というのを設置していただくことにもつながりました。
現在、三重県では、施設に附置された小規模な一時保護専用施設が三か所稼働しております。着実な対応には、このように、児童福祉司の増員だけではなく、様々な対応が必要になるということでございます。
資料五を御覧ください。これは、虐待を主訴に保護を行った子供たちの家庭復帰までの日数を示しております。全体の保護が急増する中で、一週間未満という短期のものが大きく増えております。
これは、あざを例に取りますと、比較的軽いものでも基準に該当すればまずは保護し、親御さんに来ていただいてお話を伺い、大丈夫ということであればごく早期に家庭にお帰しするという対応を取っていることを示しております。つまり、重篤な状況に至って初めて保護し、その後はなかなかお帰ししなかった従来の対応から、より早い段階での対応にシフトしてきたことを示しております。児童相談所の仕事が増えることは確かでございますが、子供さんにとりましては家庭で長く好ましくない状況に置かれるよりは良いのではないかというふうに思っております。
このような対応によりまして、職員も、毅然とした一時保護や、その後の親御さん対応に抵抗が少なくなってまいりました。日頃からこのような経験を積んでいることはとても重要なことであると気付いた次第でございます。
では、資料六のグラフを御覧ください。これは、リスクアセスメントで一つでもチェックが付いた、つまり原則一時保護を検討するという事例のうち、実際にどれぐらいの割合で保護をしたのかを見たものでございます。
年度によって保護率が変動しているのが見ていただけます。我々のリスクアセスメントでは、各児童相談所ごと若しくは年度ごとに、つまり所長とかスーパーバイザーの判断の違いも見えてまいりますので、それを基に自分たちの対応を客観的に振り返ることが可能になります。より意思決定に有効なリスクアセスメントが各現場で使えるように、国には研究の促進をお願いしたいというふうに感じております。
三番目は、蓄積データの分析についてお話しさせていただきます。
資料七を御覧ください。児童虐待でデータ分析とは何かというふうに思われるかも分かりませんが、卑近な例で申しますと、虐待で一番亡くなるのはゼロ歳児というふうな結果が出ておりますように、個人の経験だけではなかなか知ることができない重要な事実も、そういう多くのデータを分析することで見えてくるというふうなことでございます。
当県ではリスクアセスメントのデータを約六年間かけて六千件ほど蓄積しておりまして、それを産業技術総合研究所の協力で分析してまいりました。その中で、例えば三重県で多くなっております一週間未満の一時保護でもその後の再発率が低下するというふうなことであるとか、取った対応の違いによる将来予測ができそうなことなども見えてまいりました。
これらデータは、元をただせば現場の判断の積み重ねでございます。つまり、ベテランの経験や感覚がデータという形で次に引き継がれていくというふうなことも意味しております。今後、更にデータが蓄積され研究が進むことで、意思決定に役立つ知見が得られるというふうに思っております。
資料八を御覧ください。平成二十九年、当県知事がカナダ・オンタリオ州を訪問した際、児童福祉の関係機関も視察させていただきましたが、あちらではトロント大学が州内の虐待対応のデータを集約、分析し、結果を虐待対応にフィードバックするだけではなく、施策の立案等にも生かしておられるというふうなことでございました。
今日、最も強調させていただきたいことは、児童虐待の分野におけるデータ分析の重要性です。それを広めていくためには、データを多忙な現場でいかに負担なく集めるのか、それから、現在は自治体ごとに行っておりますリスクアセスメント項目をどう統一するのか等の課題がございます。
その一点目につきましては、産業技術総合研究所が開発いたしました多機能タブレット端末の実証試験を間もなく三重県で開始する予定でございます。また、二点目につきましては、国で分析に必要なデータ内容や形式を統一してお示しいただくことがそのスタートになるというふうに思っております。
当県でも数年間蓄積して知見が得られ始めましたように、データ蓄積には一定の時間が掛かります。我が国でもエビデンスベースド若しくはエビデンスインフォームドな児童虐待対応が行われるよう、是非とも早い段階で国がイニシアチブを取っていただければというふうに思います。
以上でございます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →今回は、このような機会をいただき、誠にありがとうございます。
本日は、三重県で進めてまいりました新しい試みを、県作成の資料に基づきましてまずは御説明をさせていただきます。
それに先立ちまして、今般の札幌市の事件につきましては、子供を守る立場の大人として、また児童福祉関係者として大変残念に思います。お子様の御冥福をお祈りしたいと思っております。
さて、資料一を御覧ください。当県は、都市化の進んだ北部から山間地、海岸部までその地形は多様で、地域のニーズもそれぞれ異なっており、人の動線も考えた児童相談所の配置が求められます。そのため、従来から五か所の児童相談所を設置してまいりましたが、都市化の進んだ地域では児童虐待の問題が深刻化し、平成二十四年には二件、児童相談所が関与しているにもかかわらず子供さんの命が失われるという、あってはならない事件がございました。その後の検証委員会からの大変厳しい御指摘や現鈴木知事のリーダーシップもありまして、若手の研究者にも入っていただいたワーキングを立ち上げ、新しい視点からの積極的な改革を行うとともに、今春には新たな児童相談所も立ち上げたところでございます。
今日は、それらの中で見えてまいりました新たな視点につきまして、少しでも法案審議の御参考になればと思い、お話をさせていただきます。
一連の改革の中で気付かされた一点目は、児童相談所が持つポリシーについてでございます。先ほどのワーキングの中で、まず研究者の方から提案されたのが、三重県が日々の対応に当たり基本とする虐待対応ポリシーの策定でございました。
資料二がそのポリシーでございます。一番上に、保護者との関係性よりも子供の安全を重視するという、最も基本となる考え方を示しております。何か課題が出てきた場合、常に基本に戻って考えるという意味で、このポリシーの大切さは様々なところで痛感しているところでございます。現在、新しい資格制度も議論に上っておりますけれども、私といたしましては、知識や技術も大切にしつつ、このようなポリシーをまず共有することが最重要ではないかというふうに思っております。
二番目は、緊急一時保護のための意思決定に関するリスクアセスメントについてでございます。
三重県では、ポリシーの策定後にリスクアセスメント作成に着手いたしましたが、その基本になったのは、背景にエビデンスのある項目を選定することでございました。従来、日本でエビデンスという考え方は、特に児童虐待対応の現場では重視されていなかったようにも思います。この背景には、欧米に比べて虐待対応や研究の歴史が浅かったこと、それから、虐待というナイーブな問題を扱う児童相談所が、個人情報への配慮もあって、研究者と共同するということに積極的でなかったこともあるかもしれません。我々は、北米地域で使用が広がっておりましたエビデンスに基づいたツールの考え方も参考にし、海外の文献などにも明るい研究者の方とともにリスクアセスメントの項目を選定してまいりました。
資料三ができ上がったシートでございます。一部を抜粋して表示しております。上段が緊急出動を判断する六項目、下段が一時保護を判断する十五項目になっております。従来日本で使われてきましたものから一歩踏み込み、保護を検討する内容や状態を具体的に明記しております。これらの項目に一つでもチェックが付けば、基本的に一時保護を検討するというふうな形に仕上げました。ただ、事例により様々な状況もございますので、もし一時保護しないのであれば、その理由を最下段に記入するというふうな形式にしております。
見るとお分かりいただけますように、これは記述が非常に具体的なだけに、従来のものとは異なり、現場の判断を以前より縛る方向で作用いたします。また、保護が多くなった場合、親御さんや県民の皆様からの様々な反応も予想され、現場からは懸念の声が上がったのも事実でございます。しかし、二度と事件を繰り返してはならないとの決意の下、県民の皆様に向けては知事がメディアでアナウンスするなど、積極的に対応してまいりました。
資料四を御覧ください。これが三重県のリスクアセスメントを運用した結果でございます。死亡事件が起こった二十四年度と比べ、虐待を主訴にした緊急一時保護はその後倍増しております。
これだけ保護が増えてまいりますと、相談部門や心理部門だけではなく、さらに一時保護部門にとっても大変な状況と相なりました。一時保護所だけではとても対応できず、施設や里親さんにも一時保護委託をお願いするということになり、さらには施設に一時保護専用施設というのを設置していただくことにもつながりました。
現在、三重県では、施設に附置された小規模な一時保護専用施設が三か所稼働しております。着実な対応には、このように、児童福祉司の増員だけではなく、様々な対応が必要になるということでございます。
資料五を御覧ください。これは、虐待を主訴に保護を行った子供たちの家庭復帰までの日数を示しております。全体の保護が急増する中で、一週間未満という短期のものが大きく増えております。
これは、あざを例に取りますと、比較的軽いものでも基準に該当すればまずは保護し、親御さんに来ていただいてお話を伺い、大丈夫ということであればごく早期に家庭にお帰しするという対応を取っていることを示しております。つまり、重篤な状況に至って初めて保護し、その後はなかなかお帰ししなかった従来の対応から、より早い段階での対応にシフトしてきたことを示しております。児童相談所の仕事が増えることは確かでございますが、子供さんにとりましては家庭で長く好ましくない状況に置かれるよりは良いのではないかというふうに思っております。
このような対応によりまして、職員も、毅然とした一時保護や、その後の親御さん対応に抵抗が少なくなってまいりました。日頃からこのような経験を積んでいることはとても重要なことであると気付いた次第でございます。
では、資料六のグラフを御覧ください。これは、リスクアセスメントで一つでもチェックが付いた、つまり原則一時保護を検討するという事例のうち、実際にどれぐらいの割合で保護をしたのかを見たものでございます。
年度によって保護率が変動しているのが見ていただけます。我々のリスクアセスメントでは、各児童相談所ごと若しくは年度ごとに、つまり所長とかスーパーバイザーの判断の違いも見えてまいりますので、それを基に自分たちの対応を客観的に振り返ることが可能になります。より意思決定に有効なリスクアセスメントが各現場で使えるように、国には研究の促進をお願いしたいというふうに感じております。
三番目は、蓄積データの分析についてお話しさせていただきます。
資料七を御覧ください。児童虐待でデータ分析とは何かというふうに思われるかも分かりませんが、卑近な例で申しますと、虐待で一番亡くなるのはゼロ歳児というふうな結果が出ておりますように、個人の経験だけではなかなか知ることができない重要な事実も、そういう多くのデータを分析することで見えてくるというふうなことでございます。
当県ではリスクアセスメントのデータを約六年間かけて六千件ほど蓄積しておりまして、それを産業技術総合研究所の協力で分析してまいりました。その中で、例えば三重県で多くなっております一週間未満の一時保護でもその後の再発率が低下するというふうなことであるとか、取った対応の違いによる将来予測ができそうなことなども見えてまいりました。
これらデータは、元をただせば現場の判断の積み重ねでございます。つまり、ベテランの経験や感覚がデータという形で次に引き継がれていくというふうなことも意味しております。今後、更にデータが蓄積され研究が進むことで、意思決定に役立つ知見が得られるというふうに思っております。
