原子力問題調査特別委員会

2019-12-05 衆議院 全87発言

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会議録情報#0
令和元年十二月五日(木曜日)
    午後一時二十三分開議
 出席委員
   委員長 江渡 聡徳君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 津島  淳君
   理事 中村 裕之君 理事 細田 健一君
   理事 松野 博一君 理事 荒井  聰君
   理事 斉木 武志君 理事 伊佐 進一君
      井林 辰憲君    石川 昭政君
      泉田 裕彦君    大西 英男君
      木村 哲也君    城内  実君
      齋藤  健君    鈴木 淳司君
      高木  啓君    西田 昭二君
      野中  厚君    福山  守君
      船橋 利実君    古田 圭一君
      星野 剛士君    堀井  学君
      三原 朝彦君    宮澤 博行君
      宗清 皇一君    村井 英樹君
      簗  和生君    浅野  哲君
      逢坂 誠二君    菅  直人君
      玄葉光一郎君    田嶋  要君
      日吉 雄太君    本多 平直君
      松原  仁君    宮川  伸君
      岡本 三成君    高木美智代君
      藤野 保史君    足立 康史君
    …………………………………
   参考人
   (アドバイザリー・ボード会長)
   (政策研究大学院大学名誉教授)          黒川  清君
   参考人
   (アドバイザリー・ボード会員)
   (政策研究大学院大学客員研究員/東京理科大学経営学研究科教授)      石橋  哲君
   参考人
   (アドバイザリー・ボード会員)
   (拓殖大学政経学部准教授)            益田 直子君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月五日
 辞任         補欠選任
  山際大志郎君     船橋 利実君
  日吉 雄太君     玄葉光一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  船橋 利実君     高木  啓君
  玄葉光一郎君     日吉 雄太君
同日
 辞任         補欠選任
  高木  啓君     木村 哲也君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 哲也君     山際大志郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 原子力問題に関する件(原子力規制行政の在り方)
     ――――◇―――――
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江渡聡徳#1
○江渡委員長 これより会議を開きます。
 原子力問題に関する件、特に原子力規制行政の在り方について調査を進めます。
 本日は、本件調査のため、参考人として、アドバイザリー・ボード会長及び会員の、政策研究大学院大学名誉教授黒川清君、政策研究大学院大学客員研究員/東京理科大学経営学研究科教授石橋哲君及び拓殖大学政経学部准教授益田直子君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に委員会を代表いたしまして一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用のところ本委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜れれば幸いに存じます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、参考人各位からそれぞれ十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得ていただくようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
 それでは、まず黒川参考人にお願いいたします。
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黒川清#2
○黒川参考人 ありがとうございます。
 あの福島の事故から八年半たちました。あと一年半たつと、ちょうどあの福島の事件から十年たちます。一体、何か起こったでしょうか。それから、世界の原子力、四百四十基ありますけれども、あれをどのように共有できただろうかという責任も日本にあるんじゃないかと思います。
 そういうことでは、つい三週間前のことですけれども、私は久しぶりに浪江に行ってまいりました。浪江の人たちも、経済は調子が悪いんですけれども、それなりに皆さん明るい顔をして、パーティーもやっていただき、九十分ほどしゃべらせていただいて、楽しいひとときを過ごしたんですけれども、これは、行われた場所はJヴィレッジでありました。
 私たち国会事故調が発足したのが、もう本当にかなり前の二〇一一年の十二月八日、これを拝命いたしまして、これが発足いたしまして、憲政史上初ということで行政をチェックするというメカニズムができたんですが、それがほぼ六カ月ということで、次の年の二〇一二年の七月五日に、衆議院、参議院両院の議長に私たちの提言を提出させていただきました。
 それから、国会に頼まれてやったわけですから、国会はその後何をしていたのかという話が、この次の問題になってまいります。
 ということで、浪江に行ってまいりましたが、皆さん、それなりに楽しそうにやっておりましたけれども、あのときから皆さんの一人一人の生活は相当変わったんじゃないですかと問うたところ、非常に変わった、もう忘れたいぐらいだと。自分のうちはなくなり、家族は離散し、全く違うところで住んでいるわけですので、あれは本当に忘れられないぐらいだけれども、今のとき、あのトラウマは本当に忘れられないなとおっしゃっていましたけれども、本当にそうだろうなと思いました。それ以来、家族が離散して、本当にそういう人たちが随分多いんだなと思いました。
 そこで、この機会ですけれども、もう一回、国会事故調の提言というのがお手元の資料に出してありますけれども、これが憲政史上初ということで、行政のやることを初めて国会が、国会の中じゃなくて、独立した委員会に法律でもって調査をしろということを言われたことに対して私どもが半年かけてやったことでありまして、これは公開性と国際性、そういうプリンシプルでやりましたので。
