神田秀樹の発言 (法務委員会)

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○神田参考人 御質問ありがとうございます。
 先ほどちょっと申し上げたこととやや重複する面もあるかもしれませんけれども、私も、先生がおっしゃるとおり、全体のバランスというか、それと、私の言葉で言う歴史の流れというものの中で、今回、株主提案権自体をどうこうというのでは決してなくて、濫用的と思われる事案があったものに対して、その後の実務で、会社が窓口でその対応に苦慮しているというところにどうしたらいいかということなんですね。
 先ほどのところに少しつけ加える形になるかと思いますけれども、この制度自体は、昭和五十六年に入った制度ですので、その前はなかったわけです。
 それから、私も株主提案権というのは非常に重要な制度だと思っていますけれども、最近、株主との対話というのは、提案権という形ではなく、スチュワードシップ・コードなどというのをお聞きになった先生方がいらっしゃるかもしれませんけれども、提案権というルート以外で、少数の株主というのは会社と対話している。特に、機関投資家の株主は、提案権も行使しますけれども、そうではなくて、会社とはそういう形での対話というものを促進しましょうというのが大きな流れになっているんですね。そういう流れは昔は存在しませんでした。
 もう一つ、先ほどの繰り返しで恐縮ですが、株主提案権という制度は、自分が提案したものを招集通知に書いてもらえるので、そういう権利ですと三百五条で言っているんですけれども、その費用は会社持ちであり、いわばほかの株主持ち、自分ももちろんその一部は負担するんでしょうけれども、という状況なわけです。ですから、なかなかここが難しいところで、しかしどうなのかということになってくると思うんですね。
 もう一つ、委任状勧誘というのがありまして、日本でも最近例があるんですけれども、自分で委任状を集めて、会社側の提案と、日本で問題になった場合は、自分も提案していますので、どちらかということになるんですけれども、アメリカは原則として、委任状を勧誘すれば何でもやれまして、ただ、全部自分の費用負担なんですね。日本はこの制度は会社の費用でというところがポイントになっているわけです。ですから、変な話ですけれども、委任状を日本で自費で勧誘して例えば会社提案に反対をするということは、否決投票ということなんですけれども、反対投票をするということは幾らでもできるわけです。
 いずれにしても、いろいろな全体像の中で考えると、今回は、濫用的な提案が過去されたということはあるんですけれども、七、八年前が一番議論された時期なんですね。だから、今日の目から見ると、ちょっと私ども冷めているというか、今の目から見ると、いや、あれはそんなにどうこう言わなくても最近はないんじゃないのというようなこともあると思うんですけれども、会社は、毎回来るうち、取り上げないものは、リスクをとって取り上げていないので、やはり対応に、いい言葉かどうかわかりませんけれども、苦慮しているという実態は恐らくあると思います。
 そのあたりのバランスが、先ほど御指摘があったように、不要だという御意見も当然あり得るとは思うんですけれども、今回の法制審での議論というのは、やはりそれは、過去の裁判例等も見ながら、こういう数、そして内容というか目的というのを置いた方が、結局、株主全体、企業社会にとって、これは決して個々の企業という意味ではないんですけれども、社会にとってプラスであろう、つまり、この改正はした方がいいのではないか、そういう全体的な判断もあったというふうに言ってよろしいかと思います。
 長くなって申しわけございません。
    〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕

発言情報

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発言者: 神田秀樹

speaker_id: 13566

日付: 2019-11-20

院: 衆議院

会議名: 法務委員会