内閣委員会

2020-03-13 参議院 全213発言

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会議録情報#0
令和二年三月十三日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     加田 裕之君
     岡田 直樹君     清水 真人君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     宮崎 雅夫君
     岸 真紀子君     長浜 博行君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     本田 顕子君
     長浜 博行君     岸 真紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                上月 良祐君
                柘植 芳文君
                杉尾 秀哉君
                矢田わか子君
                石川 博崇君
    委 員
                今井絵理子君
                岡田  広君
                加田 裕之君
                古賀友一郎君
                本田 顕子君
                宮崎 雅夫君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                木戸口英司君
                岸 真紀子君
                塩村あやか君
                長浜 博行君
                高橋 光男君
                清水 貴之君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   国務大臣
       国務大臣     西村 康稔君
   副大臣
       内閣府副大臣   宮下 一郎君
       厚生労働副大臣  稲津  久君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        神田 憲次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       出入国在留管理
       庁出入国管理部
       長        石岡 邦章君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    本多 則惠君
   参考人
       独立行政法人地
       域医療機能推進
       機構理事長    尾身  茂君
       同志社大学法学
       部教授      川本 哲郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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水落敏栄#1
○委員長(水落敏栄君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石井準一君、岡田直樹君及び岸真紀子さんが委員を辞任され、その補欠として加田裕之君、長浜博行君及び宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────
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水落敏栄#2
○委員長(水落敏栄君) 新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。西村国務大臣。
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西
西村康稔#3
○国務大臣(西村康稔君) ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 新型コロナウイルス感染症の発生及びその蔓延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えることが懸念される状況に鑑み、必要な法制を整え、国民生活や国民経済に及ぼされる重大な影響に対し総合的な対策を講じることができるようにすることが喫緊の課題であります。
 本法律案は、政府行動計画等の策定、政府対策本部の設置等の措置及び新型インフルエンザ等緊急事態が発生したときにおける特別な措置等を定める新型インフルエンザ等対策特別措置法の適用の対象に、新型コロナウイルス感染症を暫定的に位置付けることにより、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的とするものであります。
 以上が、この法律案の趣旨であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 この法律の施行の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日までの間、新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等対策特別措置法に規定する新型インフルエンザ等とみなして同法の規定を適用し、同法に基づく措置を実施することができるようにします。
 このほか所要の規定の整備を行います。
 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日の翌日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
