尾身茂の発言 (内閣委員会)
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○参考人(尾身茂君) 私権の制限と感染症対策のこのバランスの話ですが、実は感染症といっても、例えばSARSのと今回は明らかに違います。それから、インフルエンザと今回も違いますので、いわゆる一般論として語るのはほとんど意味がなくて、この感染症にはどうするかという基本的な考え方が必要だと思います。
例えば、SARSの場合は、感染、症状が出た人を隔離すれば済んだんですね、はっきり言って。今回の場合は、もう私ども何度も申し上げていますけれども、いわゆるクラスターが起こりやすい場所というのは三つの条件があって、例えばスポーツクラブと今話があって、ああいう三つの条件が合うところがかなり最も危険の高いところで、実はそれが今の今回の感染拡大のドライビングフォースになっていますから。
感染拡大を抑えて死亡者をなるべく抑えたいわけですよね。そのためには、どうしてもそこだけは、そこはハイリスクですから、最もそこについてはなるべく行っていただかない方がいいという。これは、そこがいわゆる個人の自由というところがありますよね。本来なら行きたい、ふだんだったら行きたいんだけど、そこを行ってもらわない方がいいというところは、ある意味ではふだんの生活、自由の多少の制約になるので。ただ、そこだけは、そこだけはお願いをしないと感染がというところで、微妙なところで。
ただ、私は、先ほど先生の、この初期の方の対応というのは対応の対策を言っているので、私自身は、この法律もそうだし、本来、公衆衛生、この目的は個人の自由を縛るなんということじゃなくて、感染症の拡大をどう防ぐかというところで、最も重要な最も効果的なものについては一般の人の協力を得て、理解を得て、そこを集中してやるということで、個人の自由の侵害を目的にするべきではないと思って、元々は感染症の拡大を予防するんだという、この目的に、どうしてもやらなくちゃいけないのが一部あるんですね。それは散歩することを制限することではないですから。
今、我々が最も、これ疫学的にもう分かっている、これはもうCDCなんかも言っていますけど、私どもが言っている三つの条件が合うところには当分の間なるべく行かないでくれという意味では、私権、ある意味では自由をある程度、何といいますかね、今までとは違う生活をしていただくというところは、どうしてもそこは、だけはというところがあるんで、そのこと自体はふだんの生活の自由を奪うということとは全く別な話ですから。
公衆衛生、この目的は何なのかと。今回のそれは、感染拡大の防止の、スピードをなるべく抑えて死亡者を減らすという、その目的にはここだけはやっていただきたいというところをもうはっきりさせるという。何が何でも自由を奪おうなんということじゃなくて、そこだけは。ただ、一般の人の理解をしてもらう必要がありますし、それに対する経済的な補償というのは我々の分野の、先生方の仕事だと思いますけど、そこはバランスを取ってやる必要があると思いますけど。
私が申し上げたのは、早い時期という意味は、私が申し上げたのは初動遅れ、感染症の拡大は常に初動の遅れですから。これはもう歴史が、初動が大事という意味で、人権を制限することを早くからやれという意味じゃなくて、何のためにこれ我々やっているかということを我々みんなが理解して、効果のあるものに集中してやるということが物すごく大事だと思っております。