神野直彦の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(神野直彦君) 基礎年金の問題については、年金部会の方で検討したときもいろいろな考え方があって、言わばまとまっていないと。これは、先ほども西沢さんからお話がありましたけれども、税の問題とかそういうような含めてどういう改革をやっていくのかと、私の言葉を使えば、もうビジョン型改革に踏み込まないと駄目なのかどうか含めて、いろんな意見があるかと思います。ビジョン型改革といっても、それはいろんなプランがありますので、いろんなプランがあるかというふうに思っております。
ただ、現在の日本の基礎年金というのは、一つは所得再分配効果を持つ、被用者保険の中ではそういう効果を持ちますが、同時に、この年金制度ではラストリゾートなんですね。だから強めておかなくちゃいけないというふうに私は考えています。
それで、年金には御案内のとおり二つの考え方があって、一つはビスマルク型年金ですね。これは、負担の方は大体全ての国で所得比例ですから、所得比例で負担を集めておいて所得比例で配りますよ。この意味は何かというと、年金の意味が、リタイアした後、つまり賃金を正当な理由で失ったときに、現役世代のときとリタイアしたときの生活水準をなるべく変わらないようにしましょう、あるいは一定の程度で抑えましょうという観点から議論している、つくられていると思います。それに対して、ベバレッジ報告のベバレッジ年金と言われているのは、所得比例で集めておいて定額にしかやりません。したがって、所得再分配機能が最も強いというか、強く働くわけですね。
日本の被用者年金の方について言えば、これはハイブリッドで、合わさっているんです。したがって、国民が一体どういう、つまり、先ほど言いましたように、再分配効果をどの程度重視するか、それから現役のときとの生活水準の差異をどの程度を考えるか。つまり、私は、いずれにしても、この制度を維持しようとする限りは、基礎年金とそれから厚生年金とのバランスをまずどう考えるか、つまり、ベバレッジ型とそれからビスマルク型の年金のそれぞれのいいところをなるべく生かしながらやっていくという、その和解のさせ方がポイントではないかというふうに考えています。