 結論として、国会の事故調の提言は、一つ、「規制当局に対する国会の監視」ということをぜひお願いしたいということを申し上げました。それから二番目には、「政府の危機管理体制の見直し」、これについて先生方に常にチェックをしてくださいねということを申し上げました。三番目に、「被災住民に対する政府の対応」はされておりますが、それについてどのぐらい国会では議論して、フィードバックが出ているのかということであります。四番目は、「電気事業者の監視」ということで、近々でも関電のスキャンダルが出たりしておりますけれども、この辺も国権の最高機関としての国会の先生方にぜひお願いしたいということでありますし、五番目には、「新しい規制組織の要件」ということについても、新しくなったときにどうなるのだろうかということを常に国民にかわって監視をしていただきたいということでありますし、六については、「原子力法規制の見直し」、それから、「独立調査委員会の活用」ということで、このような独立した調査委員会の活動を更に使ってみるのも一つの案ではないだろうかということを申し上げたわけです。
 この中でどのぐらい実現されているかなという話をちょっと伺ってみたいなとは思っているんですけれども、いろいろな政府の案が出ています。
 最近には、先生方の委員会も公開でちょっと私もビデオで見ておりましたけれども、政府でいろいろな対応が出ていますが、それをどうやってチェックするのか。
 もちろん先生方が一人一人ではチェックするのは難しいと思いますが、常に政府の案が出たときにそれをレビューする。これも、恐らく国会の下に、ある程度似たような、独立性がある、専門性もバランスがとれた専門性があるような委員会をつくっておいて、その都度意見を聞くというような方法がいいんではないかと私も思いますが、そういうシステムをもうちょっとレギュラーに、レギュラーというか、定期的に問題については、先生方は本当にお忙しい方だし、いろいろな案件がありますけれども、独立したこのような専門委員会をつくりながら、その都度諮問をするようなことができてくると、国会としての行政に対するチェックがきちんと機能できるんじゃないだろうかということを申し上げたいなと思っております。
 つまり、三権分立では、政府をチェックするメカニズムにあるのは、司法的な、クリミナルアクトでない限りは国会が常にチェックしていなくてはいけないので、それを効果的にするためには、案件が出るたびに、ある程度の独立した委員会をつくりまして、それをまた先生たちがもんでいただくようなことをするのがいいんではないか、これが一つの前例だったんではないだろうかと思います。
 ということで、私のコメントを終わらせていただきます。ありがとうございます。拍手
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江渡聡徳#3
○江渡委員長 ありがとうございました。
 次に、石橋参考人にお願いいたします。
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石橋哲#4
○石橋参考人 失礼いたします。石橋哲と申します。
 国会事故調では、プロジェクトマネジメント機能として参画をいたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
 次、お願いします。
 ちょうど一年前の今ごろでしたでしょうか、原子力問題調査特別委員会にお呼びいただいたことがございます。そのとき、私から、国会事故調に記載されている、国会に対する期待ということを御紹介をいたしました。ここに書かれているとおりでございます。読み上げます。
 七つの提言は、報告書の最も基本的なことを反映したものである。当委員会、これは国会事故調ですけれども、当委員会は、国会に対し提言の実現に向けた実施計画を速やかに策定し、その進捗を国民に公表することを期待する。
 この一年間、実施計画の御議論はどこまで進みましたでしょうか。その計画の進捗はどのようになりましたでしょうか。一国民として、ぜひ御教示いただきたいというふうに思っております。
 次のスライドをお願いします。
 私、今五十五歳なんですけれども、昔、社会科の公民的分野というところで三権分立ということを習いました。ごらんいただいているこのページは、衆議院のホームページから引用しております。日本には三権分立があり、立法、行政、司法が相互に牽制し合うことという説明がなされています。歴史の教科書を見ても、この三権分立というのは民主主義の根幹であるというふうなことで習ったような記憶がございます。
 国会事故調が設立された根拠は、国会事故調法でございます。当時の衆参全会一致をもって成立したというふうにお伺いしております。先ほど黒川先生からお話があったとおり、国会事故調は、約半年の調査によって二〇一二年の七月の五日に報告書を提出させていただきました。提出させていただいたのは、衆議院、参議院の先生方に対してでございます。
 この国会事故調、立法府がみずから、三権分立の根幹である、民主主義の根幹である行政府に対する監視機能を発揮して実現をいたしました。国会に対して私は敬意を表したいと思っております。
 この立法府による行政の監視機能を、より一層、実効的かつ継続的に監視していくという観点からは、この後、益田先生から御意見を述べられるというふうに伺っております。
 次、お願いします。
 何度も繰り返し申し上げているとおりなんですけれども、私は、国会事故調報告書の肝の部分、核心部分は、これは「結論と提言」というところにある文章ですけれども、「問題解決に向けて」というところに集約されているというふうに考えております。ちょっと読み上げます。
 「問題解決に向けて」「本事故の根源的原因は「人災」であるが、この「人災」を特定個人の過ちとして処理してしまう限り、問題の本質の解決策とはならず、失った国民の信頼回復は実現できない。これらの背後にあるのは、自らの行動を正当化し、責任回避を最優先に記録を残さない不透明な組織、制度、さらにはそれらを許容する法的な枠組みであった。また関係者に共通していたのは、およそ原子力を扱う者に許されない無知と慢心であり、世界の潮流を無視し、国民の安全を最優先とせず、組織の利益を最優先とする組織依存のマインドセット(思いこみ、常識)であった。」「当委員会は、事故原因を個々人の資質、能力の問題に帰結させるのではなく、規制される側とする側の「逆転関係」を形成した真因である「組織的、制度的問題」がこのような「人災」を引き起こしたと考える。この根本原因の解決なくして、単に人を入れ替え、あるいは組織の名称を変えるだけでは、再発防止は不可能である」と書いております。