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水落敏栄#4
○委員長(水落敏栄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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水落敏栄#5
○委員長(水落敏栄君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
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水落敏栄#6
○委員長(水落敏栄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君及び同志社大学法学部教授川本哲郎君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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水落敏栄#7
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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水落敏栄#8
○委員長(水落敏栄君) 新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、参考人の皆様から御意見を伺います。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございました。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、尾身参考人、川本参考人の順にお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず尾身参考人からお願いいたします。尾身参考人。
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尾身茂#9
○参考人(尾身茂君) 尾身でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、いわゆる特措法のことの前に、少し新型インフルエンザの、感染症の現状について簡単に申し上げたいと思います。
 三月九日の専門家会議の見解で発表させてもらったとおり、感染者数は増加にあるものの、今のところ爆発的感染には進んでおらず、一定程度持ちこたえていると考えております。しかし、当面、増加傾向が予想され、警戒がこれからも必要というのが私どもの考えであります。
 さて、新型インフルエンザ特別措置法についてでありますが、私は、今回の新型コロナウイルスによる感染が急速に拡大する可能性がある中で、そうした事態にあらかじめ準備をしていくことは必要だと思います。
 特措法の本来の目的は、対策を強化することにより、社会経済への影響を最小限にしつつ、国民の生活及び健康を保護することだと理解をしております。これを今回の新型コロナウイルス感染症対策の文脈に置き換えれば、必要な感染症対策を強化することにより、社会経済への影響を最小限にしつつ、重症者、死亡者を最小限にすることだと理解をしております。
 さて、緊急事態宣言についてでありますが、仮にそれを発動する場合には、二つの要件を満たす必要があると理解をしております。
 法律に書かれている一つ目の要件は、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与える場合と書かれていますが、これを公衆衛生学的な文脈に置き換えれば、病原性及び致死率が通常のインフルエンザと比較しかなり高い場合と考えられます。
 法律に書かれている二つ目の要件は、全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすとありますが、これをまた公衆衛生的な文脈に置き換えれば、感染が蔓延し、感染経路が追えなくなり、国民経済社会への影響が甚大であると考えられます。
 本日、三月十三日の現在の時点で二つの条件が満たすかと言われれば、否だと思います。
 政府が緊急事態宣言を出す場合には、それに先駆けて専門家の意見を聴くという仕組みになっていると理解しております。専門家としては、感染者間のリンクが追えているかを含む感染状況など客観的データを十分分析した上で、我々の考えをお伝えするのが我々の責務だと思っております。ちなみに、緊急事態宣言については、既に七回、政府などが中心になって模擬訓練を行っておりまして、私自身も参加させていただきました。
 さて、特措法の運用についてであります。御承知のように、新型コロナウイルス感染症による死亡者の減少に向けて、既に様々な対策が医療、保健の現場でなされています。
 特措法の運用については、その目的、対策範囲などをあらかじめ明確にしておく必要があると私は思っています。それを公衆衛生学的文脈でいえば、例えば死亡者を減らすために必要な対策であっても、特措法がないために実行できない対策が何なのかなどを今からあらかじめまとめておく必要があると思っております。また、本特措法は、新型インフルエンザなどを想定したために、ワクチンの接種などについて多くのスペースが割かれていますが、新型コロナウイルス感染対策に役立つような仕方での運用をすべきだと思っております。
 以上であります。どうもありがとうございました。
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水落敏栄#10
○委員長(水落敏栄君) ありがとうございました。
 次に、川本参考人にお願いいたします。川本参考人。
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川本哲郎#11
○参考人(川本哲郎君) 同志社大学の川本です。よろしくお願いいたします。
