青木愛の発言 (環境委員会)
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○青木愛君 今大臣がおっしゃられたのはヨーロッパの予防原則とは全く違っていて、やはり科学的知見を重視しているということが分かりました。それが日本の立場だということは、そうなんですね、今までずっとそうなので。今はそうなんですけれども、やはりこういう石綿の問題を始めとしていろいろな、今化学物質であったりとか遺伝子組換え食品だとか残留農薬でいろんな問題があって、そこは日本は科学的な証明、知見を得られるまでは使ってしまおうというところなんですね。アスベストみたいに、こうやって三十年、四十年、五十年たってから被害が出てくる、こういう状況で、大臣、日本はよろしいんですかね。
先ほど大臣がおっしゃった予防的対策というのは全く違うので、科学的知見を得ながら予防的対策を取るという、それは全く違っていて、もっと枝葉末節ではなくて根本の幹のところなんでありまして、是非このヨーロッパの予防原則、日本国民の命を守るためには予防原則、これを日本の指針としていただきたい、これは強く要望をさせていただきます。
そして、続いてなんですけれども、これは現場の声でありますが、被害者補償基金制度の創設ということを現場から御要望を受けております。そういう国会議員の方も多いかと思いますけれども、それに関連して、ちょっと話はそれますけれども、ベビーパウダーなんですが、これはこれで大変問題なんですけれども、ここで取り上げる趣旨はそうではないんですが、ベビーパウダー、ファンデーションなどの原料であるタルクにアスベストが混入していたということで、今その危険性が指摘をされています。
日本でも、時計用の宝石加工の作業中にベビーパウダーを打ち粉として使っていたということで、窓も開けずに閉め切った部屋で七、八人の方々がそういう作業をしていて、お一人の方が亡くなられたという大変残念な事例もあるんです、事故があるんですけれども。
アメリカでは、今、二〇一九年ですから去年のことなんですけれども、このベビーパウダー約三万三千個、これを自主回収しているんですね。アメリカのFDAという機関がサンプル検査をして、オンラインで販売されている製品のボトルの一つから微量のアスベストが検出をされた、それを受けてのリコールということになりました。
ジョンソン・エンド・ジョンソンでありますけれども、この会社のタルク製品によって疾病を発症した女性の方二十二人に対しまして、裁判所が四十七億ドル、約五千七十億円の賠償金を支払うように同社に命じたんですね。これ、一人当たりに換算しますと、その賠償金は二百億、日本円にして二百億であります。
これを取り上げる趣旨は、EUでは予防原則に立っていち早く国民の健康と命を守る対策を打ちます。一方、アメリカは企業が一旦訴訟されると賠償金は桁違いに大きなものになるということであります。それに比べて、日本の場合は被害者が言わば泣き寝入り状態とでもいいましょうか、そういう状況でありまして、労働者に対して厚生労働省が管轄する労災保険給付や特別遺族給付金、その他の被害者は、環境省でも管轄しておりますが、石綿健康被害救済制度による救済給付はありますけれども、しかし、その補償額は十分ではないということを指摘をさせていただきます。
この現場の被害者の方々は、建設工事を通じて、長年日本社会の屋台骨を支えてきた方々であります。原告以外にも被害者がたくさん全国におられまして、地域のそこそこで原告がその訴訟を起こさなくても、国がもっと前面に立ってこの救済制度、基金制度を創設することが求められているわけであります。
是非、この被害者の立場に立った救済策を強化すべきだというこの点についての御見解をお聞かせください。