資料八を御覧ください。平成二十九年、当県知事がカナダ・オンタリオ州を訪問した際、児童福祉の関係機関も視察させていただきましたが、あちらではトロント大学が州内の虐待対応のデータを集約、分析し、結果を虐待対応にフィードバックするだけではなく、施策の立案等にも生かしておられるというふうなことでございました。
今日、最も強調させていただきたいことは、児童虐待の分野におけるデータ分析の重要性です。それを広めていくためには、データを多忙な現場でいかに負担なく集めるのか、それから、現在は自治体ごとに行っておりますリスクアセスメント項目をどう統一するのか等の課題がございます。
その一点目につきましては、産業技術総合研究所が開発いたしました多機能タブレット端末の実証試験を間もなく三重県で開始する予定でございます。また、二点目につきましては、国で分析に必要なデータ内容や形式を統一してお示しいただくことがそのスタートになるというふうに思っております。
当県でも数年間蓄積して知見が得られ始めましたように、データ蓄積には一定の時間が掛かります。我が国でもエビデンスベースド若しくはエビデンスインフォームドな児童虐待対応が行われるよう、是非とも早い段階で国がイニシアチブを取っていただければというふうに思います。
以上でございます。ありがとうございました。
石
高
高橋亜美#7
○参考人(高橋亜美君) アフターケア相談所ゆずりはの高橋です。
今日は、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
アフターケア相談所ゆずりはでは、児童養護施設や里親家庭など、社会的養護を巣立った人たちを対象とした相談支援事業を行っております。社会福祉法人子供の家が運営母体となり二〇一一年に開所し、二〇一三年度より退所児童等アフターケア事業を受託して運営しています。
限られた時間ではありますが、現場の声、日々相談してくれている人たちの声を、今日ここで少しでも届けることができたらと思います。
初めに、社会的養護を巣立った人たちの困難な状況について。
施設を退所した子供たちの多くは、引き続き家庭からの援助を受けることができません。生活の一切を自らで担い、働き、収入を得て日々の生活を維持していかなければなりません。セーフティーネットとなる親や家族が機能していないということは、若い彼ら、彼女たちは、失敗することも立ち止まることもできない緊張状態の中で暮らしていかなければならないということです。そして、今や社会的養護を必要とする子供たちの多くが、ほとんどの子供たちが虐待の被害や深刻な貧困を背景に施設に入所しています。虐待のトラウマが起因する精神の不安定や精神疾患の発病等によって、退所後の社会生活を円滑に進めていくのは私たちが想像する以上に難しい状況にあります。
一般家庭の子供たちと比べて低学歴であったり、私の資料の一番初めのところに東京都の退所者の調査と大阪府の退所者の調査の簡単なまとめが載っています。御覧ください。ここから見ても、退所者の低学歴、また生活保護率の高さや、東京でも大阪でも退所者が非常に孤独な思いを抱えて社会生活を何とか営んでいる状況が数字からも分かると思います。幾重にも重なる見えないハンディを背負う中で、生活破綻に陥ってしまうケースは少なくありません。
続いて、アフターケアの今の現状についてです。
社会的養護のアフターケア事業を担ってきたのが退所児童等アフターケア事業です。こちらも資料に、事業の説明の資料を載せています。
近年、各自治体、各施設のアフターケアの向上に伴って、退所児童等アフター事業所に求められる支援はより専門性を要するものとなっています。困難な相談ケースに対応していく上で、困難な相談ケースというのは、例えばホームレス状態に陥った退所者の住居の支援や生活保護の申請の同行であったり、妊娠中絶必要な人の対応、借金問題の解決、もろもろあります。これらの相談に対応していくためには、八百万弱の現予算では安定した支援を提供するのは難しいです。職員体制も、職員が常勤一名、非常勤一名、大体二名程度という運営で事業を行っている事業所がほとんどです。高い専門性が必要とされる現場でありながら、アフターケアの予算や人員配置はいまだ脆弱です。
ゆずりはでは、私たちの事業所でいいますと、東京都のアフターケア事業の予算は千二百万円程度で、国基準より四百万円ほど上乗せされているんですが、年間の延べの相談件数は三万件を超えています。相談者数も実数では四百名を超えています。東京という土地柄、地方から上京してきた社会的養護退所者からの相談も多いです。深刻な相談内容を対応していくに当たって、今いただいている補助金だけで運営していくことはできない状況にあります。
また、アフターケアに求められる支援のニーズは多様で、孤独を防ぐための、気軽に集い、相談できる居場所提供とともに、緊急を要する支援の対応も同時に求められています。各事業所が持ち出しで経済的支援を担う現状があります。これは、アフターケアの事業所のみならず、各児童養護施設や里親家庭でも、アフターケアに関わる住居費であったり医療費であったり食費であったり、それらを持ち出しで処遇しているところは非常に多いと思います。
平成二十九年より社会的養護自立支援事業が創設されました。こちらも資料にあります。
施設退所者への居住に関する支援や生活費の支給、生活、就労相談などを行う支援内容になっていて、これを受けて幾つかの自治体で事業がどんどん開始されているのですが、実際に、実情としては、任意の予算事業にとどまっているのと、この事業内容は予防的支援、退所後に困ることがないようにという事業内容が支援の基軸になっています。ただ、現場での一番の支援のニーズは、予防以上に、今困っている、今苦しいという事情を抱えた当事者の人たちの問題解決の支援が一番求められている支援であります。
新しい社会的養育ビジョンでも記されていますが、社会的養護自立支援事業に明確な法的根拠が与えられ、自治体の責務とする法改正、法整備が必要です。そして、事業内容が、予防の観点のみならず、困難な状況にある人たちが求める支援を提供できる内容に改正されていくことが必要です。
また、支援の中でより難しさを感じるケースとして、里親家庭を巣立った里子が措置解除後に困難な状況に陥ったときに里親を頼れない状況にあるとか、また、里子のアフターケアを里親が抱え込まなければならないケース、そして、社会的養護を必要だった人たち、すなわち、社会的養護が必要だったにもかかわらず、社会的養護の下、保護されず、取りこぼされている人たちが大人になって抱える問題への対応というのが非常に対応が難しいです。これらのケースは、相談者の方も私たち支援者にとっても孤立に陥りやすい支援のケースです。社会的養護が家庭的な支援へと今ミニマム化されている中で、どんな状況においても巣立った人たちが安心して声を上げられる仕組みを整えていくことが必要です。
最後に、これらを踏まえて、国への要望です。児童福祉法にアフターケアが国の責務であると明記してください。アフターケア事業の人員配置を見直し、適切な予算化をしてください。児相等にアフターケアの専任職員を配置してください。
児童福祉法では、児童養護施設など、退所者の援助を行うという定めがありますが、その支援が現実に行き届いているとは到底言えない現状です。里親や児相に至っては、退所者支援の業務がその中には盛り込まれてもいません。全国のアフターケア事業所が法的な位置付けの不明瞭な、不明確な要綱に基づく事業で、あるいは自主事業でフォローしているのが実態です。これを児童福祉法に明記して、制度的な裏付けをしっかりとしてほしいです。
アフターケアを必要とする人たちは、年齢的に見ればもう児童という年齢ではなくなっています。しかし、アフターケア事業が、児童福祉の枠、児童福祉の観点から切り離されてはならないです。児童期に受けた虐待や困難な生活によって大人になってからも安心した社会生活が送れていない退所者の人たちがたくさんいます。傷ついてきた子供期があって今強いられている困難があるという理解の下で提供される支援が相談者の回復や問題解決のためには必要です。また、子供期に受けた深い心の傷が及ぼす社会生活を営む上での困難も、アフターケアを通じて認識しています。
困難な状況を生き抜いてきた人たちの存在は、今苦しんでいる子供たちの支援に生かしていくことができます。アフターケアが適切になされることは、誰もが安心して生きられる社会を形成するために欠かせません。
以上です。
この発言だけを見る →今日は、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
アフターケア相談所ゆずりはでは、児童養護施設や里親家庭など、社会的養護を巣立った人たちを対象とした相談支援事業を行っております。社会福祉法人子供の家が運営母体となり二〇一一年に開所し、二〇一三年度より退所児童等アフターケア事業を受託して運営しています。
限られた時間ではありますが、現場の声、日々相談してくれている人たちの声を、今日ここで少しでも届けることができたらと思います。
初めに、社会的養護を巣立った人たちの困難な状況について。
施設を退所した子供たちの多くは、引き続き家庭からの援助を受けることができません。生活の一切を自らで担い、働き、収入を得て日々の生活を維持していかなければなりません。セーフティーネットとなる親や家族が機能していないということは、若い彼ら、彼女たちは、失敗することも立ち止まることもできない緊張状態の中で暮らしていかなければならないということです。そして、今や社会的養護を必要とする子供たちの多くが、ほとんどの子供たちが虐待の被害や深刻な貧困を背景に施設に入所しています。虐待のトラウマが起因する精神の不安定や精神疾患の発病等によって、退所後の社会生活を円滑に進めていくのは私たちが想像する以上に難しい状況にあります。
一般家庭の子供たちと比べて低学歴であったり、私の資料の一番初めのところに東京都の退所者の調査と大阪府の退所者の調査の簡単なまとめが載っています。御覧ください。ここから見ても、退所者の低学歴、また生活保護率の高さや、東京でも大阪でも退所者が非常に孤独な思いを抱えて社会生活を何とか営んでいる状況が数字からも分かると思います。幾重にも重なる見えないハンディを背負う中で、生活破綻に陥ってしまうケースは少なくありません。
続いて、アフターケアの今の現状についてです。
社会的養護のアフターケア事業を担ってきたのが退所児童等アフターケア事業です。こちらも資料に、事業の説明の資料を載せています。
近年、各自治体、各施設のアフターケアの向上に伴って、退所児童等アフター事業所に求められる支援はより専門性を要するものとなっています。困難な相談ケースに対応していく上で、困難な相談ケースというのは、例えばホームレス状態に陥った退所者の住居の支援や生活保護の申請の同行であったり、妊娠中絶必要な人の対応、借金問題の解決、もろもろあります。これらの相談に対応していくためには、八百万弱の現予算では安定した支援を提供するのは難しいです。職員体制も、職員が常勤一名、非常勤一名、大体二名程度という運営で事業を行っている事業所がほとんどです。高い専門性が必要とされる現場でありながら、アフターケアの予算や人員配置はいまだ脆弱です。
ゆずりはでは、私たちの事業所でいいますと、東京都のアフターケア事業の予算は千二百万円程度で、国基準より四百万円ほど上乗せされているんですが、年間の延べの相談件数は三万件を超えています。相談者数も実数では四百名を超えています。東京という土地柄、地方から上京してきた社会的養護退所者からの相談も多いです。深刻な相談内容を対応していくに当たって、今いただいている補助金だけで運営していくことはできない状況にあります。
