平垣内久隆の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○政府参考人(平垣内久隆君) 内閣府の総合海洋政策推進事務局の平垣内でございます。よろしくお願いいたします。
 座って説明させていただきます。
 まず、お手元の資料に基づきまして内閣府の方から御説明させていただきます。多分野にわたるため概略的な御説明ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 資料一ページを御覧ください。
 我が国は、四方を海に囲まれ、世界有数の広大な管轄区域を有しており、領海、排他的経済水域の面積は世界第六位とされております。資料右側中段ですが、海外領土を含まない場合では圏外だったフランスは、海外領土を含む場合は世界第二位となります。国際連携の観点からは重要な視点でございます。また、海に囲まれている海洋国家ですので、貿易は重量ベースでほぼ海上輸送が担っており、水産業も生産量ベースで世界第八位となっております。
 資料二ページを御覧ください。
 我が国の海洋政策の制度的枠組みといたしましては、平成十九年に海洋基本法が先生方の御尽力によりまして議員立法で成立しております。
 資料三ページを御覧ください。
 海洋基本法におきましては、海洋基本計画はおおむね五年ごとに改定することとされており、現在、第三期目の海洋基本計画が平成三十年五月に閣議決定されております。
 この計画では、資料右上にございますが、「新たな海洋立国への挑戦」と銘打っておりまして、五つのキャッチフレーズを掲げております。
 一つ目の「開かれ安定した海洋へ。守り抜く国と国民」は、海洋の安全保障に関する施策と海洋の安全保障に資する側面を有する施策を併せまして、総合的な海洋の安全保障として、海洋状況把握体制の確立など、政府一体となって取組を推進していくということとしております。
 二つ目でございますが、「海を活かし、国を富ませる。豊かな海を子孫に引き継ぐ」として、海洋の持続可能な開発、利用を進め、海洋に関わる多様な産業について振興、創出を図る、また、海洋環境の保全について、世界をリードしつつ、美しく豊かな海を継承していくこととしております。
 三つ目でございます。「未知なる海に挑む。技術を高め、海を把握する」として、海洋の未知なる領域の研究等による知的資産の創造や科学技術力の向上のための取組を強化し、イノベーション創出に資する研究開発を進め、海洋科学の分野で世界を主導し、世界に貢献することを目指すこととしております。
 四つ目の「先んじて、平和につなぐ。海の世界のものさしを作る」でございますが、新たな枠組みやルール等の形成に際して、海における法の支配と科学的知見に基づく政策の実施を国際社会の普遍的な基準として浸透させるべく活動することとしております。
 五つ目の「海を身近に。海を支える人を育てる」として、海洋立国を支える多様な人材の育成及び確保に取り組むとともに、国民の海洋についての理解増進を深めることとしております。
 このような海洋政策の方向性を踏まえ、基本的な方針として六つの柱を掲げております。
 資料四ページを御覧ください。
 まず、①海洋の産業利用の促進についてでございます。
 メタンハイドレート、海底熱水鉱床、レアアース泥等、我が国周辺海域には様々なエネルギー資源が存在しており、資源小国と言われる我が国にとって貴重な資源です。将来的には、民間企業が参入する商業化の実現を目指し、必要な基盤整備を着実に推進していくこととしております。
 また、洋上風力発電を推進するために、先生方のお力をもちまして、一昨年十一月には一般海域における利用のルール等を定めた法律が成立し、昨年末には促進区域第一号として長崎県五島沖が指定されております。
 我が国の海洋産業の国際競争力強化策としては、船舶の開発、建造から運航に至る全てのフェーズに情報技術を取り入れることで、造船、海運の国際競争力の向上を図る取組や、自動運航船の実用化に向けた環境整備、さらには、我が国海事産業が中長期的に市場拡大の見込まれる海洋開発市場へ進出することを目指す取組がなされ、海事生産革命を進めております。
 続きまして、②の海洋環境の維持・保全についてでございます。
 持続可能な開発目標、SDGsの中でも、目標の十四では、海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用するとされております。また、生物多様性条約締約国会議の愛知目標などの国際的な枠組みの下で、生物多様性の保全及び持続可能な利用に向けた取組を実施していくこととしております。
 例えば海洋保護区につきましては、昨年の自然環境保全法の改正により沖合海底自然環境保全地域の制度が創設され、本年四月の施行に向けて準備が進められております。
 また、海洋プラスチックごみにつきましては、国際的に関心も高まる中、海洋生分解性プラスチックなどの代替素材のイノベーションや、リサイクルの強化を通じた資源循環産業の育成、海岸漂着物への対応、昨年のG20大阪サミットの成果である国際共同の枠組みの具体的な取組等、政府全体で取り組んでおります。
 続いて、③科学的知見の充実についてでございます。
 長期的視野に立って継続的に海洋科学技術に関する研究開発の推進等を強化していくとともに、海洋調査、観測等の維持強化を図ることとしております。
 右下の写真でございますけれども、昨年、海底探査技術の国際競技大会、シェル・オーシャン・ディスカバリー・エックスプライズで、日本財団の国際人材育成事業の卒業生を中心とした国際連携チームと、国立研究開発法人海洋研究開発機構、JAMSTECや九州工業大学等、国内産学官の若手研究者、技術者を中心としたオールジャパンチームが見事に優勝、準優勝しております。防災、海上交通安全、環境保全、資源開発等、各分野で重要である海底地形の解明に向け、今後大きく貢献していくものと期待しております。
 資料五ページを御覧ください。
 続いて、④北極政策の推進についてでございます。
 我が国では、長年にわたり、北極の環境変化について観測、研究開発を継続しており、国際的な科学技術協力にも貢献してまいりました。北極政策は、研究開発、国際協力、持続的な利用を三本柱として推進しております。
 我が国の強みである研究開発に関しては、北極域研究推進プロジェクトなどによる国際的な北極域観測計画への参画などの取組を推進することとしております。昨年には、ノルウェー・ニーオルスン基地に新たな観測施設が開所しております。また、今年の秋には、北極科学大臣会合が日本で開催することとしております。
 続いて、⑤国際連携・国際協力についてでございます。
 国連海洋法条約を中心とした国際ルールを適切に実施するため、国際連合等における海洋に関する議論に積極的に対応するとともに、国際海事機関等における海洋に関する国際ルールの策定や、国際連携、国際協力に主体的に参加しております。
 法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序を維持強化するための連携や協力を、シーレーン沿岸国を始めとする各国とともに進めていくこととしております。また、地域や地球規模の海洋問題の解決のため、ユネスコ政府間海洋委員会を始めとする各国政府や科学者、産業界、市民団体等の協力の下、二〇二一年から始まる国連持続可能な開発のための科学の十年の実行計画の策定と実施に関与するなど、様々な分野において関係国と連携し、国際協力体制を強化していくこととしております。
 最後に、⑥海洋人材の育成と国民理解の増進についてでございます。
 海洋立国を実現すべく、専門人材の育成、確保に努めております。さらに、海の日等の機会を通じて、産学官との連携協力の下、多様な取組を実施していくこととしております。例えば、海洋プラスチックごみ対策として、個人、企業、団体、行政などのあらゆる主体がそれぞれの立場でできる取組を行うプラスチック・スマートキャンペーンなども実施しております。
 以上、駆け足でございますが、我が国の海洋政策について全般的に御説明させていただきました。
 どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 平垣内久隆

speaker_id: 29288

日付: 2020-02-05

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会