 はい、お願いします。
 この趣旨は、原子力安全規制に関する規制のとりこが再び生じないようにすることが大事であるということです。すなわち、原子力安全規制行政を取り巻くさまざまな関係における透明性の確保、それを担保する公開性の確保が肝であるということでございます。
 はい、お願いします。
 先ほど、黒川先生からの話で御確認いただいたとおりですけれども、七つの提言の構造はこのようになっております。
 透明性の確保と公開性の担保を確保するために、国会事故調は、提言の一から七、特に、継続監視が必要な事項として、これもお配りさせていただいております資料にございます、付録二として、「国会による継続監視が必要な事項」として国会の先生方に対して御提言を申し上げております。
 この衆議院原子力問題調査特別委員会は、このうちの提言一に基づいて設立されたというふうにお伺いしております。
 特に、この提言一の3)と4)、ちょっと字が小さくて申しわけございませんが、ごらんください。読み上げます。
 「この委員会は、今回の事故検証で発見された多くの問題に関し、その実施・改善状況について、継続的な監視活動を行う(「国会による継続監視が必要な事項」として添付)。」と書いてあります、これが付録二でございます。「この委員会はこの事故調査報告について、今後の政府による履行状況を監視し、定期的に報告を求める。」と記載しております。
 提言一に記載している委員会は、「付録二 国会による継続監視が必要な事項」にあります、事故の検証で発見された多くの問題に関し、その実施・改善状況について、継続的な監視をし、また、提言の政府による履行状況を監視する、そのことを目的としております。
 はい、次です。
 先日、私、内閣府さんのホームページで発見したページを一部抜粋してごらんいただいております。
 行政府の一部である内閣府からは、国会事故調報告を受けて政府が講じた措置について、報告書が毎年提出されております。本年六月には、平成三十年度版からですけれども、概要の資料ということが内閣府のホームページにアップされております。
 その中に、この赤枠のところ、「提言一、提言四の一部、提言七は国会に対する提言。」であるということを、わざわざ注釈が入っております。行政府が、立法府の、国会の先生方に対して、ここの部分は国会の先生方の仕事であるということを明記しているということを御確認いただければというふうに思います。ぜひ、提言の履行をお願いしたいというふうに思います。
 はい。
 福島原発事故からもうすぐ十年でございます。この間、さまざまな状況が発生しております。
 事故調の調査は、たかだか半年でした。事故調査委員会が扱えなかった事項はたくさんございます。
 提言一に基づいたこの特別委員会、あるいは提言七で御提言させていただいております独立した調査委員会においては、取り組む事項はたくさんあると思います。
 例えば、最終処分の問題、この事故調で扱わなかった事項の2)としてあります、「使用済み核燃料処理・処分等に関する事項」に該当すると思います。放射性廃棄物の中間貯蔵の問題、汚染水の処理の問題、これは、9)にあります、事故後の状況、廃炉のプロセスに関する事項に当たると思います。また、最近では、原子力規制委員会が事故原因の調査を再開するということも報道されています。こちらは、この扱わなかった事項の3)にあります、「実地検証を必要とする事項で、当面線量が高くて実施ができない施設の検証に関する事項」というところに該当すると思います。
 まずは、喫緊の課題からお取り組みいただき始めるということが第一歩だと考えます。ぜひ、アドバイザリー・ボード、若しくは、提言七にあります独立調査委員会を御活用いただければというふうに考えております。
 はい、お願いします、次です。
 再びごらんいただいていますけれども、先日、私、福島県立福島高校で、当該高校の生徒さん若しくは先生方と、また、事故調査委員会の報告書に基づいた対話ということを行ってまいりました。
 その中で、生徒の一人から御質問をいただきました。私は、うまく答えることができませんでした。質問の内容を申し上げます。提言実施の進捗がはかばかしくないなら、その進捗を一歩でも進めるために、あなたはどんな打ち手を考えているのか。
 福島原発事故からもうすぐ十年です。この国の未来を担う彼らからの問いにきちんと正面から答えられるように、不断の努力をし続けることが、今を生きる大人の責務だというふうに私は考えます。ぜひよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。拍手
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江渡聡徳#5
○江渡委員長 ありがとうございました。
 次に、益田参考人にお願いいたします。
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益田直子#6
○益田参考人 益田直子と申します。
 本日は、発言の機会をいただきましたことを関係者の皆様に感謝申し上げます。
 改めて、立法府による行政監視機能の重要性についてお話しすることを求められていると理解しております。本委員会において三回目の報告となりますので、前回までにお話をさせていただいた内容は簡潔に、そして最後に、少し新たなお話を加えて終えたいと考えております。
 私は、御存じのとおり、これまで、日本とアメリカの大学院で評価の影響の研究をしてまいりました。その際、ガバメント・アカウンタビリティー・オフィス、通称GAOと呼ばれる、独立した立場から政府活動の評価を行うと同時に、立法府の補佐を担うという組織の役割に関心を持ちました。
 そうした評価活動によって行政を監視する機能がアメリカの統治機構においてどのように誕生したのかという研究から明らかになった事項や、また、立法府及び行政府の評価活動に関する他国との比較研究などを踏まえて、今、日本の立法府の役割として期待される事項についてお話をしたいと考えています。
 特に、次の二点についてお話をします。
 一点目は、GAOの事例からわかる、立法府、つまり議会が、独立性の高い組織に行政活動の評価を依頼し、その結果の報告を受けるとともに、評価組織は、評価結果に基づく勧告事項が行政府によって執行されている状況をフォローアップし、公開している点についてです。
