武田良介の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○武田良介君 大きく二点に絞って意見表明をさせていただきたいと思います。
 まず、気候変動、とりわけ石炭火力発電所に関する問題です。
 気候変動問題は、国際的最重要課題の一つになっております。災害が頻発をし、海面上昇によって島嶼国始め存立の危機にさらされている国もあり、水や食料不足が発生し、紛争のきっかけにすらなっているからであります。
 気温上昇を二度未満に、今世紀の後半には脱炭素社会を実現するということを目標にしたパリ協定が採択をされました。全ての加盟国が責任を果たさなければなりません。
 日本はこれまで大量のCO2を排出してきた国であり、自国の排出削減に世界の中でも最も先進的に取り組むべきグループに位置をしています。日本のCO2排出削減のために最大かつ迅速な削減は、電力部門で石炭火力発電を減らしていくことであります。イギリスやカナダを始め、年次的期限を区切っての脱炭素政策を明確にしている国がある中、国際的共通の目標であるパリ協定の実現へ日本の態度が問われております。
 本調査会のアジア太平洋における平和の実現、地域協力というテーマから見て、インドやベトナム、インドネシアへの石炭火力発電のプラント輸出支援をめぐり現地住民の方が来日され、農地が奪われた、漁場が奪われた、政府による支援を止めてほしいと訴えられていることを見過ごすことはできません。
 先日来日されたインドネシア・インドラマユの方は、国会での要請の後、都内の大学で学生と懇談をされております。被害に対する補償、環境汚染の現状などについて意見交換をした後、学生から、日本人である私たちに腹が立たないのかと質問をされ、インドネシアの方は、私は皆さんに敬意を持っている、私たちはそこに住み働く権利を守りたいのだと話をされたそうであります。
 人的交流が重要な役割を果たしているというふうに思います。同時に、地元住民の方との合意のない事業は推し進めないことなど、国家アクターの行動に対して私たちはきちんと注視し続けていかなければならないということを肝に銘じる必要があると考えております。
 民間や経済界レベルでSDGsの取組が進み、石炭火力からのダイベストメントも高まりを見せております。持続可能で環境や人権に配慮した投資行動、経済行動が求められ、企業もそれに応えていく流れが生まれております。SDGsを言葉だけにせずに現実のものとする手だてを取るよう、政策転換、また具体的手だてが求められる時期を迎えているというふうに思います。
 第二に、各国との間で進む文化、人的交流と平和の実現についてであります。
 先日の調査会で、近藤誠一元文化庁長官は、御自身が日韓文化・人的交流推進に向けた有識者会合の座長として取りまとめられた提言について、政治的な対立が国民感情や市民交流に影響を与えてはならないということをきちんと認識をし、政府としては、市民は引き続き民間交流をやりなさい、お互いをもっと知りなさい、それが中長期的な日韓の友好関係、秩序の基礎になるんだということをはっきり言うべきで、これが提言の一番の肝だと、このように述べられました。日韓の友好関係を強化していく上で重要な指摘だと受け止めております。
 加えて、国が前面に出て、これが日本の文化だと誇示をすることは余り得策ではないということも述べられ、理屈ではなく感性で日本の文化の良さが伝わっていく環境を徹底的につくるというのが政府の役割であり、それに必要な資金を提供するのが企業の役割だと、そのようにはっきりと役割分担をすることが日本の文化外交の一番重要な点だと指摘をされておりました。
 アジアでの国際交流、信頼醸成を進めていく上で、これらの観点を踏まえて行動していく必要があるということを感じたところでございます。
 以上、大きく二点を申し上げ、意見表明といたします。

発言情報

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発言者: 武田良介

speaker_id: 2252

日付: 2019-04-17

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会