また、アフターケアに求められる支援のニーズは多様で、孤独を防ぐための、気軽に集い、相談できる居場所提供とともに、緊急を要する支援の対応も同時に求められています。各事業所が持ち出しで経済的支援を担う現状があります。これは、アフターケアの事業所のみならず、各児童養護施設や里親家庭でも、アフターケアに関わる住居費であったり医療費であったり食費であったり、それらを持ち出しで処遇しているところは非常に多いと思います。
平成二十九年より社会的養護自立支援事業が創設されました。こちらも資料にあります。
施設退所者への居住に関する支援や生活費の支給、生活、就労相談などを行う支援内容になっていて、これを受けて幾つかの自治体で事業がどんどん開始されているのですが、実際に、実情としては、任意の予算事業にとどまっているのと、この事業内容は予防的支援、退所後に困ることがないようにという事業内容が支援の基軸になっています。ただ、現場での一番の支援のニーズは、予防以上に、今困っている、今苦しいという事情を抱えた当事者の人たちの問題解決の支援が一番求められている支援であります。
新しい社会的養育ビジョンでも記されていますが、社会的養護自立支援事業に明確な法的根拠が与えられ、自治体の責務とする法改正、法整備が必要です。そして、事業内容が、予防の観点のみならず、困難な状況にある人たちが求める支援を提供できる内容に改正されていくことが必要です。
また、支援の中でより難しさを感じるケースとして、里親家庭を巣立った里子が措置解除後に困難な状況に陥ったときに里親を頼れない状況にあるとか、また、里子のアフターケアを里親が抱え込まなければならないケース、そして、社会的養護を必要だった人たち、すなわち、社会的養護が必要だったにもかかわらず、社会的養護の下、保護されず、取りこぼされている人たちが大人になって抱える問題への対応というのが非常に対応が難しいです。これらのケースは、相談者の方も私たち支援者にとっても孤立に陥りやすい支援のケースです。社会的養護が家庭的な支援へと今ミニマム化されている中で、どんな状況においても巣立った人たちが安心して声を上げられる仕組みを整えていくことが必要です。
最後に、これらを踏まえて、国への要望です。児童福祉法にアフターケアが国の責務であると明記してください。アフターケア事業の人員配置を見直し、適切な予算化をしてください。児相等にアフターケアの専任職員を配置してください。
児童福祉法では、児童養護施設など、退所者の援助を行うという定めがありますが、その支援が現実に行き届いているとは到底言えない現状です。里親や児相に至っては、退所者支援の業務がその中には盛り込まれてもいません。全国のアフターケア事業所が法的な位置付けの不明瞭な、不明確な要綱に基づく事業で、あるいは自主事業でフォローしているのが実態です。これを児童福祉法に明記して、制度的な裏付けをしっかりとしてほしいです。
アフターケアを必要とする人たちは、年齢的に見ればもう児童という年齢ではなくなっています。しかし、アフターケア事業が、児童福祉の枠、児童福祉の観点から切り離されてはならないです。児童期に受けた虐待や困難な生活によって大人になってからも安心した社会生活が送れていない退所者の人たちがたくさんいます。傷ついてきた子供期があって今強いられている困難があるという理解の下で提供される支援が相談者の回復や問題解決のためには必要です。また、子供期に受けた深い心の傷が及ぼす社会生活を営む上での困難も、アフターケアを通じて認識しています。
困難な状況を生き抜いてきた人たちの存在は、今苦しんでいる子供たちの支援に生かしていくことができます。アフターケアが適切になされることは、誰もが安心して生きられる社会を形成するために欠かせません。
以上です。
石
佐
佐藤伸一#9
○参考人(佐藤伸一君) 日本労働組合連合会岩手県連合会の事務局長をしております佐藤でございます。
本日は、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等改正案の審議の場に参考人として意見を述べさせていただく機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げます。
最初に、私ども連合は、子育てをしながら働く組合員、また、教育や保育の現場、児童相談所や自治体で働く組合員も多くおります。安心して子育てできる環境、児童虐待のない社会を目指して全国で取組をさせていただいております。
お手元に資料をお配りさせていただいておりますが、この連合の児童虐待のない社会の実現に向けてというのは、連合は、児童虐待の防止の強化、対応の改善、虐待を受けた子供の居場所づくりや心のケアといった、入口から出口まで全ての段階においてのアプローチが重要ということで、これは全国各地での討論や、あるいはブロックでの討論、あるいは産別での討論、そういったことなども重ねながらまとめさせていただいたところでございます。
今回の法案につきましては、各先生方が熱心な御議論の中で、修正などもあってでき上がったものというふうにお聞きをしております。その中で、私ども連合が考えておりました中身についても何点か、一定程度お含みをいただいたということで、感謝を申し上げます。
法案審議の最中にも痛ましい事件がございました。このようなことを繰り返さないためにも、連合としましては次の三点の事項が重要というふうに考えております。
まず一点目でございますが、防止対策の強化といたしまして、子育て世代包括支援センターの市町村単位での必置化等による保護者への相談支援体制の充実や、体罰の禁止が必要だというふうに思っております。それから、相談対応の強化といたしましては、児童相談所の職員のキャリアアップや人事の仕組み、研修体制の拡充、検討が必要であろうというふうに思っております。三点目は、里親制度等の充実や母子生活支援施設等の活用、施設を退所した児童の自立支援の強化といった社会的養護の推進、そして虐待を受けた子供や虐待に至った保護者の心のケアあるいは支援の継続的な実施が必要と考えております。これらについては、引き続き連合としてお願いをしてまいりたいというふうに思います。
さて、私は、連合岩手の事務局長に就任前十年間、岩手県の職員として児童相談所で主に虐待を担当する部署で仕事をさせていただきました。また、その間、自治労の福祉事務所・児童相談所部会というのがあるんですが、そこの部会長も何年かさせていただいて、全国の仲間と共にいろんな課題について話し合い、厚生労働省さんとも何度か話合いを持たせていただく機会などもございました。それらについて私の立場から申し上げさせていただきたいと思います。
まず一点、児童虐待対応の現状でございますが、これまでも重大事案が発生しますとその都度国からの通知を頂戴しておりますし、先生方の御議論で児童福祉法、児童虐待防止法の改正なども重ねられてまいりました。
御承知のとおり、毎年国から公表されます子ども虐待の死亡事例等の検証結果等についてというのがございます。昨年八月に第十四次報告が出されておりますけれども、その中では、全国の死亡事例の検証が行われ、そして、毎年必ず地方自治体への提言、そして国への提言ということが指摘をされております。例えば、妊娠期から支援を必要とする養育者の早期把握と切れ目ない支援の強化でありますとか、乳幼児健診未受診の家庭の把握と対応、関係機関の連携及び適切な引継ぎによる切れ目のない支援、リスクアセスメントの実施と評価など、本当に様々な視点から提言がされているわけであります。
その中で再三、繰り返し指摘されてきたことが、市町村及び児童相談所の相談体制の強化と職員の資質向上というものがございます。
児童相談所の体制強化については、これまで地方交付税の算定を改善していただきましたり、児童相談所強化プランなどを打ち出していただいて、児童福祉司の増員が図られてはまいりましたが、しかし、現場の実感としては、残念ながら毎年過去最高を更新する虐待件数の対応には追い付いていなかったのではないかというのが現状かと思われます。また、児童福祉司の増員を図りたいと現場が思っても、これは、地方自治体としては、財政当局そして人事当局の理解がなければ、通常の行政職の人事ルールではなかなか増員というのは難しいというのが一般的かと思われます。
また、御承知のとおり、都市部では児童相談所児童福祉司の一人当たりの担当ケースが百件を超えると、先日も百数十件という報道ございましたけれども、そういう状況でございます。常に百件のケースを抱えていて、そこに毎日新しいケースが通告で三件、四件来る、そういう状況では、先ほど申し上げた提言でいっぱい書かれていても、それをやりたくてもなかなかそのとおりにやることは難しい。それから、緊急対応についても、迅速かつ的確にというふうに言われておりますけれども、そうしたくてもなかなかできない。あるいは、関係機関連携が重要ということは知りつつも、学校、警察、医療機関などとじっくりと連携するための時間を割くことができない。加えて、施設入所や里親委託となった子供たち、どうしているかなと気になることはいっぱいあるわけですけれども、なかなか会いに行ってゆっくり話を聞くというような、そういう余裕がまずないというのが現実ではないかというふうに思っております。
一人当たり何ケースがいいかということについては様々御意見あろうと思いますけれども、私がこれまで研修会等でお聞きした先生方のお話をお聞きしますと、欧米では一人当たり二十ケース、あるいはお隣の韓国でも二十ケースぐらいというふうにお聞きしているわけですが、大変羨ましいなというふうに思った記憶がございます。これまでの増員の方法ではもう対応し切れないのではないかなというのが私の実感でございます。
また、ここ数年で児童福祉司の増員図られている児童相談所、大変多うございますけれど、新採用ですとかあるいは経験のない若い福祉司が配置をされる例が多くなっております。国による研修は横浜にございます子どもの虹情報研修センターさんで担っていただいておりますが、専門の人材を育成するためにも研修機会の拡充をお願いしたいというふうに存じます。
一方、市区町村でございますが、非常勤の家庭相談員さんが本当に夜討ち朝駆けで献身的に活動しておられるという方も私たくさん存じ上げておりますけれど、子供の命を守る仕事、あるいは人の一生に関わる仕事でありながら、月額十数万円の報酬、それから研修機会もほとんどないというような市町村もあります。市町村の体制強化のためには、そういった研修等も含めた処遇の改善というものも是非必要だというふうに考えております。
二〇一六年の児童福祉法改正で、子育て世代包括支援センターの全国展開、子ども家庭支援拠点の整備、要保護児童対策地域協議会への専門職配置の義務化などが図られておりますけれども、全国的にはまだ道半ばという状況ではないかなというふうに思っております。
児童虐待の発生予防のためには、市区町村による従来からの母子保健や子育て支援活動を含めて、若い保護者の方、頼れる家族がいないという若いママ、パパ、それから経済的、精神的問題を抱えているような、そういった保護者の方々に寄り添った支援が重要であるというふうに考えております。
最後に、私、労働組合の立場で上がっておりますのでその立場で申し上げますが、地方、都市部を問わず、正規雇用では、長時間労働、過酷なノルマ、パワハラといった、いわゆるブラック企業が蔓延をしております。非正規雇用では、年収二百万円以下の低賃金、そしていつ首になるか分からない不安定雇用ということが問題となっております。御承知のとおりでございます。子供の貧困や児童虐待に関わっている方々とお話をしますと、子育てをしている保護者の働き方が良くならなければ、あるいは、若いパパ、ママやシングルで子育てを頑張っている方々が大事にされる社会じゃないと虐待は減らないよね、貧困は減らないよねという話にいつもなるところでございます。
子供食堂や子供の居場所づくり、あるいは一人親への支援など、多様な活動が地方でも活発になっておりますが、それらの活動に対する御支援も今後引き続きお願いを申し上げまして、私の意見とさせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等改正案の審議の場に参考人として意見を述べさせていただく機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げます。