 二点目は、国際比較の視点から、日本は、評価政策については高く評価されていますが、評価文化の成熟度については課題があるという調査結果から明らかになる事項です。評価文化の成熟度をはかる測定指標は九つありますが、そのうち、他国と比べて最も評価が低いのが、議会における評価の実施と結果の利用に向けた制度化の程度です。つまり、評価の実施と結果の利用における国会の役割に大いに課題があるという結果が出ています。そして、この傾向が、国会事故調の報告書の結果の利用という側面でもあらわれていると考えられる点です。
 スライドを次にお願いします。
 まず初めに、一点目について、こちらの図は、GAOが立法府との関係と機能をともに変化させてきたということを示しています。具体的には、GAOは、行政府から立法府に近づくとともに、財務的検査から政策の効果の検査、つまり評価を行う組織に変わっていきました。
 なお、二〇一九年度のみの勧告数は千六百七件です。二〇一五年度勧告のうち四年間で執行された率は七七%です。また、未執行の勧告はデータベース化されて公開されています。
 次にスライドをお願いします。
 そして、次の二点目についてですけれども、こちらの表は、二〇一五年のジェイコブという研究者らによる評価文化の成熟度に関する調査において対象となったOECD諸国のうち十九カ国の間での日本の順位を示しています。日本は、この表においては下から六番目に位置しています。また、評価政策について、公式化されているとともに十分に確立した国、これは、一番右端の列の「評価政策 評定結果」というところで、「十分に確立した」という文字が並んでおりますけれども、その文字が並んでいる中の国の一番下、最下位に日本は成熟度では位置しております。
 評価を下げている最大の原因は、数値からも明らかなとおり、六の項目の、議会における評価の実施と結果の利用に向けた制度化の程度です。なお、点数の配点は、最も評価が低いものが〇点、高いものが二点と、〇から二の点数の幅で分析がなされておりまして、この六の項目については、〇・三という数値が当てられております。ちなみに、政府の方は二・〇となっています。ただし、参考としている論文において、日本の評価の低さの理由について明確な説明はありません。
 スライドを次にお願いします。
 しかし、他国の議会の中には、次のような三つの場合、つまり、一、議会みずからが評価を行う場合や、二、独立性の高い機関が評価を行うことを議会が求め、そのために議会が法律の策定や修正を行う場合、そして三、議会における予算審議の中で行政機関が行った評価情報を利用する場合などがあることを説明しています。ここから、日本はこれらに該当しないと判断されたと推測できます。
 では、次にお願いします。
 以上のとおり、議会における評価の実施と結果の利用に向けた制度化の程度が日本は諸外国と比べて低いという傾向は、評価制度においてのみならず、国会事故調の調査結果を国会において利用するという側面でもあらわれているように思います。
 具体的には、まず、政府は、国会事故調と政府事故調の報告書における提言に対するフォローアップ報告書を、平成二十四年度から三十年度まで毎年公表しています。
 一方、国会は、次の二点の取組はこれからという状況にあります。
 一つ目は、先ほどの石橋先生の御報告にもありましたように、国会は、国会事故調の報告書の提言一の3)において、「今回の事故検証で発見された多くの問題に関し、その実施・改善状況について、継続的な監視活動を行う」とありますが、その具体的事項である「付録二 国会による継続監視が必要な事項」に関するフォローアップはこれからです。
 そして二つ目は、国会は、国会事故調の報告書の提言一の4)において、「この事故調査報告について、今後の政府による履行状況を監視し、定期的に報告を求める。」とありますが、過去の本委員会の会議録を検索する限りにおきましては、政府によるフォローアップ報告書に関する報告を政府に求め、審議をしたという記録を見つけることはできませんでした。つまり、国会事故調の報告書の提言の実効性を高める取組はこれからと思われます。
 最後になりますが、先ほどの、他国の議会による評価活動への三つの取組のうち、スライド四だったかと思いますけれども、そのうち、本事故調査におきましては、二つ目の取組について、つまり、国会は、国会事故調を誕生させ、調査を依頼したことにより着手したと言えると思います。そうであるからこそ、国会の場でその結果を利用するということも可能なのではないかと期待せざるを得ません。
 以上となります。御清聴ありがとうございました。拍手
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江渡聡徳#7
○江渡委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
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江渡聡徳#8
○江渡委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。泉田裕彦君。
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泉田裕彦#9
○泉田委員 自由民主党の泉田裕彦です。
 参考人の先生方におかれましては、御多忙中、本当に貴重な御意見を頂戴いたしまして、ありがとうございました。
 共通して訴えかけられているのは、国会の役割の重要性ということだったかなと思います。また同時に、東電福島原発事故から八年半を経過をして、少し風化が進んでいるのではないかということもお話の中で感じさせていただきました。
 東電福島原発事故におきまして、私、今でも忘れられないのが、原発が爆発をしてしまう、この映像を見たときの衝撃というのは記憶から消え去ることができません、忘れることはできません。
 振り返ってみますと、一号機、これは天井部だけ吹き飛んだ爆発でした。三号機、これはキノコ雲のような黒い雲が上空に向けて噴き上がる爆発でした。四号機は、これは火災という報告になっているんですが、どう見ても建屋全体がぼろぼろで、爆発があったんだろうということが事後的にわかったということでありました。
 一方で、現在も多くの住民の皆さんが避難を余儀なくされている原因となった放射性物質の飛散は、外見上ほとんど何も壊れていないであろう二号機のブローパネルが外れたところから飛散をしたということが言われているわけであります。これが後で判明するということになりました。
 安全と言われていた原発がなぜこのような事故を起こしたのか、この事故の教訓は何か。やはり、これを総括をして後世に伝えていく、これが国会事故調から求められた国会の役割だっただろうというふうに思います。
