藤本隆宏の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(藤本隆宏君) 今のお話、上田さんのお話でもう本当に尽きていると思いますけれども、やはり技術力の大手と、商売力、設計力、ビジネスモデル、そういったものでたけている中手、強手ですかね、こういう構図だと思いますので。
ただ、これ今まで、確かに見ていると、本当にどこへ行っても元大手の方が活躍しているんですね。だけど、残念ながらやっぱり中国にも随分行っておられて、随分追い付かれちゃっているところもあるわけですね。
それはしようがないと思うんですけれども、私はこれはやっぱり戦略的に考えるべきであって、先ほど言いましたように、もう造船、特にこの中手がやっている造船というのは、韓国と中国に挟まれているわけです。付加価値の高いところはもう既に韓国に取られているわけであります。そして、中国がどんどん追っかけてきているわけですね。
ですから、中国に対して守る、韓国に対して攻めると、この明確な戦略を持った上で、じゃどういう人材が必要なのかという形で、一般的に言って大手から人材が必要なこと間違いないんですけれども、戦略的な意図を持った上でどういう人材が必要かという形で見ていくべきだと思います。それが発展すれば提携という形になって、この提携の中で最大のポイントは、やはりこの大手の技術力と中手の商売力、これを合体させて、韓国を攻める、中国に対して守ると、こういうことじゃないかなというふうに私は思っております。
逆に、技術力だけで行けちゃうような例えば艦船、いわゆる防衛系のものは、これはもう、これは日本にとってこれはもう商売の話じゃありませんから、これはもうとにかく大手の技術力をとにかく維持するという、もうこれはシンプルな話だというふうに思っております。ですから、商船の場合とちょっと観点は違うと思いますね。
それから、海事クラスターの話、四ページのところですけれども、私も全く同じように思っていまして、今の海事クラスター議論の中にこのターミナルオペレーター、港湾が出てこないんですよね。でも、港湾があって、港湾オペレーターがいて、船のオペレーターがいて、初めてこれで海運が完結するわけでありますから。で、ここのところ、残念ながら、世界的にこのメガオペレーターみたいなのが出てきたときに日本はここは完全に遅れちゃって、まあGAFAにやられちゃったみたいな、似たような感じでありますね。だから、これは今からひっくり返すのはちょっと難しいんですけれども、少なくとも影響力を持てるような形にしていく。
おっしゃるように、例えば、あるここに自動機器を作っている、まあ簡単に言うとトヨタ系の会社ですけれども、ここが例えば自動ロボットですね、搬送ロボットを作って、これはまさに名古屋港では活躍しているんです。なぜならば、彼らの標準が通用するからです。ところが、シンガポールに行くと、いや、うちはそんな物の動かし方をしていないから、こういうのを作ってよと言われると、これは向こうに合わせなきゃいけないんですね。ここで非常に苦戦しているわけであります。だから、実はこの右側のターミナルオペレーターのところでも日本は結構苦戦しているんですね。ですから、海事クラスターの話をするとき、必ずここまで入れて広く見ていただきたいということと。
それから、おっしゃるように、逆に下の方で、この舶用のところですね、このエンジン、自動車はエンジンが自分で作れたので今の世界三〇%を維持しているという、この強さを維持できたわけですけれども。ちょっとこれ、彼らがつらいのはエンジンを握られちゃっているんですね。設計情報を握られているわけであります。ただ、日本でまだやれている会社があるので本当頑張っていただきたいと私は思っているんですけど、この頑張るときに、同じ燃焼技術のところでありますから、私は、もう場合によっては造船、自動車の連携もあっていいんじゃないかというふうに、これは本当に私の単なる私見ですけれども、個人的にはそう思っております。