最初に、私ども連合は、子育てをしながら働く組合員、また、教育や保育の現場、児童相談所や自治体で働く組合員も多くおります。安心して子育てできる環境、児童虐待のない社会を目指して全国で取組をさせていただいております。
お手元に資料をお配りさせていただいておりますが、この連合の児童虐待のない社会の実現に向けてというのは、連合は、児童虐待の防止の強化、対応の改善、虐待を受けた子供の居場所づくりや心のケアといった、入口から出口まで全ての段階においてのアプローチが重要ということで、これは全国各地での討論や、あるいはブロックでの討論、あるいは産別での討論、そういったことなども重ねながらまとめさせていただいたところでございます。
今回の法案につきましては、各先生方が熱心な御議論の中で、修正などもあってでき上がったものというふうにお聞きをしております。その中で、私ども連合が考えておりました中身についても何点か、一定程度お含みをいただいたということで、感謝を申し上げます。
法案審議の最中にも痛ましい事件がございました。このようなことを繰り返さないためにも、連合としましては次の三点の事項が重要というふうに考えております。
まず一点目でございますが、防止対策の強化といたしまして、子育て世代包括支援センターの市町村単位での必置化等による保護者への相談支援体制の充実や、体罰の禁止が必要だというふうに思っております。それから、相談対応の強化といたしましては、児童相談所の職員のキャリアアップや人事の仕組み、研修体制の拡充、検討が必要であろうというふうに思っております。三点目は、里親制度等の充実や母子生活支援施設等の活用、施設を退所した児童の自立支援の強化といった社会的養護の推進、そして虐待を受けた子供や虐待に至った保護者の心のケアあるいは支援の継続的な実施が必要と考えております。これらについては、引き続き連合としてお願いをしてまいりたいというふうに思います。
さて、私は、連合岩手の事務局長に就任前十年間、岩手県の職員として児童相談所で主に虐待を担当する部署で仕事をさせていただきました。また、その間、自治労の福祉事務所・児童相談所部会というのがあるんですが、そこの部会長も何年かさせていただいて、全国の仲間と共にいろんな課題について話し合い、厚生労働省さんとも何度か話合いを持たせていただく機会などもございました。それらについて私の立場から申し上げさせていただきたいと思います。
まず一点、児童虐待対応の現状でございますが、これまでも重大事案が発生しますとその都度国からの通知を頂戴しておりますし、先生方の御議論で児童福祉法、児童虐待防止法の改正なども重ねられてまいりました。
御承知のとおり、毎年国から公表されます子ども虐待の死亡事例等の検証結果等についてというのがございます。昨年八月に第十四次報告が出されておりますけれども、その中では、全国の死亡事例の検証が行われ、そして、毎年必ず地方自治体への提言、そして国への提言ということが指摘をされております。例えば、妊娠期から支援を必要とする養育者の早期把握と切れ目ない支援の強化でありますとか、乳幼児健診未受診の家庭の把握と対応、関係機関の連携及び適切な引継ぎによる切れ目のない支援、リスクアセスメントの実施と評価など、本当に様々な視点から提言がされているわけであります。
その中で再三、繰り返し指摘されてきたことが、市町村及び児童相談所の相談体制の強化と職員の資質向上というものがございます。
児童相談所の体制強化については、これまで地方交付税の算定を改善していただきましたり、児童相談所強化プランなどを打ち出していただいて、児童福祉司の増員が図られてはまいりましたが、しかし、現場の実感としては、残念ながら毎年過去最高を更新する虐待件数の対応には追い付いていなかったのではないかというのが現状かと思われます。また、児童福祉司の増員を図りたいと現場が思っても、これは、地方自治体としては、財政当局そして人事当局の理解がなければ、通常の行政職の人事ルールではなかなか増員というのは難しいというのが一般的かと思われます。
また、御承知のとおり、都市部では児童相談所児童福祉司の一人当たりの担当ケースが百件を超えると、先日も百数十件という報道ございましたけれども、そういう状況でございます。常に百件のケースを抱えていて、そこに毎日新しいケースが通告で三件、四件来る、そういう状況では、先ほど申し上げた提言でいっぱい書かれていても、それをやりたくてもなかなかそのとおりにやることは難しい。それから、緊急対応についても、迅速かつ的確にというふうに言われておりますけれども、そうしたくてもなかなかできない。あるいは、関係機関連携が重要ということは知りつつも、学校、警察、医療機関などとじっくりと連携するための時間を割くことができない。加えて、施設入所や里親委託となった子供たち、どうしているかなと気になることはいっぱいあるわけですけれども、なかなか会いに行ってゆっくり話を聞くというような、そういう余裕がまずないというのが現実ではないかというふうに思っております。
一人当たり何ケースがいいかということについては様々御意見あろうと思いますけれども、私がこれまで研修会等でお聞きした先生方のお話をお聞きしますと、欧米では一人当たり二十ケース、あるいはお隣の韓国でも二十ケースぐらいというふうにお聞きしているわけですが、大変羨ましいなというふうに思った記憶がございます。これまでの増員の方法ではもう対応し切れないのではないかなというのが私の実感でございます。
また、ここ数年で児童福祉司の増員図られている児童相談所、大変多うございますけれど、新採用ですとかあるいは経験のない若い福祉司が配置をされる例が多くなっております。国による研修は横浜にございます子どもの虹情報研修センターさんで担っていただいておりますが、専門の人材を育成するためにも研修機会の拡充をお願いしたいというふうに存じます。
一方、市区町村でございますが、非常勤の家庭相談員さんが本当に夜討ち朝駆けで献身的に活動しておられるという方も私たくさん存じ上げておりますけれど、子供の命を守る仕事、あるいは人の一生に関わる仕事でありながら、月額十数万円の報酬、それから研修機会もほとんどないというような市町村もあります。市町村の体制強化のためには、そういった研修等も含めた処遇の改善というものも是非必要だというふうに考えております。
二〇一六年の児童福祉法改正で、子育て世代包括支援センターの全国展開、子ども家庭支援拠点の整備、要保護児童対策地域協議会への専門職配置の義務化などが図られておりますけれども、全国的にはまだ道半ばという状況ではないかなというふうに思っております。
児童虐待の発生予防のためには、市区町村による従来からの母子保健や子育て支援活動を含めて、若い保護者の方、頼れる家族がいないという若いママ、パパ、それから経済的、精神的問題を抱えているような、そういった保護者の方々に寄り添った支援が重要であるというふうに考えております。
最後に、私、労働組合の立場で上がっておりますのでその立場で申し上げますが、地方、都市部を問わず、正規雇用では、長時間労働、過酷なノルマ、パワハラといった、いわゆるブラック企業が蔓延をしております。非正規雇用では、年収二百万円以下の低賃金、そしていつ首になるか分からない不安定雇用ということが問題となっております。御承知のとおりでございます。子供の貧困や児童虐待に関わっている方々とお話をしますと、子育てをしている保護者の働き方が良くならなければ、あるいは、若いパパ、ママやシングルで子育てを頑張っている方々が大事にされる社会じゃないと虐待は減らないよね、貧困は減らないよねという話にいつもなるところでございます。
子供食堂や子供の居場所づくり、あるいは一人親への支援など、多様な活動が地方でも活発になっておりますが、それらの活動に対する御支援も今後引き続きお願いを申し上げまして、私の意見とさせていただきます。
ありがとうございました。
石
奥
奥山眞紀子#11
○参考人(奥山眞紀子君) よろしくお願いいたします。
今年、日本が子どもの権利条約を批准して二十五周年になりますが、その年に詩梨ちゃん事件が起きてしまったということに非常に胸を痛めております。
私は、二十五年ぐらいですか、医療の場に身を置きながらこの分野について関わってきた者でございます。医療の分野との違いとして、やっぱりイノベーションがなかなかこの分野は起きない、スピードが遅いというのをずっと感じておりました。その一つは、もちろん市場原理が働かないというのが一つでしょうし、もう一つはプロ意識の問題、この二つがあるんではないかなというふうに思っております。
市場原理が働かないということは、やはり当然の必要なことですから、制度が先読みして、新しい制度にどんどん変えていかないと追い付かないということになると思うんですね。
例えば、今回、詩梨ちゃんの事件が起きました。私の資料の一番最後に、ちょっと無理を言って、まだ確定数字じゃないのに、無理言って某政令市の過去五年間の通告数を出していただきました。見ていただくと、二十七年に比べたらもう三倍近くになっています。これに対応、全部に例えば四十八時間ルールをやろうと思ったら、これはもう無理です。この増えているのは何かといえば、近隣からの泣き声通告とかDVの通告とかが増えているわけですね。通告がない方がいいわけではありません、当然、あった方がいいんです。ですから、百例ある中でどのぐらいの力を入れなきゃいけないかというのは多様化しているということなんですね。
恐らく、百例の中ですぐ行かなきゃならないのは数例でしょうし、四十八時間でやらなきゃいけないのは三〇%ぐらいかなというふうに感じておりますが、そういう数字はまだ出ていませんので分かりませんけれども、それを四十八時間ルールを全部徹底せよというのは、これは無理です。何が起きているかといえば、児童相談所に負荷が掛かって、正常な働きができなくなっているのが現状です。
だとしたら、どうしたらいいか。このことについては、二十八年改正の基礎となった、新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会という委員会が報告書を出していますけれども、その中で、やっぱりまず通告を受けた人がきちんと通告者から聞く能力を持って聞き出して、そして、ある情報と照らし合わせながら、すぐ行かなきゃならないのか、四十八時間でいいのか、それとも支援ベースで入った方がいいのか。先ほど、百人の通告があったらと言いましたけど、恐らく九十人ぐらいは支援を必要としている人たちです。だから、支援ベースに入った方がいい人たちもいるわけですよね。そういう判断を、トリアージをしていく。これは何もここで初めて言っているんではなくて、ほかの国ではやられ始めていることです。スクリーナーのトレーニングというのがあって、スクリーナーがそれをトリアージして皆さんに振り分けていくということが行われているわけです。やはりそういうことをすべきだというのを三年前に報告書は述べているわけですけれども、このスピードが遅い。ですから、今回の北海道の札幌市の方々も、もう忙しくて手が回らなかったというふうにおっしゃっていますけど、確かにその面はあったのではないかというふうに思います。
そのほかですけれども、システムがやっぱり変わるスピードがすごく遅かったということが大きな問題で、例えば、相談機能は恐らく市町村が今後担っていくべきだろうというふうに思います、寄り添い型の支援として。その基盤をきちんと整備すること、これが今急務だろうと思います。
詩梨ちゃん事件でも、一歳六か月健診で四、五か月の身長、体重しかなかった。これはもう私たちからすればとんでもないことです。一か月そのままで置いたら脳がダメージをどのぐらい受けるかというのを考えてほしいと思います。そのような状態でありながら、地域での寄り添い型支援がうまくできなかった。だとしたら、どう介入も併せて一緒にやっていくんだろうかということを考えなきゃいけなかった。
