田中和徳の発言 (本会議)
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○国務大臣(田中和徳君) ただいまの木戸口英司議員のお尋ねにお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症に係る被災地への影響とその対策についてお尋ねがありました。
新型コロナウイルスの影響については、被災地における状況把握に努めており、例えば、御指摘の漁業の関係については、外食や宿泊施設向けの水産加工品の売上げの減少などの報告を受けております。
事業者支援については、緊急経済対策において持続化給付金や資金繰り支援のほか、水産物の販売促進を支援するなどの支援策が講じられています。また、地方創生臨時交付金については、二次補正予算において二兆円の増額を行い、一次補正予算と合わせて総額三兆円を措置されることとなっていると承知しております。
引き続き、被災地の状況を把握しつつ、関係機関と連携してこうした取組を推進するとともに、復興事業に支障が生じないよう万全を期してまいります。
地震・津波被災地域における中長期的な対応についてお尋ねがございました。
地震・津波被災地域においては、まずは復興・創生期間後五年間で、被災者支援を始めとする残された事業に全力で取り組んでまいります。その上で、心のケア等の被災者支援や被災した子供に対する支援で期間後の五年間で終了しないものについては、昨年末の基本方針において、個別の事情を丁寧に把握し、事業の進捗に応じた支援の在り方を検討して適切に対応していくこととしております。
福島県の十年後の目指すべき姿と復興庁の果たすべき役割についてお尋ねがございました。
昨年十二月に閣議決定された復興・創生期間後の基本方針においては、原子力災害被災地域において、当面十年間、復興のステージが進むにつれて生じる新たな課題や多様なニーズにきめ細かく対応しつつ、本格的な復興再生に向けた取組を行うこととしております。
さらに、この基本方針を踏まえた福島特措法の改正案においては、新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大、営農再開の加速化、福島イノベーション・コースト構想の推進、風評被害への対応などを盛り込んだところであります。福島の復興再生には中長期的対応が必要であり、復興・創生期間後も継続して国が前面に立って取組を進めてまいります。
復興財源の確保や被災自治体の負担軽減についてお尋ねがございました。
昨年末の基本方針において、今後五年間の事業規模を一兆円台半ばと見込み、その財源の見通しについてもお示しをしたところでございます。引き続き復興の進捗状況や被災自治体の意見などを伺いつつ、精査の上、本年夏頃を目途に新たな復興財源フレームを策定いたします。
また、被災自治体が全国各地と同様、人口減少等の課題に直面している中、自治体の負担に対し震災復興特別交付税制度を継続して復興を支えるとともに、地方創生等の政府全体の施策を活用し、持続可能で活力ある地域社会をつくり上げていくことも重要と考えております。
被災者における心のケア、子供のケアに対する支援についてお尋ねがございました。
被災者に対する心のケアや生きがいづくり、被災した子供への学習支援等の支援は引き続き必要であると認識をしております。このため、昨年末にお示しした復興・創生期間後の基本方針において、事業の進捗に応じた支援を継続していくこととしております。今後とも、復興の進捗状況や事業見込みなどを被災自治体から丁寧にお伺いしながら、十分な予算の確保に取り組み、必要な支援が着実に継続できるようしっかりと取り組んでまいります。
グループ補助金等各支援制度についてお尋ねがございました。
まず、中小企業等グループ補助金については、本年度に土地造成が完成する地区など、事業者の責めに帰さない事由がある場合には支援を継続する予定であります。
次に、二重債務問題に係るいわゆる震災支援機構の支援措置については、被災事業者の経営上のニーズも踏まえ、支援決定期限の更なる延長の是非も含めて検討してまいります。また、事業再開後の販路開拓等の課題を抱える被災事業者に対し、きめ細かな支援を行ってまいります。
防災集団移転促進事業によって取得した移転元地の利活用についてお尋ねがございました。
昨年十二月に閣議決定した復興の基本方針では、復興・創生期間まで行ってきた支援や実績を踏まえ、被災地方公共団体の取組を引き続き推進することとしております。各地方公共団体における土地利用のニーズ等も踏まえ、どのような推進方策が適切か、検討を鋭意進めてまいります。
福島復興再生計画の一本化と、福島県と国の連携した取組についてお尋ねがございました。
今般の福島特措法の改正により、移住の促進や交流人口、関係人口の拡大等の新たな活力を呼び込む施策の強化を図ることとしており、今後、より一層町づくりと産業振興を一体的に取り扱っていくことが必要であると考えております。このため、従来の町づくりを担う計画や産業振興を担う計画を統合し、県が一元的に福島復興再生計画を作成することで、より総合的かつ効果的に課題に対応できるようにしております。また、同計画は国が策定する福島復興再生基本方針に即して作成することとしており、本法案の成立後、国においても基本方針を改定し、必要な方向性を示してまいります。
福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、引き続き、福島県及び関係市町村としっかりと連携して取り組んでまいります。
