五百旗頭真の発言 (予算委員会公聴会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○公述人(五百旗頭真君) ありがとうございます。大変重要な根本問題だと思います。
 日中、互いに脅威にならない生き方、私が言う日中協商という、そういう関係を続けていく、外交的に大事にしていきたいと思います。
 その防衛大綱とそれが矛盾するように今提示されましたけれども、私はそれは矛盾ではないと。
 中国の軍拡というのは物すごい勢いで、アメリカの空母艦隊すら西太平洋にやってくるのは容易でないと。アンタイ・アクセス・エリア・ディナイアルという戦略だと言われるんですが、弾道ミサイルで、一度宇宙に出た後、西太平洋にいるアメリカの空母に、もうそれは点にもならないような小さなものですけど、それに命中させるという腕を磨いているわけですね。アメリカも非常にそれは脅威だと思っている。そういう能力の高まり、言い換えたら、中国は、アメリカの空母に対してそうだということは、南西諸島、第一列島線、この辺りについてはもう大きなミサイル網で大変厚く収めているんですね。
 それに対して日本はどうしたらいいのかというのは、これは非常にジレンマに満ちた難しい問題で、戦後のある時期までだったら、いや、我々が平和的にさえ振る舞って刺激さえしなければ大丈夫ですよと言ったかもしれない。でも、フィリピンは全然刺激なんかしていないけど、一方的にミスチーフもスカボローも取られるわけですね。
 力を付けた中国、その能力があって、支配意欲を持っている。その意欲は、九二年のあの領海法で、法律を作るというところまで示されているわけです。そうすると、それをさせない方途は何かということを考えなきゃいけない。今までは海保の頑張りだとか潜水艦だとかSSMという対艦ミサイル網で一定のブレーキになったかもしれないけど、中国の軍事能力がここまで高まってくると我々はそれだけでいいのかというので、今その対処が大綱に示されているわけですよね。
 刺激をするという側面があるとともに、無防備で、赤子の手を握るようにできると思ったらやるという、この人類史上抜けない大国の振る舞いというのはあるんですね。そういう誘惑を簡単にさせないという対処は、先ほどから言っているように、同盟関係や多くの国との友好関係であるとともに、やっぱり日本に手を出すとひょっとしたら恥をかくかもしれないなというふうなものを一定持っている。同じように対軍拡をやって、北京や上海を火の海にする能力があるぞというふうに対応すべきとは思わない。でも、日本に手を出すことはそれなりにコストがあるという対応が必要なんだと思っているんです。

発言情報

speech_id: 119815262X00120190312_187

発言者: 五百旗頭真

speaker_id: 31051

日付: 2019-03-12

院: 参議院

会議名: 予算委員会公聴会