尾身茂の発言 (内閣委員会)

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○参考人(尾身茂君) 特措法を早くもう少し施行したらよかったかどうかという御質問でしょうか。そうですよね。
 これは、私は公衆衛生の人間として、先ほど新しい感染症かどうかという話も、実は私も、国会というか政治家の先生方が、これは新しい感染症なのか、いやいや、もうこれはある程度分かっているんだからもうという議論が、いわゆる政治的議論といいますか、法律解釈的な議論の中でいろんな意見が政治家の先生の中で行われているということは十分私は理解しているつもりでございます。
 私の立場としては、そのどちらの政治的立場が、それによってこの特措法の成立が早まったり遅くなったりということも現実の世界であることは、私もこの世界ではアマチュアですけど、政治の、そういう影響があるということも十分理解しております。
 そういう意味で、私はやや政治とは離れた人間として、こういう立場の政治的な中立性という意味から考えて、そういう意見があるとは全く別の、純粋に公衆衛生あるいは感染症学的な立場から言えば、これは新しい感染症であります。
 それはなぜかというと、これは新型インフルエンザなんかと違って誰も免疫を持っていないという意味では新しい感染症で、これはしかし、そのことは何回も強調させていただきますが、どちらの政治的な立場がという話とは全く、これは純粋に公衆衛生学的あるいは感染症に携わった者として、これは古い感染症か新しい感染症かといえば、これは新しい感染症ですけど、そのことと、先生方が議論されている、これはそのままボタンを押せばいいんじゃないのか、法律改正をということに私がどちらかというコメントは差し控えたいと。それは先生たちのお仕事だと私は思っております。
 それから、特措法をボタンを押せばいいかと。
 先ほどお話もありましたけど、私は、実はこの法律はコロナのために書いた法律ではないですよね、明らかに。これは新型インフルエンザで、私は公衆衛生の、今、政府の専門家会議のメンバーでありますけれども、私は早くこの感染症を何とか抑えたいという気持ちで、法律が先にあるんじゃないと思って、やるべきことをやることの方が、これは先生方の前で大変言いにくいことですけれども、法律の議論で、特措法、そのままやったから全て感染症はいくというわけではないので、今何が必要なのかという中で、まずはこれは感染症の闘いですから。感染症の闘いで、しかも現場で闘っているんですね。
 その中で、私の率直な考えは、この今一生懸命やっている、ただし、どうも今の現行の法律では本来やるべきことができないという部分があるんなら法律の力を使ってやるということがあって、法律が先にある議論というのは、私はこの我々の立場からすると少しそういうふうに感じておりまして。
 じゃ、一体何が今現場で足りないのかということを、つまり足りないと。今、感染症対策、感染の拡大のスピードを抑える、あるいは死亡者、重症者抑えるという闘いは現場で行われていますから、この現場で何が問題で、その問題解決するためには現状のフレームワーク、リーガルなフレームワークで難しいということであれば法律の改正はすればいい。その議論が私は先にあって、そういう意味では、今の段階で、私は今の段階で特措法をやるというのはある意味では、いろんな考えがあって、一月の三十日にWHOはいわゆるPHEICといって、これが公衆衛生の緊急事態の宣言というのをしましたよね。あれが遅かったか早かったという議論は、あの自体がよかったのか。あるいは、武漢でかなりもっと前から、武漢はもう十一月、十二月から分かっていましたから、それでよかったのか。昨日でしたかね、パンデミック。というのは、いろんな考えがあると思いますけど、私、実態的には、先生方の法律理論はいろいろとあると思うけど、今やるのは比較的、今感染がこれからちょうど瀬戸際ですから、今やっても遅くはないという感じ、ちょうど今がいい時期じゃないかというふうに、私は直感としてそういうふうに今感じています。

発言情報

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発言者: 尾身茂

speaker_id: 14872

日付: 2020-03-13

院: 参議院

会議名: 内閣委員会