しかも、それが、児童相談所が一歳九か月のときに通告を受けました、情報が伝わっていない、同じ政令市なのになぜと思いました。札幌市は一か所しか児童相談所がなくて、二百万を管轄しています。そして、十か所の保健センターがあると。この中でのコミュニケーションの不足というのがあったのかもしれないというふうにも思います。同じ政令市であったら、本来もっとコミュニケーションがあってもいい。これが同じ政令市じゃない県と市になったら、もっとコミュニケーション悪いです。そこのところを考えたら、できるだけ児童相談所も市町村レベルに落としていく必要があるということが言えるだろうというふうに思います。
そして、もう一つ大きなことは、今回、警察も入りました。でも、警察の方も、あの小ささを見ても危機感を持てなかった、傷がないというだけで終わってしまった。警察の中にやっぱり虐待対応をちゃんとできるチームを持ってほしいというふうに思います。
そして、司法関与も日本は非常に薄いです。以前から司法関与が必要だということはみんな声を上げていたんですけれども、司法も余り関与していただけない。やっと、二十九年、皆さんのおかげで改正されて、治療命令に近いものもできました。でも、十年遅れています。ですから、結愛ちゃんや心愛ちゃんのお父さんが自分から、治療してくださいって行くはずないんですね。そうすると、治療命令が必要なんです。二十九年にやっとできて、今、そういう方々を治療できる場所って数か所しかないんですよ。十年遅れたから技術が向上しないんですね。
やっぱりスピード感とても大切だと思いますし、今、もうここまで来たら、児相だけでやる時代ではない。児童相談所に権限を与え権限を与えしてきました。でも、資格もない一般の方々と、少し、もちろんいろんな、何というんですか、要件はありますけど、その要件に合った方々ならいいという形で、公務員という形でやってきている中で、プロ意識が育っていないということがやっぱり次の問題ではないかと思います。ですから、プロとして対応しなければイノベーションができるはずがない。恐らく、ここにいらっしゃる方々はみんなプロ意識が高い方々なんですけれども、一般の児相の中ではやはりまだまだだろうというふうに思いますし、そういう意味では、きちんとした資格、そして資格を持っている人に対しての優遇ということをやっていかなければいけないんではないかというふうに思います。
そして、例えば、本当に質を上げなきゃ駄目なんです、マニュアルだけでは。なぜかといったら、やっぱり一歳九か月で四、五か月の子供を見て、あるいは、警察は二歳過ぎている子供を見て、四、五か月の身長体重の子供を見て危機感を持てないとしたら、これはプロじゃないというふうに私は思います。やはりそこのところを担保していく必要があるんではないか。
そして、もう一つイノベーションを進めるためには、やはりこういう制度を変えなきゃならないような分野でのイノベーションをやるためには、透明化ということが一番大きいんではないかと思います。
今回、児童相談所の第三者評価というのを法案では入れていただきました。重要だと思います。ただ、一時保護所、児童相談所は各県に一か所から数か所しかありません。それを県が主導でやっていくことには限界があると思います。やはり評価機構のようなものをつくって、しっかりとして透明化をしていくということをしなきゃいけないんではないか。このことに関しては、モデルとしてはイギリスのOFSTEDというのもございます。そういうところを参考にしながらでも、もう少ししっかりとした評価制度というのをつくっていかなきゃいけないというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →今年、日本が子どもの権利条約を批准して二十五周年になりますが、その年に詩梨ちゃん事件が起きてしまったということに非常に胸を痛めております。
私は、二十五年ぐらいですか、医療の場に身を置きながらこの分野について関わってきた者でございます。医療の分野との違いとして、やっぱりイノベーションがなかなかこの分野は起きない、スピードが遅いというのをずっと感じておりました。その一つは、もちろん市場原理が働かないというのが一つでしょうし、もう一つはプロ意識の問題、この二つがあるんではないかなというふうに思っております。
市場原理が働かないということは、やはり当然の必要なことですから、制度が先読みして、新しい制度にどんどん変えていかないと追い付かないということになると思うんですね。
例えば、今回、詩梨ちゃんの事件が起きました。私の資料の一番最後に、ちょっと無理を言って、まだ確定数字じゃないのに、無理言って某政令市の過去五年間の通告数を出していただきました。見ていただくと、二十七年に比べたらもう三倍近くになっています。これに対応、全部に例えば四十八時間ルールをやろうと思ったら、これはもう無理です。この増えているのは何かといえば、近隣からの泣き声通告とかDVの通告とかが増えているわけですね。通告がない方がいいわけではありません、当然、あった方がいいんです。ですから、百例ある中でどのぐらいの力を入れなきゃいけないかというのは多様化しているということなんですね。
恐らく、百例の中ですぐ行かなきゃならないのは数例でしょうし、四十八時間でやらなきゃいけないのは三〇%ぐらいかなというふうに感じておりますが、そういう数字はまだ出ていませんので分かりませんけれども、それを四十八時間ルールを全部徹底せよというのは、これは無理です。何が起きているかといえば、児童相談所に負荷が掛かって、正常な働きができなくなっているのが現状です。
だとしたら、どうしたらいいか。このことについては、二十八年改正の基礎となった、新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会という委員会が報告書を出していますけれども、その中で、やっぱりまず通告を受けた人がきちんと通告者から聞く能力を持って聞き出して、そして、ある情報と照らし合わせながら、すぐ行かなきゃならないのか、四十八時間でいいのか、それとも支援ベースで入った方がいいのか。先ほど、百人の通告があったらと言いましたけど、恐らく九十人ぐらいは支援を必要としている人たちです。だから、支援ベースに入った方がいい人たちもいるわけですよね。そういう判断を、トリアージをしていく。これは何もここで初めて言っているんではなくて、ほかの国ではやられ始めていることです。スクリーナーのトレーニングというのがあって、スクリーナーがそれをトリアージして皆さんに振り分けていくということが行われているわけです。やはりそういうことをすべきだというのを三年前に報告書は述べているわけですけれども、このスピードが遅い。ですから、今回の北海道の札幌市の方々も、もう忙しくて手が回らなかったというふうにおっしゃっていますけど、確かにその面はあったのではないかというふうに思います。
そのほかですけれども、システムがやっぱり変わるスピードがすごく遅かったということが大きな問題で、例えば、相談機能は恐らく市町村が今後担っていくべきだろうというふうに思います、寄り添い型の支援として。その基盤をきちんと整備すること、これが今急務だろうと思います。
詩梨ちゃん事件でも、一歳六か月健診で四、五か月の身長、体重しかなかった。これはもう私たちからすればとんでもないことです。一か月そのままで置いたら脳がダメージをどのぐらい受けるかというのを考えてほしいと思います。そのような状態でありながら、地域での寄り添い型支援がうまくできなかった。だとしたら、どう介入も併せて一緒にやっていくんだろうかということを考えなきゃいけなかった。
しかも、それが、児童相談所が一歳九か月のときに通告を受けました、情報が伝わっていない、同じ政令市なのになぜと思いました。札幌市は一か所しか児童相談所がなくて、二百万を管轄しています。そして、十か所の保健センターがあると。この中でのコミュニケーションの不足というのがあったのかもしれないというふうにも思います。同じ政令市であったら、本来もっとコミュニケーションがあってもいい。これが同じ政令市じゃない県と市になったら、もっとコミュニケーション悪いです。そこのところを考えたら、できるだけ児童相談所も市町村レベルに落としていく必要があるということが言えるだろうというふうに思います。
そして、もう一つ大きなことは、今回、警察も入りました。でも、警察の方も、あの小ささを見ても危機感を持てなかった、傷がないというだけで終わってしまった。警察の中にやっぱり虐待対応をちゃんとできるチームを持ってほしいというふうに思います。
そして、司法関与も日本は非常に薄いです。以前から司法関与が必要だということはみんな声を上げていたんですけれども、司法も余り関与していただけない。やっと、二十九年、皆さんのおかげで改正されて、治療命令に近いものもできました。でも、十年遅れています。ですから、結愛ちゃんや心愛ちゃんのお父さんが自分から、治療してくださいって行くはずないんですね。そうすると、治療命令が必要なんです。二十九年にやっとできて、今、そういう方々を治療できる場所って数か所しかないんですよ。十年遅れたから技術が向上しないんですね。
やっぱりスピード感とても大切だと思いますし、今、もうここまで来たら、児相だけでやる時代ではない。児童相談所に権限を与え権限を与えしてきました。でも、資格もない一般の方々と、少し、もちろんいろんな、何というんですか、要件はありますけど、その要件に合った方々ならいいという形で、公務員という形でやってきている中で、プロ意識が育っていないということがやっぱり次の問題ではないかと思います。ですから、プロとして対応しなければイノベーションができるはずがない。恐らく、ここにいらっしゃる方々はみんなプロ意識が高い方々なんですけれども、一般の児相の中ではやはりまだまだだろうというふうに思いますし、そういう意味では、きちんとした資格、そして資格を持っている人に対しての優遇ということをやっていかなければいけないんではないかというふうに思います。
そして、例えば、本当に質を上げなきゃ駄目なんです、マニュアルだけでは。なぜかといったら、やっぱり一歳九か月で四、五か月の子供を見て、あるいは、警察は二歳過ぎている子供を見て、四、五か月の身長体重の子供を見て危機感を持てないとしたら、これはプロじゃないというふうに私は思います。やはりそこのところを担保していく必要があるんではないか。
そして、もう一つイノベーションを進めるためには、やはりこういう制度を変えなきゃならないような分野でのイノベーションをやるためには、透明化ということが一番大きいんではないかと思います。
今回、児童相談所の第三者評価というのを法案では入れていただきました。重要だと思います。ただ、一時保護所、児童相談所は各県に一か所から数か所しかありません。それを県が主導でやっていくことには限界があると思います。やはり評価機構のようなものをつくって、しっかりとして透明化をしていくということをしなきゃいけないんではないか。このことに関しては、モデルとしてはイギリスのOFSTEDというのもございます。そういうところを参考にしながらでも、もう少ししっかりとした評価制度というのをつくっていかなきゃいけないというふうに思います。
以上です。
石
石田昌宏#12
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
小
小川克巳#13
○小川克巳君 自民党の小川でございます。
ただいま五人の参考人の方々から、それぞれの立場で非常に貴重な御意見といいますか御提言を頂戴しました。本当にありがとうございます。
私も個人的にゼロ歳児と三歳の孫がいますんで、その孫たちと遊んでいると、やっぱりついあの虐待の事件のことなんかを思ったりするわけですけれども、非常に悲惨な事件が最近立て続けに起こっておりまして、その都度非常に暗たんたる思いになります。
