黒川清の発言 (原子力問題調査特別委員会)

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○黒川参考人 ありがとうございます。
 あの福島の事故から八年半たちました。あと一年半たつと、ちょうどあの福島の事件から十年たちます。一体、何か起こったでしょうか。それから、世界の原子力、四百四十基ありますけれども、あれをどのように共有できただろうかという責任も日本にあるんじゃないかと思います。
 そういうことでは、つい三週間前のことですけれども、私は久しぶりに浪江に行ってまいりました。浪江の人たちも、経済は調子が悪いんですけれども、それなりに皆さん明るい顔をして、パーティーもやっていただき、九十分ほどしゃべらせていただいて、楽しいひとときを過ごしたんですけれども、これは、行われた場所はJヴィレッジでありました。
 私たち国会事故調が発足したのが、もう本当にかなり前の二〇一一年の十二月八日、これを拝命いたしまして、これが発足いたしまして、憲政史上初ということで行政をチェックするというメカニズムができたんですが、それがほぼ六カ月ということで、次の年の二〇一二年の七月五日に、衆議院、参議院両院の議長に私たちの提言を提出させていただきました。
 それから、国会に頼まれてやったわけですから、国会はその後何をしていたのかという話が、この次の問題になってまいります。
 ということで、浪江に行ってまいりましたが、皆さん、それなりに楽しそうにやっておりましたけれども、あのときから皆さんの一人一人の生活は相当変わったんじゃないですかと問うたところ、非常に変わった、もう忘れたいぐらいだと。自分のうちはなくなり、家族は離散し、全く違うところで住んでいるわけですので、あれは本当に忘れられないぐらいだけれども、今のとき、あのトラウマは本当に忘れられないなとおっしゃっていましたけれども、本当にそうだろうなと思いました。それ以来、家族が離散して、本当にそういう人たちが随分多いんだなと思いました。
 そこで、この機会ですけれども、もう一回、国会事故調の提言というのがお手元の資料に出してありますけれども、これが憲政史上初ということで、行政のやることを初めて国会が、国会の中じゃなくて、独立した委員会に法律でもって調査をしろということを言われたことに対して私どもが半年かけてやったことでありまして、これは公開性と国際性、そういうプリンシプルでやりましたので。
 結論として、国会の事故調の提言は、一つ、「規制当局に対する国会の監視」ということをぜひお願いしたいということを申し上げました。それから二番目には、「政府の危機管理体制の見直し」、これについて先生方に常にチェックをしてくださいねということを申し上げました。三番目に、「被災住民に対する政府の対応」はされておりますが、それについてどのぐらい国会では議論して、フィードバックが出ているのかということであります。四番目は、「電気事業者の監視」ということで、近々でも関電のスキャンダルが出たりしておりますけれども、この辺も国権の最高機関としての国会の先生方にぜひお願いしたいということでありますし、五番目には、「新しい規制組織の要件」ということについても、新しくなったときにどうなるのだろうかということを常に国民にかわって監視をしていただきたいということでありますし、六については、「原子力法規制の見直し」、それから、「独立調査委員会の活用」ということで、このような独立した調査委員会の活動を更に使ってみるのも一つの案ではないだろうかということを申し上げたわけです。
 この中でどのぐらい実現されているかなという話をちょっと伺ってみたいなとは思っているんですけれども、いろいろな政府の案が出ています。
 最近には、先生方の委員会も公開でちょっと私もビデオで見ておりましたけれども、政府でいろいろな対応が出ていますが、それをどうやってチェックするのか。
 もちろん先生方が一人一人ではチェックするのは難しいと思いますが、常に政府の案が出たときにそれをレビューする。これも、恐らく国会の下に、ある程度似たような、独立性がある、専門性もバランスがとれた専門性があるような委員会をつくっておいて、その都度意見を聞くというような方法がいいんではないかと私も思いますが、そういうシステムをもうちょっとレギュラーに、レギュラーというか、定期的に問題については、先生方は本当にお忙しい方だし、いろいろな案件がありますけれども、独立したこのような専門委員会をつくりながら、その都度諮問をするようなことができてくると、国会としての行政に対するチェックがきちんと機能できるんじゃないだろうかということを申し上げたいなと思っております。
 つまり、三権分立では、政府をチェックするメカニズムにあるのは、司法的な、クリミナルアクトでない限りは国会が常にチェックしていなくてはいけないので、それを効果的にするためには、案件が出るたびに、ある程度の独立した委員会をつくりまして、それをまた先生たちがもんでいただくようなことをするのがいいんではないか、これが一つの前例だったんではないだろうかと思います。
 ということで、私のコメントを終わらせていただきます。ありがとうございます。(拍手)

発言情報

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発言者: 黒川清

speaker_id: 32391

日付: 2019-12-05

院: 衆議院

会議名: 原子力問題調査特別委員会