 原発事故の本質、これは何だったのか。津波だ、地震だ、いろいろなお話がありました。地震、津波、これはやはり引き金だっただろうというふうに思っています。
 原発事故、福島の事故の本質は、冷却の失敗、すなわち冷却材喪失事故であるというふうに受けとめています。要は、燃料棒の被覆が溶けなければ放射性物質の飛散はなかったわけです。そして、冷やすことができていれば、燃料棒が溶け落ちるということ、原発のメルトダウンは起きなかったということだと思います。つまり、ブラックアウト、仮に原発全体の停電が起きたということが生じたとしても、冷却が継続できていれば事故にならなかったということも言えるわけであります。
 福島原発事故では、残念なことに、事故を想定した準備は十分なされていませんでした。原子炉圧力容器の中に放射性物質を閉じ込めるということを最優先に、最大限の努力を払うということをしました。結果として、圧力が高まった、原子炉内の圧力が高まったので、消防からの注水が入らないというようなことで、冷却に失敗をするということになったわけであります。
 事故を想定した準備があったら、本当に福島事故は今のような大事故になっていたんだろうかということは考えさせられるということと、完全に解消はされていない疑問として残っています。
 世界に目を転じてみますと、米国において、福島原発と同型の原発、GE社製の原発、これはもともと米国で開発されたわけですけれども、米国におきまして、NRC、原子力規制委員会が、二〇〇二年に既に原発の規制強化をしていた。福島事故の前、はるか前に、冷却失敗をしたときの対応というのが、米国で規制がなされていたわけであります。
 二〇〇一年に、ナイン・イレブンの同時多発テロが起きた。二機、貿易センタービルに突っ込み、一機がペンタゴンに激突をした。四機目は一体何を狙ったのか。ホワイトハウスだったかもしれませんけれども、ひょっとすると原発だったかもしれない。こういう危機感の中でNRCはすぐ動いて、原発、航空機テロがあっても放射性物質を飛散させないような対策をとりなさいと。後にB5bと言われる規定なんですけれども、この規定をちゃんと電力事業者と規制当局に求めたということをやっているわけであります。
 もし、この規制強化が日本でも米国に見習ってちゃんとなされていたならば、ひょっとすると、亡き吉田所長はもっと打つ手をいっぱい持っていた、そして冷却をする手段を持っていたんじゃないか、福島事故はここまで大きくならなかったんじゃないかというような指摘もなされているところであります。
 二〇一一年時点で、なぜ米国でわかっていた規制が日本でできなかったんだろうか。当時の規制当局である原子力安全・保安院、実は情報を得ていました。そして、それが組織内で共有をされなかったという現実というものもあるわけです。そして、無論、一部の幹部だけで情報が共有されていましたので、テロが起きたときに、そしてまた電源が落ちて冷却ができなかったときにどうするのかというような話について、組織内で共有もしなければ、それを公に議論もしなかった、電力会社も無論それを知らなかったという状況で、あの福島の大津波を迎えてしまうということになったわけであります。
 もし、歴史にイフはないですけれども、このB5bの規制、しっかり議論した上で、そしてまた日本の原発に適用していたならば、当時クリントン長官が、政府高官及び東電の幹部にも直接電話をかけて冷却のお手伝いをしたいという申出がなされているわけですけれども、これを断っているという事態に立ち入らなかったのではないかという思いも持っております。
 そこで、疑問をもう一つ考えてみますと、当時の原子力安全・保安院は、事業者から働きかけがあったわけでもないのに、米国のテロ対策規制、これを日本で採用しないと、議論もしなかったということになっているわけです。どうしてそうなったのかということもしっかり総括をして、やはり歴史に刻むべきではないかなという思いも持っております。
 そこで、当時、国会事故調でこの議論を先導された黒川先生と石橋先生に、改めて、東京電力福島原発の事故原因、どのようなものであったとお考えでいらっしゃるのか、見解を聞かせていただければと思います。
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黒川清#10
○黒川参考人 ありがとうございます。
 実際に、国会事故調の場合は証人を呼ぶ権利もありましたので、あれがあったおかげで、あのときの勝俣さんなんかでも、来なくちゃならないぞというときに、いろいろな都合が悪いという人には、じゃ証人喚問しますからねと言うと大体来てくれるようになったので、本当に助かりました。これは結構苦労したんですけれども、あれは本当に、国会事故調をつくっていただいた先生方の知恵がきちっと入っているなという気はあのときに大分しました。
 それから調べて、特にあのときの調べているときもわかったんですが、あの報告書を出してから、私は世界じゅうのいろいろなところから呼ばれまして、フランスにも行ったし、ヴァッテンフォール、北欧の方も行きましたけれども、三回、世界一周講演の旅というのをやりました。MITでもやりましたし、アメリカのコングレスでもやりましたし、そんな話をしたんですが、IAEAの人たちに聞くと、日本からもちろんIAEAに人がいますけれども、IAEAが、いろいろな事故があるたびにリコメンデーションを変えていくわけですよね。日本はそれをやっていないということを知っていましたね、みんな。日本からもちろん二番目にお金を出しているわけですが、日本の代表はMETIの人ですが、どうしてやらないのと言ったら、いや、日本では事故は起こらないことになっていますからという返事で、何言っているのかさっぱりわからぬなということを言っていました。それは「規制の虜」に書いたような気がしますけれども。
 そのほかに、B5bですね。アメリカで、本当に、ナイン・イレブンが起きたときには、次は原子炉だったんじゃないかということは当然考えるわけで、それについてはアメリカは結構がっちりやることにして、その後ちゃんと、飛行機など、例えば、ジャンボジェット機がフルタンクでぶつかってきたらどうするかというシミュレーションも考えていて、それでちゃんとアーミーを周りに入れるようにしていましたよね。それについては、日本に、こういうふうにした方がいいぞ、だんだん情勢がおかしいのでということを二回ブリーフィングしたけれども、二度とも何か無視されたということですよね。
