藤末健三の発言 (財政金融委員会)
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○藤末健三君 おはようございます。藤末健三でございます。
本日は、この金融商品取引法等の改正につきまして御質問させていただきます。
今回の法改正につきまして、私は、STO、セキュリティー・トークン・オファリングということを法律で定義されることになりまして、それが非常に重要ではないかと思っております。
今お手元にお配りしているペーパー、資料の中にございますように、ICO、STO、IPOの比較というのがございます。ICOというのはイニシャル・コイン・オファリングと申しまして、いろんな仮想通貨みたいなものを発行し、それによって資金を得て事業を行うと。一方、STOは何かと申しますと、ICOの一部という定義もありますけれど、セキュリティー・トークン・オファリングといいまして、例えば証券、あとは債券、あとは例えば特許権とか、あとは絵画などの権利を後ろ盾として、それをトークン、仮想通貨的なものにして販売し、その配当をもらったり値上がり益を期待するというものでございます。IPOは、当然のことながら株式を公開し、それによって資金を調達する。
今回のこの新しい法体系の下におきまして、このSTOができるというのは非常に重要なことだと思っております。それはなぜかと申しますと、新しい資金調達の体系ができるということでございまして、このIPO、株式の公開、非常に大きな負担が掛かるものがより簡単に、ある程度小さな企業でも資金を調達できる道が開けるということで考えております。
私が、今このSTOについて新しいフレームワークができたわけでございますが、これにつきましては、今後府令やあと政令に落ちていくわけでございますけれど、是非お願いしたいのは、その設計においてこのSTOが厳し過ぎる基準にならない、規制にならないようにお願いしたいと思っています。
実際にこの資料をちょっと見ていただきますと分かりますように、STOに関する海外での規制状況、事例分かる資料ということでございまして、海外のSTOについての動向を示しています。
アメリカを見ていただきますと、これ、レギュレーションDというのがございまして、これ基本的に公開ではなく閉じた範囲内でこのトークン、セキュリティートークンを販売するという手段でございますが、極端な話言うと、ほとんどが私募になっています。公募ではありません。そして、二〇一九年の第一・四半期では、世界で一番このSTOを行った国がアメリカという状況です。
また、シンガポールを見ますと、こちらの方もSTOを制度としてつくっておりますけれど、どうなっているかと申しますと、ほぼ少数私募が主流となっています。どういう基準かと申しますと、十二か月以内に五百万シンガポール・ドル、大体四億円でございますが、四億円の規模、そしてまた五十人以下の場合においては目論見書などの提供、公開は必要ないと。そういう意味では、非常に少ない負担で資金を集めることができるという仕組みになっている。
また、イギリスにおきましては、トークンマーケットという会社が、これ私、実はCEOにもお会いして話をしています。FCA、イギリスの金融庁的な機関でございますが、そこがサンドボックスの仕組みを利用しましてSTOによる資金調達を今計画しているということでございます。ちなみに、ロンドン証券取引所におきましてはこのSTOを利用するプラットフォームの設計を今もう始めているという状況でございまして、各国このSTOに対しての動きが始まっている状況です。
そしてまた、スイスでございますが、スイスは今年の下半期にSTOを主とする取引所を開設するという議論を進めているということでございます。
また、ドイツも今年にSTOを行うということでございまして、是非このSTO、各国非常にもう法制度を整備を進めており、日本はそれに先んじているというふうに考えておりますが、一つございますのは、是非この私募をきちんとできるように制度を組み立てていただきたいと思います。
今の証券、株式などと同じ規制を掛けますと非常に厳しくなるんではないかと思っておりまして、例えばアメリカの事例でいきますと四十九人募集ルールというのがございまして、日本の場合も四十九人、五十人を超えないということでルールになっていますけれど、日本は声掛ける人数が四十九人、アメリカは募集する人数は四十九人なんですね。ここが違う。また、適格個人投資家は、日本は十億円以上の投資的な資産を持った人になっていますけれど、アメリカは百万ドル、一億円なんですね。登録された人は日本は八十人ぐらいしかいません。
また、シンガポールも、先ほど申し上げたように非常に条件を緩くしているという中で、もし今ある規制をそのままSTO、証券と同じ規制をSTOに掛けた場合、私は何が起きるかと申しますと、投資家がアメリカとシンガポールに逃げると思っています、せっかくSTOの制度をつくっても。その点について見解をお聞かせいただけますでしょうか、お願いいたします。