 お手元の資料をちょっと御覧いただいて、初めにのところですけれども、私の若干経歴を紹介させていただきます。
 私は刑事法の専門でありまして、精神障害の犯罪というのに取り組みまして、そこで、精神医療の方で強制治療というのがあると。強制治療を認めているのは、実は精神障害と感染症だけでございます。それで、京都市の精神医療審査会の委員になりまして、一九九八年に感染症法ができたので、そこで感染症診査協議会というのができまして、その委員になりました。さらに、五、六年前には京都府の感染症診査協議会の委員も務めております。
 そして、その感染症と人権ということに関心を持っていたところ、二〇〇九年の新型インフルエンザが流行しましたので、そこで論文を何本か、感染症と人権に関する論文を書きました。それを認めていただいて、八年前の特措法の参考人として呼んでいただいたという次第です。その後、尾身先生が座長の新型インフルエンザ等有識者会議というのが内閣府にございます。その委員を六年ぐらい務めました。
 そういうことで、ずっとこの問題に関心を持っていたところ、今回またこのような事態になって呼んでいただいたということでございます。
 その次の二番の緊急事態宣言、これが一番皆さん関心は高いところだろうと思いますけれども、私、まず、その法律全体については、こういう手当てをされるというのには基本的に賛成でございます。ただし、その後のフォローが非常に大事だろう、そこで不十分なところがあるのではないかというふうに考えています。
 お手元の資料を御覧いただくと、緊急事態宣言、法の三十二条で、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件というふうに書かれています。施行令でどうなっているかというと、重篤である症例の発生頻度が通常のインフルエンザにかかった場合に比して相当程度高いと認められる場合と書いてあるんですね。上と余り一致していない。つまり、著しく重大な被害というのがどの程度であるのかとかは書いていない。そして、その次の施行令でも、相当程度高いと。
 ただ、これは、法律家として申し上げると、法律の宿命でございます。そんな詳しく書けるわけではないわけですね。けれども、ここで止まっているというのはやはり不十分ではないかと。つまり、そんな正確に重大な被害というのがこういうものなんだというのは説明できなくても、そこに、著しく重大なで止まっているというのはやはり問題があるのではないかというふうに思っております。
 そして、その次の、急速な蔓延により国民生活及び国民経済に甚大な影響というのもそうでして、甚大な影響というのはどんな影響なのかということについて、施行令の方では感染させた原因が特定できないものなどというふうな、そこ説明があるだけなので、そこも不十分だと思っております。
 時間の関係で次に、三に参ります。
 蔓延防止措置、これ法四十五条で、多数の者が利用する施設というのが閉鎖されるということですけれども、ここについても多数というのが何名なのかと。これも今と繰り返しですが、百とかそんな具体的な数字は絶対出ないです。さらに、これは申し上げると、今の現在でいうと密度の問題もあるのかなと。つまり、百という数じゃなくて、どれぐらいのスペースのところに百人が集まっているのかというのが問題なんだろうと。そうすると、やはりそういうところも手当てをしていかないといけないのではないかというふうに思っています。
 さらに、そこに、資料を御覧いただくと、学校、興行場等の使用制限を受けた者は法的義務を負うんだけれども、罰則による担保等によって強制的に使用を中止させるものではない、だから強制の制約の内容は限定的である、この措置は事業活動に内在する社会的制約であると考えられて公的な補償は規定されていない。これは、この特措法のコンメンタールという本がありまして、一番下に逐条解説という本ですけれども、そういうところに説明があるんですね。したがって、それはちょっと今後の、この法律の運用の問題ですね、それは考えていただきたいということと。
 次に行きまして、学級閉鎖の効果についても、確かにこれはまだ疑問はあるんだけれども、効果がないということはないわけなので、それは実行されることに私は異論はございません。ただし、今回の例を見ると、全国一律であるとか、さらに、幼稚園は外れているんですね。これ、特措法では幼稚園入っているんですね。だから、そこらのつじつま合わないというか、もうちょっとちゃんと、まず政策を打ち出すのは必要だけれども、政策を打ち出してからその後のフォローでちゃんとその運用をしていくというのが必要なのではないかというふうに思っています。
 その次が、さらに施行令で、使用制限の対象となる施設は床面積の合計が一千平方メートル以上に限るんだとなっているんですね。ただし、これは例外がありまして、十四号で、発生の状況、動向若しくは原因又は社会状況を踏まえて特に必要なものとして公示するものというふうになっている。これも、コンメンタールでは、社会状況とは、例えば臨時休業している学校の生徒らが興行場等の一千平米以下の施設に多数集合しているなどの場合が想定されると書いてあるんです。
 これは有識者会議で議論をいたしました。カラオケは対象外なのかということですね。けど、それはやはり小さい施設なので、それと、先ほど尾身先生がおっしゃったように、新型インフルエンザと今回の新型コロナはちょっと違いますから、そういう点でも少しは説得力があったのかも分からないけど、今回の場合、どうも人口密度というのが関係があるらしいと。そうなると、こういうところも運用で、この例外的に一千平米以下の施設というのを加えるというのは見直してもいいのではないかと。つまり、運用の問題ですね。
 法律の基本的な枠組みには私は賛成です。そして、どんどん早く手を打っていくというのにも賛成です。ただし、早く手を打ってから、その後ちゃんとフォローをして、実際にどういうふうに社会が動いていくのかとかですね、そういうところの問題も十分考えていただきたい。
 そして、その次のページに行きまして、不服申立てです。
