山内康一の発言 (外務委員会)

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○山内委員 内閣府から、このクールジャパン事業、重要事項に関する戦略的国際広報諸費という費目に関係している有識者の方のリストを見せていただきました。まあ、個人名は出さないでほしいと言われているんですが、その十五名の有識者を見ると、ほとんどが広告代理店の関係者あるいは企業の広報の担当者ばかりですね。十五名のうち、一人だけ元海外特派員、マスコミの方で地域の専門性のある人が一人、それと異文化コミュニケーションの専門家が一人いますが、十五分の十三は、まあ、いわゆる企業広報か広告代理店の人ばかりですね。
 ある意味で、日本製品を売り込むとか観光客を誘致するだけならそれでいいと思うんですけれども、これをもし外交戦略とかパブリックディプロマシーという文脈で考えるのであれば、ちょっと、広告関係者だけでいいのか、広告業界の発想だけでいいのかと非常に疑問に感じざるを得ません。
 クールジャパン戦略のホームページにこういうふうに書いてあります。「世界の「共感」を得ることを通じ、日本のブランド力を高めるとともに、日本への愛情を有する外国人(日本ファン)を増やすことで、日本のソフトパワーを強化する。」と。
 目的は日本のソフトパワー強化ということですから、化粧品とかお菓子を売り込むような消費者マーケティングの視点だけで本当にいいのかというふうに思っておりまして、例えば、有識者の選び方、それから、そういう広告業界出身の有識者が選んだら、当然、電通、博報堂に決まるに決まっているんですけれども、こういう選び方で本当にいいのか、大変疑問に思っております。
 例えば、アメリカのパブリックディプロマシーの失敗例として有名な例が一つありまして、広告代理店のCEOだったシャーロット・ビアーズという方、広告界の女王と言われた非常に有名な広告業界の方をアメリカの国務省の国務次官に任命しました。広告業界の人だからパブリックディプロマシーが上手じゃないかという結構短絡的な発想で、九・一一の後のアメリカのパブリックディプロマシー政策の責任者になったんですね。
 外交経験は全くゼロで、ビジネスの経験だけしかない方が国務次官になって、パブリックディプロマシーをやったらどうなったかというと、結果的には大失敗と評価されています。その評価されている理由、これは、米国の会計検査院の報告によると、例えば、相手国の事情を全く理解していなかった、イスラム圏の文化をわかっていない、あるいは担当者の語学力不足、アメリカ国務省の語学力不足というのは英語力不足じゃないのは明らかで、恐らく、アラビア語とか現地の言葉に関する理解が全く不足していた。
 要するに、対象国の理解を全く欠いた消費者マーケティングの発想でパブリックディプロマシーをやると失敗するというのが、アメリカのシャーロット・ビアーズという方の例ですね。
 そういう意味では、今、内閣府が選んでいる有識者の人選、本当にこれでいいのか、非常に疑問に思います。それについて内閣府から何かあればコメントをお願いします。

発言情報

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発言者: 山内康一

speaker_id: 21377

日付: 2020-05-20

院: 衆議院

会議名: 外務委員会