 だから、そういうことをちゃんとやっていればあれだけの事故にはならなかった可能性が幾らでもあるなということを今でも思っておりますし、それがその後で、実際、今の日本の、再稼働するところはもう全部できているのかどうかちょっとわかりませんが、私、たまたま来週また、浜岡にちょっと見にいらっしゃいよというので、行ってこようと思っていますけれども。
 そういう世界の標準がどんどんどんどん、世の中がおかしくなってきて、それなりの対応をやっているのに、日本の少なくとも窓口は知っていたけれどもやらなかった。それについて、やはり、国会が行政の失策としては何かしなくちゃいけないんじゃないかというのが私どもの気持ちでありました。
 ありがとうございます。
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石橋哲#11
○石橋参考人 ありがとうございます。
 先ほど泉田先生からお言葉がありましたB5bですけれども、今、先生方のお手元に、黒川先生からお配りいただいております資料の付録二の最後のところです。十六番に、「既設プラントに対する安全性向上のための検討」というところがございます。これらの項目は、「国会による継続監視が必要な事項」として報告書で御提言させていただいているところでございます。
 この2)に、B5bについての構築ということを記載させていただいておりますので、これもちゃんとできているのかということは、国会の先生方において、国会事故調の提言に基づいて設立されている当委員会において、ぜひ継続監視をお願いしたいということを考えております。
 さて、じゃ、事故の原因は本質的には何だったのかということですけれども、冷却の失敗ということが原因だったというのはおっしゃるとおりだと思います。ただ、なぜ冷却の失敗が起こったのかということがございます。
 私、何度も、福島高校とか福島県の高校生とお話ししているという話をしましたけれども、Xデーをどのような状態で迎えるのかということが極めて本質的であるというふうに考えております。
 世の中の御議論を拝見していますと、Xデー、例えば、福島原発事故の場合は、三・一一の地震発生以降の議論がたくさん行われております。ただ、その前の事項、三・一一の十四時四十六分をどのような状態で、どのような社会の状態で私たちは迎えたのか、そこについての御議論は、私が拝見するところ、見つけることはできません。
 きょう、今この瞬間、次の事故の何日前でしょうか。
 たまたまNHKさんで、今、「パラレル東京」という非常に衝撃的な番組が行われています。一瞬後にあの状況になるかもしれません。私たちは、どのような状況でその瞬間を迎えるのかというのが非常に問われていると思います。
 そのことを議論しないまま次のXデーを迎えるかもしれない、そのことを忘れている、若しくは知らないふりをしているということが、実は事故の本質的原因なのではないかということを考えております。
 以上でございます。ありがとうございます。
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泉田裕彦#12
○泉田委員 ありがとうございました。
 現在の置かれている日本の状況、災害列島、いつ地震が来るかわからない、日本列島は活動期に入ったかもしれないという中で、大変貴重な御指摘、御示唆、ありがとうございました。
 もう一点、国会事故調報告で指摘をされている中で、危機管理体制はどうだったのかという指摘もなされているところであります。
 これは、事故原因、どう評価してどう対応していくかということと、それから、万が一事故が起きたときに、住民の皆さんの生命、安全、財産をどう守るか、この観点もやはり欠いてはいけないということだと思います。
 事故調報告の四・二章だと思うんですが、「住民から見た避難指示の問題点」、これを指摘していただいております。具体的に申し上げますと、原発事故において、放射性物質が飛散をして避難しないと危ないレベルになっているということがSPEEDIの計算、それからまた実測値でわかっていた、にもかかわらず、住民に避難指示が出たのが何と、十五万人ですね、避難指示が出たのが一カ月もおくれたということが指摘をされているわけです。本来避難しなければいけないところが実際に避難するまでどうして一カ月もかかったんだろうかという点、ここのところも、御指摘のように、十分解明されたというような認識を私も持っておりません。
 そして、ここの部分というものは、まさに行政のそれぞれのメンツなのか過去からの経緯なのか、それを、同じことをさせないためにはどうしたらいいのかということをやはり考えていかないと、同じことが起きるのではないかなということを懸念をしているわけであります。
 迅速な意思決定をするため、さまざまな制度、組織を変えました。また、専門家の意見で物事が判断できるようにということで、原子力規制委員会が立ち上がって三条委員会になったというような変革もなされて、幾つか改革も進んでいるわけであります。
 一方、何で本当に一カ月も避難するまで時間がかかったのというところと今回の組織改正とどういう関係があるのか、必ずしもつながらない部分もあると思っていまして、これは先生方からごらんになって、避難指示、決断が一カ月もおくれてしまったのはなぜなのか、どういうふうにお考えなのか、そして、この間の政府の取組、どのように評価をされているのか、十一分までなので、もう時間がないので、私、聞きっ放しで終わるかと思いますけれども、参考人の先生方、お三人からコメントをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
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黒川清#13
○黒川参考人 それこそ、あの事件から日本は一体何を学んだのかということが一番大事だと思いますね。
 つまり、想定外だと言っていたかもしれないけれども、実際起こっちゃったわけだから、これから何を厳しくするかというのは、まさに、政府じゃなくて、立法府がどれだけプッシュするかだろうと思います。それで初めて国民は安心だということになるわけで、この間、柏崎刈羽もそうですけれども、ナイン・イレブンの後でちゃんと自衛隊を張りつけるのかというような話もしておかないと、それこそ半島の方が何が起こるかなんというのもそうですけれども、そういうのは当たり前ですよね。
 だから、そういう話を、あの福島の事故と今の国際的な枠組みで一体何をするのかというのは、やはり行政じゃできないんじゃないかと思いますね。ぜひ先生方の方でそれをやるという話をしていかないと、やはりこれはなかなか動かないんじゃないかと思います。