 ここでいうと、附帯決議がありまして、附帯決議で、三年後を目途としてというふうになっていたんですけれども、これ実際に、行政不服審査法で対応するんだで終わってしまったんですね。これで申し上げると、私、八年前に参考人で出席させていただいて、私が申し上げたことの一部が附帯決議の中に入っております。それを改めて見直しました。附帯決議の中で実現されていないものがかなりあります。ですから、やはり附帯決議を忠実に実行していただく、それが必要なのかなと。
 さっきも、先ほど申し上げた学級閉鎖なんか、私は八年前に論文書きまして、そこで、学校の休業が長期になった場合は、アメリカ等ではテレスタディー、テレラーニングですね、そういうものを考えているんだというのを書いたんですけれども、それから以降、そういう議論はないのですね。日本では全然進んでいない。報道を見ていたら、中国に追い越されているという感じですね。中国はテレスタディーをちゃんとやっていると。
 日本の方では、ここは文部科学省の担当ですから。先ほどの有識者会議は内閣府の所管です。この法律も内閣府です。今までは厚生労働省です。その関係なんかも考えていかないといけないし、有識者会議に文部科学省の方はメンバーとしてオブザーバーとしても入っていないんですね。だから、そういうところはフォローが不十分だというふうに私は思っています。
 さらに、行政不服審査法だとちょっとハードルが高いので、もう少し、精神医療審査会のような、ハードル下げると。そういう不満とかがある方の意見をちゃんと聞けるような枠組みというのもつくるのが必要だというふうに考えています。
 最後、今後の課題ですけれども、やはり、先ほど申し上げたところですが、八年前に私、ここでいろいろ申し上げた。そして、それ以外にいろいろ書きました。そこで提言していることは余り実現していないんですね。つまり、法律ができて、一応通って、附帯決議ができて、一年ぐらいは頑張ってガイドラインを作るというふうな枠組みですけれども、それから後ですね。それから後、六、七年あったわけですから、その間にいろんな手当てはできたのじゃないかと。それが余りにも不十分であったというふうに思っております。
 時間が来ました。以上でございます。
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水落敏栄#12
○委員長(水落敏栄君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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古賀友一郎#13
○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎でございます。
 参考人のお二方の先生方、本当にありがとうございました。特に、尾身参考人におかれましては、先日の予算委員会公聴会に引き続いてということでございまして、大変お疲れさまでございます。
 まず、私からは、この感染症対策と私権の制限についてお尋ねをしてまいりたいと思います。
 この問題は、今回の法律改正の最重要テーマと言ってよろしいかと思います。もとより、この私権の制限は、しなくて済むならしない方がよいということは当然だろうと思いますし、衆議院での今回の法律改正の附帯決議におきましても、各種対策を実施する場合においては国民の自由と権利の制限は必要最小限のものとすることと、こういうふうになっております。
 しかしながら、今週十日の予算委員会公聴会で、尾身参考人、そのときもお越しになりまして、こうおっしゃいました。感染が広がりそうな局面のときは、やややり過ぎくらいの方がよいというのは歴史的教訓であって、それは危機管理の要諦であると。こういう御発言があったわけでございまして、私もそのとおりだと思いました。でも、それは、状況によってはこの必要最小限の私権の制限を上回ることも許容しなければならないことでもあると、こういうふうに思うわけでございますけれども、まず、これは尾身参考人のお考えを伺えればと思います。
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尾身茂#14
○参考人(尾身茂君) 私権の制限と感染症対策のこのバランスの話ですが、実は感染症といっても、例えばSARSのと今回は明らかに違います。それから、インフルエンザと今回も違いますので、いわゆる一般論として語るのはほとんど意味がなくて、この感染症にはどうするかという基本的な考え方が必要だと思います。
 例えば、SARSの場合は、感染、症状が出た人を隔離すれば済んだんですね、はっきり言って。今回の場合は、もう私ども何度も申し上げていますけれども、いわゆるクラスターが起こりやすい場所というのは三つの条件があって、例えばスポーツクラブと今話があって、ああいう三つの条件が合うところがかなり最も危険の高いところで、実はそれが今の今回の感染拡大のドライビングフォースになっていますから。
 感染拡大を抑えて死亡者をなるべく抑えたいわけですよね。そのためには、どうしてもそこだけは、そこはハイリスクですから、最もそこについてはなるべく行っていただかない方がいいという。これは、そこがいわゆる個人の自由というところがありますよね。本来なら行きたい、ふだんだったら行きたいんだけど、そこを行ってもらわない方がいいというところは、ある意味ではふだんの生活、自由の多少の制約になるので。ただ、そこだけは、そこだけはお願いをしないと感染がというところで、微妙なところで。
 ただ、私は、先ほど先生の、この初期の方の対応というのは対応の対策を言っているので、私自身は、この法律もそうだし、本来、公衆衛生、この目的は個人の自由を縛るなんということじゃなくて、感染症の拡大をどう防ぐかというところで、最も重要な最も効果的なものについては一般の人の協力を得て、理解を得て、そこを集中してやるということで、個人の自由の侵害を目的にするべきではないと思って、元々は感染症の拡大を予防するんだという、この目的に、どうしてもやらなくちゃいけないのが一部あるんですね。それは散歩することを制限することではないですから。