帰還困難区域の特定復興再生拠点区域の整備や区域全体の具体的な方針及び国の責務についてお尋ねがございました。
帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意であります。
現在、六町村において認定された特定復興再生拠点区域の整備を進めているところであり、引き続き個別かつきめ細かに町村と議論し、取組を推進してまいります。特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域については、それぞれの地域の実情や自治体の要望等を踏まえ、関係省庁と連携して、今後の政策の方向性について検討してまいります。
帰還・移住等環境整備交付金についてお尋ねがございました。
住民の帰還状況や今後の帰還意向、地元の御要望を踏まえると、復興を支える新たな活力を呼び込む施策にも力を入れる必要がございます。そのため、福島特措法の改正案においては、交付金の対象として新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大に資する事業を追加しております。
本事業の具体的な在り方については、地域の魅力や創意工夫を最大限引き出しながら、新たな活力を呼び込めるよう効果的な施策を講じてまいりたいと考えており、来年度予算要求に向けて検討を進めてまいります。
福島県における営農再開と農地集積の加速化並びに福島特措法改正による対策及び効果についてお尋ねがございました。
原子力災害被災十二市町村では、営農再開面積が三割弱にとどまっており、営農再開の加速化が重要な課題であると認識をしております。このため、帰還後の営農再開に向けて、インフラの復旧、除染後の農地の保全管理、作付け実証、機械設備導入等の一連の取組を切れ目なく支援するとともに、本年四月からは、農林水産省、福島県、JA等が一体となって、被災十二市町村への人的支援を開始をしたところであります。こうした施策に加え、今般の福島特措法の改正において、県の計画に基づき農地の利用集積等を促進するための措置等を盛り込んだところでございます。関係省庁や福島県、市町村等と緊密に連携し、これらの取組を推進することで、営農再開の加速化が図られるものと考えております。
福島イノベーション・コースト構想の推進に係る政府の取組についてお尋ねがございました。
福島イノベーション・コースト構想は、福島浜通り地域に新たな産業基盤を構築し、自立的、持続的な産業発展を目指す福島復興の切り札でございます。
昨年十二月には、同構想を基軸とした産業発展の青写真を経済産業省、福島県とともに取りまとめました。この青写真に基づき、あらゆるチャレンジが可能であり、地域の企業が主役となって構想を支える人材育成が進む先導的な地域となることを目指し、政府一丸となって全力で取り組んでまいりたいと存じます。
東京電力福島第一原発の使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物の処分と、廃炉に向けた取組についてお尋ねがございました。
東京電力福島第一原発の使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物については、保管、管理をしっかりと行い、国として責任を持って適切に対応してまいります。東京電力福島第一原発の廃炉に向けた対応については、中長期ロードマップに基づき、東京電力任せにせず、国も前面に立って取り組んでまいります。
また、ALPS処理水の取扱いについてお尋ねがございました。
処理水の取扱いについては、御意見を伺う場において、政府一体となって関係者の御意見をお伺いをしているところでございます。引き続き、幅広い関係者の御意見をお伺いをした上で、政府として結論を出していくものと承知しております。
廃炉・汚染水対策の安全かつ着実な実施は福島復興の大前提であり、復興と廃炉の両立のため、復興庁としても、関係省庁と連携して、福島の復興再生に向けて取り組んでまいります。
中間貯蔵施設事業の今後の方針及び県外最終処分に向けた取組についてお尋ねがございました。
中間貯蔵施設事業は、引き続き安全第一を旨とし、地元の皆様の信頼を大切にしながら進めてまいります。搬出が完了した仮置場については原状回復を行い、営農再開等に向けた取組を推進してまいります。
福島県内で発生した除去土壌等については、法律上、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる旨が定められており、国として責任を持って取り組んでまいります。
政府主催の追悼式典の開催についてお尋ねがございました。
政府として行う追悼式については、発災から十年となる来年まで実施し、再来年以降については、その時々の諸状況を勘案しながら判断されるものと承知しております。いずれにせよ、三月十一日は決して忘れてはならない大事な日であり、復興庁としても適切に対応してまいります。
国際リニアコライダー計画についてお尋ねがございました。
科学技術イノベーションの推進は、東北のみならず、我が国の将来にわたる成長と繁栄のために重要と認識しております。御指摘の計画については、昨年三月の文部科学省の見解においても、様々な懸念の一方、立地地域への効果の可能性も指摘されていると認識しています。いずれにせよ、今後、文部科学省において検討が継続されていくものと承知しており、動向を注視してまいります。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