後藤健郎の発言 (文教科学委員会)

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○参考人(後藤健郎君) 後藤でございます。本日は陳述の機会をいただきまして、誠に御礼を申し上げます。
 さて、私からは、一九八五年からこの海賊版対策に従事している者といたしまして、私の今までの経験も踏んまえまして、CODAのオンライン上の海賊版対策と著作権法改正の必要性について述べさせていただきたいと思います。
 おめくりいただきまして、まずCODAについてでございます。一ページ目です。
 二〇〇二年に、当時の小泉総理大臣が施政方針演説で知財立国宣言というのをされました。その際に、経済産業省、文化庁の支援でつくられたのがCODAであります。コンテンツを海外で広く流通させましょう、そして海賊版対策であります。この当時、ビジネスというよりもやはり海賊版対策が主流でございましたので、費用対効果や国際共助など民間一丸となる必要性がある海賊版対策に特化して活動を行っております。
 二ページ目、三ページ目がCODAの会員社であります。日本のほとんどのコンテンツホルダーの皆様が御参画をいただいているというところであります。
 おめくりいただきまして四ページ目ですが、CODAの主な事業は何かということで、四本柱でございます。
 まず一つが侵害対策ということで、海外における海賊版等々に共同エンフォースメントをしています。いわゆる一社では効率が悪いものですから、費用対効果を狙いまして、皆さんで一緒に共同でエンフォースメントをするという形です。
 そして、二つ目が取締り機関との連携ということで、中国政府、韓国政府、香港税関等々の国の機関とも連携を取り合っております。
 そして、国内外の政府機関や関連団体ということでございます。日本においては関係各省庁、そしてモーション・ピクチャー・アソシエーションということで、ハリウッドで組織されています世界的に海賊版対策をやっている組織でありますけれども、そことMOU、覚書を締結しまして、毎年最新の情報共有をしているというところでございます。
 そして、啓発活動ということで、やはり一般消費者に、この知的財産を守ることが大切であるということが非常に重要でございますので、このような形で広報啓発事業等をしております。この四つの柱で動いているというところであります。
 次に、五ページ目です。今回話題になっています海賊版でありますけれども、オンライン上においてどのようなものがあるかということで態様別に分けております。②から⑥、①は別としまして、②から⑥についてはオンライン上の侵害ということになります。特にこの⑤、⑥についてはいわゆるダウンロード型であります。オンラインストレージ、サイバーロッカーとも言います。②、③、④についても、ダウンロード型もありますけれどもストリーミングが多いと。特に、今日はこの②、UGC、ユーチューブですとか、それとかSNSが非常に今後主戦場になってくるだろうということであります。ただ、この⑤、⑥につきましても、いわゆるダウンロード型ということで数多く存在しておりますので、漫画や書籍、数多く侵害されております。侵害コンテンツのダウンロードの違法化が必要ということであります。
 おめくりいただきまして六ページですが、いわゆるオンライン環境であります。オンライン環境が進展するに当たりまして、コンテンツが非常に脆弱というのがあります。
 まず一つで、流通チャンネルが変化しているということで、今や子供ももうスマホを持っている時代です。
 そして二つ目としまして、SNSが普及しているということで、コンテンツをそのままアップロードできるフェイスブック、リンクを紹介するツイッター、LINE等々があります。拡散のもとになっている可能性が今後出てくると。
 さらに、通信システムの変化ということで、5G時代を迎えております。ここにちっちゃく書いてありますけれども、超高速、大容量等々、漫画や書籍等はデータ容量が小そうございますので、非常に大量に瞬時にダウンロードされてしまうという環境が出てくるというところであります。
 七ページ目です。コンテンツに関わる海賊版サイトの秘匿性と匿名性ということで、秘匿性や匿名性を売りにしたサービスというのが世界中で今蔓延をしております。いわゆるコンテンツがターゲットになっているということです。
 一つ目としましては、①と書いてありますが、ドメイン登録ということで、完全な匿名性を売りにしているドメイン代行サービスというのがございます。
 それと二つ目で、オフショアホスティングということで、サーバーが、代行サーバーが複層型、多層式になっておりまして、非常にそのサーバーをたどり着くのが面倒だということです。真ん中に、下に匿名性を売りにした防弾ホスティングというのを書いていますけれども、ここでは一か月が数百円から数十万円と、高いのを払えばもうメールアドレスと仮想通貨のみで契約できるということで、メールアドレスは適当でも構いません。仮想通貨も特定できませんので、このような形で完全な秘匿性を売りにしているというところであります。
 そして、広告です。広告も、広告でお金をもうけているビジネスモデルですから、この広告についてはこれも多層式になっておりまして、なかなかたどり着くことができないということになります。