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石橋哲#14
○石橋参考人 ありがとうございます。
 先ほど泉田先生御指摘の避難のところ、まさに深層防護の根幹になるあたりだと思います。
 今まで、三・一一以降は、とめる、冷やす、閉じ込めるというところで安全が確保されているという御議論があったようでございますけれども、事故調の報告書に、ごらんいただきますとおり、世界では、IAEAの基準でしたけれども、深層防護のフレームワークが行われており、それは内部事象、外部事象若しくは人為的事象を含めたマトリックスがありました。日本では、内部事象の三層目までがパッチワークで行われているという報告が行われております。
 その状態をどのように確保していくのか。この国会事故調報告にあります提言二、政府の危機管理体制を見直すということの進捗がどのように確保されていくのか、これをどのように監視していくのかというのは、まさに先生方、国会事故調の報告に基づいて設立された本特別委員会において、ぜひ継続監視をしていっていただきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
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益田直子#15
○益田参考人 当時の状況についていろいろ見解を述べることは難しい状況ですけれども、先ほどの石橋先生にもありましたとおり、政治家の先生たちに実施計画をつくっていただいて、その中で具体的な検討をしていただけると、住民の方々も、今後のこともありますので、安心なさるのではないかと思います。
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泉田裕彦#16
○泉田委員 危機管理に関して言いますと、実際、私、新潟県知事として、福島の避難民受入れを実施をしました。これは、バスの手配、それから物資を運ぶトラックの手配、物すごく大変だった。三十キロ圏に運転手さんは入っていただけないという現実があったわけです。
 米国であれば、いざというときに誰が助けに入るのか、あらかじめ名簿ができています。そして、御本人の同意をとった上で、そしてまた教育も受けた上で、防護服の着方も知った人たちがいざというとき必ず行くということができています。
 日本においては、まだ誰が行くかも決まっていない、そして、どんなところが上限になるのか、政府の規制も明らかでない。公衆人として年間被曝量一ミリシーベルトを超えたところに行けと言ってどれだけの人が行ってもらえるのかというところの議論もなされていないまま今日に至っている。いざXデーをきょう迎えたとすると、また福島と同じようなどたばたが生じるんじゃないかという懸念を持っております。
 きょう参考人の先生方からいただいた御意見、しっかり胸に受けとめさせていただいて、政治活動もさせていただきたいと思います。
 時間となりましたので、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
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江渡聡徳#17
○江渡委員長 次に、逢坂誠二君。
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逢坂誠二#18
○逢坂委員 逢坂誠二でございます。
 きょうは、黒川参考人、石橋参考人、益田参考人、それぞれありがとうございます。
 まず冒頭に、お三人から、若干言葉は違っておりますけれども、基本的には、国会事故調の提言の実現に向けた実施計画を速やかに策定すること、その進捗の状況を国民に公表することと、国会が要請した国会事故調からこういう提言をいただいていて、これが十分にやれていない、そういう指摘を三人からされたわけであります。やはりこの指摘は相当重く受けとめなければいけないというふうに思いますし、三・一一という世界にもまれに見るような大事故を起こした国の国会として、私は、いまだにこの国会の中に常設でこの問題を議論する場がないというのは異常な姿だというふうに思わざるを得ないんですね。
 したがって、ただいま黒川参考人、石橋参考人、益田参考人から言われました、実施計画をつくる、進捗状況を国民に公表する、これを与党、野党の枠を超えてこの委員会がやるしかないわけですから、与党筆頭、野党筆頭、そして江渡委員長、ぜひ理事会の場でがっちり議論して、この実現に向けて動き出していただきたいと思いますが、まず最初に、委員長のお考え、聞きたいと思います。
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江渡聡徳#19
○江渡委員長 大変ありがたい御提言だと思っております。その点についてもしっかりと理事会で議論させていただきたいと思います。
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逢坂誠二#20
○逢坂委員 理事会で議論していただく、それは非常に結構なことだと思いますけれども、ただ議論するだけではなく、実現に向けて踏み出す、そういう姿勢で議論していただきたいということを委員長にはお願い申し上げたいと思います。
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江渡聡徳#21
○江渡委員長 はい、しっかり賜りました。
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逢坂誠二#22
○逢坂委員 それでは、私の方から、規制行政の中で私が問題だなと思うこと、避難計画についてちょっとお伺いをしたいと思っています。
 三・一一の事故以降、これは、原子力規制委員会、前任の田中委員長も更田委員長も、どんなに規制基準をしっかりクリアしたとしても事故は起こり得るんだということを、更田委員長も田中前委員長も言っているわけであります。
 となりますと、事故が起きたときにどうするかということが最も大事な話でありまして、先ほど石橋参考人の紹介いただいたものの中にも、「国民の安全を最優先とせず、組織の利益を最優先とする組織依存のマインドセット(思いこみ、常識)であった。」ということが指摘されているわけですが、だから、事故は起こり得るわけですから、どう国民の安全を守るかということが非常に大事になる。その点において、日本のこの規制基準の中に避難計画が明確に位置づけられておらないということであります。私は、これは非常に問題ではないかと。原子力規制委員会の規制基準の外に避難計画が置かれているわけです。
