中西哲の発言 (予算委員会)
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○中西哲君 皆さん、おはようございます。自民党の中西哲でございます。
私は、初めに、近年頻発しております自然災害、特に河川の決壊による被害への対策について、国土交通大臣、副大臣並びに政府参考人にお尋ねをいたします。
ここ数年でも、平成二十九年の九州北部豪雨、これは福岡県と大分県が被害を受けました。また、平成三十年七月の西日本豪雨、さらには、記憶にも新しい台風第十九号とその後の集中豪雨による甚大な被害と、百年確率の豪雨災害が毎年のように発生しております。しかも、その被害は年々広域化をし、いつどこでこのような災害が起きても不思議ではない、想定外と言えない状況になってきたと強く思っております。
資料一を御覧ください。
これは、気象庁の資料を基にして、四国、東海沖の八月の平均海水面温度の二十年間の推移を表にしたもの、左側です。そして、地図は同じ気象庁の資料で二〇一六年八月の平均海水面温度を表しており、沖縄から東海地方にかけて例年このような分布になっておりまして、沖縄から九州沖は三十度、三十という文字があります。四国沖は二十九度です。
七月中旬から九月中旬までの平均海水温温度は大体このような二十九度です。これだけ海水温が高いと、台風が日本に接近すると急速に発達いたします。また、西日本では局地的な集中豪雨も起きます。昨年十月、台風十九号が関東に上陸したときの千葉県沖の表面海水温温度は二十九度でありました。このため、日本近海に近づいて急激に台風が勢力を増したのです。
続いて、資料二を御覧ください。これは国土交通省から提出していただいた資料です。
平成三十年七月豪雨で被害を受けた倉敷市真備町を例に取ると、再度、災害防止のための整備費は約四百八十億円であるのに対し、被災後に要した費用は原状回復費約二十五億円、被災者、被災地支援や災害廃棄物処理費等約三百四十億円、一般被害額約二千三百三十億円となっております。残念ながら真備町は事後対応になってしまいましたが、今申し上げましたとおり、事前に予防的な対策を実施する方がはるかに安いのです。
また、平成二十九年六月に土木学会のレジリエンス確保に関する技術検討委員会がまとめた、国難をもたらす巨大災害対策についての技術検討報告書によりますと、洪水による経済被害は東京荒川巨大洪水が二十六兆円、大阪淀川巨大洪水が七兆円、名古屋庄内川等巨大洪水が十二兆円と試算されておりますが、これら三つの河川で九兆円の事前の整備予算で経済被害をほぼ防ぐことができるとの試算が出ております。
一昨年の西日本豪雨で一時間当たりの降雨量が一番多かったのは高知県の馬路村です。しかし、大きな被害は発生しませんでした。高知県は過去何度も豪雨災害を受けました。その都度、砂防ダムを整備したり、堤防の強化などの復旧工事を続けた結果、被害が少なくなったのです。日本の土木技術は優秀です。一度大きな被害を受けて復旧工事が完成すると、その後は被害を大幅に減らすことができます。
資料三を御覧ください。これは国土交通省の治水事業関係費の推移のグラフです。青色が当初予算、赤色が補正予算です。
平成十年をピークとして右肩下がりに減少し、平成二十六年度からは当初予算は約八千億円程度でほぼ横ばいで推移していた中で、平成三十年度補正予算から防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策が予算措置されており、令和二年度も二千億円規模が予算案に計上されております。
資料四を御覧ください。これは高知県の一級河川物部川の写真で、先日、地元の市長さんたちが河床掘削の要望活動にお見えになったときの要望書の写真でして、高知河川国道事務所の撮った写真です。
物部川は、高知空港のそばを流れる川で、右の写真、岩積地区は三か年の緊急対策予算で河床掘削の予算が付いて工事が始まっておりますが、まだ足りておりません。また、左側の下ノ村地区はまだ予算が付いておりません。
資料五の山田川は、県管理で、中筋川の支流です。中筋川は河口で四万十川と合流しますが、非常に勾配の緩い川で、上流には国管理の中筋川ダムが建設されておりますが、何度も洪水被害を出しております。この川も三か年緊急対策事業で河床掘削が行われました。それが資料六の写真です。これでもまだ予算が足りなくて、河床掘削が必要だとのことです。
私が高知県議時代から、毎年家屋が浸水被害を受ける地元の要望を受けて県と国土交通省に事前の河床掘削の予算を提言してきましたが、なかなか聞き入れられませんでした。三か年緊急対策の予算によって、やっと河床掘削などの事前防災のための予算が付きました。これまで、河川整備の予算が足りないために河床掘削の予算まで回らなかったものでございます。
そこでお聞きします。
この防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策で事前防災対策が進むことを期待しているところですが、この対策で措置している主な事前防災対策の具体的な内容はどうなっているのか、内閣官房審議官にお聞きいたします。