 そして、ジオブロッキングということで地域視聴制限というのをしています。
 おめくりいただきまして八ページですが、共同エンフォースメント。じゃ、どこが今まで何やってきたかということですけれども、中国、香港、台湾等々でこのようなフィジカル、物の海賊版の対策をしておりました。いわゆる物理的に物がありますから相手を特定することができ、それに対してはターゲットを絞って訴追するという形です。
 一方、九ページ目からですが、オンラインです。オンラインになるとどうなるかというと、もはや御承知のように国境がありません。これはアニチューブという例なんですが、運営者がブラジル、サーバーがアメリカ、ドメインがスウェーデンということで、視聴者は日本人、日本人がずっと見ていました。
 この場合、たまたまブラジルに運営者は発見することができまして、十ページになります。ブラジルの警察に告訴をしまして事件検挙いただいて、一応相手方は起訴になっておりますけれども、被疑者が逃亡しておりまして、今日現在、刑が下っていないというところであります。しかし、一応、今のところサイトは閉めております。
 十一ページ目です。これも漫画村やアニチューブと同様に、政府から指定されたミオミオという中国のサイトですけれども、これは私ども警告して、一回やめました。そうしたら、彼らがやった手段はジオブロッキングということで地域視聴制限をしまして、中国では見れない、ただ、日本やアメリカでは見れると。いわゆる中国国内では違法をしていないという体裁を取るわけです。そうすると、中国政府もこのミオミオに対して権利行使することができないということで、これも一応サイトは閉鎖しましたけれども、先ほどのアニチューブ同様に、運営者に対して罰を下すことができなかったというケースであります。
 現在、十二ページでございますけれども、CODAは、権利者と動画サイトの間にこの削除センターというシステムを組んで、自動的に侵害サイトをクローリングしています、調査しています。いわゆるデジタル指紋、フィンガープリントを使って、コンテンツの特徴をデジタルで同一性を確認します。常にこうやって調査をして、そして権利者から削除要請をいただいて、それを動画サイトにお渡しして削除要請をしているという形です。
 では、この上にニューと囲ってありますけれども、目視の監視チームということで、CODAの職員二十二名いますが、十一名がこの監視スタッフです。日夜監視で、人間の目、さすがに鋭いものがありまして、人間の目で瞬時に判断するという形です。
 十三ページで、このような形で本年の三月においては約七万件、月、削除をしているというところです。
 そして、十四ページですが、直接的な対策以外にも間接対策ということを実施しております。特に、先ほど広告の件をお話ししましたが、広告の表示の停止、さらには、②ということで違法コンテンツのリンク表示の抑止ということで、グーグルさんと御協力をいただいて対応をしております。
 特にこの④の広告表示の停止ということにつきまして、十五ページ御覧いただきたいんですが、オンライン広告の関連三団体とCODAで会議体をつくりまして、侵害サイトリスト、IWLといいまして、インフリンジング・ウエブサイト・リストということでこれを共有しまして、私たちが警告してもやめないサイトのURLを広告の皆さんにお示ししまして、これについては広告を載せないでいただきたいというお願いをしております。それで、広告事業者の皆様は分かりましたということで広告を載せないというこの会議体を運営しております。
 さて、十六ページですが、今回お願いをしますリーチサイト規制でございます。CODAにおきましては、二〇一六年二月より政府に法改正を要望してまいりました。このいわゆる検索サイトで無料アニメということで打ち込みます。そうすると、こうやってぱっと出てきます。これはアニメNEWというやつなんですが、これも広告載っていますけど、これちょっと広告今は外していますけれども、非常に、言葉は悪いですけど、見やすいというか検索しやすい、海賊版サイトに行き着くのが簡単だという形を取っています。
 十七ページはリーチアプリですね、スマホにおけるアプリです、も同様な形で、簡単にクリックすると海賊版に行き着くということです。
 最後、十八ページでございますけれども、リーチサイト規制の必要性ということで、リーチサイト運営者は、現行法合法であるというような主張をして運営を行っていると。現況、御承知のように、リーチサイトについてはグレーゾーンでありまして、白か黒かはっきりしておりませんので、今回審議をいただきまして法制化をいただきたいというところであります。
 我々権利者といたしましては、法制化された際には、リーチサイトへの指導、警告、そして一般消費者への広報啓発をしまして、さらに、やめない場合は警察庁を通じて都道府県警察で検挙いただきたいというふうに思っております。つきましては、是非とも法制化に向けて御審議を賜りたいと存じます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 後藤健郎

speaker_id: 7167

日付: 2020-06-02

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会