何とかしなくちゃいけないというふうな思いに駆られるわけですけれども、非常に問題の根は深いというふうに思っておりまして、これをどういうふうに片付けていくのかといったら、もう端的な答えはないなというふうに思うんですが、予防という、病気でもそうですけれども、予防の観点からいうと、親の要するに妊娠期から出産に至るまでの過程、そして出産後から育児に移行する過程の中で、しっかりと寄り添うような仕組みがあったり、あるいは人がいたりということが実現するならば、それが一番効果的なのかなというふうにも思ったりします。
そういう意味で、いろいろな仕組みが最近打ち出されてはきているんですけれども、残念ながらそれぞれの制度の中で連結性がないというふうなことはまた一つ大きな課題だと思いますし、先ほど御指摘いただきました、そこに関わる人たちのいわゆるスキルの問題、これも非常に大きいというふうに思います。
今回の改定で、児童福祉司を二千二十名増やすというふうなことが計画されておりますけれども、数だけ増やせばいいという話ではなかろうというふうにも思いますし、当然、そこに見合った資質をどう備えさせていくのかというふうなことがまた次の課題にもなってくるわけですけれども、突き詰めて言いますならば、介護保険が成立したときに介護の社会化ということがよく言われました。そういう観点から、育児に関しても社会化ということを考えていく必要があるんだろうと。
これは、あらゆる場面で最近地域の活性化ということをよく言われますけれども、人と人との関係性の中においてもまた同じことが言えるんだろうというふうに思っております。そういう意味で、それぞれの立場から御提言いただきましたけれども、共通していたのは、やはりきめ細かな、目の細かい形での共生ということなのかなというふうにも思ったりしております。
そういう意味で、それぞれのお立場から、育児の社会化、若しくは先ほど御提言いただきましたいわゆる社会的養護、こういったことを具体化するためにまず何が必要なのかといったことについて、それぞれの立場から御意見を頂戴できますと有り難いと思います。
まず、江口参考人からよろしくお願いします。
この発言だけを見る →ただいま五人の参考人の方々から、それぞれの立場で非常に貴重な御意見といいますか御提言を頂戴しました。本当にありがとうございます。
私も個人的にゼロ歳児と三歳の孫がいますんで、その孫たちと遊んでいると、やっぱりついあの虐待の事件のことなんかを思ったりするわけですけれども、非常に悲惨な事件が最近立て続けに起こっておりまして、その都度非常に暗たんたる思いになります。
何とかしなくちゃいけないというふうな思いに駆られるわけですけれども、非常に問題の根は深いというふうに思っておりまして、これをどういうふうに片付けていくのかといったら、もう端的な答えはないなというふうに思うんですが、予防という、病気でもそうですけれども、予防の観点からいうと、親の要するに妊娠期から出産に至るまでの過程、そして出産後から育児に移行する過程の中で、しっかりと寄り添うような仕組みがあったり、あるいは人がいたりということが実現するならば、それが一番効果的なのかなというふうにも思ったりします。
そういう意味で、いろいろな仕組みが最近打ち出されてはきているんですけれども、残念ながらそれぞれの制度の中で連結性がないというふうなことはまた一つ大きな課題だと思いますし、先ほど御指摘いただきました、そこに関わる人たちのいわゆるスキルの問題、これも非常に大きいというふうに思います。
今回の改定で、児童福祉司を二千二十名増やすというふうなことが計画されておりますけれども、数だけ増やせばいいという話ではなかろうというふうにも思いますし、当然、そこに見合った資質をどう備えさせていくのかというふうなことがまた次の課題にもなってくるわけですけれども、突き詰めて言いますならば、介護保険が成立したときに介護の社会化ということがよく言われました。そういう観点から、育児に関しても社会化ということを考えていく必要があるんだろうと。
これは、あらゆる場面で最近地域の活性化ということをよく言われますけれども、人と人との関係性の中においてもまた同じことが言えるんだろうというふうに思っております。そういう意味で、それぞれの立場から御提言いただきましたけれども、共通していたのは、やはりきめ細かな、目の細かい形での共生ということなのかなというふうにも思ったりしております。
そういう意味で、それぞれのお立場から、育児の社会化、若しくは先ほど御提言いただきましたいわゆる社会的養護、こういったことを具体化するためにまず何が必要なのかといったことについて、それぞれの立場から御意見を頂戴できますと有り難いと思います。
まず、江口参考人からよろしくお願いします。
江
江口晋#14
○参考人(江口晋君) ありがとうございます。
まず最初に、児童相談所がゴールキーパーとして今役割を担っております。ゴールキーパーだけでは地域を支え切れないというのはもう自明の理でございます。救急病院としての役割を児童相談所が果たしておりますので、私は、市町村がホームドクターとして地域に根差した様々な取組を地域で展開していってほしいというふうに思っているところでございます。
例えば、うち、寝屋川市でございますけれども、寝屋川の警察と寝屋川の郵便局が連携しまして、郵便配達のとき気になったら連絡してくれる、あるいは子供食堂の方々が協力して連絡してくれると、それぞれの地域にある資源がいろいろな形で、面でセーフティーネットをつくっていく形を本当に地域ごとに独自につくっていく必要があるのかなと。社会的資源も違います、社会的養護の資源も違います、里親の数も大分違います。それをうまく組み合わせながらやっていきたい。その意味で、最終の救急病院がきちっとアセスメントできるような力を身に付けていく必要があるというふうに認識しております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず最初に、児童相談所がゴールキーパーとして今役割を担っております。ゴールキーパーだけでは地域を支え切れないというのはもう自明の理でございます。救急病院としての役割を児童相談所が果たしておりますので、私は、市町村がホームドクターとして地域に根差した様々な取組を地域で展開していってほしいというふうに思っているところでございます。
例えば、うち、寝屋川市でございますけれども、寝屋川の警察と寝屋川の郵便局が連携しまして、郵便配達のとき気になったら連絡してくれる、あるいは子供食堂の方々が協力して連絡してくれると、それぞれの地域にある資源がいろいろな形で、面でセーフティーネットをつくっていく形を本当に地域ごとに独自につくっていく必要があるのかなと。社会的資源も違います、社会的養護の資源も違います、里親の数も大分違います。それをうまく組み合わせながらやっていきたい。その意味で、最終の救急病院がきちっとアセスメントできるような力を身に付けていく必要があるというふうに認識しております。
以上でございます。
鈴
鈴木聡#15
○参考人(鈴木聡君) 御質問ありがとうございます。
今まで、子育て支援というふうな言葉がすごく語られてきておりますけれども、それの背景には、子供は親が育てるのが当然なんだということがございます。それは一方では当たり前なんですけれども、それだけに、そこだけに言い過ぎると、非常に保護者に対する負担になるという部分はあります。
それと、求めてこられる方はいいんですけれども、求めてこられない方なんていうのもやっぱりおられるわけですね。その方たちにどうするのか。そして、子供を育てる、子供の権利を守るということからいうと、地域がやっぱりやっていかなきゃいけないというふうなこともございます。
ですから、そういうふうな子育て支援、いわゆる親の義務としての子育て支援とともに、直接支援と言うんでしょうかね、そういうのも、子供の直接支援というのも必要ではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →今まで、子育て支援というふうな言葉がすごく語られてきておりますけれども、それの背景には、子供は親が育てるのが当然なんだということがございます。それは一方では当たり前なんですけれども、それだけに、そこだけに言い過ぎると、非常に保護者に対する負担になるという部分はあります。
それと、求めてこられる方はいいんですけれども、求めてこられない方なんていうのもやっぱりおられるわけですね。その方たちにどうするのか。そして、子供を育てる、子供の権利を守るということからいうと、地域がやっぱりやっていかなきゃいけないというふうなこともございます。
ですから、そういうふうな子育て支援、いわゆる親の義務としての子育て支援とともに、直接支援と言うんでしょうかね、そういうのも、子供の直接支援というのも必要ではないかというふうに思います。
高
高橋亜美#16
○参考人(高橋亜美君) そうですね、親も家族も、自分一人で子育てを担わなければいいんだという、何ていうか、安心して助けを求めていい、今子育てするのがつらいんだということを一人で抱え込まなくてもいい相談先、話せる場所というのが当たり前にある仕組みが必要ということ。
あと、それを発信するためには、私は、一人一人の何か幼少期からの教育というか、私たち小さいときから、子供は親の言うことを聞くとか、親は自分の子供の全責任を負わなきゃいけないという、何かそういう子育て感の中で私たち生きているので、そうじゃないというところ、自分は自分を大切にする、それが、親に大切にされないときに誰かに助けを求めていいんだということだったりとか、そういった何か根本的な、自分を大切にするということの在り方も教育の中で、ちょっと漠然とした意見になっちゃうんですけど、なされていかないと、助けてって言うのって本当に勇気が要ること、しかも子育てや自分の子供のことで誰かに助けを求めるということはすごくハードルが高いことなので、何か元々の育ちの中から、誰かを求めていい、頼っていいという、何か人格形成がなされていくということも必要だと思っています。
この発言だけを見る →あと、それを発信するためには、私は、一人一人の何か幼少期からの教育というか、私たち小さいときから、子供は親の言うことを聞くとか、親は自分の子供の全責任を負わなきゃいけないという、何かそういう子育て感の中で私たち生きているので、そうじゃないというところ、自分は自分を大切にする、それが、親に大切にされないときに誰かに助けを求めていいんだということだったりとか、そういった何か根本的な、自分を大切にするということの在り方も教育の中で、ちょっと漠然とした意見になっちゃうんですけど、なされていかないと、助けてって言うのって本当に勇気が要ること、しかも子育てや自分の子供のことで誰かに助けを求めるということはすごくハードルが高いことなので、何か元々の育ちの中から、誰かを求めていい、頼っていいという、何か人格形成がなされていくということも必要だと思っています。
佐
佐藤伸一#17
○参考人(佐藤伸一君) 先生御指摘のとおり、育児の社会化というのは重要だというふうに思っております。
人と人の関連性ということも本当に重要なんですが、私の拙い経験の中では、やっぱり若いママ、パパ、役所に相談をするということのハードルが高かったり、あと、保健師さんは決して叱っているわけではないんですけれども、健診などで保健師さんから話を聞くと、何か叱られているようなイメージで感じてしまって、なかなか保健師さんにも行きづらい、で、ネットで決して正しくない情報で判断をしてしまったりということがありますので、もちろん、役所のそういった様々な、先ほど申し上げた子育て支援センターですとか包括支援センターですとか拠点ですとか、そういったところでいろんな方々がパパやママに寄り添うということと、それから、何でもしゃべっていいんだよ、大変だったねという寄り添いの中での人間の関係性ですね、先生おっしゃるような、そういったものを育んでいければいいのかなというふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →人と人の関連性ということも本当に重要なんですが、私の拙い経験の中では、やっぱり若いママ、パパ、役所に相談をするということのハードルが高かったり、あと、保健師さんは決して叱っているわけではないんですけれども、健診などで保健師さんから話を聞くと、何か叱られているようなイメージで感じてしまって、なかなか保健師さんにも行きづらい、で、ネットで決して正しくない情報で判断をしてしまったりということがありますので、もちろん、役所のそういった様々な、先ほど申し上げた子育て支援センターですとか包括支援センターですとか拠点ですとか、そういったところでいろんな方々がパパやママに寄り添うということと、それから、何でもしゃべっていいんだよ、大変だったねという寄り添いの中での人間の関係性ですね、先生おっしゃるような、そういったものを育んでいければいいのかなというふうに思っております。
