藤本隆宏の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(藤本隆宏君) ありがとうございます。
日本に残るべき現場というのはいろんなパターンがありますけど、やはり開発と生産が一体になっているところが結局残っている感じがあります。一時期これをばらすことがブームになったことがあるんですけど、ばらしたところは生産が消えちゃったところが結構あるんですね。日本は、やはりこの開発、生産一体と、しかも、そこにうるさいお客さんが付いているという、これが勝ちパターンだと思いますので、おっしゃるとおりだというふうに思っております。
自動車で今アライアンス、これはもう昔からずっとやっていることなんですけれども、言ってみれば、これからの時代、一社で全てがやれるということはまずない。じゃ、かといって、十社に統合されているかというとそうでもないわけで、結局、今、何十社もあるわけですね。
ですから、まさにアライアンスをネットワークでやっていくということは、自動車の場合には当然のことで行われていると思います。これは、自動車は最終的にお客さんが消費者であって、自由選択できる。中国であってもやっぱり車は自分で選んで、だから中国の人たちも日本の車買っているわけですね。今トヨタがどんどん売れていますね。
なんですが、海運のちょっと難しいところは、これはかなり、先ほど来、国防の問題から安全保障まで入ってくる。そして、例えば中国を見れば、中国の海運は恐らく、これ中国株式会社のようになっていますから、ほぼ一〇〇%国内の造船所から買うという形になっていると思うんですね。だから、お相手さんがそのようにやっているときに、うちだけグローバルと言っているわけにもちょっといかないところがあると思うんですね。
ただし、先ほども言ったように、彼らがあからさまな保護をやってくるとしても、日本がまた保護返しをするというのは、これはやはり正攻法じゃないと思うんですね。あくまでもビジネスモデルで勝負して、実はやっぱり勝てる海運ですよね、まずね。日本には強い海運がありますから、ここが最適設計の海運システムをまずつくる。その部品として造船が最適設計の造船を造っていけば、これはほかの国はできませんから、ほぼ。みんなほかのところは標準船造っていますのでね。
ごく自然に、要するにその形で日本の海運さんが日本のやっぱり造船から買おうという話になり、それが、その結果として海運全体が、つまりこの海事クラスター全体が強くなっていくという形で全体がうまく収まるというのが正攻法のやり方ではないかと思っています。
そのためにはやはり、例えば先ほどから出ているヨーロッパに完全に牛耳られている舶用のエンジンですね、ここを何とかしたいですよね。日本で実際に燃焼技術は自動車などは非常に強いですから、僕は自動車と造船の連携はあっていいと思っております。燃焼技術がある例えば広島のM社と唯一日本でエンジンを設計しているもう一個のM社ですね、ここは私は連携があっていいんじゃないか、これ私の全く思い付きですけれども、理屈からいったらそういうふうに考えております。
それから、港湾も完全に牛耳られちゃっているんですね。ですけれども、やはり海運を通じて港湾の標準化ですね、ここのところにも力を入れていく。つまり、全体の、世界中で今起こっている標準化の流れの中、要するに、やられちゃって、日本はカスタム製品をいわゆる低利益で作っていくというのではなくて、自分の標準をしっかりと世界に発信していく力、これは多分、国といわゆる民間が一緒になってやるようなものじゃないか。ドイツなんかはもうそういうふうにやっていますからね。だから、これ、ドイツは非常にこれ上手ですから、ドイツがどういうふうにやっているかというところを見た上で、日本としてこの設計力で何とかカバーしていくと、これが大事じゃないかと思っております。