上田孝の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(上田孝君) ありがとうございます。
 大きなヤードの必要性、必要があっても日本では無理だというのが結論だと思います。
 もう今から数台、大きなヤードをどこかで掘るんですかと、設備投資をして。そういう場所もなければ、無理です。ですから、日本モデルというのは多分、ヤードの規模はちっちゃいけれど、それを全体を統合する中で上手に船種を変えながら物を造っていくというやり方があるので、やっぱり日本の持っている財をうまく有効活用していく方が正しいのではないかというような感じがいたします。ですから、大きなヤードを今どこかでやるというのは現実的じゃないという感じがいたします。
 それから、好不況の波によって人材育成が難しい。まさに、まず育成が難しいんですが、人材確保が難しいです、現在。これはメーカー全体に言えるかもしれないけど、物づくり人口って今せいぜい一千万弱で、なかなか物づくり等、製造業には新規参入は来ないんですね。
 おまけに、現場でいったら3K職場です。3K職場と言い切って、僕は我が社の人間に、よく3K職場でやるねという。これを僕は日本の一つの財産だと思いまして、その部分を何とか生かしていくというようなことで、さっき人材育成というのは何か教育をする、親方から何か教えてもらうというやり方があるんですが、実は戦後支えてきたそういうワーカーの親分のような作業長、もう全部リタイアしたんですよ。そうすると、もうリタイアしていっているから、そういうノウハウが残っていないヤードが多くなっています。
 それで、若い人たちは今はもう平気にスマホ、パソコンからスマホに変わり、親方の背中を見て学ぶなんというそういう姿勢は無理です。だから、新しい教育、仕組みが必要だと思うし、多分、各会社はそういうことを現実に即していろんな工夫をされていると思うし、サノヤスだってそれをやっています。
 だから、人材育成は難しいんですが、これは造船だけじゃなくていろんな業界に言えることだし、それは新しい知恵を使うことが必要じゃないか。ただ、マンパワーの総量が足りないということは可能性が出てきたので、外国人労働力を使う必要がある、そうすると言葉の問題を始めいろんなことが付随して起こってきます。
 そんなことで、人を大事にしなきゃいかぬという造船所、これは造船に限りません、各産業共通です。先ほど来出ている、技術と言いますけれども、私は文系ですから、技術屋さんが技術技術とおっしゃいますと、いや、技術の担い手は人材ですといつも切り返すんです。人が大事だという姿勢はやっぱり日本の最大限の財産ではないかと、我々企業にとってもそういう観点で私は経営しております。造船工業会としてもそういう姿勢でおります。
 ありがとうございます。

発言情報

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発言者: 上田孝

speaker_id: 12341

日付: 2020-06-03

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会