 今、我々が最も、これ疫学的にもう分かっている、これはもうCDCなんかも言っていますけど、私どもが言っている三つの条件が合うところには当分の間なるべく行かないでくれという意味では、私権、ある意味では自由をある程度、何といいますかね、今までとは違う生活をしていただくというところは、どうしてもそこは、だけはというところがあるんで、そのこと自体はふだんの生活の自由を奪うということとは全く別な話ですから。
 公衆衛生、この目的は何なのかと。今回のそれは、感染拡大の防止の、スピードをなるべく抑えて死亡者を減らすという、その目的にはここだけはやっていただきたいというところをもうはっきりさせるという。何が何でも自由を奪おうなんということじゃなくて、そこだけは。ただ、一般の人の理解をしてもらう必要がありますし、それに対する経済的な補償というのは我々の分野の、先生方の仕事だと思いますけど、そこはバランスを取ってやる必要があると思いますけど。
 私が申し上げたのは、早い時期という意味は、私が申し上げたのは初動遅れ、感染症の拡大は常に初動の遅れですから。これはもう歴史が、初動が大事という意味で、人権を制限することを早くからやれという意味じゃなくて、何のためにこれ我々やっているかということを我々みんなが理解して、効果のあるものに集中してやるということが物すごく大事だと思っております。
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古賀友一郎#15
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 やはり、その感染拡大という目的のためにどうしてもやらないことは果敢にやらなければいけないということではないかなと受け止めたわけであります。まさに、例えば憲法で言うところの公共の福祉という概念ではないかと、こういうふうに理解をいたしました。
 次に、同様の問題意識で川本参考人にもお伺いをしたいと思いますけれども、この感染症の危機管理というものにおいて、今申し上げましたその憲法の公共の福祉と人権、このバランスをどういうふうに取っていくべきなのか、そのお考えをお伺いしたいと思います。
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川本哲郎#16
○参考人(川本哲郎君) 法律家の立場から申し上げると、私権制限に対して必要最小限の原則というのは、これは感染症法にも、また特措法にも書かれていることなので、大原則なのですけれども、ちょっと表現に関して誤解を生むおそれがあるんですね。必要最小限といったら、できるだけ控えめに、余りやらないんだというように受け取られると思うんですけれども、私は、最大限の対策を取るんだと、できることは何でもやるんだというのも事実とは合っていない。もし本当にできることは何でもやるんだというんなら、封鎖とかそういうものも考えに入れないといけないわけですよね。
 だから、私が申し上げたいのは、必要最小限と言うけれども、そして最大限と言う方も含めて、適正な対策というのを考えられているわけです。じゃ、どうして必要最小限なんて言うんですかというと、それは、今までハンセン病であるとかHIVであるとか、そういうところでいわれのない偏見が出たので、それを忘れないように必要最小限ということを言われているんだと私は理解しています。
 だから、今やっていることでも、恐らく政府の関係者の方は必要最小限のことをやっているというふうな理解をされているんだと思いますね。できる最大限のことをやっているというふうなお考えではないだろうと私は思っています。それが第一点です。
 そして、危機管理は確かに難しいので、そのバランスですね。だから、適正というのはそういうことですね。適正というのは、バランスを取って、両者の、公共の福祉、そういうようなことと感染症の拡大防止、それのバランスをいかに取るのかというのが大事だろうと。それについては、もう先ほどの繰り返しですけれども、できることは早めにやる。ただし、それから後ちゃんとそれに対するフォローをしていく。
 それで、今のお話でいうと、ライブハウス、カラオケとかの、これ禁止すべきだという御意見があろうかと思いますけれども、私はその次が問題だと思いますね。つまり、若い人たちは時間があるので、それで繁華街行くとかカラオケ行くとかというふうになっているんだから、さっき申し上げたようなテレスタディーを行うとか、あるいはそれ以外の彼らのストレス発散、だから、カラオケにも行くな、ライブハウスにも行くな、家にずっと閉じこもっておけというのはやっぱり無理だろうと思いますね。そのときに、彼らに家でスマホをずっと見ていなさいというのも間違っているので、そこをふだんからちゃんと考えて準備をしておく、それが必要だったんじゃないのかと。だから、それを怠っていたから、いざと、こう蓋が開いたら今のようなことになっているんだというふうに私は思っています。
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古賀友一郎#17
○古賀友一郎君 大変参考になる御意見、ありがとうございました。
 以上で終わります。
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矢田わか子#18
○矢田わか子君 共同会派、矢田わか子と申します。今日はよろしくお願いをいたします。
 まず、一月からの対策を振り返ると、政府の政策決定においてどんな問題点があったのかについてお伺いをしたいと思います。
 特に、尾身先生は、様々なテレビだとか今までの参考人の発言の中でも、未知の感染、いまだほとんど分かっていない感染なんだということを繰り返し発言されております。それに対して加藤厚労大臣は、病原体が分かっていれば感染症とは言えないということで、私たちが八年前に作りました現行の特措法、この法律で対応できるのではないかということを一月の末の段階からずっと言い続けてきているんですが、それは対象には当たらないという主張をされております。