 この点について、私は、規制基準の中に明確に位置づけるべきではないかというふうに思うのですが、お三人の先生方、必ずしも専門的ではない部分があるかもしれませんけれども、お考えがもしあればお聞かせいただければと思います。
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黒川清#23
○黒川参考人 御指摘のとおりだと思います。
 それは、私、最近考えていることですが、失敗を隠すというのがあるんですね、どうしても。失敗から学ぶということをやらない限り賢くならないですよ。失敗というのはチャンスですから、ぜひそれを先生方で、議員立法でもいいし、そういう話をどんどんやっていくと。放っておくと、やはり政府の方じゃなかなかやらないんじゃないか。つまり、失敗を隠してしまう。
 これを、最近、私、日本の文化という話でいろいろなことを読んでいると、失敗すると、何か忘れちゃって、うん、新しくまた頑張って始めよう、こういうふうになっちゃうらしいんですね。そういう癖はちょっとまずいなと。だから、賢くならないで同じ問題を繰り返すという話になっちゃうんじゃないかと思います。先生の御指摘のとおりだと思います。
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石橋哲#24
○石橋参考人 ありがとうございます。
 原子力規制委員会さんは、五層目を対象外にする設置法になっているというところがきっとあると思いますので、そこは非常に、もし規制委員会さんが何かをしようと思っても、本来的な規制基準の中に入れられないということがひょっとしたらあるのかもしれないという想像をいたします。
 ただ、助言はできるという項目がどこかにあったような気はしております。原子力規制委員会さんが助言をなさるということであれば、それはそれなりの効果を発揮する余地はあるんじゃないかというふうに考えています。
 以上でございます。ありがとうございます。
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益田直子#25
○益田参考人 御質問ありがとうございます。
 専門のちょっと範囲外でして、なかなか難しいですけれども、どちらかが責任を持って避難計画について扱うべきだとは思います。
 済みません。それで失礼いたします。
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逢坂誠二#26
○逢坂委員 それぞれの先生から、黒川委員から御指摘のとおりという発言をいただいたかと思うんですが、規制基準の中にやはり入れるべきだと私も思います。ただ、現実にはそうなっておらないということでありますので。
 その現実を踏まえたときに、私は、一番やはり鍵を握るのは自治体の皆さんだと思うんですね。万が一事故が起きたときに避難できるかどうか。それはやはり、もう現場で、先ほど泉田委員からも話がありましたけれども、新潟県知事として御苦労されて、避難者を受け入れるだけでも相当な御苦労がある。それじゃ、避難をしていただく自治体の方は、また更にそれ以上の苦労があるんだというふうに私は思っております。
 例えば、私の住んでいる北海道函館市などを考えてみますと、約三十万程度の人口が地域にはおります。北へ避難できる道路というのは国道五号一本しかないということです。平時でもこれは渋滞が起こるというところでありますので、避難計画のつくりようがないというのが市民の実感だというふうに思っています。
 すなわち、有効に機能する避難計画がつくれない。それであるにもかかわらず、規制基準の中に避難計画がないからといって、規制基準をクリアしたから原発を稼働していいなどということには私はならないと思うんですけれども、この点、専門家というよりは一人の国民として、お三方、どのようにお考えになるでしょうか。
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黒川清#27
○黒川参考人 それは私も、私どもの報告書を出してからも気になりましたけれども、例えば川内を再稼働するというときに避難計画をどうするんだと、あのころは結構議論されていましたけれども、結局なし崩しで何となくやっているということですね。だから、それをどうやってやめさせるかというのは、やはりそういう意味では、国会というのはすごく大事なんじゃないだろうかと思います。
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石橋哲#28
○石橋参考人 ありがとうございます。
 なかなかお答えがまとまらないんですけれども。
 避難をどう実施するのか、どう実効的な避難をするのかというのは非常に大事な問題だというふうに考えます。
 それができないかもしれないという中で、実際問題、その三・一一までの間、若しくは事故調査委員会の中で幾つかの参考人の方がおっしゃっておられましたけれども、立地規制基準、立地審査指針ですか、そのものが、避難ができないからこそ設置できないというふうにならないように、逆算して設置基準を決めているという議論があったような記憶がございます。今、その立地規制基準というのはどうなっているのか。余り議論は進んでいないような記憶があるんですけれども、まずはそこからなんじゃないかという気がしております。
 済みません。お答えになっていないんですが、申しわけございません。
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益田直子#29
○益田参考人 なかなかお答えが難しいんですけれども。
 受入れ側の自治体が原発を受け入れる際に住民の避難計画の部分をクリアしていないというところについては、やはり住民側からもなかなか納得を得るような状況にはないのかなと。さはさりながら、一方で、それに対して強制力を持たせるために規制基準の中に避難計画を入れるということは、確かに強制的な手段としてあり得ると思うんですけれども、それが入っていないということには、さまざまな、いろいろな関係者間などのしがらみといいますか、何かがあるのだろうと思います。
 ちょっと私は不勉強なので、そこは本当によくわからずにお話をしていて大変申しわけなく思いますけれども、そうしたところを一つ一つほどいていって何が一番大事なのかというふうな議論をしていかない限りは、先生がお考えのようなことはなかなか進まないのではないのかなというふうには、お聞きして感じております。
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