以上です。
奥
奥山眞紀子#18
○参考人(奥山眞紀子君) ほとんど皆さんがおっしゃっていただいてしまったんですけれども、二十九年度に出しました、新しい社会的養育ビジョンというのが出ています。その検討会の座長をさせていただきましたけれども、これはまさに、社会的に、全ての子供を対象として養育を社会が一部担わなくてはいけないんだという考え方で出されたものでございます。
その中で、いろいろ書いてあるんで全部ここで言うわけではないんですけれども、厚労省の方も、二〇二二年までに全ての市区町村に子ども家庭総合支援拠点を設置するというふうにおっしゃっておられます。その要綱の中にも、その役割として、個別に対応するだけじゃなくて地域づくりというのもその役割ですよということが書かれております。
ですから、やはり拠点をつくりつつそういう地域づくりをしていくということが今喫緊に必要なことではないかなというふうに思っております。
この発言だけを見る →その中で、いろいろ書いてあるんで全部ここで言うわけではないんですけれども、厚労省の方も、二〇二二年までに全ての市区町村に子ども家庭総合支援拠点を設置するというふうにおっしゃっておられます。その要綱の中にも、その役割として、個別に対応するだけじゃなくて地域づくりというのもその役割ですよということが書かれております。
ですから、やはり拠点をつくりつつそういう地域づくりをしていくということが今喫緊に必要なことではないかなというふうに思っております。
小
小川克巳#19
○小川克巳君 ありがとうございます。
いわゆる、先ほど児相だけがやる仕事じゃないというふうに、今、奥山参考人おっしゃっていました。私もそう思うんですけれども、だから、理想的には生活圏域ごとにそういった拠点をつくっていくというのが必要なんだろうと。そういう意味では、昔、民生委員、昔って、現在も民生委員制度ありますけれども、その民生委員がある部分そういった機能を果たしていたのかなというふうにも思うんですが、そこら辺の機能が地域住民の力とともに少し落ちているのかなという気がします。だから、そこら辺を再構築していく必要があるんだろうというふうに思いますが。
非常にお伺いしたいことたくさんあったんですが、ちょっと時間が参りましたので、ここで一旦終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →いわゆる、先ほど児相だけがやる仕事じゃないというふうに、今、奥山参考人おっしゃっていました。私もそう思うんですけれども、だから、理想的には生活圏域ごとにそういった拠点をつくっていくというのが必要なんだろうと。そういう意味では、昔、民生委員、昔って、現在も民生委員制度ありますけれども、その民生委員がある部分そういった機能を果たしていたのかなというふうにも思うんですが、そこら辺の機能が地域住民の力とともに少し落ちているのかなという気がします。だから、そこら辺を再構築していく必要があるんだろうというふうに思いますが。
非常にお伺いしたいことたくさんあったんですが、ちょっと時間が参りましたので、ここで一旦終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
川
川田龍平#20
○川田龍平君 参考人の皆さん、今日は本当に貴重な御意見をありがとうございました。
私も意見を聞きながら、本当に地域での子育てのいかに大事かということを思いました。私自身も、小さいとき家にテレビがなかったんですけれども、家のテレビがないので友達の家に見に行ったりとか、そういう町内会とか自治会とか、そういったつながりの中でやっぱり子育てというのはされていたなというふうに思うんですが。
本当にそういったものが今希薄になっている中で、私も昨年、今住んでいるところの町内会の役員をやったりしたんですけど、やっぱり本当にそういうコミュニティーが、やっぱり本当に参加をするということ自体が欠落している中で、やっぱり本当に今それがなくなってきているそのコミュニティーや地域の大事さというのは、本当につくづく、この児童相談所を体制を強化するというだけではなくて、本当にこの児童虐待をなくしていくために本当に必要なことではないかということを本当に痛切に感じております。
質問をさせていただきますが、佐藤参考人にまず聞きたいんですが、先ほどからプロ意識ですとか、それから、江口参考人からも、児童相談経験年数の非常に短い、三年未満の人が五〇%、五年未満も入れると六四%ということで、大変経験の若い人たちが児童相談所で働いていらっしゃるということなんですが、児童相談所の体制強化というのが長年指摘されてきましたが、発生件数の増加に追い付かなかった、これはなぜかということ。それから、地方交付税の問題、それから自治体の人事担当者の理解ですとか財政当局の理解など、自治体の人事ルールについても触れておられましたが、どのような事情があるかということについてお聞かせください。
この発言だけを見る →私も意見を聞きながら、本当に地域での子育てのいかに大事かということを思いました。私自身も、小さいとき家にテレビがなかったんですけれども、家のテレビがないので友達の家に見に行ったりとか、そういう町内会とか自治会とか、そういったつながりの中でやっぱり子育てというのはされていたなというふうに思うんですが。
本当にそういったものが今希薄になっている中で、私も昨年、今住んでいるところの町内会の役員をやったりしたんですけど、やっぱり本当にそういうコミュニティーが、やっぱり本当に参加をするということ自体が欠落している中で、やっぱり本当に今それがなくなってきているそのコミュニティーや地域の大事さというのは、本当につくづく、この児童相談所を体制を強化するというだけではなくて、本当にこの児童虐待をなくしていくために本当に必要なことではないかということを本当に痛切に感じております。
質問をさせていただきますが、佐藤参考人にまず聞きたいんですが、先ほどからプロ意識ですとか、それから、江口参考人からも、児童相談経験年数の非常に短い、三年未満の人が五〇%、五年未満も入れると六四%ということで、大変経験の若い人たちが児童相談所で働いていらっしゃるということなんですが、児童相談所の体制強化というのが長年指摘されてきましたが、発生件数の増加に追い付かなかった、これはなぜかということ。それから、地方交付税の問題、それから自治体の人事担当者の理解ですとか財政当局の理解など、自治体の人事ルールについても触れておられましたが、どのような事情があるかということについてお聞かせください。
佐
佐藤伸一#21
○参考人(佐藤伸一君) ありがとうございます。
自治体は長年、定数管理の方向性でいえば、職員の削減ということでずっと来ていたと思います。これは事実だと思います。
通常の人事ルール、自治体によって違う点はあるかと思いますが、一般的に、どこかの需要が増えればどこかから、どこかを削って持ってこなくちゃいけない。例えば、生活保護がぐっと増えましたときに、生活保護のワーカーを増やすために、じゃ、どこを減らすんだと、高齢者の部門か障害者の部門か児童の部門かという話になっていたわけで、同様に、役所の人事からしますと、福祉を増やそうとしますと、福祉の中でどこかの部門を増やそうとすると、福祉の中でまずはどこを減らしますかという議論が一般的な議論というふうになってこようかと思います。そういう事情が一つございます。
それから、地方交付税については、厚生労働省さんも総務省さんも様々御努力いただいてきたというふうに認識しておりますけれど、私が現職で最後の年でありました二〇一七年、この年も交付税の改善がございましたが、標準団体百七十万人で児童福祉司の数は前年度の三十九人から二名増員されて四十一名という、そういう状況でしたので、なかなかちょっと、実際の虐待の件数がどんどんどんどん伸びているというところからすると間に合わなかったかなという思いはございます、当時ですが。
この発言だけを見る →自治体は長年、定数管理の方向性でいえば、職員の削減ということでずっと来ていたと思います。これは事実だと思います。
通常の人事ルール、自治体によって違う点はあるかと思いますが、一般的に、どこかの需要が増えればどこかから、どこかを削って持ってこなくちゃいけない。例えば、生活保護がぐっと増えましたときに、生活保護のワーカーを増やすために、じゃ、どこを減らすんだと、高齢者の部門か障害者の部門か児童の部門かという話になっていたわけで、同様に、役所の人事からしますと、福祉を増やそうとしますと、福祉の中でどこかの部門を増やそうとすると、福祉の中でまずはどこを減らしますかという議論が一般的な議論というふうになってこようかと思います。そういう事情が一つございます。
それから、地方交付税については、厚生労働省さんも総務省さんも様々御努力いただいてきたというふうに認識しておりますけれど、私が現職で最後の年でありました二〇一七年、この年も交付税の改善がございましたが、標準団体百七十万人で児童福祉司の数は前年度の三十九人から二名増員されて四十一名という、そういう状況でしたので、なかなかちょっと、実際の虐待の件数がどんどんどんどん伸びているというところからすると間に合わなかったかなという思いはございます、当時ですが。
川
川田龍平#22
○川田龍平君 先ほどの江口参考人からも、二十四時間三百六十日の迅速かつ的確な初期対応のアセスメントの対応ということであったんですが、今、児童虐待の担当というのが非常に非常勤職員が多いということだったと思うんですが、非常勤職員というのはこれ勤務時間にも制限がある中で、もっと正規職員が担うべきではないかと思いますが、佐藤参考人と江口参考人からそれぞれ意見いただければと思います。
この発言だけを見る →佐
佐藤伸一#23
○参考人(佐藤伸一君) 市町村の場合に非常勤の相談員さんが多いということを先ほど申し上げさせていただきました。
非常勤さんですので、当然、非常勤ですから、例えば勤務時間は九時から十六時までとか、そういう制限がございますし、あと、非常勤職員については五年以上継続して雇用してはいかぬというふうなお達しもあったりしまして、せっかく育ってきたベテランの相談員さんが五年で辞めざるを得ないというような、そういったルールもあったりしてございます。
それから、当然、市役所、役場の児童部門には正規の職員の方もいらっしゃいますけれども、多くの方は行政職で、保育所入所の手続の関係ですとか手当の手続の関係ですとか、そういったことをもういっぱい担当しながらやっておられますので、どうしても相談対応は非常勤の相談員さんに担っていただいているというふうな自治体も多いかなというふうに認識をしております。
ただ一方、市町村によっては、社会福祉士採用の方、社会福祉士の方を採用して、その方にいろんな福祉の、児童だけではなくて、障害とか生活保護も含めて、生活困窮も含めてやれるということで、社会福祉士を持っている方を採用したり、あるいは保健師さんを児童部門に配置をしたりして効果を上げておられる自治体もあるということも承知しております。
以上です。