 尾身先生も川本先生も、当時もこうして参考人として来ていただいたというふうなことで、その議事録も全て見せていただきましたが、今の段階で、私たちとすればもっと早い段階からこの現行特措法を使っていれば対策が打てたのではないかというふうに思っておりますが、先生から見てどのような御見解でしょうか。尾身先生、お願いします。
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尾身茂#19
○参考人(尾身茂君) 特措法を早くもう少し施行したらよかったかどうかという御質問でしょうか。そうですよね。
 これは、私は公衆衛生の人間として、先ほど新しい感染症かどうかという話も、実は私も、国会というか政治家の先生方が、これは新しい感染症なのか、いやいや、もうこれはある程度分かっているんだからもうという議論が、いわゆる政治的議論といいますか、法律解釈的な議論の中でいろんな意見が政治家の先生の中で行われているということは十分私は理解しているつもりでございます。
 私の立場としては、そのどちらの政治的立場が、それによってこの特措法の成立が早まったり遅くなったりということも現実の世界であることは、私もこの世界ではアマチュアですけど、政治の、そういう影響があるということも十分理解しております。
 そういう意味で、私はやや政治とは離れた人間として、こういう立場の政治的な中立性という意味から考えて、そういう意見があるとは全く別の、純粋に公衆衛生あるいは感染症学的な立場から言えば、これは新しい感染症であります。
 それはなぜかというと、これは新型インフルエンザなんかと違って誰も免疫を持っていないという意味では新しい感染症で、これはしかし、そのことは何回も強調させていただきますが、どちらの政治的な立場がという話とは全く、これは純粋に公衆衛生学的あるいは感染症に携わった者として、これは古い感染症か新しい感染症かといえば、これは新しい感染症ですけど、そのことと、先生方が議論されている、これはそのままボタンを押せばいいんじゃないのか、法律改正をということに私がどちらかというコメントは差し控えたいと。それは先生たちのお仕事だと私は思っております。
 それから、特措法をボタンを押せばいいかと。
 先ほどお話もありましたけど、私は、実はこの法律はコロナのために書いた法律ではないですよね、明らかに。これは新型インフルエンザで、私は公衆衛生の、今、政府の専門家会議のメンバーでありますけれども、私は早くこの感染症を何とか抑えたいという気持ちで、法律が先にあるんじゃないと思って、やるべきことをやることの方が、これは先生方の前で大変言いにくいことですけれども、法律の議論で、特措法、そのままやったから全て感染症はいくというわけではないので、今何が必要なのかという中で、まずはこれは感染症の闘いですから。感染症の闘いで、しかも現場で闘っているんですね。
 その中で、私の率直な考えは、この今一生懸命やっている、ただし、どうも今の現行の法律では本来やるべきことができないという部分があるんなら法律の力を使ってやるということがあって、法律が先にある議論というのは、私はこの我々の立場からすると少しそういうふうに感じておりまして。
 じゃ、一体何が今現場で足りないのかということを、つまり足りないと。今、感染症対策、感染の拡大のスピードを抑える、あるいは死亡者、重症者抑えるという闘いは現場で行われていますから、この現場で何が問題で、その問題解決するためには現状のフレームワーク、リーガルなフレームワークで難しいということであれば法律の改正はすればいい。その議論が私は先にあって、そういう意味では、今の段階で、私は今の段階で特措法をやるというのはある意味では、いろんな考えがあって、一月の三十日にWHOはいわゆるPHEICといって、これが公衆衛生の緊急事態の宣言というのをしましたよね。あれが遅かったか早かったという議論は、あの自体がよかったのか。あるいは、武漢でかなりもっと前から、武漢はもう十一月、十二月から分かっていましたから、それでよかったのか。昨日でしたかね、パンデミック。というのは、いろんな考えがあると思いますけど、私、実態的には、先生方の法律理論はいろいろとあると思うけど、今やるのは比較的、今感染がこれからちょうど瀬戸際ですから、今やっても遅くはないという感じ、ちょうど今がいい時期じゃないかというふうに、私は直感としてそういうふうに今感じています。
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矢田わか子#20
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 元々の特措法の大目的のところにも、この法律は国民の大部分が現在その免疫を獲得していないこと等からということがしっかりと明記をされておりますので、現在免疫を持っていないものだったらやっぱり私たちは特措法でできたのではないかという立場ではありますので、御理解をいただければと思います。
 それから、済みません、川本参考人、お一つお聞かせください。
 先ほどにもあったとおり、当時、附帯決議できちっと三年をめどにこの権利救済制度を検討するということが書き込まれていたわけですが、先生おっしゃったとおり、なかなか附帯決議には書いてあることでもしっかりやっていない項目が多くあります。
 そのような中で、おっしゃられたこの七年間、八年間の変化というのはやっぱり目覚ましいものがありまして、IT技術も進展しておりますし、移動手段も発展し、そして来日外国人の増大あるいはコミュニティーの変化、権利意識の変化等もあります。
 そのような中で、今後、私たちも附帯決議、今回も付けていかなければというふうに思っておりますけれども、確約のできる、きちっと実効性のある附帯決議を担保していくための私たちの行動、行動というか政府に対する指針と、それから具体的にこんな項目ももう少し検討した方がいいよというアドバイスがあれば、お願いしたいと思います。
