山口英彰の発言 (農林水産委員会)

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○政府参考人(山口英彰君) 我が国は、IWCが鯨類の保存と捕鯨産業の秩序のある発展という二つの役割を持っていることを踏まえまして、いわゆる商業捕鯨モラトリアムが決定されて以降、商業捕鯨の実施を目指して三十年以上にわたり収集した科学的データを基に誠意を持って対応を進め、解決策を模索してきたところでございます。
 昭和五十七年、一九八二年に決定された商業捕鯨モラトリアムでは、遅くとも平成二年、一九九〇年までに、モラトリアムが鯨資源に与える影響につき包括的な評価を行うとともに、その見直しを行うことがIWCの義務とされておりました。しかし、IWCにおいては鯨類の資源に悪影響を与えない捕獲可能量の算出方法が開発され、また、我が国の鯨類科学調査等を通じて鯨類の中には十分な資源量が確保されているものがあるにもかかわらず、持続的利用の必要性を認めようとしない反捕鯨国の反対により、これが実現していないのが状況でございます。
 昨年のIWC総会には、徳永委員や江島委員長を始め捕鯨関係の先生方や関係団体の皆様にも御出席いただき、当時の谷合農林水産副大臣と岡本外務大臣政務官の下、政府一丸となって総会に臨んだところでございます。
 同総会では、我が国は、IWCが資源管理機関として実質的な意思決定を有効に行えるようにするため、一つはIWCの意思決定手続を見直す、二つ目として商業捕鯨モラトリアムの限定的な解除を行う、これを内容とするIWC改革提案を提出したところでございまして、多くの国から、IWCの機能回復のために必要な改革案であるという支持が表明されたところでございます。一方、反捕鯨の国々からは、我が国が商業捕鯨を再開する意図がある限り賛成できないといった強硬な反対意見が出され、歩み寄りは見られず、異なる意見や立場が共存する可能性すらないことが明らかになったところでございます。
 その結果、我が国は、昨年十二月二十六日に、科学的根拠に基づいて水産資源を持続的に利用するとの基本姿勢の下、商業捕鯨を本年七月から再開することとし、国際捕鯨取締条約から脱退することを決定するに至ったものでございます。
 再開した商業捕鯨は、昨年十二月の内閣官房長官談話のとおり、我が国の領海及び排他的経済水域に限定し、南極海、南半球では捕獲を行わず、また、国際法に従うとともに、鯨類の資源に悪影響を与えないよう、IWCで採択された方式に沿って算出された捕鯨枠の範囲内で行うということにしております。
 さらに、我が国は、IWCからの脱退後も国際的な海洋生物資源の管理に協力していくという考えを堅持しておりまして、IWCとの共同調査を実施し、その結果をIWC科学委員会に提出することとしております。
 このような取組を含め、引き続き、国際機関と連携しながら、科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献していくこととしております。
 水産資源の持続可能な利用という我が国の立場を共有する国々とはIWC脱退後も情報交換を行うなど連携を強化しており、商業捕鯨を再開した我が国の考え方について引き続き御理解をいただいていると思っているところでございます。
 今後とも、我が国は、科学的根拠に基づいて水産資源を持続的に利用するとの基本姿勢の下、持続的に捕鯨業を行っていくこととしており、そうした我が国の考え方を、反捕鯨国も含め、引き続き丁寧に、かつ粘り強く説明してまいりたいと考えております。

発言情報

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発言者: 山口英彰

speaker_id: 3517

日付: 2019-12-05

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会