高篠和憲の発言 (農林水産委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(高篠和憲君) 今御紹介いただきました全国国有林造林生産業連絡協議会の会長の高篠と申します。
生まれは東京なんですけれども、北大の、今は森林科ですけど、昔の林学科を卒業しまして、卒業の論文は、雪崩とか雪と森林との関係でどういうふうに造林をしていったらいいかなというような大げさな論文を書きましたけれども、卒業後、コンサルに入りまして、地すべりや治山の設計、砂防ダムとか擁壁とかそういうような設計を三年間ぐらいやりましてから、気持ちを切り替えて家内のやっておりました林業会社に勤めるようになりまして、今になっております。
当会社は、戦後からも国有林中心に造林と生産、伐採と、そういう両方やっている企業でございましたけれども、戦後植えた木が今回大きくなりまして、五十年、六十年たっていよいよ伐期が来たかということで、こういう法律の話になってきたかなと思っております。
当時、戦後の拡大造林ということで非常に造林が増えていまして、当社も北海道ではナンバーツーぐらいの仕事をさせていただきましたけれども、その木が大きくなって、逆に育林、あるいは新しく植えるところが少なくなりまして、私ども四十人ぐらいの作業員がいるんですけれども、今は造林よりも伐採の方が増えてきております。その伐採の方も、当時非常に苦しい時期もあったんですけれども、間伐、生産の請負というのが始まりまして、CO2対策その他で間伐をもっともっと進めようということで、それから、請負になりましてから少し経営が楽になってきましたけれども、今その木が大きくなりまして主伐だよと。太い木もなってきましたので、これを有効利用しなければならない時期に来ております。
ところが、自然の木というのは百年、二百年でどんどん大きくなって価値が出るんですけれども、人工林、北海道の場合はトドマツ、カラマツ、エゾマツというのが主体なんですけれども、どうも植えた木は五十年ぐらいがもういいところで、だんだん腐ってきたり、いろいろと寿命が近いのかなという感じで、どんどんこれから切らないといけないのかなと。
また、あと、今まで間伐をやっていまして、生産工場の方もどんどん技術が上がりまして、太くなくても合板とかいろいろ建築材に、二十センチぐらいの細い木でもどんどん使えるということで、ところが、その木が逆に今の時期になってくると不足してきているんですよね。ある工場においては、ちょっと在庫が少なくて仕事が取れないような状況も起きています。
そういう意味で、またあと太い木は太い木なりにこれから合板とか、いろんな木、CLTという直交集成材というか、いろんな開発で、どんどんどんどん利用していかなければ世界に勝てないかなと。今、鮫島先生もおっしゃっていましたけれども、自給率が五〇%を目指してということで、外国の材に負けないようにということで、今現在三六・一%まで上がってきたとはいっても、まだまだ日本の木使われていないと。国民はみんな日本の地元の木を使いたいと言っているわけですけど、やはり外材の方が少し安いというところで、この外材に勝てるためには、やはり効率よく生産していかなければ我々もコストが掛かると。
今、私ども、少し小面積で皆伐するような仕事も増えてきたんですけれども、皆伐と間伐では経費がもう倍ぐらい違うんですよね。非常に安くできる。そして安全にできるんですね。間伐ですと、いろんなところに木を引っかけちゃったり、掛かり木というので事故も起きていますけれども、ある程度は小面積、たくさん切るとやっぱり自然保護上災害とかが起きてきますので、やはり大面積の皆伐はこれからもないとは思いますけれども、そういうところで、安全にするためには、今労働災害も林業の場合は多くて非常にイメージが悪いんですけれども、その辺も含めていいことになるかなというふうに期待しております。
今回の政策に関しましては、政策というか法案に関しましては、結論から言いますと、私どもは非常に期待しているかなということです。要は、買う方ですから、木を買わなきゃいかぬわけですからちょっと先行的な投資は必要ですけれども、五年、十年という長い目で仕事を確保できるということは、非常に作業員の確保とか機械化の、林業は高性能機械がどんどん増えているんですけれども、そういう先行投資にも、やはりコストが下がって仕事ができるということは我々のプラスになろうかと思います。