この発言だけを見る →非常勤さんですので、当然、非常勤ですから、例えば勤務時間は九時から十六時までとか、そういう制限がございますし、あと、非常勤職員については五年以上継続して雇用してはいかぬというふうなお達しもあったりしまして、せっかく育ってきたベテランの相談員さんが五年で辞めざるを得ないというような、そういったルールもあったりしてございます。
それから、当然、市役所、役場の児童部門には正規の職員の方もいらっしゃいますけれども、多くの方は行政職で、保育所入所の手続の関係ですとか手当の手続の関係ですとか、そういったことをもういっぱい担当しながらやっておられますので、どうしても相談対応は非常勤の相談員さんに担っていただいているというふうな自治体も多いかなというふうに認識をしております。
ただ一方、市町村によっては、社会福祉士採用の方、社会福祉士の方を採用して、その方にいろんな福祉の、児童だけではなくて、障害とか生活保護も含めて、生活困窮も含めてやれるということで、社会福祉士を持っている方を採用したり、あるいは保健師さんを児童部門に配置をしたりして効果を上げておられる自治体もあるということも承知しております。
以上です。
江
江口晋#24
○参考人(江口晋君) 基本的に、夜間対応については常勤職員で対応させていただいております、常勤職員が二名。それから、警察官OBは非常勤でございますけれども、といいますのも、女性職員が二人、深夜に家庭訪問するのはかなり危のうございます。何が起こるか分からないということもあって、警察官OBがきちっと付いていると。それから、ベテラン職員がスーパーバイザーとして、これも常勤でスーパーバイズしますので、この体制を維持していきたいと思っています。
ただし、そうしますと、夜間対応に当直に入った者は終日休まなければなりません。ということは、職員体制が大変厳しい中で回っているという状況でございます。大体一か月ちょっとぐらいで必ず回ってくるということで、あっ、もう回ってくるわと言って、職員がぴりぴりしながら仕事をしているという現状でございます。
そういう形で、できるだけ大阪は、といいますのも、家庭訪問したとき一時保護をせなあかんかどうかという判断をするという意味で、常勤がやっぱり責任をきちっと取ってやろうやないかというのが大阪の方式でございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →ただし、そうしますと、夜間対応に当直に入った者は終日休まなければなりません。ということは、職員体制が大変厳しい中で回っているという状況でございます。大体一か月ちょっとぐらいで必ず回ってくるということで、あっ、もう回ってくるわと言って、職員がぴりぴりしながら仕事をしているという現状でございます。
そういう形で、できるだけ大阪は、といいますのも、家庭訪問したとき一時保護をせなあかんかどうかという判断をするという意味で、常勤がやっぱり責任をきちっと取ってやろうやないかというのが大阪の方式でございます。
以上でございます。
川
川田龍平#25
○川田龍平君 この児童虐待の背景には、貧困、それから保護者の方の発達障害、精神疾患など、それから若年の出産など、様々な課題があると思いますが、これ、親の支援の観点で何が必要かということを高橋参考人からと奥山参考人、それから、奥山参考人からは、教育や警察の分野での、特に専門部署つくった方がいいんじゃないかということがありましたが、私も特に警察の中にそういったものをつくるべきではないかということを先日も質問させていただいたんですが、その辺りのことについて詳しく教えていただければと思います。
この発言だけを見る →高
高橋亜美#26
○参考人(高橋亜美君) そうですね、児童虐待のことを考えると、まず子供のケアというのが第一になってしまうんですが、その背景に必ず親のケアが必要である、それで、親への指導とか教育ではなくて、親に寄り添っていく支援というのが提供されることが必要だと思います。
その一つに、私たちの団体で、ゆずりはで取り組んでいる一つとして、マイ・ツリー・ペアレンツ・プログラムという、虐待してしまっている、実際にもう今子供への暴力が止まらない、暴言が止まらないといった母親を対象にした親支援のプログラムを提供しています。
ただ、こういったプログラムを実施するのも、誰でも彼でもすぐできるものではないですし、それに対応できるだけのまた専門性も必要なので、すぐにたくさん実施していくということは難しいんですが、親の気持ちに寄り添った、親がしつけの中に暴力や暴言を介さなくても子供と良好な関係を、何というか、結んでいけるという、何かそれを寄り添いの中で学んでいくという仕組みがもっと必要だと思います。
そして、私たち、マイ・ツリー・ペアレンツ・プログラムは今実施し始めて七年目で、七回目迎えているんですが、やるごとに親が変化していくという効果も実際に見ているので、そういった、小さな規模ではあるんですが、内容の濃い、時間を掛けた親支援のプログラムというのがもっと全国に広がっていくことが必要かと思います。
この発言だけを見る →その一つに、私たちの団体で、ゆずりはで取り組んでいる一つとして、マイ・ツリー・ペアレンツ・プログラムという、虐待してしまっている、実際にもう今子供への暴力が止まらない、暴言が止まらないといった母親を対象にした親支援のプログラムを提供しています。
ただ、こういったプログラムを実施するのも、誰でも彼でもすぐできるものではないですし、それに対応できるだけのまた専門性も必要なので、すぐにたくさん実施していくということは難しいんですが、親の気持ちに寄り添った、親がしつけの中に暴力や暴言を介さなくても子供と良好な関係を、何というか、結んでいけるという、何かそれを寄り添いの中で学んでいくという仕組みがもっと必要だと思います。
そして、私たち、マイ・ツリー・ペアレンツ・プログラムは今実施し始めて七年目で、七回目迎えているんですが、やるごとに親が変化していくという効果も実際に見ているので、そういった、小さな規模ではあるんですが、内容の濃い、時間を掛けた親支援のプログラムというのがもっと全国に広がっていくことが必要かと思います。
奥
奥山眞紀子#27
○参考人(奥山眞紀子君) まず、親支援でございますけれども、今おっしゃられたような、寄り添っていける方はいいんですけれども、先ほど申しましたように、例えば結愛ちゃんのお父さん、心愛ちゃんのお父さんが、寄り添い型の治療をするからどうぞと言っても来ないというのが現状だろうと思うんですね。
やはり、先ほどちょっと言い忘れたんですけれども、児童相談所は今後、子供を保護する、子供の安全を守るところに特化していくべきだと。もう今、法律を読みますと、家庭等からの子供に関する相談全てに乗ります、技術が必要って書いてありますけど、そんなのほかの人は分かりませんから、児相は何するところですかと言ったら、全ての相談に乗りますと、こう言うわけですね。それではもうアイデンティティーがもたないです。
ですから、児相はもう子供の安全を守るところに特化して、そして、市町村その他民間も含めて、市町村や何かが子供の支援をするという、相談に乗り支援をするというふうに分けて、その上で、そのようなケース、難しいケースに関しては児童相談所が枠組みをきちんとつくって、これ以上あなたがちゃんと治療を受けなかったら子供を引き揚げますよというような枠組みをつくり、そこで支援を本当にやるのは市町村、それから、だからどこか精神科に通わなきゃいけないですよとか、そういうことも含めて、そういう役割分担の中で進める必要があるだろうというふうに思っています。
専門部署に関してですけれども、やはりお互い違う文化で育っておりますので、コミュニケーションはなかなか難しい部分はあります。かつて、十年ぐらい前ですか、オレゴン州のチームの方で警察の方とお話しして、我々だってこうやって一緒にやるまで十年掛かったんだよと言われました。やはりそういうコミュニケーションをきちんと深めていって、どうやって子供を守るんだということをきちんとやっていかなきゃならない。そのためには、コミュニケーションの相手である専門部署がなければコミュニケーションすら取れないわけです、警察官すごいいっぱいいますから。
ですから、そういう意味で、きちっとした部署をつくり、どうやったらお互いがいい形で子供を守れるのかというのを構築していかなきゃならない。そういう意味で、少なくとも、まずは県警にそういう部署をつくり、所轄が動かなきゃならないんだったらば県警に、虐待が疑われるんだったらまず照会を掛けるというようなことをやっていただく方がいいのではないかなというふうに思います。
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ですから、児相はもう子供の安全を守るところに特化して、そして、市町村その他民間も含めて、市町村や何かが子供の支援をするという、相談に乗り支援をするというふうに分けて、その上で、そのようなケース、難しいケースに関しては児童相談所が枠組みをきちんとつくって、これ以上あなたがちゃんと治療を受けなかったら子供を引き揚げますよというような枠組みをつくり、そこで支援を本当にやるのは市町村、それから、だからどこか精神科に通わなきゃいけないですよとか、そういうことも含めて、そういう役割分担の中で進める必要があるだろうというふうに思っています。
専門部署に関してですけれども、やはりお互い違う文化で育っておりますので、コミュニケーションはなかなか難しい部分はあります。かつて、十年ぐらい前ですか、オレゴン州のチームの方で警察の方とお話しして、我々だってこうやって一緒にやるまで十年掛かったんだよと言われました。やはりそういうコミュニケーションをきちんと深めていって、どうやって子供を守るんだということをきちんとやっていかなきゃならない。そのためには、コミュニケーションの相手である専門部署がなければコミュニケーションすら取れないわけです、警察官すごいいっぱいいますから。
ですから、そういう意味で、きちっとした部署をつくり、どうやったらお互いがいい形で子供を守れるのかというのを構築していかなきゃならない。そういう意味で、少なくとも、まずは県警にそういう部署をつくり、所轄が動かなきゃならないんだったらば県警に、虐待が疑われるんだったらまず照会を掛けるというようなことをやっていただく方がいいのではないかなというふうに思います。
川
川
川合孝典#29
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典と申します。
参考人の皆様には、貴重なお話いただきまして、ありがとうございました。
情報量がちょっと多過ぎて若干混乱しているところではあるんですけれども、技術的な問題も含めて幾つか質問させていただきたいと思います。
まず、江口参考人にお伺いしたいんですが、御説明いただきました資料十七ページのところで、転居先が分からなくていわゆる継続的な支援を行う上での障害になっているということについて少し御指摘がございましたけれども、具体的に転居先が分からなくなった方をいわゆる調査するということについて、実際どういう対応をしていらっしゃるのかということと、その対応をする上で足りないこと、何か体制整備をする必要があることがあれば是非お教えください。
この発言だけを見る →参考人の皆様には、貴重なお話いただきまして、ありがとうございました。
情報量がちょっと多過ぎて若干混乱しているところではあるんですけれども、技術的な問題も含めて幾つか質問させていただきたいと思います。
まず、江口参考人にお伺いしたいんですが、御説明いただきました資料十七ページのところで、転居先が分からなくていわゆる継続的な支援を行う上での障害になっているということについて少し御指摘がございましたけれども、具体的に転居先が分からなくなった方をいわゆる調査するということについて、実際どういう対応をしていらっしゃるのかということと、その対応をする上で足りないこと、何か体制整備をする必要があることがあれば是非お教えください。