吉川貴盛の発言 (農林水産委員会)
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○国務大臣(吉川貴盛君) 平成三十一年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。
平成三十一年度農林水産予算の総額は、関係府省計上分を含めて、二兆四千三百十五億円、その内訳は、公共事業費が八千百六十六億円、非公共事業費が一兆六千百四十九億円となっています。農林水産予算の編成に当たっては、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現するため、農林水産業・地域の活力創造プランに基づく改革等を実行するのに必要な予算を重点的に措置したところであります。
以下、予算の重点事項について御説明申し上げます。
第一は、担い手への農地集積、集約化等による構造改革の推進であります。
農地中間管理機構による担い手への農地集積、集約化を人・農地プランの実質化等を通じて更に加速化するとともに、農地利用の最適化に向けた農業委員会の積極的な活動を支援してまいります。また、農業の働き方改革を推進するとともに、多様な担い手の育成確保に向けた支援を実施してまいります。
第二は、水田フル活用を経営所得安定対策の着実な実施であります。
米政策改革の定着に向けて、飼料用米、麦、大豆等の戦略作物の本作化や高収益作物への転換を進めていくとともに、TPP11や日EU・EPAの発効も踏まえて、経営所得安定対策を着実に実施してまいります。また、収入保険制度の実施に必要な措置等を講じてまいります。
第三は、強い農業のための基盤づくりとスマート農業の実現であります。
農地の大区画化、汎用化や、老朽化した農業水利施設の長寿命化・耐震化対策等を進めるとともに、農業用機械、施設の導入を農業経営体の規模に応じ切れ目なく支援してまいります。また、TPP11や日EU・EPAの発効も踏まえて、畜産、酪農の経営安定対策を着実に実施するとともに、先端技術を活用した最先端のスマート農業の全国展開を加速するための技術開発、実証を進めてまいります。
第四は、農林水産業の輸出力強化と農林水産物・食品の高付加価値化であります。
本年の輸出額一兆円目標の確実な達成に向けて、JFOODOによる輸出先国への重点的、戦略的なプロモーション活動やグローバル産地の形成等を推進するとともに、輸出促進に資する動植物検疫等の環境整備を進めてまいります。また、日EU・EPAに基づくGIの相互保護等に向けたGI産品の普及啓発など知的財産、規格、認証を戦略的に推進してまいります。
第五は、食の安全、消費者の信頼確保であります。
国産農畜水産物の安全性の向上や薬剤耐性対策を推進するとともに、家畜の伝染病や農作物の病害虫の発生予防等に取り組んでまいります。特に、豚コレラに対しては、徹底した防疫措置や蔓延防止等の万全の対策を講じてまいります。
第六は、農山漁村の活性化であります。
農山漁村における所得の向上を図るため、経営規模の大小にかかわらず意欲的な取組を後押ししていくこととし、中山間地の特色を生かした多様で豊かな農業の実現や、地域コミュニティーによる農地等の地域資源の維持、継承等に向けた総合的な支援を行ってまいります。また、障害者の皆さんに農業で活躍していただくための農福連携や農山漁村の所得向上を図る農泊等の取組を推進してまいります。このほか、多面的機能支払交付金など日本型直接支払を着実に実施するとともに、鳥獣被害対策とジビエ利活用の推進に向けた取組を講じてまいります。
第七は、林業の成長産業化と生産流通構造改革の推進であります。
本年四月に施行される森林経営管理法に基づく新たな森林管理システムを維持するため、森林の経営管理を集積、集約する地域や意欲と能力のある林業経営者に対し、間伐や路網整備等の森林整備や機械導入を集中的に支援するほか、川上から川下までの連携等による流通コストの削減を進めてまいります。また、激甚化する災害に対応するため、治山事業により山地防災力を強化してまいります。
第八は、水産改革を推進する新たな資源管理と水産業の成長産業化であります。
水産業の基礎である水産資源の持続的な利用を図るため、新たな資源管理システムの構築を進めるとともに、資源管理を強化する中で漁業の成長産業化を図るため、浜の構造改革に必要な漁船、漁具等のリース方式による導入や水産バリューチェーンの構築等を支援してまいります。また、水産改革と一体で水産資源を守るための外国漁船対策や多面的機能の発揮対策に引き続き取り組んでまいります。さらに、漁港機能の再編、集約化や漁港施設の有効活用等を促進するための水産基盤整備を推進してまいります。
第九は、重要インフラの緊急点検等を踏まえた防災・減災、国土強靱化のための緊急対策であります。
平成三十一年度予算の臨時特別の措置として、ため池や治山施設等の農林水産分野の重要インフラの緊急点検結果等を踏まえた防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を集中的に実施してまいります。
次に、特別会計については、食料安定供給特別会計等に所要の予算を計上しています。
最後に、財政投融資計画については、株式会社日本政策金融公庫による財政融資資金の借入れなど、総額五千三百七十九億円となっています。
以上で、平成三十一年度農林水産予算の概要の説明を終わります。