ちょっと申し遅れましたけど、我々がいる団体は、全国の国有林の仕事に携わっている全国の造林、素材生産業者、約五百社ぐらいが組織されております。それで、私は三十年から会長職を務めておりますけれども、皆さんの技術を努めて、そして今は、いろいろ間違いのないように行動規範、安全や技術の向上ということで、非常に会員集まって、いろいろな技術研修、意見交換などをして活動をやっている団体でございます。
そういう中で、今回の国有林さんの成長産業化、意欲と能力のある業者にこれからこういう主伐を中心として長い期間でやっていただけるということが、私どもに、急にはできないと思いますけれども、地域にいただければ、特に北海道は昔炭鉱ではやっていて地域にいっぱい人がいたんですけれども、私どもの三笠市というところも、札幌から一時間半ぐらいのところなんですけれども、炭鉱で六万ぐらいいた人口が今八千人しかいません。これにこういう新しく林業の力が増えれば、雇用も増えて人も増えてくるかなと非常に期待しております。
その中で、我々も今問題がいっぱいあります。作業員がやはり思ったより確保できていないです。二年前に、たまたまいいチャンスで北大生の女子と農業高校の女子が二人も入っていただきまして、今現場でチェーンソー持ったり現場監督の見習として活躍していますけど、その後全然入ってきてくれていないです。もう非常に募集しているんですけど、これから労働確保が非常に問題となりますけれども、今回で新しい仕事が増えるかなと。
今までの請負あるいは入札で落としている仕事以外に新しく、いわゆる、皆さんグラフで見られているかと思いますけど、日本の人工林の蓄積量って、今、五十年、六十年ぐらいのところがピークになって、釣鐘型になっているんですよね。それで、もう新しく植えるところは少ないわけですから、これからの間伐もだんだん減ってくるというところで、今国有林さんがやっているのは、その主伐の大きいやつを少しでも生産して、活用して、そしてその切った後にはしっかり植えていこうという方針の今回の法案ですから、そこで新しいまた造林の仕事も増えるかなと。
それで、生産と造林と、今回法案のこの中では伐採の方に関してのあれがメーンなんですけれども、その後しっかり造林もさせようということで、私どもの会社でも造林をやった後はしっかり、生産で伐採した後の育林とか造林はしっかり、うちらでも仕事を取って、国有林さんでもそれを発注すると言っていることで非常に期待しております。
今、伐採の方は非常に機械化が進んで、オペレーターなんかもどんどん難しい機械をうまくやって人も来てくれるんですけど、山の中に背中しょって苗木を運んだり刈り払いとかは非常に重労働なのでなかなか人が集まらないんですけれども、しかし、そこである程度の賃金確保ができれば人は集められるかなと。
ただ、今のところの現状、私ども、新規で来た先ほど言った大学生なんかでも、みんなと合わせると年収三百万も行かないんですよね。そういう人たちは、やはりこれから林業見直しされて、四百万、五百万という普通のゼネコンさんと同じような給料をあげていかないと人は来ないかなと。そのためにはやはり我々がしっかり力を付けて、そして新しい仕事に、これからバイオマスやら新しいそういう川下の方の仕事も期待されておりますんで、そこで林業、そして林産業が発展すればのこの一つのステップかなと思って非常に期待しております。
今、これから、主伐となりますと低質の悪い木も出るわけですよね。それを今バイオマスが非常に期待してくれて、もっともっと、今も少し、かなりもう発電とかいろいろな、何というんですか、ボイラーの熱暖房が今、大はやりというかあちこちで声が上がっています。そういう意味で、紙は紙としての北海道は結構生産があります。それと一緒に、今まで山に捨ててきた末木なんかもこれからは、少し経費が掛かりますけれども、それを集めてきて無駄にせずにエネルギーとして使っていくということで、非常に有効利用、プラスになるかなと思います。
そういう意味で、何とか日本の森林を守りながら、そして維持して、外材に負けない地元のいい木をみんなが使って喜んでいただける、そういう取組に我々も頑張らなければ、いろいろな課題が出るかと思いますけれども、やはりようやく林業やそういう林産業が見直されてきて、担い手も含めてこういうことで進んでいくということで、非常に期待して、我々もそれに対応していこうという覚悟でおります。
以上、取り留めのない話でございましたけれども、意見陳述とさせていただきます。
よろしくお願いします。