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川本哲郎#21
○参考人(川本哲郎君) やはり、附帯決議をしっかりとやっぱり守っていただくというか、まあ附帯決議ですからそこまでの強制力はないわけだけれども、せっかく国会でそれを認められたわけだから、附帯決議というものはどういうふうに扱われているのかというのはちゃんとやっぱり追いかけていただきたいと思うんですね。そして、それについてどういうような決定過程だったのかを明らかにしていただくと。
 先ほどの御質問に関連しますけど、私はこの法律について八年前に賛成しました。そして、それは新型インフルエンザ等というのが付いているんですね。新型インフルエンザに限定されているものじゃないわけですから。だから、それは解釈で賄うというのは可能だろうと思います。ただ、やはりそれは解釈で賄うというよりは、立法で変えられるのであればはっきりさせる方がいいというのが私の立場でございます。
 そうなると、次に、実際のその運用が非常に大事だろうと。運用のところでどういうふうなことを考えていくのか。つまり、済みません、先ほど申し上げたかったのは、今回も新型インフルエンザ等と書いてあるんだから解釈でいけという意見と改正をすべきだという意見があった、そしてそれに、改正に至るまでこれだけ時間が掛かっているんですね。もし本当に改正がすべきだったら、もっと早めにやってもよかったわけですね。だから、そういうところの、ただ、これは非常に、緊急事態ですから、難しいわけです。それは遅かったんだと言っても、やはりその現場で判断される方々は大変なんで、それは無理な注文かも分からない。
 ただ、私が申し上げたいのは、やっぱりそれは検証してほしい。後になって、誰がいつ、どういうことをどういう根拠で言って決めていったのか、そしてそれを後で振り返ってどうだったのかというのをやはりしっかりと検証して、そしていろんな備えを今からしておくべきであると。
 先ほど申し上げた例でいうと、もうやっぱり学級閉鎖が全国一律でやって、しかも幼稚園外して、そして現在、保護者が二人とも働いておられる家庭というのは昔より増えているわけですから、そういうところの手当てというのも必要だというのは分かっていることです。もう十年前から分かっていたんですね。ところが、文部科学省の方としてはそういう手当ては余りされていない。そして、厚生労働省の方でもそういう手当てをされていない。これだけ時間があったんだから、その間議論を継続すべきだったんですね。そこが私は一番問題だろうと思っています。
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矢田わか子#22
○矢田わか子君 どうもありがとうございました。
 終わります。
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清水貴之#23
○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。
 今日は、本当にお忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございました。
 まず、尾身参考人に質問をさせていただきたいと思います。
 この特措法が通りまして、その後の流れでやはり皆さん一番の関心事といったら、やはりもし今後この感染症が広がっていった場合に、いつ、どういった状態でこの緊急事態宣言が発令されるのかということだと思います。先ほどの説明の中で、やはり客観的なデータとか状況を様々勘案してというようなお話でしたが、流れとしましては、総理や政府が専門家会議の皆さんに諮問をして、意見を聴いてそれを判断するということになっておりますので、先生始め皆さん方の意見というのが大変重要になってくるというふうに思います。
 今、海外も本当に大変な状態になっておりまして、でも、その各国の対応を見ていますと、その辺りの判断というのが本当にばらばらだなというふうに感じます。感染者数が非常に大きくなってから動いているところもあれば、そうではない段階から、早い段階から、もううちはもうこの地域を閉鎖するとか、入国を禁止するという対応を取っているところがあります。これはもちろん政治状況とかその国のリーダーに与えられている権限の大きさ、こういったものにも関係してくるんだというふうには思うんですが。
 そういった中で、じゃ、この日本の状況の中で、今はまだそこまでではないとおっしゃっていますが、今後見ていった場合に、どういう状況になったら、どういった場合にこの緊急事態宣言というのが考えられるのかということをお聞かせいただけたらというふうに思います。
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尾身茂#24
○参考人(尾身茂君) 今、いろんな国で感染者数が増えて、日本でも感染者の数が増えていますが、私は、一番これから今が、政府というか私どもも、十九日ですかね、に一応今までの、この二週間が瀬戸際だと言った、その評価を今する準備をしておりますけれども。
 そういう将来の見通しといいますか、どういうふうになった場合にこれは最悪のことが起きているのか起きていないのかというところの判断ではいろんな指標がありますけれども、最も重要なことは、実は感染者の数が増えているということも重要ですし、あるいはクラスターの集団発生が起きているということももちろん重要な指標になりますけど。
 それと、比較はなかなか難しいけど、そういうものと同時に、最も私たちが重視しているものの一つは感染のリンクが追えるか追えないかということで、今、実は我が国の、先生方も覚えておられると思いますけど、二月の十三日に、今まではほとんどリンクが武漢とか、そういうことでリンクが追えていたんだけど、二月の十三日になって急に複数の県から、しかもリンクが追えないというのが出てきましたよね。ところが、その後、これは本当に地元の保健所関係の自治体の人等々の、もうこれ夜に日に継いでの努力で、結構その後はリンクが追えているのも出てきているんです。ところが、また北海道なんかではリンクは追えないとか、これの、言ってみれば我々人間の努力とウイルスの闘いが今起きているわけですよね。そういう中で、今の状況では、確かに集団感染が起きているんですけど、リンクが追えているところもあるんです。ところが、追えていない地域も出てきているというところで、これが非常に悩ましい状況で、ただ、今追えているところもあるので。
