脇田隆字の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(脇田隆字君) このような機会をいただきまして、委員会の皆様に感謝申し上げます。
 一月に国内でCOVID―19の感染者が初めて確認されてから七か月以上が経過しております。国立感染症研究所では検査法を開発し、全国の検査体制構築に協力をしてまいりました。また、今後も治療薬、ワクチンの開発研究に全力を注いでまいります。
 また、感染症疫学センターでは、国内の感染状況のサーベイランスを担当するとともに、FETPが奮闘してくれました。八月十一日までの実績では、全国の百一のクラスター事例にクラスター対策班として外部の専門家とともに対応しております。派遣された専門家は、FETP修了生、研修生、指導者、合わせて三十七名でございました。現在も全国のクラスター事例に対応を行っております。
 さて、現在、COVID―19の流行はやや下降傾向となっております。これまでの流行の経験から、今後の新興感染症対策に必要な点、特に、直近ではなく、もう少し先を見据えた考えを述べさせていただきます。
 感染症流行対策に重要なのは、情報の収集と分析、対策の立案と実行でございます。まずはサーベイランスとラボ診断機能の強化であります。
 我が国では、医療機関、保健所、特に、主にですね、地方衛生研究所に設置された地方情報センター、感染研の地方情報センターがサーベイランスを担っておりますが、徹底的に専門人材が不足しております。理想的には主な医療機関にサーベイランス専門家を配置することですが、まずは各自治体にコアとなる人材を育成、配置して平時から実践的トレーニングを実施する必要があります。
 また、医師が保健所にファクスをしている現状を改善するために、COVID―19ではHER―SYSが導入されました。情報収集システムの改善も待ったなしだと考えております。
 また、病原体診断にラボ機能が必須です。検査能力不足がいまだに言われていますが、地衛研、検疫所と感染研のラボネットワークによる日本の感染症検査能力の強化が重要と考えております。
 まずは地方衛生研究所の法律における位置付けを明確にしていただき、各自治体で施設と人材の強化を可能とするようにお願いしたいと考えています。その上で、リファレンス機能、精度管理、研修などを常時実施し、このネットワークを強化する必要があると考えております。
 また、先ほど述べましたとおり、FETPの重要性が再認識されております。FETプログラムを強化することにより修了生を各自治体に継続的に配置することにより、地域の感染症流行への対応能力向上につながると考えます。
 最後に研究開発に関してであります。
 臨床研究、感染症疫学研究、ワクチン開発や抗ウイルス薬開発に係る研究を平時から振興することによって緊急時への対応となると思います。
 我が国では、平時には感染症の脅威に対して敏感ではなかったというふうに思います。しかし、世界中に目を向ければ、多くの感染症が流行しております。国際貢献という観点からも感染症研究を振興することが我が国へのメリットになると考えております。
 以上、述べました。どうかよろしくお願いいたします。

発言情報

speech_id: 120115261X00220200903_009

発言者: 脇田隆字

speaker_id: 10461

日付: 2020-09-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会