 私どもが一番懸念をして、それが可能性としてはないわけではないので、一番懸念をしているのは、このリンクが追えなくてもうほとんど分からなくなってきているという状態が、実はこれが要件の一つになっていると思いますけど、それは今のところは私は、ウイルスの致死率というのは、ある程度、致死率というのは分母が変わるとまた変わりますから、だけど、大体今の状況で致死率がどんな病気かは大体は分かっていますけど、感染のこの広がりで、特にリンクがあるかどうかというのは全くこれは国によって違って、日本の場合、我々がなぜ持ちこたえているかということをつい最近発表させていただいた最大の理由の一つが、リンクが結構まだ追えていると。ただ、追えていないのも今出てきて、この非常な微妙なところで、それが一部の外国とはちょっと違うというところだと思います。
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清水貴之#25
○清水貴之君 ありがとうございます。
 今、致死率という話が出ましたので、加えてお聞きしたいんですが、昨日、トランプ大統領が会見で、今回の感染症はインフルエンザの十倍の致死率があるんだということを発言をしました。どこまでが信憑性のあるデータに基づいているのかどうか分からないんですが、こういうときこそやはり非常に大切な発言だと思うんです。しっかりとした根拠に基づいた発言をするべきだというふうに思うんですが、この辺りの発言について何か御意見がありましたらお聞かせいただけたらと思います。
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尾身茂#26
○参考人(尾身茂君) 今回のウイルスは、実は我々専門家の責任だと思っていますし、実はこのウイルスは、そう単純化してはいけないウイルスなんです。
 一方で、かかった多くの人はほとんど軽症です。重症になった人の半分ぐらい治ります。しかし、一方で致死率も高いんですけれども、致死率は明らかに年齢差があります。年齢差があって、高齢者になればなるほど致死率が高い。最近になっては、どうも若い、比較的若い人も感染がしているんじゃないかという報告が外国にありますけど、これはまだはっきりはまだ確証はありませんけど、いずれにしてもいろんな人が感染する、全世代の人が。しかし、これは、感染の致死率は明らかに年齢によって違いますので。
 一概にこのウイルスは致死率が高いとかというのは、やや、このウイルスを単純化して怖いとか軽くないとか、これはこのウイルスの実態を見誤りますから。これはみんなで動くことによって感染することなんかないですから、散歩で。その辺の実態を知ることで、そういう意味では余り、何といいますかね、単純化して、分かりやすいですけど、ここは少し日本人の賢さで、この複雑なものを複雑なものとして理解するということが極めて重要だと思います。
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清水貴之#27
○清水貴之君 ありがとうございます。大変参考になる御意見いただきまして。
 川本参考人、お願いいたします。
 四十五条、蔓延防止措置の話なんですが、多数とは何かと、密度が関係しているというようなお話がありました。確かにそうだと思います。我々としては、やっぱりイベント、どこまでどう中止したらいいのか、自粛したらいいのかと。なかなか難しい中で、でも何かもう自粛ムードが広がり過ぎ、何でもかんでもというのもどうかなというふうにやっぱり思っているところもあります。
 加えて、期間についてお聞かせをいただきたいんですけれども、期間は二年を超えない範囲ということになっていますが、非常にこれも曖昧な時間を取っています。延長も一回まで、一年間ということなんですけれども。分からない中で、なるべく長く、じゃ、取ろうとするんじゃないかなというふうにも思いますし、かといって、いろいろ制限をされる方からしたら、これはやっぱりある程度やっぱり短くしてもらわないと、もう困ることも出てくるわけですね。こういった期間についてのこれまで様々議論がもしあったならば、その辺りの御意見をお聞かせいただけますでしょうか。
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川本哲郎#28
○参考人(川本哲郎君) その多数のところで申し上げたとおりですね。例えば、一万人が多数だろうというのはほとんどの方が受け入れられると。二、三人が少数だというのも受け入れられると。じゃ、その真ん中はどうなのかというところが、三人から一万人の間ですというのはちょっと乱暴ですよね。だから、そこのところを、期間の問題も同じことだと思いますね。ただ、期間の場合は上限を定めているというやり方していますから。だから、大体二週間程度とかそういう言い方じゃないので、そういう面ではその運用でそれこそはっきりさせると。
 ただ、私はここは科学の方で頑張っていただきたいと思うんですけれども、インフルエンザの学級閉鎖の根拠というのもまだ確定してないんですね。どれぐらい休むのかというのは、実はほとんどが小学校であれば校長先生が決められているというのが実情らしいので、そういうところももっと研究重ねてちゃんと詰めていかないといけないだろうなというのが私の思いでございます。
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清水貴之#29
○清水貴之君 質問終わります。
 ありがとうございました。
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